笑ってはいけないウマ娘 有馬記念前夜祭 作:いつか帰るところ
笑ってはいけないウマ娘 高松宮記念Ⅱその18
待機部屋へと戻ったスペシャルウィーク達を待っていたのはスロット台ウマ娘プリティダービー~天駆ける軌跡、既に電源が入っており液晶モニターにはデモ画面が映し出されていた。
スズカ「見たことない機種ね・・・」
スペ「スロット台ってやつですね」
キング「お金を入れるの?」
グラス「・・・・・・先ほど見つけたコインが使えるのでは?」
エル「なるほど、えーっとコインはどこに入れるのデスカ?」
スズカ「ここよ」
サイレンススズカは先ほど机の中から見つかったコイン3枚をスロットに投入、デデデと電子音がしてスロット台にコインが入った状態になる。
スペ「おー、入りましたね!スズカさん、やってみて下さい」
スズカ「え?私?」
エル「スズカがコインを入れました」
グラス「スズカさん、ファイト」
スズカ「えー・・・まぁ、良いけど、じゃあ・・・いくわよ」
サイレンススズカがレバーを叩くと三連リールが回り始め、突如液晶パネルにウマ娘オルフェーブルが芝コースを走る画像が流れ始める。
オルフェ『うおおおおおーっ!』
スズカ「んん?何かの演出なの?」
スペ「これって、いいやつなんですか?」
キング「この画面が映ったらいいの?」
スズカ「うーん、やってみないとなんとも・・・」
サイレンススズカ、第1ボタンを押して第1リールを停止させると画面のオルフェーブルが加速する。
オルフェ『うおおおおおーっ!!』
エル「早くなりマシタ!」
グラス「これ、いいのですか?」
サイレンススズカ、続いて第2、第3ボタンを押していくと画面のオルフェーブルも更に加速していく。
オルフェーブル『余の走りの軌跡をしかと眼に焼き付けよっ!』
スペ「なんか格好いいこと言ってますよ」
液晶パネルのオルフェーブルが片腕を上げる画面、リールには丼マークが横一列に揃っていた。ジヤラララと数枚のメダルがスロット台の受け皿に払い出されていく。
デデーン!
スズカ、うどんー
スズカ「え?え?」
次の瞬間、待機部屋の扉がガラッと勢いよく開くと割烹着を着たウマ娘ロードカナロアが登場!
スズカ「?!」
カナロア「へい!トレセン学園名物大盛りうどん一丁お待ちっ!」
ロードカナロアはサイレンススズカの机の上に大盛りうどんの丼を置く。
スズカ「ん?これ食べるの?」
カナロア「そうっす、このスロットで皆さんのお昼ご飯をゲットするっス!では、頑張って下さいっ!」
待機部屋から立ち去っていくロードカナロア
スズカ「なるほどなるほど、じゃあ先にいただくわね」
スペ「いいなぁー、じゃあ次わたしにやらせて下さいっ!」
意気揚々とスペシャルウィークはスロット台の前に座り、拙い様子で受け皿にあったコインをスロットに投入していく
スペ「えっと・・・それでこのレバーを下げるんでしたっけ?」
スズカ「そうよ、ファイトスペちゃん」
スペ「えい!」 ガコッ!
