ヤンデレな女の子に愛されるだけの話   作:ストレア=リネレイト

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思ったより長くなりました。全部で3話位になるはずです。
誤字あったら報告ください
あと、今回は若干グロ有りです

5/7 白井あおい さん 誤字報告ありがとうございます。多分前回もしてくれた方ですよね。助かりました。


天才という 物 1

「あれ、先輩、まだ仕事してるんですか?」

 

 時間は午後五時半。定時まで1時間ちょっとといった所だ。

 今日帰ったら何をしようかと想いを馳せていると嫌なハスキーボイスが聞こえて来た。

 

「うわ、後輩かよ。こっち来んな、戻って働け」

 

「つれないですね。あと、お分かりの通り私は既に終わってるので」

 

「だろうな。だったら俺とか他の人を手伝え」

 

 目の前の女は、わざとらしく笑顔を見せて、言った。

 

「嫌です。先輩ならまだしも、他人の手伝いなんてするわけなじゃないですか」

 

 一応同僚だぞ?仲良くするという概念はないのかな??

 説明しよう!この女は後輩だ。と言っても同い年で会社にも同時に入った。

 ならば何故先輩、後輩と呼び合ってるか。理由は小さい頃、向こうから先輩と呼ばれたから

 後輩と呼び始めたのが定着しただけだ。

 更に言えばこいつとは所謂腐れ縁、いや呪いと言ってもいいほどの縁で雁字搦めにされている。

 小学校で出会い中学、高校、大学すら一緒だった。クラスまでも。

 

 大学を卒業すれば就活の始まりだ。これを逃せば後はない。

 こいつから逃れようと嘘の会社名を言った。コツコツ貯めたお金でアパートも借りた。

 作戦に穴などない、今度こそ後輩なしの生活が送れる。

 初めての後輩が居ない朝は新鮮だったとだけ言っておく。入社式で椅子に座りこれからを想像していた。

 今までは後輩しか話せる相手がいなかったがこれからは違う。

 丁度隣に来た顔も知らぬ同僚に挨拶でもして仲良くなったりしちゃって!?

 と言う事で行ってみよう。 

 

「おはy「これから、よろしくお願いします。先輩」……ッ!?スゥゥゥ(深呼吸)」

 

 いたのだ。隣の席に。軽く悲鳴が出かけた。親にすら本当の会社名を言っていないのに。

 当たり前の様に出てきた言葉をそのまま伝えた。

 

「……なんで、解ったんだ?」

 

(天才)、ですから」

 

 たった一言。その一言に全てが集約されていた。声にこそ出ていないが俺にはそう聞こえた。

 そう、そうだ、この女は天才だ。この女を見れば誰もがそう言う。

 幼年期には四則計算を覚え、小学校を終える頃にはもう高校生と遜色はなくなっていた。

 しかもちゃんと勉学だけではなく運動面でもその天才っぷりは発揮された。

 大会に出れば確実に一位を取る。どんな競技に出ようとだ。

 

 俺?俺は全部二位だ。定期テスト然り、100M走のタイム然り。

 たとえ三位と二十点の差を付けようと、体格で男と女という差があろうと。

 勿論、俺が弱い訳では無い。男子の部門ではちゃんと優勝している。

 

 それでいてなんと顔も良いと来たもんだ。こいつだけ神様お手製なのは間違いない。

 すらっとした足は程よく引き締まっていてとても健康的。

 大きく様々な光を映し出す目には吸い込まれそうだ。メガネもよくお似合いの様で。

 可愛いとかよりもかっこいいや美しいの方が適している。

 あと白衣が似合いそう。雑誌で新人美女研究者現る!?とか書かれてそう。

 

 さて、見た目と能力、全てが完璧で長年連れ添った幼馴染。

 

 俺はずっと、とにかく後輩の事が……………嫌いだ。

 

 好きだなんていうと思ったか?

 ありえない。人間に突然翼が生えて土の中に潜るくらいありえない(?)

 ちらりと隣に居る後輩を見る。

 

「?なに手を止めてるんですか、私と違って遅いんですからさっさと働いてください」

 

 ジト目で見つめてくる姿もかなり様になっていてドキッとしてしまいそうになる。

 後輩じゃなければ。

 ガワは完璧な後輩だが性格は最悪だ。

 ただ才能があるだけならライバルとして普通に仲良く出来たかもしれない。

 だが後輩には有り過ぎた。

 

 俺が大会に向けて練習してる時、こいつはベンチでアイス食いながら俺の応援をしていた。

 俺がテスト勉強をしている時、こいつはゲームしながら俺に擬似教師をしていた。

 当て付けか??俺が頑張ってる間に私はそんなのすら必要無いですよってか!?

