ラブライブ!STAR PEACE   作:la55

62 / 79
東京編 第3話 その4

 その後、突然、悪鬼の考えていた福岡遠征は急遽中止になってしまった。悪鬼たちは敗北とは認めたくなかったものの、このままいけば鶴見たちPWが傷ついてしまう、それも自分たちには意図しないぐらいの傷をくらわせるほどに、それくらい、「楽しむことこそすべて」、それに毒されているこの福岡の地のスクールアイドルから自分たちを守るかのように、「勝利こそすべて」、その自分たちの信念が揺らがないかのように・・・。

 

 それから1週間後、

「完璧じゃないとダメ・・・。完璧じゃないとダメ・・・。でも、完璧じゃないものに・・・」

と美月はまだあのときの傷がいまだに響いていた。まさか完璧じゃないものに負けるということに納得していなかったのである。

 ただ、これには、鶴見、こんなことを言った。

「あれは敗北じゃない。だから、そのことに気づいて・・・」

鶴見自身あれを敗北とは思ってもいなかったみたいだった。いや、敗北とは思いたくもなかったのだ。だって、「楽しむことがすべて」、それが強かったところでの勝利なんて「勝利こそすべて」の考えからすれば認めらえるものじゃないから・・・。

 一方かほはというと、

「やっぱり悪鬼先生がこんなことをしたから美月は壊れたんだ!!悪鬼先生がいるからこそ今の美月が・・・」

と悪鬼に対して恨みをもってしまった。前回の函館のときといい、悪鬼が函館や福岡に遠征したことにより自分の信念である「勝利こそすべて」、それが叶うことができなくなってしまったのである。さらに、「完璧さ」を追い求めている美月がこの前の福岡遠征で傷ついてしまったのである。そのことがかほが悪鬼を憎む要因となってしまった・・・。

 

 一方、悪鬼も悪鬼で苦しんでいた。

「あれは敗北じゃない・・・。私たちが引いただけだ。ただのお遊びで負けたわけじゃないんだ・・・」

絶対勝てると思った戦いでまさかの敗北・・・、いや、悪鬼自身はまだ負けたと認めていなかったのだが、ほかの人からみればたしかに敗北、鶴見たちPWにとて初めての敗北だったのである。そのために今の鶴見たちPWは相当傷ついている、そのことに悪鬼もまた困惑していたのである。

 そんな悪鬼に対してあの初老のおじさんが近づいてはこう言ってきたのである。

「また逃げ帰ってきたようじゃな。それも負けたとは・・・」

これには、悪鬼、

「別に逃げ帰ってきたわけじゃない!!それに敗北なんてしていない!!」

といまだに敗北すら認めていなかった。というのも、敗北を認めるということはここ勝どき学園ではこの学園から追い出させることを、人としてドロップアウトしたことを認めてしまうことになるから・・・。

 そのためか、初老のおじさんはこんなことを言った。

「たしかにあの戦いは負けていない。あんなお遊びの集団とじゃ戦いにはなっていないからな」

これには、悪鬼、

「ああ、そうとも」

と初老のおじさんの言うことに同意していた。いや、そうすることで「自分たちは敗北していない」、それを周りに認めさせようとしていたのかもしれない。

 そんな悪鬼に対し初老のおじさんはこんなことを言ってきた。

「とはいえ、彼女たちも成長が必要だ。どうだ、夏休み、こんなところに行ってみてはどうかな?」

 そして、初老のおじさんは悪鬼に見せてきたのは1枚のチラシだった。それに悪鬼はこう答える。

「夏の合宿ですか。たしかに鶴見たちPWはさらに成長させるにはいい機会ですが・・・」

夏の合宿、それをすることで鶴見たちPWはさらに成長させることができる、より完璧になることができる、そう悪鬼は考えたのである。

 そうとなれば話は早い、悪鬼は初老のおじさんに対し、

「わかりました。彼女たちを成長させるためにも夏の合宿に参加させます」

とお礼を言うとすぐに夏の合宿に参加させる手続きをするためにその場を去った。

 その後、初老のおじさんはこんなことを言ってはその場をあとにした。

「世界は混沌になろうとしている。しかし、まだ、そのときじゃない。私の計画が成功するためにもはやくあれを完成させないとなぁ。スクールアイドルのあれをラーニングさせて終わらせたら・・・、ふふ、これで世界は私のものになる・・・」

 

 一方、悪鬼は初老のおじさんからもらったチラシをもって夏の合宿の手続きをしていた、こう言いながら・・・。

「ふふ、これで鶴見たちはさらにパワーアップできるはず。いや、「勝利こそすべて」、その考えを広めることができるはず!!そのためにも、この合宿、鶴見たちも頑張ってもらわなければ・・・。そう、この合宿、九龍島ではな・・・」

 

 こうして三社はあの地へと集まろうとしていた。その場所とは・・・

 

   あのレジェンドスクールアイドルの地、九龍島・・・。

 

 

   ラブライブ!STAR PEACE 第1部 完・・・

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。