似非イタリア人に幽霊を付けてみた(仮)   作:アルストロメリア

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お久しぶりです。
PCの修理と消し飛んだメモの復旧もあり遅くなりました、申し訳ありません。
メモに関しましては思い出せない部分が多いので、更新スピードが遅くなると思います。
楽しみにしてくださる方がいらっしゃいましたら、重ね重ね申し訳ありませんoyz


ep3.月一テスト

問題

以下の状況で、このターン以内に相手のLPを0にしなさい。

・自分ターンから開始

・ドローは既に終えて、スタンバイフェイスから開始とする。

・相手の手札、墓地、融合デッキ、除外されたカードは無いものとする。

・自分の融合デッキのカードは無いものとする。

・自分フィールド上の《辺境の大賢者》の攻撃力は0へ変化しているものとする。

 

――――――――――――――――――――

ラストターン

 

 

相手

  LP:2500

  手札:0

モンスター

《デーモンの召喚》(攻2500)

 

自分(TP)

  LP:3000

  手札:5

    《ホーリー・エルフ》(攻800/守2000)

    《サイバー・フェニックス》(攻1200/守1600)

    《ゼラの戦士》(攻1600/守1600)

    《巨大化》

    《巨大化》

  モンスター

    《ベイオウルフ》(攻1650)

    《辺境の大賢者》(守800)

  魔・罠

    《闇よりの罠》(伏せ)

  墓地

    《シールドスピア》

    《ホーリー・エルフの祝福》

    《援軍》

――――――――――――――――――――

 

 

職員室―――

 

 

 本格的に授業が始まってもうすぐ1ヶ月経つ。新入生の顔もある程度把握出来たが、まだ個人個人の性格であったり、デュエルの実力であったりは把握しきれて居ない。中でも特出した成績の生徒であれば話は別なのだが、教師として一部だけしか把握できていないという事態は個人的にも容認しがたい。自身の事であれば尚更だ。

 

 そこで、宿題という形で生徒の意欲やどの程度効果を把握できているかを見ているのだが―――

 

(これは酷いノーネ…)

 

 オベリスクブルーとラーイエローの生徒はほぼクリア出来ている。特に成績優秀だったブルーの万丈目君や天上院君、イエローの三沢君は書き直しの跡が見られない事から、そう苦労はしなかったようだ。

 

 だが、オシリスレッドの生徒の大部分はまず正解者数が少ない。そしてそれ以上に不登校の生徒や、未提出の生徒が多く他の寮に比べて明らかに数が少ない。まだ始まったばかりだというのに…どうすれば彼らのやる気を引き出せるのだろうか?

一人自分の机の上で頭を悩ませていると、不意にトムに声を掛けられた。

 

『ん?それこの前の宿題?どれどれ…おぉ、十代君と翔君ちゃんと解けてるじゃん。って、翔君書き直しが凄いな!?』

 

机の上に広げていたレッド生の回答を見て驚くトム。確かに翔君の解答用紙はお世辞にも見やすいといえるものでは無い。書き直しが多く、消し損ねた文字で読みづらいのだ。

 

(問題無いノーネ。今回は生徒達ーノやる気を見たかったんでスーノ。その点、彼は最後まで諦めずに解こうとした点で評価できるノーネ。それが「答えの丸写し」なのは困り者でスーガ…やる気は見られたので今回は不問でスーノ。)

 

 そう、どうやら彼は同室の生徒―――十代君と一緒に解いたらしい。回答の内容が一言一句違わず同じというのは違和感がある。まぁ、「調べてはいけない」や、「一緒に解いてはいけない」とは言っていないので問題は無いのだが。むしろ調べたり相談したりしあうのはどんどんやってもらうべきだろう。実際のデュエル時に知らないままでなければ良いのだから。

 

 実は、生徒同士の交流も兼ねてここ数日の間に、授業数回に分けて生徒同士でデュエルをさせてみたのだ。その際、あみだくじで組み合わせを決めたのだが、その際、天上院君と十代君がデュエルする事になり結果…十代君が勝ってしまったのだ。オシリスレッドの生徒がオベリスクブルーの生徒をデュエルで下したという、殆どの生徒が予想していなかった結果に、レッド生がやる気を出してくれないかとし期待してしまっていたのだが…流石に早々には変わらないと言う事だろうか。いや、やはり生徒任せにするだけでは駄目だ、私自身も行動しなければ。

 

『ほらほら、採点終わったんなら早く片付けて帰ろうよ。もう他の先生帰っちゃってるよ?』

 

(あらら、ホントでスーノ。って、もう外も真っ暗くらなノーネ!?)

