皐月賞当日、クラシック三冠の初戦という事もあって注目度も高い。
「遂に来ましたね、皐月賞。」
「大丈夫、ここまで必死にトレーニングして来たんだよ。ここまで培ってきたテクを信じて。それに今回は作戦もあるよ。」
「どんな作戦ですか?」
「それはね…キタちゃん”だけ“をマークし続ける事。」
トレノちゃんが少し驚いたような顔をする。今回出走するのは18人。そのうちの1人だけをマークし続ける作戦だから少しは驚くよね。
「キタちゃんだけをですか?他にも走るウマ娘がいる中でキタちゃんですか?」
「うん。このレース、予想が当たればキタちゃんは逃げで走ると思う。となるとレースが動くとなるとキタちゃんがその点火役になると思うんだ。」
「キタちゃんが動くまでは足を溜めて動いたら一気に解放って感じですか?」
「そんな感じかな。トレノちゃんがキタちゃんが動いたと思ったらそれがゴーサインだよ。気を付けてね、キタちゃんをマークとは言ったけどロータリーちゃんもダイヤちゃんも要注意。油断してると抜かれるかもだから。」
「分かりました。それじゃ、行ってきます。」
『トレノスプリンター、堂々の一番人気です。』
『前走の弥生賞では不向きである先行のペースで勝利しましたからね。期待は高いですよ。』
『主役はまだいます。4番人気、キタサンブラック、今パドックに入ってきました!』
「集中してるなぁ。下手に話しかけない方が良いかな。」
「トレノさん、今日はよろしくお願いします!」
遠慮しているとキタちゃんの方から話しかけてくれた。
「うん、今日はよろしくね。ようやくだね、こうやって走れるのは。」
「そうですね。トレノさんやロータリーさんと走れる日をダイヤちゃんと指折り数えて待ってたんですから。」
「そうだね、キタちゃん昨日なんか楽しみと緊張でなかなか寝られなかったもんね。」
いつの間にかダイヤちゃんがパドックに入場してきていた。相変わらず仲いいんだなこの2人は。ちょっと羨ましくなる。
「ちょっダイヤちゃん、それは言わないでって言ったじゃん!」
『3番人気、サトノダイヤモンドが入場しました。』
『サトノ家初のG1勝利となるのでしょうか。』
「トレノさん、私負けませんから。サトノ家の悲願の為にも絶対に!」
「あたしも負けないから!トレノさんにもダイヤちゃんにも!」
「俺は除け者かよ?混ぜてくれよ、そのバトル。負けられないのは俺もだ。特にトレノにはな。」
そう言うとロータリーさんは私に指をさしてこう続けた。
「この前負けたのはコースに対する熟練度の差と俺の油断だ。同じ相手に二度は負けねぇ!」
『2番人気、イエローロータリー。出てくるや否やトレノスプリンターに宣戦布告か。』
『弥生賞では僅かハナ差で敗れたイエローロータリーですがこの皐月賞では結果を残せるのでしょうか。』
「残せるかじゃねえ、残すんだよ。」
ロータリーさんが実況の言った一言に嚙みつく。勝った私が言うのもあれだけどそうカリカリしないで。
『これでクラシック戦線の最前列を行く4人が揃ったわけですが、誰が勝つと思いますか?』
『そうですね、逃げ、先行、差し、追込の位置に1人ずつ付く訳ですからね。持久力勝負ならキタサンブラック、イエローロータリーですが末脚ならサトノダイヤモンド。ロングスパートのトレノスプリンターと先が読めないですね。』
「こうやって見ると本当に分かりませんね…。」
「当然だろ、この世代の頂点がこうやって集まったんだ。何が起こるのかなんてもう誰にも分からねえよ。な、おハナさん。」
「そうね、昨日までは自信たっぷりだったのに少し不安よ。」
「徹底マークだからね、トレノちゃん。焦ったら負けるよぉ。」
伊勢崎にて
「トレちゃぁーーーん!負けないでーーー!」
卒業した中学校で同級生、後輩たちと一緒にトレちゃんを応援する。進学したことを真っ先に報告しようかとも思ったけど感謝祭の時のサプライズに取っておく。
「もうそろそろ出走、負けないって信じてるから!」
ロータリーさんにキタさん、ダイヤさんと強豪を相手にするけど、トレノちゃんはタマモクロスさんやオグリキャップさんと肩を並べる実力を持ってる。
楽観視は出来ないけど勝つよね、トレちゃん!
