笑ってはいけないウマ娘 有馬記念前夜祭 作:いつか帰るところ
笑ってはいけない有馬記念前夜祭3
シンボリルドルフ会長の猛ラッシュに翻弄されたウマ娘達!更に追い討ちの小ネタでおしりにダメージを受け続けるウマ娘達。
しかし彼女達に安息はこのトレセン待機宿舎別館を出るまで訪れない!!
エル「朝から休む暇がありませぇん・・・疲れましたぁ・・・」
キング「お腹も少し空いたわ、何か引き出しとかに入れてくれてないの?」ガラリ
スズカ「何もないわ・・・」ガラリ
グラス「あ!」
スペ「グラスちゃん、何か入ってた?」
グラス「これは、フィギュアかしら?」コトリ
デン!
ウマ娘フィギュア
メジロマックイーン、片手を上げてウィニングランをしている姿
バスト110センチバージョン
スペ「・・・違和感がありますね」
エル「・・・っふくぅ!」
キング「・・・っ!はぁ、はぁ・・・っ!」
グラス「・・・んんっ、・・・ん」
スズカ「私知ってるわ!これ『魔改造』って言うのよ!」
エル&キング&グラス「「「あはははははーっ!!」」」
デデーン!
エル、キング、グラス、アウトー
スペ「いい笑顔なのが、またなんともですねぇ・・・」
スズカ「作った人の着地点はどこなのかしら・・・」
グラス「2人とも黙って!んたぁい!」スパーン!
エル「はぁはぁっ、んくっ!」スパーン
キング「スズカさん・・・っ!」スパーン
エル「あー・・・怖いでぇす、ワタシの引出しは大丈夫ですかー?」ガラリ
エル「・・・Shit」
グラス「エル」
エル「これは・・・ブルーレイですか?」コトリ、コトリ
デン!
謎のブルーレイ2枚、ジャケットもタイトルも無し
グラス「・・・見たくないです」
スズカ「プレイヤーはそこにあるけど・・・」
スペ「おっきなモニターもありますよね」
エル「どうしますか?」
キング「はぁ・・・見ない訳にもいかないのでしょう?取り敢えず1枚目入れてみるわよ」
キングヘイローはブルーレイの1枚目をプレイヤーに挿入、暫くするとモニターに番組が映し出される。
パーパパパパーパー ゴルシちゃんのパカチューブ!
ゴルシ「ピスピース、今日はトーセンジョーダンと一緒に社会のお勉強をしていくぜー」
ジョーダン「よろー」
ゴールドシップとトーセンジョーダンがニュース番組の様なカウンターに並んで挨拶をし番組は始まっていく。
スペ「ゴールドシップさんだ」
キング「こんなのまで作ってるの?」
グラス「力を入れる所を間違ってます」
ゴルシ「さてジョーダン、最近の話題って言えばFIFAワールドカップなんだけどさ」
ジョーダン「レース?」
ゴルシ「え」真顔
ジョーダン「?」
スペ「・・・っぶ!ぶふふっ!」
キング「・・・あは、あははっ!ゴ、ゴールドシップさんが真顔にっ、あはは!」
デデーン!
スペ、キング、アウトー
スペ「だって、だってニュースとかで流れまくっていたじゃないですかぁ、っ!」スパーン!
キング「なんで知らないのよぉ、んぐっ!」スパーン!
スズカ「・・・・・・(ふぃふぁ?)」
ゴルシ「ええっと・・・」
ジョーダン「いや、あーし、基本ニュースとか見てねーし」
ゴルシ「・・・サッカーは知ってるよな?」
ジョーダン「はぁ?!馬鹿にすんな、サッカーぐらい知ってるし」
ゴルシ「んじゃあよー、ハットトリックって聞いたことあるか?」
ジョーダン「・・・あっ!あるある!」
ゴルシ「意味は?」
ジョーダン「え・・・はっととりっく?」
スペ「・・・っ、し、知らないなら、仕方ないですよ・・・」
キング「そうよ・・・考えなくていいから・・・っ」
エル「・・・ジョーダンが考えてまぁす」
ジョーダン「はっととりっく?はっととりっく・・・あ、カタカナだ、ハットトリック?・・・ハット、ハット・・・キャップ?」
ゴルシ「なんで変えた?」
スペ「あはははははーっ!あはは」
キング「あははっ!あはははははーっ!!」
エル「(スペちゃんとキングがはまってるわ)」
エル「ゴールドシップの真顔ってなかなか見れませんよ・・・」
デデーン!
