ラブライブ!STAR PEACE   作:la55

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九龍島編 その2

 そして、ついに合宿が始まった。1日目はオリエンテーションと体力づくりがメインであった。これには、乃亜、

(車椅子なのは私だけ・・・。これでやっていけるのかな・・・)

とまわりは健常者ばかりで心配になったもののこれについては杞憂だった。というのも・・・、

「私がつきっきりでやってあげるから」

と合宿の先生を務めていた春がつきっきりで乃亜の指導をしていたのである。たしかに健常者の練習は車椅子の乃亜にはできない。だが、それでも車椅子の乃亜でもできる体力づくりをやってくれたのである。いや、それどころか、

「花樹先生、桜花先生、これが車椅子の乃亜さんでもできる体力づくりの解説書です。参考にしてください」

と体力づくりのやり方をまとめたノートを花樹と桜花に渡してくれたのである。これまでは桜花の姉で車椅子ラグビーの選手をしている旺夏のアドバイスで乃亜の体力づくりをしていたのであるがこれからは車椅子のスクールアイドルも増えてくるだろうということもあり春が中心となって旺夏のアドバイスを得て作られたノートであった。そのため、花樹と桜花は春に対して、

「「ありがとうございます」」

とお礼を言ったのである。こうして、乃亜のスクールアイドルとしての成長は実りあるものになったのである。

 

 だが、問題は2日目に起きてしまった。というのも、突然、合宿を行っている九龍島高校の校長である星子がやってきては合宿をしているスクールアイドルたちの目の前でこんなことを言ってきたのである。

「さて、今回のメインイベントであるが、3グループが1つの合同グループとなって最終日に1つの曲を作り上げて披露してください。なお、今から自分たちでそのグループを作るように」

これには、乃亜、こう思ってしまう。

(それって私たちに不利じゃないかな・・・)

そう乃亜が思うのも無理ではなかった。というのも、乃亜は車椅子である。その車椅子の乃亜と一緒に組もうとするグループなんていなくても仕方がなかったから。だって、車椅子の乃亜と一緒に組もうにもこれまで車椅子のスクールアイドルといった経験もないために1つの曲を作って披露すること自体苦労することが目にみえていたのだから・・・。

 そして、確かにその通りになった。智が、

「ねぇ、僕らと一緒に・・・」

と言おうとした瞬間、その高校のスクールアイドルから、

「あっ、ごめんなさい」

と断られる始末。これには、智、

(予感していたとはいえ、これはさすがにきつい・・・)

と少しがっかりの表情。紅奈に至っては、

(これで一緒にしてくれるグループなんているのかな・・・)

と心配になってしまう。しまいには、

「ちょっと私たちと一緒にやらない」

と必死になって紅奈が言おうにも、

「ご、ごめんなさい」

と断られることが多かった。

 だが、乃亜たち聖女のスクールアイドル部みたいに断れるグループがほかにもいた。それは福外の双葉たちであった。というのも・・・、

「一緒にしよう」

と双葉が言うものも、ほかのグループからは、

「外国人がいるからちょっとね・・・」

とか、

「あのPWに勝ったんだよね。そうだったら実力がありすぎるよ・・・」

と断られていたのである。これには、双葉、

(一体どうして断られるの・・・)

と泣き出しそうになる始末。まぁ、双葉たちの場合、断られる理由が2つあった。まず1つはメアリーとソフィアという外国人が2人いるから。外国人がいるというだけで文化や価値観などが違う、そのために外国人と一緒にやってちゃんとできるのか不安になったりするのである。それに加えてこのまえの対バンに鶴見たちPWに勝利したことも問題に泣ていた。これまで鶴見たちPWはスクールアイドルたちの心を壊すほどの圧勝を重ねていた。つい最近ではスクールアイドルたちのやる気を削ぐような結果はないものの鶴見たちPWはこれまで圧勝していたのである。むろん、鶴見たちPWが戦った相手は弱いところではなかった。新メンバーである1年生が入ってくる時期とはいえ鶴見たちPWが戦った相手は実力があるところが多かった。そんなスクールアイドルたちに対して鶴見たちPWは圧勝していたのである。そんな鶴見たちPWに双葉たちは勝ったのだから全国のスクールアイドルたちにとってみればそれはビッグニュースとなっていたのである。そのため、自分たちとの実力とは釣り合わないと思っていたほかのグループたちはそれによって双葉たちを避けていたのである。これには、メアリー、ソフィア、ともに、

