そして、ついに対決の日を迎えてしまった。美月たちはこう思いながらステージに上がっていく。
(完璧なものほど勝つ。それが自然の摂理・・・)(美月)
(私たちが絶対に勝つ!!)(鶴見)
(勝利こそ正義なのです!!)(かほ)
そのためかステージ上に対面している双葉たちに対してこんなことを言ってしまう。
「昨日のままだと完璧じゃない。完璧じゃないから勝つのは私たち・・・」(美月)
「美月の言うことは絶対だから負ける気なんてしないよ!!」(鶴見)
「そうそう」(かほ)
ところがそれに対して双葉たちも負けていなかった。
「昨日は昨日、今日は今日だよ!!」(双葉)
「私たちは日々エボリューションするので~す!!」(メアリー)
「私たち、いまだ、進化中!!」(ソフィア)
2組ともバチバチと対決を始めようとしていた。それは相容れないようともしないものだった・・・。
こうして祭りが始まった。鶴見たちPWは一度合わせることに。その終わりになると・・・、
「よ~し、今日も完璧!!」(美月)
と今回も完璧にパフォーマンスできていることを3人とも確認するとともに、
「あいつらを蹴落としてくる」
と美月はそそくさと双葉たちがいるところまで行っては双葉たちを貶そうとしていた。
そして、美月は双葉たちのところまで到着するとそこでも双葉たちは、
「双葉、そこはもう少しこうするので~す」(メアリー)
「ああ、そうだね」(双葉)
とパフォーマンスの修正をしていた。
そんな双葉たちを見て、美月、こう思ってしまう。
(完璧じゃないものを修正しても完璧とは程遠い。今、それをしているだけ・・・)
そのためか、美月、双葉たちに対してこんなことを言ってしまった。
「今、そんなことをしたって無理。完璧じゃないものは完璧にはなれない」
ところが、双葉、美月に対してこう言い返した。
「果たしてそうかな?完璧なものって本当にあるのかな?」
むろん、これには、美月、
(完璧なものは完璧!!それが私たち!!)
と思ってかこう反論した。
「完璧なものは絶対ある!!特に私たちはいつも完璧!!」
だが、双葉はそんな美月に対して疑問を呈してしまう。
「完璧なものを追い求めるのはいいけどもっと大切なものがあるのでは?」
ただ、双葉の言葉に対して、美月、
(完璧なものは完璧!!)
と自分の言葉を曲げたくないのかこう反論してはこの場から去ってしまった。
「完璧なものは完璧!!完璧だからこそ完璧!!」
その後、美月は鶴見たちのところに戻ると鶴見は美月にこう尋ねた。
「あいつらはどうだった?」
すると、美月、こう答えたのである。
「まだ完璧じゃない。私たちは完璧。完璧だからこそ勝利!!」
これを聞いてかほはこう言った。
「まぁ、今回も私たちの勝利、間違いなし!!」
ただ、美月はこう思っていた。
(完璧だからいい!!ただそれだけ!!あいつ(双葉)のいうことなんて関係ない!!完璧だから完璧!!)
そして、ついに対決の時がきた。先行はくじ引きで鶴見たちPW。ただ、このときも美月はこう考えていた。
(私たちは完璧。完璧だからこそ勝利!!)
そのためか鶴見たちPWは双葉たちに対してこう言ったのである。
「私たちの完璧なパフォーマンスに怖気なさい!!」(鶴見)
「そして、自信をなくすのです!!」(かほ)
「完璧こそ正義!!完璧だからこそ勝利!!」(美月)
どうやら、鶴見もかほも美月も考えていることは同じようである。そのためか、3人とも心が通わずとも考えることはただ1つであった。
(今日も完璧なパフォーマンスで相手を屈服させてやる!!)(鶴見)
(完璧なパフォーマンスで相手に絶望を与えてやる!!)(かほ)
(完璧なもので勝利!!それ、間違いない!!)(美月)
その勢いのまま、曲が始まった・・・。
PW 挿入歌 パーフェクトワールド
すべてが完璧 すべてがパーフェクト!!
