ラブライブ!STAR PEACE   作:la55

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福岡編 第1話 後編

 その翌日・・・、

「みんな、集まってきてくれてありがとう・・・」

と双葉のまわりにいた有志たちに対してお礼を言った。というのも、双葉、考えたら即行動、ということもあり、すぐに学校の掲示板や双葉自ら勧誘したこともあり、有志が4~5名ほど集まったのである。まぁ、数多くのスクールアイドルを育成してきたという先生が来る、というのも数名の有志が集まった理由の1つだったのですがね・・・。

 そんな有志たちに対して双葉はこう告げた。

「私はラブライブ!で優勝して消えゆく福外の名前をラブライブ!の歴史に刻み込むためにスクールアイドルグループを結成しました。なので、私と一緒にスクールアイドルとして大成するように頑張りましょう!!」

これには有志たちから、

「よっ、双葉生徒会長!!」

「私たち、頑張るから!!」

と気持ちいい声が聞こえてきた。ただ、そのまわりにいた融資以外の人たちからは、

「あれってAqoursの真似だよね・・・」

というAqoursの真似をしただけ、という声と、

「でも、双葉生徒会長がやるのだから大丈夫だよね・・・」

と双葉のことを信頼している声が聞こえてきた。もっとも、Aqoursの話というのは、スクールアイドルを知る者であったら知らない人なんていない、というほどの有名な話であった。それは実際にアニメ化するくらい有名なものだった・・・というか美談として聞かされてきたのである。ただ、その陰ではAqoursのメンバーだった千歌たちの並々ならぬ努力があるのだがそれすら語られないくらいの美談として片付けられていたのである。そのため、「双葉はこの美談に感化されてスクールアイドルを始めたのでは?」という疑いが生徒たちのあいだで言われだしたのである。まぁ、たしかに、双葉もAqoursの話を知ってからスクールアイドルを始めた・・・というのは当たらずとも遠からず・・・なのだが、双葉の場合、Aqoursの話に感化されて・・・、というよりか、「消えゆく福外の名を残したい」という思いがあったから始めたのである。そのため、Aqoursの美談に感化された・・・というよりも同じ目的でもって始めた、というのが合っていたのかもしれない。

 その一方で双葉の人気は絶大なものであった。そのため、ある一定数にはスクールアイドルを始めた双葉を応援する、いや、絶対に大丈夫だろう、という期待の声が出ていたのである。まさに双葉人気は絶大で会った。

 そんなこともあり、双葉のスクールアイドルグループは学校中の話題の的・・・になっていたのであるが、これによりいろんな弊害が起きるようになってしまった。まずは学校の内外において双葉とその有志たちがかなりの注目の的になっていたのである。たとえば、有志の1人は双葉のスクールアイドルグループに入ったためにクラスの内外の生徒たちから注目を受けるようになった。それはその有志が発する言葉1つ1つにも注目されるくらいだった。そのため、その有志は昔みたいにほかの人たちに対していろいろと話すことができなくなったのである。というのも、その有志が発する言葉1つ1つに対して「ああ言った」「いや、言っていない」というその有志のことを無視するような論争がSNSを通じて行われるようになったのである。そのため、その有志は自分が言いたいことが言えなくなったばかりか自分の行動1つ1つを他人から見られてしまいかなり気にするようになった結果、学校に行けなくなった、つまり、不登校になってしまったのである。

 さらには、その有志たちは、双葉のもとに集まった有志たち、というレッテルを貼られてしまい他人から狙われるようになってしまったのである。双葉自体は気づいていないものの、福外の双葉といえば知る人は知る(ただし、天神限定)少女であった。そのため、双葉のもとに集まった有志たち、ということでその有志を狙う人たちもいたりしたのだ。なので、ある有志は双葉の練習に参加してからたった数日でその有志のパーソナルデータやメールアドレスを特定され、

