ラブライブ!STAR PEACE   作:la55

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東京編 第1.5話 その1

「もうすぐスクールアイドルのイベントが始まっちゃうよ!!早く行こうよ!!」

そう鶴見が言うと、

「ちょっと待ってよ!!」(かほ)

「早く行く、だから、待って!!」(美月)

とかほと美月が鶴見のあとを追った。ここは東京の日比谷公園。鶴見たち3人はその公園にある野外ステージを目指して走っていた。今日、ここでスクールアイドルのイベントが行われようとしていた・・・。

 

20××年、アイドルは日本の文化として国の内外を問わず認知されていた。特にスクールアイドルは新人アイドルの登竜門として有名であった。μ'sと同じくスクールアイドルの基礎を作ったA-RISEをはじめ、あのラブライブ!で優勝を果たしたことがあるアイランドスターズのライバル、BACK STARなど、数多くのアイドルがスクールアイドルの出身であった。そのため、スクールアイドルは日本中に、いや、世界中に広がりをみせていた。いや、スクールアイドルが身近な存在として認知されるほどまでなっていた。そんなこともあり、スクールアイドルを集めたイベントが毎週どこかで開催されていた。

 そして、日比谷公園の野外ステージでは毎年恒例のスクールアイドルのイベントが開催されようとしていた。鶴見たちはそのイベントに参加しているスクールアイドルを見に日比谷公園の野外ステージを目指していた。

 

 そうこうしていくうちに鶴見たちは日比谷公園の野外ステージに到着した。その瞬間、

「うわ~、みんなキラキラしている・・・」

と鶴見は感嘆の声をあげていた。そう、鶴見はステージで華麗に踊っているスクールアイドルに魅了されていたのだ。いや、それだけじゃなく、かほも美月も、

「歌がうますぎる・・・。私、歌で勝つこと、できるかな・・・」(かほ)

「ダンスがとてもうまい。完コピするの、かなり、大変・・・」(美月)

とスクールアイドルにの歌とダンスのうまさに舌を巻いていた。

 そのあともスクールアイドルたちのステージは続く。どれもこれも超一流であった。そのためか、ことあるごとに、鶴見たち3人、

「うわ~」(鶴見)

「すごい・・・」(かほ)

「うん・・・」(美月)

と感嘆の声を上げ続けていた。

 だが、そんな時間が長く続くことなんてなかった。イベントの司会者がこう告げたのである。

「さて、楽しい時間もあっという間でした。ついに最後のスクールアイドルの登場です!!去年度、ついに念願のラブライブ!優勝を果たしたLiella!の登場です!!」

この司会の言葉とともにLiella!が登場するとパフォーマンスを始めた。すると、鶴見はLiella!のパフォーマンスを見て愕然となる、こう思いながら・・・。

(う、うそ・・・。ほかのスクールアイドルとは別次元だよ!!こんなスクールアイドル、見たことがない・・・)

そう、鶴見はLiella!の圧倒的なパフォーマンスに驚きを隠せずにいたのだ。Liella!のパフォーマンス、それはほかのスクールアイドルと比べて圧倒的なものだった。パワフルな歌、精錬されたダンス、そして、一糸乱れる動き、それはほかのスクールアイドルと比べてみても、いや、比べることなんてできない、それくらいのものだった。むろん、圧倒されているのは鶴見だけでなく、

(これがラブライブ!優勝グループの歌唱力・・・。すごすぎる・・・)(かほ)

(あのダンス、真似できない・・・。とても、悔しい・・・)(美月)

と鶴見と同じく、なにも言えない、それくらい圧倒されていた。

 そして、Liella!のステージは終わった。その瞬間、

(((・・・)))

とあまりに圧倒的なパフォーマンスの洗礼を受けた鶴見たち3人はその場から動くことができなかった。いや、あまりに圧倒的だったため、3人の体は硬直してしまったのだ。それくらいLiella!のパフォーマンスは鶴見たち3人の体が硬直するくらいすごかったのである。

 

 それから1時間後・・・、

(う~、まだ体が動かない・・・)