 

採点に集中していたせいか気づかなかったが、周囲にはもう誰も居ない。外を見れば既に日も沈んでいる。あわてて時計を見てみれば、寮の食堂が閉まる時間まであまり余裕が無かった。慌てて荷物を纏め戸締りをし、寮へと帰ったが、今回までの宿題と授業のデュエル内容から、急ぎ新入生初の月一テストの組み合わせを考えなければならないため、寝付くことが出来たのは夜更け間近になった頃だった。

 

 

……………

…………

………

……

 

 

そしてテスト当日―――

 

 

 デュエルアカデミアで月に一度行われるテスト。それは筆記と実技に別れており、それぞれにおいて成績優秀な生徒は住む寮を1つ上のものへと移動できる仕組みになっている。筆記試験に関しては学年ごとに内容が統一されているが、実技試験に関してはテストまでの授業内容から実力の近い者同士が対戦するようになっている。そのため、基本的には同じ寮同士での対戦となるのだが―――

 

「俺の相手があのドロップアウトボーイだとっ!?」

 

希に、ブルー生対イエロー生といったカードも出る。今回ようにブルー生とレッド生がぶつかることはほぼ起こりえないのだが、十代の授業の成績と戦績を考えると、勝敗不明とはいえ互角に戦った万丈目が対戦相手に選ばれる事は十分にありえる事だった。

 

「おっ、万丈目!今日はよろしくな。この前の決着をつけようぜ。」

 

 驚きの声を上げる万丈目に対し、以前つかなかった決着を前に昂る十代。今まで薄かった勝利したいという強い気持ちが、彼を熱く滾らせていた。

 

「ふんっ。ドロップアウトボーイ風情が。いいだろう、今日こそ引導を渡してやる…!」

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

――――――――――――――――――――

ターン1

 

 

十代(TP)

  LP:4000

  手札:6

 

万丈目

  LP:4000

  手札:5

 

――――――――――――――――――――

 

 

「行くぞ万丈目!「万丈目”さん”だ!」俺の先行、ドロー!」

 

先行は十代。自身の手札を少しの間見つめ、1枚のカードを取り出しデュエルディスクにセットした。

 

「俺は《フレンドッグ》を守備表示で召喚してターンエンドだ。」

 

「そんな雑魚モンスター、蹴散らしてくれる!俺は《X-ヘッド・キャノン》を攻撃表示で召喚。《フレンドッグ》に攻撃だ!」

 

 

――――――――――――――――――――

ターン2

 

 

十代

  LP:4000

  手札:5

 

万丈目(TP)

  LP:4000

  手札:5

  モンスター

    《X-ヘッドキャノン》(攻1800)

 

――――――――――――――――――――

 

 

「ターンエンド。」

 

「俺のターンだ。ドロー!俺は手札から《E-エマージェンシーコール》を発動!デッキからE・HEROモンスターを手札に加える。俺は《E・HEROバーストレディ》を手札に加え、フィールド魔法、《フュージョン・ゲート》を発動!手札の《E・HEROフェザーマン》と、《E・HEROバーストレディ》を融合。現れろ!マイフェイバリット、《E・HEROフレイム・ウィングマン》! 」

 

「チッ。早速お得意の融合召喚か!」

 

「バトルだ!いっけー!《フレイム・ウィングマン》!フレイムシュート!」

 

「くっ…!」

 

「《フレイム・ウィングマン》の効果発動!戦闘破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを受けてもらうぜ!」

 

「ちっ―――ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

万丈目LP

4000-300-1800=1900

 

 

――――――――――――――――――――

ターン3

 