 そして俺が勝負に負けると決まって「あと少しでしたね」と言ってくるのだ。

 後少しだと??巫山戯るな。

 

 まぁ兎に角わかって欲しいのは俺が後輩を嫌いだと言うことだ。

 

「先輩、終わりました?」

 

「もうちょっと」

 

 だが俺にはこいつを絶縁出来ない理由がある。

 それは中学校から話したことのある奴が後輩しか居ない。

 いやあの、別に陰キャとかコミュ症とかじゃなくてね、マジでね?

 先生とは少し話してたし、クラスメイトとも事務的な会話はしてた。

 けど雑談したいなぁと近づくと露骨に避けられる。な、ぜ、だ。

 おかしくないか?俺が何かしたって訳じゃない。

 

 なんなら成績優秀、運動もできる顔だってぐしゃぐしゃな訳でもない。

 もっと注目の的になる筈では....?お前凄えな!とかならないの?

 

 現実は残酷らしい。そこでやってくるのは我らが後輩。

 俺がハマっていたゲームの話も一緒にしてくれたり

 俺には妹がいるのだが思春期というのは難しく、なやんでいると相談にも乗ってくれた。

 つまり頼りにはなるのだ。そして頼れるのは後輩しかいない。

 そんなわけであまり強く言えなかったのだ。

 

「先輩、終わりました?」

 

「まあ、大体終わったかな」

 

 そんなこんなで少し語ったがちゃんと仕事も進めていた。

 とっとと帰りたい。

 

「じゃあ帰るか」

 

「はい、先輩がプロローグ風の妄想してたせいで余計に長引きました」

 

 いやなんでわかってるんだよ。

 軽く片付けをしたのち、後輩を連れてエントランスを出た。

 2、3歩した所で後輩があっ!と閃いた様に言った。

 

「先輩ご飯食べに行きましょうよ。ラーメンか焼肉で」

 

「え〜?両方コッテリかよ。夜に食うモンじゃないだろ」

 

(う〜ん。両方油たっぷりじゃん。強いて言うなら焼肉か?

ラーメンは一敗してるしなぁ...って先ずは違うだろ!)

 

「愚妹が腹を空かせて待ってるんだが」

 

「既に許可取ってます。向こうも友人と食べるみたいです」

 

 嘘つけと思いL◯NEの通知を見せて貰ったがちゃんと確認してた。

 妹のこの頑張れって何だよ俺との食事はキツいってか?

 今度あいつの嫌いな料理何かしら出してやる....

 

「じゃあ焼肉でいいか?家系はこりごりだ」

 

「先輩毎回苦しそうに残しますもんね」

 

 誰のせいだと?お前がラーメン行くなら家系にしましょうって

 言うからだろ?しかもその残したやつをお前が食べるし。

 衛生観念どうなってんの?別に2杯頼んでも気にしねぇよ。

 

「いいから、店調べて行くぞ」

 

 調べようとスマホを取り出した所後輩が事前に調べていたらしいので

 戻してそこへ向かった。

 

「らっしゃせー何名様ですか?」

 

「2人です」

 

「はい、二名様ごあんない!………ごゆっくりどうぞ!!」

 

 店員さんの大きな掛け声を受けて席に座った

 

「先輩、女性との食事に焼肉ってどうなんですか?臭いとか考えた事ないんですか?」

 

「え、女性?どこにいんのww」

 

「ここに居ます。先輩、流石の私も傷つきますよ?」

 

「お前から提案しといて何言ってんだ。さっさと注文するぞ」

 

 店員さんを呼んで注文を済ませれば数分と経たずに肉が届いた。

 金網の上に肉をのせるといい音を立てて行く。

 

「オイコラ。この肉は今俺が育ててたんだが?」

 

「ごくろう、ごくろう。…もうちょっと焼いてほしかったです」

 

「よし分かった。表出ろ」

 

「モグモグ…私が育てたのあげますから怒んないでください」

 

 こうして少しふざけつつ後輩と酒池肉林を楽しんだ(?)