スペ、キング、アウトー
スペ「いたいっ!」スパーン!
キング「んぎっ!」スパーン!
ゴルシ「えーと、ハットトリックってのはよ・・・」
ジョーダン「分かった!ハットの帽子のトリックだから、帽子から鳩が出るみてーな!マジック的な?だべ?正解しょっ!」
ゴルシ「どうしてそれがサッカーと関係すると思った?」優しい顔
スペ「ぶぁあはははーっ!」
キング「あははははは!ゴ、ゴールドシップさんが、あははっ!」
デデーン!
スペ、キング、アウトー
スペ「も、もう無理ぃ・・・いたっ!」スパーン!
キング「はぁ、はぁ、はぁ・・・いっ!」スパーン!
ゴルシ「うん、分かったよ」
ジョーダン「でしょ!考えたら分かんだって!」
ゴルシ「じゃあよ、オフサイドは?」
ジョーダン「それも聞いたことあるし、えーとぉ・・・」
スペ「か、考えなくていいですっ!」
キング「分からないって言えばいいのよっ?」
スズカ「・・・・・・」
グラス「(スペちゃんとキング、駄目そうね)」
ジョーダン「おふさいど、おふさいど・・・あ、カタカナ、オフサイド・・・オフサイド?」
エル「カタカナ?」
グラス「多分、ジョーダンさんの頭の中で最初頭に浮かんだひらがなをカタカナに変換してるのよ、サッカー用語だから」
スズカ「馬鹿は馬鹿なりに考えてるのね」
スペ「・・・っ!スズカさん?!」
キング「・・・ふひっ!・・・っ!」ギリギリセーフ
ジョーダン「オフサイド・・・オフサイド、オフ、サイド・・・おふ?あ、カタカナ・・・オフオフ・・・」
スズカ「今彼女の中で一瞬オフがひらがなになってたわ」
スペ「ぶぶーっ!」
キング「っぷ!ぶははははっ!」
デデーン!
スペ、キング、アウトー
スペ「スズカさんっ!っ!」スパーン!
キング「そんなのやめて下さいっ!っん!」スパーン!
スズカ「?」
グラス「(悪気は無いのよね?)」
エル「スズカ、容赦ないデース」
ゴルシ「・・・」
ジョーダン「オフオフ、オフ・・・オン?」
ゴルシ「どうして変わっちゃう?」
スペ「あはははは!変わった!あははははあははははっ!」
キング「ぷはははははーっ!もう考えないでって!ふひっ!」
デデーン!
スペ、キング、アウトー
スペ「はぁはぁ、あたしこれ駄目だぁ・・・ふんっ!」スパーン!
キング「はぁー・・・くくっ、んぅ!」スパーン!
ゴルシ「あのなジョーダン、考えてもよ」
ジョーダン「オフサイド・・・オフサイド、なんかルール?作戦?そんな感じだった様な・・・」
ゴルシ「!」
ジョーダン「・・・あ!」
ゴルシ「おう!」
ジョーダン「試合が終わったらみんな仲良くってやつだ!」
ゴルシ「どうしてそっちに行っちゃった?」凄く優しい顔
スペ「ぶぶぶっ!ゴールドシップさんの顔がっ!ぶぶぶっふふふふっ!」
キング「あはははは!あははははーっ!」
ジョーダン「あれ?違ったし?」
ゴルシ「まぁいいや、んじゃまったなー」手をフリフリ
ジョーダン「終わり?ばいばーい」手をフリフリ
デデーン!
スペ、キング、アウトー
スペ「終わったぁ・・・んぃたぁっ!」スパーン!
キング「地獄よぉ・・・んっ!」スパーン!
スズカ「もう1枚ブルーレイがあるわよ?」
スペ「今は無理です!」
キング「あのふたりが出てきた瞬間、絶望なのよぉ・・・」
グラス「見る必要ありますか?」
エル「少し間を開けましょう、スペちゃんとキングが死んでマァス」
スズカ「そう・・・」スチャ
サイレンススズカ、2枚目のブルーレイをプレイヤーに挿入!