 

十代(TP)

  LP:4000

  手札:3

  モンスター

    《E・HEROフレイム・ウィングマン》(攻2100)

  魔・罠

    《フュージョン・ゲート》

 

万丈目

  LP:1900

  手札:5

 

――――――――――――――――――――

 

 

「へへっ、ターンエンドだ。」

 

「ドロップアウトボーイ風情が調子に乗るなぁぁぁ!!俺のターン!」

 

 先にダメージを与えたのは十代。《フレイム・ウィングマン》の効果で大きく万丈目のライフを削り取った。だが、万丈目もブルー寮の生徒。ただで負けるほどやわな相手では無かった。

 

「俺は《V-タイガー・ジェット》を召喚。そして永続魔法《前線基地》を発動!1ターンに1度ユニオンモンスターを手札から特殊召喚できる。《W-ウィング・カタパルト》を特殊召喚し、《V-タイガー・ジェット》と合体!《VW-タイガー・カタパルト》!!」

 

「まずっ、そのモンスターは確か―――」

 

「ほぉ、知っているのか。なら話は早い、俺は《タイガー・カタパルト》の効果発動!手札を1枚捨て、貴様の《フレイム・ウィングマン》を守備表示に変更する!」

 

 

――――――――――――――――――――

ターン4

 

 

十代

  LP:4000

  手札:3

  モンスター

    《E・HEROフレイム・ウィングマン》(守1200)

  魔・罠

    《フュージョン・ゲート》

 

万丈目(TP)

  LP:1900

  手札:2

  モンスター

    《VW-タイガー・カタパルト》(攻2000)

  魔・罠

    《前線基地》

 

――――――――――――――――――――

 

万丈目のモンスター《VW―タイガー・カタパルト》の効果、手札を捨てることで相手のモンスターの表示形式を強制的に変更することが出来る。特別に高いステータスを持つわけではないが、守備力が1200しかない《フレイム・ウィングマン》では易々と倒されてしまう。

 

「バトル。いけっ、《タイガー・カタパルト》!《フレイム・ウィングマン》を爆撃!」

 

「っ…!《フレイム・ウィングマン》!!」

 

「このままターンエンドだ。」

 

《タイガー・カタパルト》から放たれたミサイルにより、《フレイム・ウィングマン》が跡形も無く消し飛ばされる。ライフにこそダメージを負っていないものの、切り札の1枚をあっさりと返された事に、十代は驚きと興奮を覚えた。

 

「すげぇ。すげぇよ万丈目!俺のターン、ドロー!!」

 

「俺は《ハネクリボー》を守備表示で召喚!カードを1枚伏せてターンエンドだ。頼むぜ、相棒…!」

 

 

――――――――――――――――――――

ターン5

 

 

十代(TP)

  LP:4000

  手札:2

  モンスター

    《ハネクリボー》(守200)

  魔・罠

    《フュージョン・ゲート》

    裏1

 

万丈目

  LP:1900

  手札:2

  モンスター

    《VW-タイガー・カタパルト》(攻2000)

  魔・罠

    《前線基地》

 

――――――――――――――――――――

 

 

「ちっ、ダメージを無効にするモンスターを壁にしたか。俺のターン、ドロー!邪魔な雑魚モンスターには消えてもらう。《タイガー・カタパルト》《ハネクリボー》を攻撃!」

 

「この瞬間を待ってたぜ!リバースカード発動、《進化する翼》!手札を2枚捨て、《ハネクリボー》を《ハネクリボーLv10》に進化させる!」

 

 《ハネクリボー》が光に包まれ、姿を変える。光が晴れて、そこから現れたのは龍を模した鎧に包まれた《ハネクリボーLv10》の姿だった。

 

 

――――――――――――――――――――

ターン6

 

 

十代

  LP:4000

  手札:2

  モンスター

    《ハネクリボーLv10》(攻300)

  魔・罠

    《フュージョン・ゲート》

    裏1

 

万丈目(TP)

  LP:0

  手札:3

  モンスター

  《VW-タイガー・カタパルト》(攻2000)

  魔・罠

    《前線基地》

 