「俺と付き合ってくれ」

「双葉ちゃんとじゃなく私と一緒に踊ってくれ」

という嘆かわしい、いや、その有志を震えさせるくらいのメールがその有志に届いていたりしたのだ。これによりその有志は恐ろしくなって不登校になってしまったのである。

 また、双葉自身においても問題が起きていた。双葉、ただでさえ忙しい生徒会活動に加え、スクールアイドル活動にも参加するようになって学校での時間が足りなくなってしまったのである。言っておくが生徒会活動はかなりの重労働である。μ'sの絵里やAqoursのダイヤ、(あと、理事長の鞠莉、)ニジガクのせつ菜や栞子、さらにはLiella!の恋はそんな生徒会活動に加えてスクールアイドル活動を行っていることを考えるとかなり大変であることがわかるかもしれない。そんな状況に双葉も陥っていたのである。いや、それ以上に、

「双葉生徒会長、ちょっといいですか?」(役員1)

「はい、なんですか?」(双葉)

「あそこの花壇の手入れ、やらないといけないのですが・・・」(役員1)

「なら、私があとでやっておきます」(双葉)

と、頼まれたらなんでも引き受けてしまう、そんな双葉の悪い癖が出てしまったのである。

 そのため、双葉、

「みんな、ごめん!!ちょっと長引いてしまった・・・」

と練習に遅れてきたことを有志たちに謝るくらい、練習の途中参加は当たり前、ときにはそれすら参加できずにいた日もあった。

 これらのことにより、また1人、また1人、と双葉のもとから去る有志が現れはじめてしまった。これには、双葉、

(うぅ、もっと私がみんなを大事にしなかったからだ・・・。全部、全部、私のせいだ・・・)

と去りゆく有志たちを見ては自分のことを責めてしまっていた。

 そして、しまいには双葉1人になってしまった。これにより、双葉、ついにあることを決めた。

(もう私にはどうすることもできない・・・。なら、たった1人で自分の夢を叶えるしかない・・・)(双葉)

そう、もう双葉1人しかいない、なら、たった1人で、自分の夢、ラブライブ!優勝、によって消えゆく福外の名前をラブライブ!の歴史に刻み込む、それを叶えようとしていたのである。そのためか、双葉、誰もいない朝などを使って1人で練習することにした、こう考えながら・・・。

(たった1人になっても絶対に叶えてみせる、私の夢を!!たとえどんなことがあっても・・・)

 

 だが、ここにきて風向きが変わったのである。それは双葉が1人で練習を始めて1週間がたったときのことだった。この日も双葉は早朝からスクールアイドルとしては基本となる体力をつけるためにランニングをしていた。そんななか、双葉はこう考えながら走っていた。

(たった1人だけでやるなんてとても寂しいよ・・・。やっぱり仲間が欲しいよ・・・)

双葉からすればたった1人でスクールアイドルをやることを決めたもののやっぱり1人で続けることに寂しさを感じていた。たしかにソロでスクールアイドルをすることは珍しいことではなかった。ただ、それは孤独との戦いでもあった。というのも、たとえソロだとしてもそれをうしろからバックアップする仲間たちの存在があったりするのだ。ところが、双葉の場合、それをたった1人でやろうとしていたのである。それは孤独そのものだった。最初のうちは仲間がいた。だが、いろんな事情により、また1人、また1人、と双葉のもとを去っていったのである。そして、双葉は1人になってしまった。そこからくる孤独は双葉にとって耐え難いものであった。そのため、今の双葉はその孤独による寂しさに打ちのめされていたのである。そのせいか、双葉、大声で走りながら大声でこんなことを言ってしまった。

「う~、私も仲間が欲しいよ~。誰か仲間になってよ~」

 そんなときだった。突然、女性の声が聞こえてきた。

「その願い、叶えてあげましょう!!」

これには、双葉、

「えっ、誰?」

と突然立ち止まってはまわりを見渡す。

 すると、双葉の前には30歳代の女性が立っていた。これには、双葉、

「あなたはいったい誰なのですか?」

とその女性に尋ねるとその女性は双葉に対しこう告げた。

「私はあなたを導く者です。あなたの願い、叶えてあげましょう」

これには、双葉、

「そ、それって一体どういうわけなのですか?」

とその30歳代の女性に再び尋ねるとその30歳代の女性はこう応えた。

「私はスクールアイドルを育てる者、そして、双葉さん、あなたを導く者です」

でも、言っていることは前と同じ、ということで、双葉、その30歳代の女性に対してこう告げた。

「私をどうやって導くのですか?」

 すると、その30歳代の女性はこう告げたのである。

「それなら、双葉さん、一度踊ってみて」

これには、双葉、

(まぁ、踊るだけならいいか)