すべてがすべて パーフェクト!!
この世はすべて 完璧じゃないとダメ
少しのミスも 許されない
すべてがすべて パーフェクト!!
すべてがすべて 決まっている
余裕のない この世の中
遊びなんて 許されない
完全完璧 それこそが
パーフェクト ワールド!!
(今回も完璧、パーフェクト!!このまま行く!!)
と美月は自分のパフォーマンス、いや、PWのパフォーマンスに酔いしれていた。今回も完璧なパフォーマンスであった。新曲とはいえ今回も鶴見たちPWはより完璧によりパーフェクトにパフォーマンスをしていたのである。それはそれ以上でもそれ以下でもなかった。本当に完璧なものだった。そのためか、美月以外の2人もそれに酔いしれていた。
(今回も完璧なものになっている!!これなら勝利間違いないですね!!)(鶴見)
(負けるはずがない!!だって、今回も完璧だから!!そして、相手は絶望するのです!!)(かほ)
かほにいたっては相手を絶望すると決めてしまっていた。
そのためか、美月たちPWは完璧なパフォーマンスを徹底しようとしていた。いや、酔いしれているが上に完璧であり続けようとしていた。
すべてがすべて 完璧じゃないと
ほかの歯車が 止まってしまう
だからこそミスは 許されない
つまりは この世の中は
パーフェクト ワールドなのさ!!
今の世の中 パーフェクトワールド
ミスなんて許されない
すべてがすべて
パーフェクトワールドなのさ!!
パーフェクトワールド!!
そして、曲が終わった。その瞬間、
パチパチパチ
というお客さんの拍手が聞こえてきた。あまりにも完璧なパフォーマンスに圧倒されていたからだった。それを聞いた美月はこう思った。
(やっぱり完璧なものは正義!!負けるはずがない!!)
いや、美月だけではなかった。鶴見、かほすら、
(すべてがパーフェクト!!これで今日は負けることなんてないはず!!)(鶴見)
(相手に絶望を与えるくらいのものができたはず!!これくらい完璧じゃないと!!)(かほ)
と自分たちの完璧さにいまだに酔いしれていた。
そして、かほは相手を見る。だが、それはとても対照的なものだった。というのも、相手は自分たちのパフォーマンスを見ても絶望するどころか、
「私たちは私たちでいく!!相手なんて関係ない!!私たちの方法で頑張っていこう!!)(双葉)
と自分たちのペースで頑張ろうとしていた。これには、かほ、
(えっ、なんで絶望していなんだ!!)
と驚いてしまう。たしかに完璧といえるくらいのパフォーマンスをした。それなのに相手は絶望していないどころかそれを糧に頑張ろうとしていたのである。そのためか、かほ、こう考えてしまう。
(なんで絶望していないんだよ!!私たちのパフォーマンスで絶望するはずだぞ!!どうしてなんだ!!)
完璧なものを見せつけたはず、これにひれ伏してしまう・・・はずだった。それができないことにかほはいらだちを隠せずにいた。
ただ、このとき、ほかのメンバー、特に美月はまだ確信していた、勝利を。だって・・・、
(完璧なものは完璧!!完璧こそ正義!!だからこそ勝利する!!)
と美月のなかでは完璧なものをみせたから勝利すると思っていたのだから・・・。むろん、鶴見も、
(勝利こそすべて!!完璧だからこそ勝利間違いなし!!)
と自分たちの勝利を確信していた。
ただ、それでも相手はそれは関係なかった。それどころか、
「昨日の遅くまでやったので~す!!私たちの争いをみんなにみせつけるので~す!!」(メアリー)
「私たちの戦い、やってやる!!」
とやる気満々であった。
その勢いのまま、相手は、双葉たちはついに・・・、
「私たち、やってやるぞ!!」(双葉)
「「オー!!」」
立ち上がった。まるでなにかを始めるかのように・・・。
双葉たち 挿入歌 競争曲!!