と鶴見はそう思ってしまう。なんと、鶴見たち3人は体が硬直したままかれこれ1時間その場で立っていたのである。そのためか、イベントの関係者から、

「あの~、もうイベントは終わったので帰ってください」

と言われてしまう。これには、鶴見、

「は、はい・・・」

と硬直した体を無理やり動かしながらもようやいうその場から立ち去ることができた。もちろん、かほも美月もである・・・。

 そして、日比谷公園の入口付近で鶴見はかほと美穂に向かってこう話した。

「スクールアイドルのステージ、すごかった・・・。特にLiella!、あまりにも王者の風格がある・・・」

 この鶴見の言葉に、かほ、美月もこう告げる。

「あぁ、やっぱりLiella!は勝者のなかの勝者だよ!!」(かほ)

「あまりにも完璧、完璧すぎる・・・」(美月)

Liella!・・・、鶴見たち3人からは、王者の中の王者、完璧なる勝者、とみえたのかもしれなかった。それくらい鶴見たち3人にとってLiella!のパフォーマンスは体の奥底まで刻み込まれたのかもしれない・・・。

 そんな鶴見であったが、このとき、こう考えていた。

(もしかすると、私たちもスクールアイドルになってLiella!みたいになれば今の生活を一変させることができるかもしれない・・・)

その思いとともに鶴見は自分の今の姿をみる。今の鶴見の、いや、鶴見たち3人の今の姿はとてもみすぼらしいものだった。つぎはぎだらけのスカートによれよれのシャツ、今の現代っ子にはみえない、そんな姿であった。これには、鶴見、こう考えてしまう。

(今の私たちは全員みなし子、3人とも小さいときに親から捨てられた子ども・・・。だからこそ世の中のみんなから嫌われているんだ・・・)

そう、鶴見たち3人はともにみなし子、小さいとき、というか、赤ちゃんのときに実の親から捨てられた子ども、であった。なので、3人ともある施設に預けられていたのだ。

 そんな鶴見の考えにそう形で今度はかながこう考えてしまう。

(私たちは3人ともみなし子、だから、3人とも施設育ち。ただ、その施設も運営費に困るくらいお金がない。やっぱり、この世の中、勝者のみが得をするようになっているんだ・・・)

そう、3人がみすぼらしい姿なのは3人がいる施設にお金がないことが原因だった。いろんなことが原因で施設で預かった子どもたちを養うために施設では運営費が必要だった。だが、その運営費を寄付してくれるところが、ここ最近の不況、いや、世界的な日本の地位低下によりにより起きた不況により減ってきたのである。そのため、施設は子どもたちに着せる服すら買うことができずにいたのである。そのため、鶴見たち3人はみすぼらしい姿をしていたのである。

 むろん、美月もそんな2人を受けてかこう考えてしまう。

(私たちは、今、どうにかしないといけない。じゃないと、私たち、きっと、世の中から捨てられる・・・。完璧でないと、私たち、終わりになってしまう・・・)

そう、このまま今の生活が続いてしまうと、きっと、鶴見たち3人は世の中から捨てられてしまうのである。鶴見たちからみれば自分たちはこのままだといずれは終わりを迎えてしまう、そうみえても仕方がなかった。というのも、このままいけば鶴見たち3人はみすぼらしい、いや、貧しいままなにもできずに施設を出ていくことになる、そうなると、その先の未来なんて真っ暗でしかないのである。鶴見たちのいる今の日本は世界的な地位低下により不況が起きていた。そのため、たとえ、鶴見たち3人が施設を出たとしても低賃金の仕事しかつけない、お金がない、こうなってしまうとその先の未来に希望がもてない、というわけである。まぁ、美月からすればより完璧なものを追い求めようとしてこのような表現になったのかもしれないのだが・・・。

 だが、ここで鶴見はあることを考えてしまう。今の状況を打破しようとしてか・・・、

(もう、こんな生活なんていやだ!!ならば、私たちがLiella!みたいになってスクールアイドルとして活躍してやる!!そして、アイドルになってこの生活からおさらばしてやる!!)

