3人個別で練習・・・ということもあり、メアリーの場合、
「1,2,3,4、2,2,3,4。そこ、もっと大きく手を上げて!!」
と雪穂の指導が飛び交うも、メアリー、
「ちょっとそこはこうした方がいいで~す!!」
と反抗をみせるも雪穂はすぐに、
「これだとちゃんと合わなくなる!!指導通りにやって!!」
と反論。これにはさすがのメアリーも、
「・・・」
と黙るしかなかった。
一方、ソフィアの方も、
「1,2,3,4、2,2,3,4。そこ、動きはコンパクトに!!」
と九から指導を受けるも、
「九、大きく、したほう、いい」
とこちらも反抗するも、九、お構いなく、
「ソフィア、もう少し早く動いて!!」
とソフィアの意見も聞かずにそのまま進めた。これにはソフィアも、
「・・・」
と黙るしかなかった。
そして、双葉というと・・・、
「体づくり、ごくろうさん!!それじゃ始めるね」
とメアリーとソフィアの練習のあと、雪穂と九がそれまで体力づくりをしていた双葉と合流、雪穂と九の2人で双葉の練習をみることになった。ただ、メアリーとソフィアと違って、
「1,2,3,4、2,2,3,4。あともう少し早く、動きはコンパクトに!!」
と雪穂から指導が出れば、双葉、
「はい!!」
とちゃんと従順にきいていた。というのも、
(これが私たちにとって最初の曲!!ちゃんとしないと!!)
と、双葉、これが自分たちにとって最初の曲、ということもありちゃんと雪穂と九のいうことをちゃんときいていたのである。
ただ、それでも、
(でも、これでちゃんとできるのかな・・・)
と、双葉、心配になってしまうこともあった。3人個別で練習をしている、それにより本番ちゃんと3人一緒に合わせることができるのかわからなかいからだった。本番に合わせることができない場合、それにより失敗に終わる可能性が高い、本当にそれでいいのか心配していたのである。
だが、その心配をさらに深くさせるようなことが起きてしまった。それは本番を2週間前となったある日のことだった。いきなり、メアリーとソフィア、双葉を呼び出すと3人に向かって雪穂がこんなことを言ってきたのである。
「今度のお祭りのステージだけど対バン方式になりました」
これを聞いて、双葉、
(えっ、対バン方式ってどこかと対決するのでは・・・)
と心配になってしまう。対バン、つまり、もう一方のグループと対決することになってしまったのである。いや、それどころか、
(対決やって大丈夫なの・・・、私たちの初めてのステージだよ・・・)
とさらに双葉は心配してしまう。このお祭りが双葉たちにとって最初のステージなのである。そんなステージで対決となればこちらにとって分が悪いのは目にみえている、いや、それよりもそんななかでちゃんとステージを成功させることができるのかどうかも微妙なのである。そんなこともあり双葉はとても心配していたのである。
ただ、メアリーとソフィアからすれば、
「VSなので~す!!負けないので~す!!」(メアリー)
「対決、戦い、ぐふふ・・・」(ソフィア)
とやる気が出ている感じであった。2人とも今の自分たちの状況よりも対決の方に目がいっているようである。2人とも勝負ごとになると目がないらしい。それくらい勝気の性格をしているかもしれない、それともお国柄なんだろうか・・・。
そんな対照的な3人に対し雪穂が対決するグループを3人に告げた。
「対決するグループは・・・、国立勝どき学園、PerfectWinner(PW)・・・」
この名前を聞いて双葉ははっとなる。
(これってスクールアイドル潰しで有名なユニットじゃん。これでちゃんとやっていけるのかな・・・)
PW、それはスクールアイドル潰しで有名なユニットであった。いろんな高校に行ってはそこにスクールアイドルを潰していく、それくらい恐ろしいユニットであった。最近ではあることがきっかけで戦っただけではスクールアイドルを潰さなくなった、と言われているがそれでも全戦全勝のユニットには間違いなかった。そんなユニットと戦うなんて双葉からしたらもとからしていた心配がさらに深くなってしまうのには間違いなかった。
ただ、それでも雪穂は3人に言った。
「私たちの指導をちゃんときいていたらちゃんと合わせることができるから私たちの指導にちゃんと従うように」
これには、双葉、
(う~ん、やっぱりそうするしかないのかな・・・)
と雪穂たちの指導に従うしかなかった・・・。
こうして、あらたな不安とともに練習にいそしむ日を暮らすのであった・・・。
ただ、それでも双葉は諦めなかった。
「ただ走るだけじゃ飽き飽きだもんね」
と思った双葉は学校のまわりを走るさなか、メアリーとソフィアの2人の様子をみることにした。
まずはメアリー。メアリーは雪穂のいうことをきちんと聞いていた。というのも、メアリー、
「・・・」
と無言のままではあるが心のなかでは、
(ソフィアと双葉を驚かせるので~す、私が№1であることを・・・)
と思っていたのである。いくら雪穂に反抗しても雪穂に言い返させられる、ならば、雪穂の指導通りに踊ってソフィアと双葉に自分が№1であることを知らしめるまで、そう思えるようになったのである。メアリーはアメリカ人である、個人主義のところがある、メアリーにはそういうところがあった。だが、ここは日本である。そのため、集団のために頑張る、そんなことがあることはメアリーもわかっていた。だからこそ、今は雪穂の言うことを聞いてソフィアと双葉の3人で合わせるときに自分こそ№1であることを知らしめようとメアリーは思っていたのである。
そんなメアリーを見てか、双葉、こう思った。
(メアリーはこう動くんだね。ならば、こうすれば・・・)
双葉はメアリーのダンスを見てなにかを考えていたようである。ただ、それについては双葉ぞ知る・・・ようなものだった。
その後、双葉はソフィアの練習もこっそりにみることに・・・。で、ソフィアはというと・・・、
「1,2,3,4、2,2,3,4」
と九の声とともに、ソフィア、
「・・・」
とこちらも無言で九の言うことを聞いていた。だが、このとき、ソフィア、こう考えていた。
(私こそ、№1!!だから、私、頑張る!!)
ソフィアもソフィアで自分こそ№1であることを思っていたのである。ソフィアも個人主義のところがある。それはメアリーと同じくらいであった。だが、ソフィアもソフィアでここが日本であることは知っていた。なので、九の言うことを聞いた上でメアリーと双葉と3人で合わせることになったときに自分が№1であることを2人に知らしめようと思っていたのである。
だが、それでも双葉はソフィアの動きを見てこう思っていた。
(ソフィアがこう動くのなら私は・・・)
双葉、ここでもあることを考えていたようである。でも、それは双葉のみぞ知る・・・、であった・・・。
そして、双葉の練習のときでは、
「1,2,3,4」
という九の言葉に、
(1,2,3,4)
と自分でも心のなかで拍子を数えるとともに、
(メアリーとソフィアはこう動くから自分はこう動けば・・・)
と自分のダンスについても少し考えていた。
こうして双葉はメアリーとソフィアのダンスを見ては自分なりに考えたりしていた・・・。