位置について よーいドン!!
1番速いのは 誰ですか?
(私 私 私です!!)
私が1番 私が1番
だれが1番か わからない
それくらいの 混戦レース
誰が始めた このレース
でも1つだけ 言えることがある
このレースで 人柄わかる
1番目指す人 頑張る人
人はそれぞれ いろいろといる
それはまるで3人の協奏曲、いや、競争曲だった。3人はどんどん競い合いながらも3人だけのハーモニーを笑いながら奏でていた。これには、美月、
(あれはちがう!!昨日と違う!!違うったら違う!!)
と昨日とは別物になっていることに困惑してしまった。そのためか、
「昨日とは違う・・・、昨日とはとても違っている・・・」
という言葉が出てしまった。昨日、双葉たちがやっているものとは違っていた。でも、どうしてそうなったのかわからない、それでも、昨日の双葉たちのパフォーマンスとは違っていたのである。
ところが、双葉たちのパフォーマンスはそれどころではなかった。昨日のパフォーマンスを思い出した上で鶴見とかほはこう考えてしまった。
(なんか、どんどんよくなっているような気がする!!それに笑っている!!)(鶴見)
(このグループ、進化しているのか?このままじゃ・・・)(かほ)
そう、双葉たちのグループはパフォーマンスを進化させようとしていたのである、それも笑いながら。3人は曲に合わせて競争している、だが、それがよかったのだろう。どんどんよりよくなっていったのである。そして、笑いあいながらパフォーマンスをしていたのである。これにより双葉たちのパフォーマンスはどんどんよくなっていったのである。
だが、それにあわせて唖然となる者がいた。美月であった。美月は進化していく双葉たちのパフォーマンスは見てさらにこう思ってしまう。
(よりよくなっている・・・。このままじゃ、あいつら、完璧になっていく・・・。でも、完璧とは違う・・・。完璧じゃない・・・。完璧じゃない・・・。でも、よくなっていく・・・。このままじゃ・・・、このままじゃ・・・)
美月なりに焦りを感じていたのかもしれない。そのためか、美月、こんな言葉が出てしまった。
「完璧じゃないものが完璧になっている・・・。いや、完璧じゃない・・・。だけど、よくなっている・・・。このままじゃ・・・、このままじゃ・・・、完璧じゃない・・・もの・・・、認めてしまう・・・」
美月からすれば完璧なものを信条としているがゆえに完璧じゃないものが完璧に、いや、よくなっていく、でもそれは完璧じゃない、よりよくなっていくのに完璧じゃない、いつも完璧じゃない、そのものを認めてしまう、そんなジレンマに陥ってしまった。それはまるで永久の問題に陥ってしまったかのようだった。そのため、美月はその苦しみに四苦八苦していたのである。
むろん、双葉たちのパフォーマンスはどんどん進化していった。それに合わせて美月はどんどん困惑していったのである。
競い合っても みんな仲間
いろんな人が いるけれど
それでも仲間 大事な仲間
だからこそ これだけいえる
これは競争曲の 協奏曲!!
忘れてはいけねい
競争曲の協奏曲!!
たとえライバルであっても
競い合えばそれだけで
仲間っていえるんだ!!
はい、ゴール!!
ヤッター!!