スペシャルウィークがレバーを叩くと液晶パネルのオルフェーブルが今度はプールで泳いでいる様子が写し出された。
オルフェ『うおおおおおっ!うおおおおっ!』
スペ「プール練習が始まりました!」
エル「おおー」
そしてスペシャルウィークがボタンを押していくとどんどんとスピードをあげていくオルフェーブル。
オルフェ『うおおおおおっ!!!』
スペ「凄く早くなってます!」
プールの端にタッチして両手を上げるオルフェーブル。
オルフェ『ふっ、他愛もないっ!』
リールは横一列に丼マークが並んでおり、再び割烹着姿のロードカナロアがやって来る。
カナロア「トレセン学園名物特盛ジューシーカツ丼お待たせっす!」
ロードカナロアの手によってスペシャルウィークの机の上に大きな丼に入った山盛りのカツ丼が置かれる。
スペ「やりました!」
エル「次はエルがヤリマース!」
エルコンドルパサーがスロット台に座りレバーを叩くと、今度は坂路を掛け上がるオルフェーブルの姿が映し出され、エルコンドルパサーがボタンを押していくとオルフェーブルがどんどんスピードをあげて坂路を掛け上がっていく。
オルフェ「ふん、この程度の販路なんぞ障害にもならんわっ!」
渾身のドヤ顔のオルフェーブル、リールにはハンバーグマークが斜め一列に揃っていた。
カナロア「へい!トレセン学園名物特大ニンジンハンバーグお待ち!」
エル「よっしゃあっ!」
エルコンドルパサーのんびり机の上にドンと置かれるニンジンの突き刺さった大きなハンバーグ。
グラス「じゃあやりますね」
グラスワンダーがスロット台に座りコインを入れレバーを叩くと液晶パネルには勉強を始めるオルフェーブルの姿が写し出され始める。
オルフェ「むむ?ふむ・・・?」
第1ボタンを押すとオルフェーブルは首を捻り、第2ボタンではオルフェーブルは天を仰いだ。
キング「なにか、駄目そうじゃない?」
スペ「駄目っぽいですねぇ・・・もぐもぐ」
エル「グラース、気合いデェス!」
グラス「っ!」
グラスワンダーが第3ボタンを押すとスロット台がピピンと鳴り、液晶画面のオルフェーブルが机に突っ伏していた。
オルフェ「余は、余はぁ・・・」 【失敗】の文字
グラス「これって、失敗なんですか?え?お昼ご飯無しですか?」
スズカ「・・・グラスさん、それリプレイが揃ってるからもう1回回せるわ、レバーを叩いてみて」
グラス「リプレイ・・・?レバーをもう1回叩けば良いのですか?」
グラスワンダーがレバーを叩くと液晶パネルがキュピーンという音を響かせ、画面内に新たなウマ娘が登場する。机に突っ伏すオルフェーブルの前にカレンモエ登場!
カレモエ「まだまだぁ!」
カレンモエの掛け声と共に再び回り始めるリール、グラスワンダーはボタンを押していく。
オルフェ『ふんっ!余が本気を出せばこんなもんよっ!』
液晶パネルに計算ドリルをやりきったオルフェーブルが片手を挙げる姿、リールにはお盆に乗った定食マークが横一列に揃っていた。
カナロア「はいよっ!トレセン学園名物料亭和食セットお待ちっ!」
ロードカナロアの手によって、グラスワンダーの机に置かれる料亭和食セット
グラス「当たりました」
キング「何かドキドキしてきたわ・・・」
スペ「キングちゃん、がんばっ!もぐもぐ」
スズカ「頑張ってー、ムグムグ」
キング「すうぅー・・・はあぁー・・・いくわよっ!」
キングヘイローがコイン投入後、気合いを込めてレバーを叩くと、ドキューンという音がスロット台から響き、液晶画面には真っ暗な背景の中、オーラを纏うオルフェーブルの姿が映し出される。
キング「え?なに?これなに?いいの?駄目なの?」
エル「おおー、カッコいい」
キング「どうするの?これどうしたらいいの?」
スペ「取り敢えず、ボタンを押すしかないよキングちゃん!」
スズカ「そうね」
キング「ボタンを押すのね?!」
キングヘイローが第1ボタンを押すとドンッと音がしてオルフェーブルを包むオーラが大きくなっていく。第2、第3ボタンを押すと更にオーラが大きく鳴り続ける。
オルフェ『まだまだぁっ!』
液晶画面のオルフェーブルが叫ぶと再びリールが回り始める。
キング「押せば、いいのね・・・」
キングヘイローが第1ボタンを押すとオルフェーブルのオーラが青色に変化し、第2ボタンで赤色、そして第3ボタンで七色のレインボーに鳴りキュピピピピーン?スロット台から大きな音が鳴り響く。
キング「ひぃっ!?」
スズカ「おー、レインボーになったわ」
スペ「いいんですか?」
スズカ「多分」
キング「いいのね?これでいいのね?このままポチポチすればいいのね?」
オルフェ『いくぞっ!』
液晶画面のオルフェーブルが叫んで駆け出すと場面はレース場へと変わり、スタートゲートが開かれるとウマ娘達が一斉に駆け始める。オルフェーブルは先頭集団後目に位置取りする。
キング「レースが始まったわ!」
グラス「本格的ですねぇ」
液晶画面のオルフェーブルはキングヘイローがボタンを押す度に速度を上げていきレースは進んでいく。そしてキングヘイローが第3ボタンを押すと画面はゴール板の画面へと変わる。
最終直線、先頭集団から抜け出したオルフェーブルが大外ブン回しで先頭へと躍り出る!