(私たちは自分たちのパワーでやるだけで~す!!問題ないので~す!!)(メアリー)

(自分たちで、やるだけ。そこまで、問題、ない・・・)(ソフィア)

とあまり問題視してはいなかった。

 だが、まだ合同グループに入れないグループがもう一つあった。それは鶴見たちPWであった。理由はもちろん・・・、これまでの鶴見たちPWが数多くのスクールアイドルたちを再起不能にしてきたことであった。それも実力のあるスクールアイドルたちをである。双葉たちに負けるまでは実力があるスクールアイドルたちですら圧勝してきた鶴見たちPW,そのために「実力がありすぎて組むことができない」「もしかすると自分たちも先不能になってしまうのではないだろうか」という不安とほかのグループからもたれるようになったのである。ただ、それについて鶴見たちPW自身知っているらしく、

(この私たちと組むグループがないなんて当たり前すぎて草も生えないな)

と鶴見がそう思えるものとなっていった・・・のだが、ほかの2人はというと・・・、

(ほかのグループと組むこと自体できないのであれば自分たちだけでやるしかないのかな・・・)(かほ)

(完璧じゃない・・・、完璧じゃないままこの課題をしないといけない・・・)(美月)

とほかのグループと組むことができないことに少し焦ったりしたりしていた。というのも、今は3グループ一緒にこの課題をクリアしないと合宿の目的を果たすことができなくなるから。これでも2人は真面目だったりするのかもしれなかった・・・。

 

 そして、時間がたった。乃亜たち、双葉たち、鶴見たちPW以外はすべて合同グループを組むことができていた。これには、星子、

「いろいろと組むことができたみたいだね」

と喜んでいたものの、残った3組を見て、

「まぁ、組むことができないのも仕方がないことだよね・・・」

と組むことができなかった理由を知っているのか少し納得の表情・・・。

 だが、星子、ここぞとばかりに残る3組に対してこんなことを言ってきたのである。

「まぁ、きりがいいので残った3組で同じグループを組みなさい」

これには、乃亜、

「えっ!!」

と驚いてしまう。というのも、残った3組をみて、乃亜、こう思ったから。

(えっ、まさかあの鶴見と一緒になるなんて・・・)

乃亜からすれば鶴見たちPWといえば以前対バンしたことがあり、そこで敗れたとはいえ、観客たちを味方にするくらい善戦したことがあった。そんな鶴見たちPWと一緒のグループになるなんて思ってもいなかったのである。むろん、ほかのメンバーも同じことを考えていたらしく、

(これって果たしてうまくいくことができるのだろうか・・・)(智)

(本当に大丈夫なのか心配です・・・)(紅奈)

と心配そうになっていた。

 一方、双葉たちはというと車椅子の乃亜の存在がちょっと気になったのか、

(車椅子の方もいるし、この前戦った相手もいる。この1週間でやることができるのだろうか・・・)

と双葉は気になっていた。ただ、ほかの2人はというと・・・、

(ちょっとイレギュラーなことが起きるとは以外で~す!!楽しくなったので~す!!)(メアリー)

(車椅子、前回の相手、イレギュラーすぎ。でも、楽しく、なる、はず・・・)(ソフィア)

と前向きに考えていた。

 そんな二組に対し鶴見たちPWは動揺していた。

(なんであの二組と一緒にするわけ?おかしいでしょ!!)(鶴見)

(まさか因縁の二組と一緒のグループと組むとはな・・・。これってなにかの陰謀じゃないかしら・・・)(かほ)

(完璧じゃない二組・・・。これこそ誰かの仕業・・・?)(美月)

まさかの因縁の二組と一緒になるなんて思ってもいなかったのである。そのための動揺は隠せずにいたようだ・・・。

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