――――――――――――――――――――

 

 

「ふん。進化しても雑魚モンスターに変わりはない!攻撃力300程度の雑魚モンスターなど蹴散らしてくれる!」

 

「それはどうかな。《ハネクリボーLv10》の効果発動!このカードを生贄にささげることで、相手の攻撃表示モンスターを全て破壊し、その攻撃力分のダメージを与える!」

 

「何っ!?《VW-タイガー・カタパルト》の攻撃力…2000のダメージだと!?」

 

 《ハネクリボーLv10》の体が眩しいほどに光り輝き―――そして大爆発を起こす。その威力は万丈目の《タイガー・カタパルト》を破壊して余りあり…万丈目にダメージを与えた。

 

「俺が…俺がドロップアウトボーイに負けるだと…!?あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

万丈目LP

1900-2000=0

 

「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!」

 

「おのれ十代…!」

 

……………

…………

………

……

 

試験も明け、一部の生徒は昇格し早速寮の移動準備をしている中一人の生徒と教師が話をしていた。クロノスと十代である。

 

「何でスート!?昇格を断るノーネ!?」

 

「あぁ先生。評価してくれるのは嬉しいんだけど、やっぱり俺はオシリスレッドが好きだからさ。それに、翔を一人には出来ないしな。」

 

「そうでスーカ…確カーニ、昇格に関しテーハ生徒に拒否権がありまスーノ。とっても残念なノーネ。」

 

「ごめんな、先生。じゃぁ、俺もう行きます。失礼しました!」

 

「あっ、待つノーネ!せめてこのカードを受け取るノーネ。成績優秀な生徒ニーハ、相応の報酬があってしかるべきでスーノ。」

 

 クロノスから1枚のカードが十代の手に渡される。

 

「これは…!?いいのか先生?俺にだけカード渡したりなんかして…」

 

「安心するノーネ。他にも昇格を断った生徒ニーハ渡していまスーノ。無論、同じカードではありませンーガ。ほら、暗くなる前に早く寮に帰るノーネ、シッシー!」

 

 カードを渡し終えると、追い払うかのようにして十代を帰らせる。

 

滅多に居ないが、希にこうして昇格を断る生徒が居る。それに対してクロノスは、せめてもとカードを渡していたのだ。今年に限っては、その特例が二人も居たわけだが。

 

『やー、予想外の出費だったねー。まさか二人も昇格を蹴るなんてさ』

 

(本当にまさかでスーノ。期待していた生徒だけにがっかりなノーネ。)

 

「がっかりんちょ」と独特の表現で落ち込むクロノス。その姿からは若干哀愁が漂っている。

 

『ふふっ、じゃぁ今回のカード代は体で払ってもらわないとね…!今夜は寝かさないよー!!』

 

(妙な言い方やめるノーネ!鳥肌が立ちまスーノ!!………お手柔らかに頼むのーね。)

 

 カードを用意する対価、それは普段放置しがちなトムの相手をする事だった。主にデュエルだが、それが一晩中ともなればいくらデュエルが好きでも辛いのだ。

 

(トホホ…また今日もろくに眠れないのーね…!)

 

 …不眠戦士クロノスの戦いは終わらない。

 




読んで頂きありがとう御座います。
デュエルの内容ですが、アニメ見直し→それっぽいデッキをADSで作成→一人で回して使えそうな展開のリプレイ保存。としているので…修理時にデッキ・リプレイ共に消えてました(白目
尚これは1話の先生VS十代君も、後半に改変はありますがおおよそこの形で作っております。
結果、盛り上がりに欠けてしまう部分があるとは思うのですが…やはり1から自分で展開を考えるのは難しいです--;
どうしても途中で矛盾や「手札足りない!?」といった事態になってしまうんですよね…

今回ラストで十代君に渡されたカードは・・・アレです。HEROデッキでは必ず入っているであろうカードです。残念ながら三沢君ではなく彼に渡りました。

もう一人のカードを渡された人物は…現時点で昇格可能であろう成績の生徒が限られてるので、恐らくバレているしょうが彼です。mobは考慮せずですが^^;

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