しかし!内を突いて他のウマ娘がオルフェーブルよりも先にゴール板を駆けていく・・・呆然と後ろ姿を見送るオルフェーブル。
オルフェ「なにぃ・・・」
画面内でガックリと項垂れるオルフェーブル
キング「え?負けたの?駄目なの?」
スズカ「へ?あれが外れるの?」
エル「残念」
グラス「・・・あの、それって、リプレイ?ってマークが揃ってません?」
キング「?」
スズカ「本当ね・・・キングさん、もう1回レバーを叩いて!」
キング「分かったわ・・・えい!」
キングヘイロー、祈りを込めてスロット台のレバーを叩く、キングヘイローの祈りに答えたスロット台がズバーンと演出音を響かせ、液晶画面に稲光演出を映し出し、画面は観客席にいるウマ娘にズームアップする!
ジャン!
液晶画面内のウマ娘 仁王立ちカレンチャン
カレン『オルフェ!まだまだぁっ!』
キング「ぴゅいぃぃー・・・」
スペ「カレンチャンだっ!」
グラス「うわぁ・・・」
スズカ「今、キングさんから変な電子音みたいな声が漏れてなかった?」
キングヘイロー、震える指でおそるおそるボタンを押していく・・・
第1ボタン、【7】
第2ボタン、【7】
リーチッ!ゲキアツ~
キング「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
エル「キングが過呼吸になってマース」
スペ「完璧にカレンチャンがトラウマになってますねぇ」
スズカ「でも7が揃いそうよ?大丈夫じゃない?」
液晶画面のオルフェーブルは最終直線を今度は誰にも追い付かせないスピードで駆けていく!
そしてキングヘイローがブルブル震える指で第3ボタンを押す・・・
第3ボタン、【7】!
キュピピピピーン!大当たりーっ!
キング「?!」
液晶画面のオルフェーブルが先頭でゴール板を駆け抜けるとレース場に大歓声が巻き起こる!
キング「ほひぃ?」
スズカ「当たったわ!」
エル「おぉっ!」
キング「・・・いいの?・・・これ、いいのね?・・・7が並んでるもの、大丈夫よね?」
スズカ「キングさん、大当たりよ」
スペ「すごい」
グラス「やりましたね、キング」
荘厳な音楽がスロット台から流れ始めたかと思うと、液晶画面のオルフェーブルが片手を上げて意気揚々とウイニングランを始める場面が映し出される。
オルフェーブルを包み込む大歓声。その先にウンウンと頷いているカレンチャンの姿も見える。
オルフェーブルはカレンチャンへと駆け寄る。何故か大きなホールケーキを片手に掲げるオルフェーブル。
キング「なんで?」
スペ「ん?」
スズカ「んん?」
カレンチャンへと向かうオルフェーブル、何故かカレンチャンのいる直前でつまずくオルフェーブル
ジャン!
液晶画面内 オルフェーブルにホールケーキを顔面にぶち当てられるカレンチャン
カレン『・・・・・・・・・』
オルフェ『・・・・・・・・なかなか美味しそうになったな』
そして自動で回り始める7が横一列に揃っていたスロット台
第1リール自動停止【ビ】!
第2リール自動停止【ン】!
第3リール自動停止【7】?!
スペ「・・・あれ?」
スズカ「ビン7?うん?」
グラス「ビンタじゃないですね」
キング「これって・・・これって!」
エル「失敗デース」
キング「これって、ビンタじゃないわよね!だってビン7だものっ!ビンタで揃ってないものっ!」
スペ「わー・・・スタッフ失敗しましたねぇ・・・」
キング「ビンタはなしよっ!ビンタなしっ!だって揃ってないものっ!」
グラス「奇跡の回避ですね」
スズカ「ここまで手の込んだものを作っておいて・・・ん?」
と、突如再びスロット台のリールが自動的に回り始める
画面内に映し出される稲光を背負った仁王立ちカレンチャン
カレン『まだまだぁっ!』
キング「ぴ」
ガコン!
第1リール自動停止【ビ】
ガコン!
第2リール自動停止【ン】
ガコン!!
第3リール自動停止【タ】
デデーン!
キング、ビンター
スペ、スズカ、エル、グラス「「あははははははっ!あはははーっ!!」」
キング「・・・・・・・・・」
待機部屋の扉が勢いよくバンっと開かれると顔面にホールケーキをぶつけられたままのカレンチャンが登場!