と軽く思ったのか、

「それなら始めます」

と言っては踊り始めた。今、双葉が踊っているのは今やスクールアイドル初心者ではバイブルになっている動画、「サルでもわかるスクールアイドル講座」の最初のダンスであった。双葉もスクールアイドルを始めるにあたりこの動画の存在を知り、その動画をもとに踊る練習をしていたのである。(ちなみに、この動画を作成したのはAqoursであることは公然の秘密であった。)ただし、最初のところしかその動画を見ていなかったためか、双葉、その動画の最初のダンスの部分しか踊れなかったのである。

 とはいえ、一通り踊ると、双葉、

「これで終わります」

とその30歳代の女性に対して告げた、その瞬間、その30歳代の女性は双葉に対し、

「双葉さん、そこはこうすればいいと思います」

と双葉のダンスに対するアドバイスを送った。これには、双葉、

「えっ、そうなのですか!?」

と驚いてしまった。なぜなら、その30歳代の女性のアドバイスはとても的確なものだったからだった。

 と、ここで、また別のところからまったく別の女性の声が聞こえてきた。

「でも、それ以上にもっと楽しまないといけないよ!!楽しまないとスクールアイドルじゃないからね!!」

その声の方向に、双葉、

「えっ、誰?」

と言ってはその声がする方向に振り向くとそこには20歳代の別の女性が立っていた。その20歳代の女性は双葉に対しこう告げる。

「もっとスクールアイドルを楽しまないと!!楽しまないと面白くないよ!!」

これには、双葉、

「楽しむこと?」

と首をかしげると30歳代の女性は20歳代の女性に対して、

「九、双葉さんが困っているでしょうが!!」

としかりけたのである。これには、20歳代の女性、

「雪穂さん、それはないよ~」

とわめいていた。

 そんな2人を見てか、双葉、もう一度、2人に対して尋ねた。

「九は九だよ!!金城九、雪穂さんと一緒にスクールアイドルを育てるためにここに来たのだ!!」(20歳代の女性)

そう、双葉の前に現れたのは、30歳代の女性こと高坂雪穂、20歳代の女性こと金城九、であった。

 そんな雪穂と九を見て、双葉、あることを思い出す。

「あっ、たしか、数多くのスクールアイドルを育成した、という先生が福外にやってくる、って言っていたはず・・・」

そう、福外には数多くのスクールアイドルを育成した先生が今度赴任してくるのである、そのことを思い出した双葉は雪穂と九を見てあることを2人に尋ねた。

「もしかして、その先生というのが雪穂さんと九さん、なのですか?」

 すると、雪穂、双葉に対しこう応えた。

「あぁ、たしかに私がその先生に間違いないですね」

その雪穂の言葉に、双葉、

(これは単なる偶然・・・、いや、必然だ!!なら、ここはあれをお願いするしかない!!)

と思ったのか、雪穂と九に対しあるお願いをした。

「雪穂さん、いや、雪穂先生に九先生、お願いがあります、私を一流のスクールアイドルに育ててください!!」

それは双葉にとって切なる願いであった。だって・・・、

(今、ここで言わなければきっとラブライブ!優勝という夢は潰えてしまう。私、そんなの、いや!!絶対に雪穂先生と九先生に教えてもらうのだから!!)

双葉にとってこのときこそ好機、いや、このチャンスを逃すともうあとがない、と考えていたのである。たしかに、このままいけばじり貧になってしまうのは目に見えていた。たった1人で誰の助けを得ずに練習してもラブライブ!優勝という夢を叶えることはできない、なら、ここでスクールアイドルの育成で実績のある雪穂と九に指導してもらえれば双葉の夢は叶えることができるかもしれない、そう双葉は思っていたのである。

 そんな双葉の熱心さをみてか、雪穂、こう考えていた。

(双葉さん、かなり真剣ですね。それくらいスクールアイドルとして一生懸命頑張ろうとしているのかもしれません。でも・・・)

雪穂が育ててきたスクールアイドルは誰もが、スクールアイドルとして大成したい、そう思っていた。そして、双葉もその1人であった。その双葉の真剣さは雪穂が納得できるものだったのかもしれない、ある点を除けば・・・。

