2週間後、
「1,2,3,4,2,2,3,4」
と乃亜と智は紅奈抜きで練習をしていた。乃亜はこのときこう考えていた。
(紅奈、どうしたんだろう。智との告白を再びすることを決意してから来なくなるなんて・・・)
そう、この2週間、聖女に紅奈は登校していなかったのである。でも、なにかがあるなら連絡の一報も来るはずである。それでもその一報すらないのに登校してこないなんて乃亜からすれば疑問に思えるものだったのである。
だが、その理由を乃亜は知ることになる。それは乃亜の友達からの話からだった。
「そういえば、乃亜ちゃん、紅奈先輩がある財閥の総帥の息子とお見合いになるみたいだね」
この友達からの話に乃亜はびっくりする。
(えっ、紅奈がお見合い!!いったいどうして・・・)
乃亜からすれば寝耳に水だったようだ。ただ、乃亜の友達からすればそれは・・・、
(まぁ、聖女みたいなお嬢様学校だったらときたまあるくらいだもんね・・・)(乃亜の友達)
聖女は函館一の進学校であるのと同時にお嬢様学校という一面もあった。そのため、ときたま社長の娘がお見合いするという話があったりするのだ。だが、一般家庭の出である乃亜からすればそれは驚くべきことだった。
そのため、乃亜は部活の顧問である理亜に話を聞くことにした。
「理亜先生、紅奈がお見合いするのって本当のことなんですか?」
すると理亜はこう答えたのである。
「え~と、たしかにその通りなんだけど・・・」
認めつつもなにか濁そうとする理亜。これには、乃亜、
「理亜先生、詳しいことを話してください!!」
すると、理亜はあることを話し始めた。
「紅奈のことなんだけど・・・」
「智、早く来て!!」
乃亜はすぐに智を呼びつけた。すると、智、すぐに乃亜のところに行くと、開口一番、乃亜は智にあることを言った。
「紅奈が聖女に来ない理由、それって紅奈と智を合わせたくないからだったんだよ!!」
そう、紅奈が聖女に来なくなった理由、それは紅奈と智を紅奈の両親が合わせたくなかったそうだったのである。
これには、智、こう答えた。
「僕に合わせたくないなんてね・・・」
このときの智の表情はたんたんとしたものだった。これには、乃亜、こう叫ぶ。
「智、ちょっと薄情じゃない!!」
ただ、智は、
「それって紅奈の家の事情じゃないのかな・・・」
とあまり感心せず。むろん、これには、乃亜、
「なんであまり関心がないの!!」
と怒りぽくなってしまった。
だが、ここで乃亜はこんなことを考えていた。
(このままだと3人でラブライブ!に出場できないじゃない!!そんなのいやだ!!)
乃亜からすれば紅奈は同じグループのメンバーの一人である。そのため、このまま紅奈が出ないのであれば紅奈のいないグループなんていやだったのである。乃亜は紅奈もラブライブ!に参加してほしいと考えていたのだ。そのため、乃亜は智にこんなことを言い出してしまった。
「私は紅奈のいないことなんていやだよ!!絶対に紅奈がいてほしいよ!!」
ただ、智はそんな乃亜に対しこんなことを言った。
「でも、そんな紅奈がいないんだぞ!!いない人なんて心配しても意味もないんだぞ!!」
このときの智の気持ちはこんなものだった。
(いない人のことなんて心配しても仕方がないだろうが・・・。それよりも今の状況のことを考えないと・・・)
智からすれば紅奈のことを心配するよりも今の状況についてどう対処すればいいのか考えないといけないと思っていたのである。
だが、そんな智に対して、乃亜、
(このままじゃダメだ!!このままじゃいけない!!)
と思ったのか、智に対してこんなことを言い出してきたのである。
「智、紅奈を助け出そう!!それしかないよ!!」
これには、智、乃亜に対しこんなことを言い出してきた。
「はっ、紅奈のことを救い出す!?ちょっとふざけたことを・・・」
だが、乃亜は本気だった。
「私は紅奈のことを救い出したい!!」
ところが、そんな乃亜に対して、智、
(紅奈のことを心配するのはいいけど今は紅奈の家の事情があるしな・・・)
と思ったのかこんな言葉を言ってしまう。
「言っておくけど、紅奈の家庭の事情のことまで口を出すことなんておかしいことなんだぞ。それよりも紅奈が出ない形で最終予選に望むべきじゃないのかな」
そんな否定的な智に対して乃亜は食い下がる。
「なんで否定するの!?私は紅奈と一緒にラブライブ!に出たいよ!!どうしてそんなことを言えるの?」
これには、智、こう答える。
「僕は家庭の事情に首を突っ込む必要なないと言いたいんだ。それ以上でもそれ以下でもない」
と、ここで、乃亜、こんなことを思い出す。
(でも、これって家庭の事情という前に智と紅奈の問題じゃないのかな?)