 なんでこんな俺好みの焼き加減なんだ。

 

 

「ふぅ、食ったな」

 

「食いましたね」

 

 1〜2時間経った所で店を出た俺たち。

 ちゃんと少しずつ飲んだ為あまり酔いは回ってない。

 と言うか後輩の前で酔い潰れたら何されるかわからん。

 とりわけする事もないのでお開きにしようかと口を開く。

 

「んじゃそろそろ帰るか」

 

「そうですね先輩の妹ちゃんも心配してるでしょうし。じゃ、私こっちなんで」

 

「おう、また明日な」

 

 雑に返事をして後輩に背を向ける。

 タクシーって距離じゃないしな……歩きか〜

 少し眠たい体を起こす為にも歩をs「先輩!」

 

「ん?どした」

 

「ぁぁ、えっと、今度遊園地にでも行きませんか?」

 

 呼ばれて振り返れば唐突すぎる提案をされた。

 

(う〜ん遊園地か。暫く行ってないな。いやぁでもな〜こいつとか…)

 

「てか、どうしたいきなり。遊園地なんて」

 

「いや……そうです。先輩誕生日近いでしょ?だから行きましょうよ」

 

 そっか、もうそんな近かったか。毎年ちゃんと祝ってくれるのは嬉しいけど

 必ず何かしらのサプライズを仕掛けてくるんだよな。

 でも外だったらやりずらいか。

 

「あ、でも知ってるだろ?俺あんまり絶叫系好きじゃないんだけど」

 

「大丈夫ですって。それ以外に楽しめる物なんていくらでも有りますし」

 

 んーそんなもんか。こいつとか行くのは嫌だがせっかくなら楽しまなきゃな。

 

「じゃあ行くか」

 

「はい。約束ですよ」

 

「おう。約束な」

 

 今度こそ別れを告げて歩き出した。暫く歩いて横断歩道に出る。

 まだそこまで遅くないからか辺りには会社人やカップル、高校生もいる。

 少し上を見上げれば静かな空とビルのネオンが輝いている。

 

 なんで遊園地OKしたんだろ。少し考えてもあまりわからなかった。

 切り替えようとため息をつく。…あ、青になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンッッ!!!

 

 

 

 

 

 

 身体が何かにぶつかる。衝撃が脳味噌を震わせた。いたい

 浮遊感と共に世界が回る、回る、回る。いたい

 

「……あ」

 

     もう一度衝撃が伝わり地面に身体を弾き飛ばされた。

            2回バウンドした後、最後の一回で頭を打ちようやく停止した。

 

      視界が白く霞む。モザイクがかかったようだ。肺は必死に酸素を求めている。

痛みと衝撃で頭がぐらぐらするいたい何にが起こった?トラックにはねられた何してんだいたいたたなきゃ救急車息吸わなきもちわるいあ……うぁwa、だ……れか」地面とキスしていた顔をあげてどうにか立とうとする。

       せめて端に歩道に寄らなくては。「aぇがk、。」アアアアアアア!!足が、おれのあれなんでこんなのひtpのじゃないちがおかしいそこまで痛くない左手を支えに立とうとするが足がないかの様に後ろに倒れてしまった。なんでなんできもちわるいゆめだこんなのおれのあしじゃ俺の足はまるで関節がないかの様にあらぬ方向へと折りたたまれていた。少し千切れて中身が露わになっている。

    更にそこで見てしまった。俺を鎮めようと今も広がる赤い池。  「……あ、ぇ……ぃ、ゃ」血だよなだれのいやこんあに出たらいやだでないで俺は初めて死がそこにいるのを自覚した。傷口から溢れ出るイノチも痛みも。しにたくないしにたくないしにたきdjないしにあtきない、だれか、周りの人は近くにいるはずそうだよ助けてよ

「…ぁdぇか、 ひゅーたせけ、てだ、rか…………… なんでダレもうごかないんだ?おいなんでただこっちを見てるんだよなんでただスマホかまえてるんだはやくはやくれんらくいたいきゅうきゅうしゃよべよなにくるしい撮ってんだふざけんな声くらいかけてよこのまましにたくないたすけてたすけてたすけおわり視界がだんだん暗くなってく。頭の隅でもう助からないのかと考えてしまう。

 気づけば瞼は閉じてるのかすらわからなくなってしまった。死にたくないな。まだやりたい事いっぱいあるし俺まだ30年も生きてないよ…後輩。

 ?、ここで走馬灯でもなく後輩か。…………ああ、よりによって。まだ死にたくないな。たすけてたしぬてたすけてたすけてたすけてたすけていやしにたくないてたすけははてこうはいたすけてたすけてたすけていやだ

 

 

 

 




いやぁ書くの難しいな、特に最後。これを朝に投稿するの愉しい。
ちなみにアンケート結果は人間でした。自分としては魔族で色々考えてたんですけど…まぁ逆にするだけなんで。
皆は魔法とかに憧れないんかな。魔族特有の翼で飛びたくね?

お気に入り、感想と評価よろしくお願いします。モチベ上がります。
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