グラス「は?」
エル「ケッ?」
キング「・・・!?」
スペ「な、なして?!スズカさん?!」
スズカ「え?・・・押すなよ押すなよ的なやつよね・・・?ほら、あのバラエティーの」
グラス「違います!」
エル「スズカぁ・・・」
スペ「あ・・・始まっちゃった・・・え?」
モニターに映し出される画面には金髪の外国人女性の姿、少しくたびれたツナギ姿だがその表情は明るく、見ているこちらまでが笑顔になりそうな笑顔を浮かべていた・・・
女性「おーい、スペー元気かー?」
モニターの中の女性はニコニコと笑いながらスペシャルウィークに呼び掛ける。
スペ「お母ちゃん!!」
グラス「え?」
スズカ「スペちゃん?」
スペ「この人!あたしのお母ちゃんなんです!あたしを育ててくれた・・・育てのお母ちゃん!」
スペ母「なんかさー、スペにビデオレター送ってくれってトレセンの人からお願いされてさぁ・・・なーんか照れくさいべ?」
スペシャルウィークの母は少しはにかみながらスペシャルウィークに語り掛け始める。優しいけど芯がある、真面目だけど面白味がある、そんな素敵な人柄が自然と滲み出ていた。
スペ「お母ちゃん・・・」
スペ母「んー・・・なに言うかなぁ・・・スペはちっこい時から元気いっぱいでさ、牧場走り回っててさ・・・小さな可愛い足でもビュンビュン走り回る姿見てて、あぁ、スペもちゃーんとウマ娘なんだな、って思ってさ・・・」
スペ「・・・うん」
エル「・・・・・・」
グラス「・・・・・・」
スペ母「スペがウマ娘としてレースの世界に飛び込むってんなら、それを支えるのがあたしの、お母ちゃんとしての役目だって思ってたんだ・・・レースするスペの姿見てるとそんな頃の気持ちを思い出しちゃうんだ・・・ふふ」
スペ「・・・うん、うん」
スペ母「いつも思ってたんだ・・・スペをちゃんとウマ娘として育てられっか?って、立派なウマ娘に出来んのか?って・・・あたしはウマ娘じゃないからさ・・・」
スペ「そんなこと無いっ!お母ちゃんは私を立派なウマ娘にっ!ふぐっ!」
思わずビデオレターに話し掛けてしまうスペシャルウィーク、その瞳には涙がうっすら浮かび始めている・・・・サイレンススズカも、エルコンドルパサーも、グラスワンダーも、キングヘイローも、皆何も言わずスペシャルウィークとスペシャルウィークの育ての母を見つめている。
スペ母「けどな・・・スペ、あんたと2人でワイワイしてんのは本当に楽しかったんだ・・・ちっこいスペがあたしにお母ちゃんって抱き付いてくると、本当に胸が、こう・・・キュッてして暖かくなってね、元気が出てきたんだ・・・だからちゃんとスペを育てれるって、立派なウマ娘に育てれるって思ってたんだ」
スペ「うん!うん!」
ボロボロと涙を溢れさせながらビデオレターに返事するスペシャルウィーク、誰もスペシャルウィークを茶化したりするウマ娘は居なかった、つられて涙を浮かべるウマ娘しかそこには居なかった・・・
スペ母「スペ・・・ありがとう、あたしと一緒にいてくれてありがとう、ちゃーんと育ってくれてありがとう、あたしに元気をくれてありがとう、スペ、ありがとう」
スペ「おがぁぢゃんん」ボロボロ
スペ母「スペ、レースいっぱい頑張ってんな、ちゃーんと見て応援してっから・・・けど、怪我だけはしないで・・・こんなこと言っちゃいけないけど・・・お母ちゃんはスペが無事レースを終えてくれれば順位なんてどうだっていい・・・はは、怒られっかな?」
スペ「ひくっ、ひくっ、おかぁ・・・ひくっ」
他のウマ娘達も涙を流す、胸中色々な思いはあるが今はスペシャルウィークとお母ちゃんに涙を流す・・・それ以外にこの場で出来ることはない・・・
スペ母「スペ・・・頑張りな、頑張って頑張って頑張って頑張り抜きな・・・そんで、もうやった、やり切ったって思えたら、帰っておいで。お母ちゃんとこに帰ってきな、・・・けど、今じゃないよねスペ、大丈夫、お母ちゃんはちゃーんと待ってっから、頑張れ、けっぱれ!スペ!」
スペ「うん・・・うん」
今までの笑ってはいけないの空気など無く、ウマ娘達の胸は暖かいモノでいっぱいで、ただただ今は涙を流すだけだった。
そんなウマ娘達の姿が見えているかの様にスペシャルウィークの母はスペシャルウィークを、他のウマ娘達を画面の中から優しく見守っていた・・・
そしてスペシャルウィークの母が口を開く・・・
スペ母「スペ、タイキック!頑張れ!」
ビデオレターおわり
デデーン!