渋川市にて
「所長、多分そろそろ始まりますよ!」
「池谷ぃ、見なくてもいいのか?」
「待ってくれよ、いま忙しいんだから。」
「でも、このイエローロータリーって子も見覚えがあるよな。樹、どうだ?」
健二が樹に問いかける。…イエロー?ロータリー?それって
「うーーん…あっ!この色に態度、それに名前!完全にFDですよ!ほら、高橋啓介の!」
「確かにな、俺も名前でピンと来たよ。プロジェクトDのエース対決がまさかこんな形で実現するとはな。」
「この前の弥生賞って奴でもやりあったみたいだぜ。…ほら、これ。」
健二がそう言ってスマホを見せる。榛名ちゃんからはクラシック三冠に出るとだけ言われていたから他のレースはノーマークだった。
「ハナ差って事は結構な僅差だったって事か。となると相当厳しそうだな。」
「大丈夫ですよ!何てったって拓海のハチロクの生まれ変わりなんですから!」
ゲートの前に立って深呼吸する。他の人たちもゲートの前でストレッチしたり既にゲートに入ってる人もいる。
キタちゃんをマークか。私は追込であっちは逃げ。マークして動いた時に仕掛ける。
「……よし。」
『各バゲートに収まりました。本命の4人のうちだれが最初の一冠を手にするのでしょうか?』
勝つのは…!
「俺だ!」「あたし!」「「私!」」
ガコン!
『スタートしました!揃ったスタートからキタサンブラックが大きく伸びていく。その後ろ3バ身離れたところにイエローロータリーと続く。その後ろ集団の中にサトノダイヤモンド、そこから2バ身ほどにトレノスプリンター。』
『キタサンブラック伸びていきますね。サイレンススズカのようですね。』
あれは…仕掛けてるのかな?最初からかなり飛ばしてるけど。動いたと思ったらゴーサイン…。
「キタちゃん飛ばしすぎじゃないですか?あれほどの逃げを打って大丈夫なんですか?」
「問題ないさ。なんせスズカとの併走で大逃げを打てるくらいのスタミナをつけたんだ。あれくらいなら走り切れるさ。」
「となると言葉が足りなかった気がするなぁ。今この場で仕掛けなければいいけど。」
トレノちゃんにはキタちゃんが動いたらゴーサインとは言ったけどあれは終盤でキタちゃんがスパートを掛けたらって意味だった。お願い、通じてて!
『トレノスプリンターいつの間にかサトノダイヤモンドの前に出ている!これは作戦なのでしょうか?』
「……実況はああ言ってるけど、どうなんだ?」
「そんな訳無いでしょぉおおお!それっぽいことは言いましたけどぉ!」
渋川が奇声を上げながら頭を抱える。控えで何言ったんだ?
「まあ嘆きたい気持ちも分かるわ。前走弥生賞で掛かって逃げを打ったせいでその消耗は大きいはずよ。1か月あっても回復しきるとは思えない。」
「そんな状態でまたスタートから追込となると前走を超える負担がトレノにかかる。渋川、お前トレノに何言ったんだ?」
「ただ、キタちゃんをずっとマーク。動いたらゴーサインとだけです。そしたらこんなことになるなんて思わないじゃないですかぁ!」
「トレノを振り切るとなると、大逃げで差をつけるのが1番なんじゃないかってな。」
「私が言ったことを逆手に取られたみたいですよ。トレノちゃん頑張ってー!」
トレノよぉ、弥生賞だってあの後バテまくりだっただろうが。それでまた逃げるのか?何考えてやがるんだ?
トレノさんの作戦なんだろうけどその逃げはキタちゃんも私もテレビで見ている。
今からキタちゃんの後ろに付くにはそれこそラストスパートに近い位のペースで走ることになる。トレノさんが仕掛けたタイミングで仕掛け始めようと思ったんだけど、作戦が狂ってしまった。
流石にアレに付いていく必要はない。今回は先行の位置で様子を見る。タイミングは最終コーナー入り口っていった所か。ダイヤはその中間ほどか?
この上りでは差を詰めない。トレノはキタサンに張り付こうと必死に上るだろうが、今は様子見だ。
ハロハロ―!うどん回を必死に考えていますけど何も浮かびませんわ~。
群馬にリアルに行ったことある僕ですけど水沢うどん食べないで峠流すだけ流して帰ってしまった男なので題材として取り上げるにはちょっと弱いかな~。
九州のうどん…なんて言いましたっけ?やたら細い麵のやつ。
忘れましたけどあれは食べましたけど既にもつ煮を食べてビールを飲んでお腹いっぱいになってしまった胃袋にはかなりきつくて最終的な感想が
麵は増えるよ☆
でした。なのでこれもボツです。
ですが皆さん安心してください。何としてもうどん回は完成させますので。皆様の期待は裏切りません!
また次回!