そう思った瞬間、乃亜は智に対してこう言い放った。
「でも、これってもとをたどれば智と紅奈の恋の話から来ているんだよね。それってどう思っているの?」
この乃亜の質問に、智、ふとこう思った。
(うっ、それは・・・。僕は紅奈のことを・・・、なんといえばいいのか・・・)
この思いは智の表情にも現れた。なんと、智、苦悩しそうな表情をしていたのだ。これに乃亜はかぶりつく。
「やっぱり智は紅奈のことが心配じゃないのかな?」
これには、智、こう思ってしまう。
(たしかに僕も紅奈のことを心配、だけど・・・、だけど・・・、恋は・・・)
これにより智の苦悩の表情はさらに険しくなってしまった。これには、乃亜、ついにあることを思ってしまう。
(今こそ紅奈の思いを代わりに自分がぶつける時だ!!)
これにより、乃亜は紅奈の思いを代弁することにした。
「智、紅奈は今でも智のことが好きなんだよ!!それに応えてあげて!!」
これには、智、こう考えてしまう。
(紅奈は今でも自分のことが好き・・・。そう考えてあげるだけでちょっとうれしい・・・。でも、でも・・・)
智もまんざらでもない様子。だが、それでもあることがひっかかっていた。それを口にしてしまう智。
「でも、僕は男だ。紅奈はそんな僕のことを男として好きとは思っていない。それがどうしてもひっかかるんだ」
すると、乃亜、
(そんなの関係ない!!だって紅奈は智のことが・・・)
と思ってか、こんなことを言い出してきたのである。
「紅奈はどんな智でも好きなんだよ!!そんな紅奈に智は応えるべきじゃないのかな」
この乃亜の言葉に智はふとこう思ってしまう。
(僕のどんなところも好き・・・)
この智の思いとともに智も顔が真っ赤になる。そんな智に対し乃亜はこんなことを言ってきたのである。
「それに、PW戦のときに、智、紅奈にこう言ったよね、「幸せにしてみせる」って!!それを忘れていない?」
そう、PW戦のときに紅奈に対して、智、あることを言ったのである。そのことを智は、
(あっ、確かにあることを言った。たしか、それは・・・)
とその言葉を思い出していた。それはPW戦のときに自分のことを親の道具であると思い込んでいた紅奈に対して智が言ったセリフであった。それは・・・。
「ならば、紅奈、僕が紅奈の分までその責任を負ってあげる!!絶対に紅奈のことを幸せにしてみせる!!」
この言葉を思い出した瞬間、智はあることを思い出していた。それは・・・、
(そうだ。あのとき、紅奈に対して紅奈の責任を紅奈の分まで負う、紅奈のことを幸せにしてみせるって決意したんだ。そのことを忘れていた・・・)
そして、その決意とともにこれまでの紅奈の思い出を思い出していた。
(それに、紅奈は僕のことを男として見てくれていてそう接していてくれたんだ。さらに、そのうえで僕に告白してくれた。そのことすら気づけなかった・・・)
これらのことを踏まえた上で智はあることを乃亜に言った。
(たしかに乃亜の言う通りだね。僕は大事な紅奈のことを忘れていたのかもしれない。紅奈はこの僕のことを愛してくれていた。それは僕の言葉によるものだった。ならば、それに僕は応えないといけない、その言葉の責任をとるために・・・」
だが、乃亜は智に対してこんなことを言った。
「でも、その言葉の責任のために紅奈に接するの?どうなの?」
これには、智、こう思ってしまう。
(たしかに乃亜の言う通り。この言葉の責任のために紅奈に接するのは少し違うかもしれない。でも、それ以上に今は紅奈に会いたい!!男として接してくれた紅奈のためになりたい!!そう思えるんだ!!)
どうやら、智、自分の知らないうちに紅奈のことが大事に思えるようになったようである。その意味でもPW戦の智の言葉はそれを認めるものだったようである。
その思いとともに智は乃亜に対してあることを決めた。
「僕は紅奈のことを大切に思っている。だって、僕は紅奈のことが・・・」
この言葉とともに乃亜はあることを智に尋ねた。
「ならば、紅奈を救い出しにいこう!!決戦はクリスマスイブだ!!」
これには、智、乃亜にあることを尋ねた。
「なんでクリスマスイブなの?この日はラブライブ!最終予選が・・・」
と、ここで、乃亜、あることを言う。
「だってこの日は紅奈のお見合いの日なんだよ。この日しか紅奈を救い出すことができないんだよ!!」
たしかにその通りであった。紅奈の自宅に紅奈は監禁されている以上、外に見合い会場があるその日しか紅奈は外に出ないのである。だからこそその日がねらい目だったのである。そんあ乃亜の考えに智は早速乗る。
「わかった。この日に決行しよう!!そうと決まれば、乃亜、紅奈のために練習を続けよう!!」
これには、乃亜、
「うん、わかった!!」
とさらなる練習を重ねるのであった。