カレン「・・・・・・・・・・っ」
スペ、スズカ、エル、グラス「「ぶははははっ!あははははははっ!」」
キング「・・・・・・・・・」
デデーン!
スペ、スズカ、エル、グラス、アウトー
スペ「来ましたねぇ、カレンチャン、んんっ!」スパーン!
スズカ「来たわねぇ、んんっ!」スパーン!
エル「か、顔にケーキが。くく、あうっ!」スパーン!
グラス「細かいですねぇ。んくぅっ!」スパーン!
キング「・・・・・・・・・」
カレンチャンは待機部屋へと入ると顔面にベッタリと張り付くホールケーキを払い落とす、顔面ケーキで真っ白のカレンチャン
スペ「ふ、ふひ、カレンチャン、さん、顔にケーキが、ふひ」
スズカ「真っ白ね」
エル「すうー・・・はぁー・・・」
カレン「・・・・・・・・・ふんすっ!」
カレンチャンが鼻を鳴らすと勢いよくカレンチャンの鼻の穴から詰まっていたケーキがスポンと飛び出す。
スペ、エル「「あははははははっ!」」
デデーン!
スペ、エル、アウトー
スペ「あはははっ、カレンチャンが、そ、そんなことしちゃ、んんっ!」スパーン!
エル「くくくく、スポンって飛んでキマシタ、くく、んたぁっ!」スパーン!
カレン「ガッデームッ!!!」
キング「・・・・・・・・・」 ビクン!
カレン「で、カレンは誰をビンタすればいいの?」
スペ「あ、あいつです、キングヘイローです」
カレン「またぁ?」
カレンチャンはタオルで顔についたケーキを拭き取りながら心底嫌そうに答えた。
スペ「そのぉ、またと言われましても・・・」
グラス「あ、あの、スロットでキングがビンタを揃えちゃって・・・」
エル「キングが全て悪いと思いマス」
カレン「・・・ふーん、じゃ、ちゃっちゃとやっちゃおうか」
キング「・・・・・・・・・」
スロット台の前の椅子に腰掛けていたキングヘイローだが、急に椅子から崩れ落ちて床にドサリと倒れる。
キング「・・・・・・・・・」
スペ「キングちゃん?」
キング「・・・・・・・・・」
スズカ「ん?」
エル「こいつ・・・」
カレン「あれ?この人大丈夫なの?」
カレンチャンは倒れるキングヘイローの首根っこを掴むとグイッと引き起こす。
キング「・・・・・・・・・」 プルプル
カレン「んー?なんかプルプルしてるよ?」
スペ「キングちゃん、ちゃんとやって!」
エル「キング?」
グラス「往生際が悪いですね」
スズカ「このまま逃げ切る気なのかしら」
カレンチャンがキングヘイローの首から手を離すと再びドサリと床に崩れ落ちて倒れるキングヘイロー。
カレン「んー、どうしたものかしら・・・」
カレンチャンは今度はキングヘイローの髪の毛を掴みグイッと引き起こしにかかる。
キング「んんっ!んーっ!・・・・・・・・・ん」
カレンチャンに髪の毛を掴み上げられて膝立ちになるキングヘイロー、しかしキングヘイローの瞳は閉じられたままであった。
カレン「んー?」
キング「・・・・・・・・・」
グラス「キングさん・・・?」
そしてカレンチャンがキングヘイローの髪の毛から手を離すと床にドサリと崩れ落ちて倒れるキングヘイロー。
カレン「あの・・・流石にこんな状態の子をビンタするのはカレン的にないかなぁーって思うのよね・・・・・・誰か代わりにビンタ受けてもらっていいかな?」
スペ「キングちゃん!ふざけないでっ!ちゃんとしてくださいっ!」
スズカ「そのままビンタしても問題ないわ」
グラス「キングさん!あきらめて下さいっ!」
エル「キングっ!キーングッ!!」
キング「・・・・・・・・・」
カレンチャンは爪先をキングヘイローの足の甲に当てるとグッと押し込む。
キング「痛いっ!痛い痛い痛いっ!痛いーっ!!」
途端に跳ね起きてカレンチャンの足にしがみつくキングヘイロー
スペ、スズカ、エル、グラス「「ぶははははっ!あははははははっ!」」
デデーン!
スペ、スズカ、エル、グラス、アウトー
ちょっとスロットの件で長くし過ぎました。
カレンチャンビンタは後半に続く!ってことで。