 ところが九は違っていた。九は双葉の真剣さをみてこう考えていたのである。

(双葉さん、たしかに真剣・・・。でも、あまりにも真剣すぎて失敗しそう・・・)

そう、九からみて、双葉は真剣しすぎ、と見えていたのである。たしかに真剣にスクールアイドルをするのであればそれだけで伸びるかもしれない・・・、でも、あまりに真剣になりすぎてしまってはどこかで破綻してしまうのは目に見えてあきらか、というのが九の見立てであった。

 そんなこともあってか、九、雪穂に対しこう伝えたのである、小声で・・・。

「(雪穂さん、たしかに双葉さんは真剣にスクールアイドルに取り組むと思うよ。でも、このままだと、双葉さん、どこかで破綻してしまうかもしれないよ)」

これには、雪穂、

「(たしかに九の言う通りですね。私もその点は心配していました)」

と小声で答えた。どうやら、雪穂、九の心配していることと同じことを考えていたようだ。雪穂はこうみえて数多くのスクールアイドルを育ててきた。だからこそ、九と同じように雪はそう考えてもも不思議ではなかった。

 ただ、双葉はそんなことを知らずに雪穂と九に対していまだにお願いを続けていた。

「お願いです、私を、一流のスクールアイドルにしてください!!」

双葉からすれば千載一遇のチャンス、絶対に自分の夢を叶えたい、その一心で雪穂と九にお願いをしていたのである。それはその思いが本物であると雪穂と九に訴えんとばかりに・・・。

 そんな双葉からのお願いに、雪穂、

(でも、彼女は本気で一流のスクールアイドルになりたい、そう思っています。その真剣さは本物です。ならば・・・)

と双葉のことを評するとついにあることを双葉に告げたのである。

「それなら仕方がありません。この私が双葉さんを直に教えることにしましょう」

この言葉に、双葉、雪穂と九に対し、

「えっ、本当ですか!?ありがとうございます!!」

とお礼を言った。

 だが、雪穂の言葉にはまだ続きがあった。雪穂、続けて、双葉に対し、

「ただし条件があります。あと2人、仲間をみつけるのです。それができなければこの話はなしです!!」

なんと、雪穂、条件をつけてきたのである。その条件とは仲間をあと2人みつけること。これには雪穂と九のある思いがあった。それは・・・、

(仲間をあと2人みつけること、そうすれば、双葉さん、仲間たちと切磋琢磨しながら自分の能力を上げることができるはず)(雪穂)

(仲間がいる、それだけで楽しくなるはず!!双葉さん、あまり真剣しすぎるからそれがちょうどいいかもね!!)(九)

雪穂からすれば仲間がいることで切磋琢磨しながら双葉の能力をあげることができる、九からすれば仲間がいれば双葉の真剣さもちょうどよくなる、そう2人は考えていたのである。たしかに仲間がいれば切磋琢磨しながら自分の能力をあげることができるし仲間がいるだけでスクールアイドル自体楽しくなる、というものである。2人はそれを狙っていたのである。

 ところが、双葉、その条件をみて、

「うぅ・・・」

と逆にうなってしまう。というのも、双葉、このとき、困っていたのである。というのも・・・、

(これはなかなかの難関だ・・・。だって、スクールアイドルになってくれる生徒なんていないんだもの・・・)(双葉)

そう、双葉自体、仲間を集めることは難しかったのである。前述の通り、双葉が有志を募ってやっていたとき、その有志たちに対していろんな問題が起きていたり、双葉自身、スクールアイドルの練習ができない、それらのために双葉のもとから有志たちが去っていき、結局、双葉たった1人だけになってしまった、そんなことが起きていたのである。そのため、双葉がいくら仲間を集めようとしても集めることなんてできない、そのことを双葉自身わかっていたのである。そのため、双葉、

「あはは・・・」

と苦笑いするしかなかった・・・。

 

 こうして双葉は雪穂と九という指導者をみつけたものの、2人から指導を受けるための条件として提示されたものによって双葉自身苦しむのであった。はたして双葉は仲間をみつけることができるのだろうか。それについては、次回、話すことにしよう。

 

次回 第2話 孤独のアメリカ人

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