 この思いとともに鶴見はかほと美月の方を見る。すると、花帆と美月も、

(なんか鶴見の思いが流れてくる!!鶴見、ついにあることを決めたんだね!!)(かほ)

(鶴見、ついに決めたようだ。今の私たちの生活、変えるために・・・)(美月)

と鶴見の思いを受け取ったのか、鶴見の方を見る。

 すると、鶴見、かほと美月の前でこう話始めた。

「かほに美月、私、決めたよ、Liella!みたいなスクールアイドルになって今の生活からおさらばする!!そして、ゆくゆくはアイドルになって2人と一緒に世の中に「私たちあり!!」と言わせてみせる!!」

そう、鶴見はついに決めたのである、Liella!みたいなスクールアイドルになって、さらに、アイドルになって、この今の生活からおさばらを、いや、世の中から自分たちを認めさせることを・・・。むろん、これには、かほ、美月、からも、

「その鶴見の思い、たしかに受け取った!!Liella!みたいな勝者に、私たち、絶対んいなってみせる!!」(かほ)

「Liella!は完璧だった。なら、私たちも、完璧な勝者に、絶対になる・・・」(美月)

と鶴見の考えに賛同したのである。

 こうして、鶴見たち3人はLiella!みたいなスクールアイドルになって明るい未来へと突き進もうと決意したのである。

 だが、鶴見たち3人は、数年後、さらなる不幸を味わることになる。というのも、施設の責任者が急死したことで急遽3人がいる施設が閉鎖になってしまうのだ。これには、鶴見たち3人とも絶望を感じるのだが・・・。

 

(う~、苦しい、苦しい・・・)

鶴見はそんな過去のことを思い出していたのか苦しい表情をしていた、そんなときだった。突然、かほが鶴見に対して、

「はやく起きて!!もうすぐ「対決」が始まってしまう!!」

と声をかけてきたのである。これには、鶴見、

「えっ、はっ!!」

と目を突然開けてしまうとともに、

「あれっ、私、今、寝ていたの・・・」

とかほに尋ねると、かほ、

「あぁ、鶴見、今まで寝ていたんだよ・・・」

と鶴見の言葉に同意した。そう、鶴見はもうすぐ、勝どき学園名物、2つのグループ同士の戦い、「対決」、を前にして今まで寝ていたのである。

 そんな鶴見に対し、美月、こう言ってしまう。

「鶴見が「対決」前に寝るなんて、珍しい・・・」

そう、鶴見が「対決」を前に寝てしまうことなんて珍しいことだった。それくらい鶴見は、今、疲れているのかもしれなかった。

 そんな鶴見に対し、かほ、

「もしかして、連日のきつい練習で疲れているのでは?」

と鶴見に尋ねる。実は、鶴見たち3人、ここ最近、きつい練習を連日続けていたのだ。というのも、一番下である美月がこの春で高校生になったことで鶴見たち3人とも高校生になった、すなわち、この春から3人ともスクールアイドルとして、スクールアイドルグループPW(Perfect Winner)として活動することができるようになったである。そんなわけで、PWの師である悪鬼の命により、ここ最近、朝早くから夜遅くまできつい練習を行っていたのである、ほかのスクールアイドルグループに勝つために・・・。

 だが、そんなかほの言葉に、鶴見、

「いや、きつい練習のせいじゃない」

と否定するとともに、

「それは今の自分の心の弱さからくるものだ」

と自分なりの理由を告げた。

 ただ、そんな鶴見の言葉に、美月、こう尋ねる。

「でも、鶴見、寝ているとき、相当苦しんでいた。どうして・・・」

すると、鶴見、美月に対しこう答える。

「昔のことを思い出していたんだ・・・、あの苦しいときのことを・・・」

これには、美月、

「たしかに、あのとき、苦しんでいた・・・。あのときのこと、思い出したくない・・・」

と鶴見の言葉に同意するも、かほ、

「でも、なお苦しいときのことがあったからこそ今の自分たちがいる、常に勝者であるがために・・・」

と言うと鶴見も、

「たしかにその通り。あの苦しいときに、Liella!のステージを見たからこそ今の私たちがいるんだ!!」

と力強く言うとかほも美月も、

「あぁ、たしかに!!」(かほ)

「たしかに、その通り」(美月)

と鶴見の言葉に同意していた。

 そんななか、「対決」の実行委員のスタッフが、

「PWさん、もうすぐ「対決」が始まります。準備してください」

と言ってくると鶴見はかほと鶴見に向かって、

「それじゃ、PW、今日も勝利して私たちが「勝者のなかの勝者」であるという現実を相手に見せつけてやろうぜ!!」

と力強く言葉にするとかほとも美月も、

「ああ」(かほ)

「わかった!!」(美月)

と鶴見に続けとばかりに力強く言った。

 そして、ついに鶴見たち3人、PWはステージへと上がっていく、「勝利」を得るために、常に「勝利」を求められる、「勝者のなかの勝者」であるために・・・。

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