そして、曲が終わった。その瞬間、
「やったよ!!やったよ!!」(双葉)
「これこそ、私たちのパワー、なので~す!!」(メアリー)
「私たちの、実力、競ったけど、実力」(ソフィア)
と喜びに満ちた声をあげていた。
一方、鶴見たちはというと、
(完璧だったはず・・・)(鶴見)
(私たちの方が完璧・・・だったはず・・・)(かほ)
(私たちこそ完璧・・・、完璧・・・のはず・・・)
と思ったのか、
「・・・」
と放心状態になってしまった。それはまるでこれまで積み上げられてきたものが一瞬のうちに崩れ去った、そんな状態であった。
そんなこともあってか、結果は・・・、
「満場一致で(双葉たち)福外の勝ちとする!!:」
そう、満場一致で双葉たちの勝利となったのである。
だが、ここでその決定にケチをつける者が1人・・・。
(このまま勝ちなんてさせない!!)(悪鬼)
悪鬼であった。彼はただ一人、鶴見たちPWの勝利を諦めていなかったのである。そのためか、悪鬼、この勝負の審査をした審査員に食い下がる。
「なんで負けるのですか?私たちの方が完璧だったはずでは?」
ただこれには審査員の1人がこう言った。
「(鶴見たち)PWはまるで勝利のために完璧さを追い求めていました。なので、完璧とは完璧でした。でも、(双葉たち)福外はその完璧さより上のものを、完璧ではないが3人で競い合いながらも一つの作品を作り上げようとしていました。それが彼女たちの笑顔から見れました」
これには、双葉、審査員にこう尋ねた。
「ちょっと質問なのですが、私たちってずっと笑顔だったけどそれを通じて私たちのことをどう思いましたか?」
すると、審査員の1人がすぐにこう答えたのである。
「あなたたちがこのステージを楽しんでいる、そう感じました」
だが、これに対し鶴見はこう考えてしまった。
(楽しむことだって!!そんなことない!!勝利こそすべて、勝利こそすべてなんだ!!)
その考えのもとに鶴見は審査員にこう反論した。
「それは絶対に間違っている。勝ったのは私たちだ!!」
楽しむことではない、勝利こそすべて、それが鶴見たちPWの信念でもあった。それを否定されている、そう鶴見は感じたのである。楽しむことよりも勝利を渇望していた、その自分たちこそ勝利して当たり前、そう鶴見は感じたのである。そのための鶴見の言葉であった。
だが、そこに審査員の1人が鶴見に対しこんなことを言ってきた。
「(鶴見たち)PW、勝どきは勝つことのみを、完璧であることだけを考えているようにみえました。ですが、スクールアイドルは楽しむことも大切なのです。そのことを忘れているようにみえました」
スクールアイドルは楽しむことも大切、そんな言葉で審査員は鶴見を諭そうとしていた。
ところが、ここで、悪鬼、
(いや、それ自体間違っている!!勝利こそ大切なんだ!!)
と思ったのか審査員と鶴見との対話にここで参戦した、こう言いながら。
「それこそ間違っている。この世の中は勝つことがすべてなんだ。完璧じゃないといけないんだ!!」
と、ここで雪穂の隣にいた九も急遽参戦!!
「いや、楽しむことが一番大切なんだ!!それはすべてのことに通じる!!」
しかし、そんな九の言葉は鶴見たちPWには届かなかった。鶴見たちは自分の信念を曲げることはなかった。それは次の鶴見の言葉からみてわかった。
「私たちは「勝利こそすべて」でやってきた。だからこそ勝利しか認められない!!」
「勝利こそすべて」、それが鶴見たちPWの信念であった。それを今になって曲げるどころかその信念を貫き通す、そんな宣言だと思えるものだった。むろん、それは鶴見たちPWの先生である悪鬼にも通じるものであった。だって・・・、
(そうだ、勝利こそすべてなんだ!!楽しむこと、それってただのお遊びなんだ!!そのための勝利なんて認められない!!)
悪鬼自身そう考えているのだから。鶴見たちPWの信念は悪鬼によって作られたものであった。その大元である悪鬼がその考えを曲げることなんてないのだから・・・。
そのためか、悪鬼、こんなセリフを言ってしまった。
「この戦いは無効である!!ただ「楽しむこと」だけを前面に打ち出しているのであればそれはただのお遊びで過ぎないのだ!!」
この言葉のあと、鶴見たちPWと悪鬼はその場を去ってしまった。鶴見たちは認めたくなかった、自分たちの初めての敗北を・・・。「楽しむことがすべて」、そんな考えでの勝利なんて認めたくない、そんなふうに・・・。