スペ、タイキック
スペ「・・・ひぐっ?!」
エル「ケッ?」
グラス「!」
キング「どゆこと?」
スズカ「嘘でしょ・・・あの流れから?」
スペ「・・・うゎあぁん?!おがぁぢゃんんっおがぁぢゃんんっ!!」
スペシャルウィーク、ハートウォーミングな涙を流し顔を歪ませたまま混乱の極みに至る!大好きな母からの嬉しいビデオレターで大好きな母からの突然のタイキック宣言!タイキックってなんだべっ?!
スズカ「え?タイキック?」
キング「何が始まるの?」
混乱するのはスペシャルウィーク以外のウマ娘も同じこと、そんな中、待機部屋の扉が開くとFIFAワールドカップドイツチームユニフォームを着たウマ娘が入場曲を背負って入場。
チャーチャララーチャーチャララー
ドイツチーム エイシンフラッシュ
フラ「・・・」ヨイショヨイショ
スペ「えっ・・・な、なに、え」
エイシンフラッシュはスペシャルウィークを抱えると立たせてスペシャルウィークに机に手をつかせおしりを突き出す姿勢にする。
フラ「絶対に動かないで下さい」グッ!腰を落として構える
スペ「へ?へ?」
フラ「シャッ!!!!!!」バチコーン!!
スペ「んぎゃああっ!!!」ビクーン!
エイシンフラッシュの振りかぶった右足が大きく力強く弧を描いてスペシャルウィークの臀部にクリティカルヒット!
フラ「ありがとうございました」片膝ついて御辞儀、退出
スペ「いだいっ!いたいっ!いたーぁいっ!!いたいっ!いたいいたいいたい!」
スペシャルウィークは床に崩れ落ちてからお尻を押さえてビクンビクンとのたうち回る。
グラス「スペちゃん!」
エル「大丈夫ですか?」
スズカ「スペちゃん、しっかり!」
スペ「いだーいっ!いだあぁいいぃっーっ!いだーぁーいっ!!」
スペシャルウィーク、涙と鼻水と涎を撒き散らし叫ぶ
キング「・・・っ?!(ここは笑えない!)」
エル「ス、スペ、落ち着いて・・・っ」
スズカ「スペちゃん!床よ!床は冷たいはずよ、クルッてして!」
スペシャルウィーク、スズカの声が聞こえたのか床に倒れたままクルリと上を向いてお尻を床につける。
スペ「いだいっ!いだ・・・・・・あ、つめたい」
スズカ「・・・気持ちいい?」
スペ「うぅ、はい・・・お母ちゃん・・・あぁ、つめたぁい」グスグス
キング「・・・っ!・・・・ふぐっ!」
エル「・・・はぁ、・・・はぁ」
グラス「エル?ここは笑うところではありませんよ?」
エル「わ、・・・っ、分かって・・・マァース・・・はぁはぁ」
スズカ「そうだ!スペちゃん!さっきのブルーレイをおしりに乗せてもいいんじゃないかしら?」
スペ「・・・うぅ・・・2枚、右左に乗せるんですかぁ?」
キング「・・・っ!スペっさっん!・・・っ?!」
エル「・・・スペっ!ちゃんっ!・・・ジッとしててっ!・・・ふぅ、・・・はぁ」
グラス「エル」
エル「・・・笑ってませんっ!」
スペシャルウィークの脳破壊、しかし笑ってはいけない有馬記念前夜祭は続いていく!