頭文字D プリティーステージ   作:サラダ味

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第六話 感謝祭

ピピピピ、ピピピピ、ピピ

目覚まし時計を止め背伸びをする。目覚ましなんて言ってるがこれで起きた時は大概まだ眠い。

正直二度寝しちゃいそうなんだよね。

さて、ナナとの約束もあるし、さっさと着替えて朝ごはん食べよ。

 

「おはよー。」

 

「おう、今日確か約束会っただろ。さっさと食っちまえ。」

 

「大丈夫だよ、結構余裕もって起きたから。」

 

「フーン。」

 

大丈夫とは言ったものの、いざ聞かれると心配になってしまう。

さて今の時間は…7時37分、大丈…夫…

 

「やばい遅刻だ!」

 

結構のんきしてたせいでかなりヤバい。

この時間になってしまうと、走らないとほんとにヤバい。

さっき二度寝しそうって言ったけどほんとに二度寝してたとは。

仕方ないのでパンをくわえ、リュックを背負いながらそそくさと玄関に行く。

焦っているときほど靴が入りずらいのはほんと何なんだろう。

 

「行ってきまーす!」

 

「転ぶんじゃねーぞー。」

 

駅までは歩いて40~50分掛かるけど走れば10~20分くらいで着く。

こういうときウマ娘専用レーンがあるのはありがたい。無かったら今頃どうしているのだろう。

…とにかく急がないと!

 

 

 

 

 

「ふんふんふーん♪」

 

遂に来たよー!感謝祭!楽しみ過ぎて20分も早く着いちゃったよー!

フジキセキさんに会って、ルドルフさんのレースも見て!他にも他にも!

うはー、毎年の事だけど時間足りるかなあ?いや足りさせる!

それにしても、トレちゃんってレースになるとどんな走りするのかな?

走ってるところなんて体育祭でしか見たこと無いけど。

…トレちゃん寝坊して遅刻しなきゃいいけど。

 

15分経過…

 

それそれ着くころかな。それにしても、やっぱり20分前に来ちゃうと暇になっちゃうな。

せめて10分前に来ればよかったかな?でも楽しみだったから問題無し!

 

 

 

 

 

「見えてきた!」

 

やっと見えた。腕時計を確認すると7時57分。よかったぎりぎり間に合いそうだ。

はぁ~疲れた。配達の時よりどっと疲れた。息を整えながら駅に歩き、ナナと合流する。

 

「おはよう…ゼェ…ナナ…。」

 

しまった全然整えられてなかった。

 

「あっおっはよートレちゃん!…てどしたの?なんでそんなに疲れてるの?」

 

「寝坊しそうになっちゃってさ、急いで走ってきたら結構疲れちゃって。」

 

「まあトレちゃんが寝坊するのは想定内だけどさ。」

 

そんな私がしょっちゅう寝坊してるみたいな言い方やめて?

 

「さ、電車の時間そろそろだし行こっか?」

 

「そうだね。」

 

こうして私は行きの電車代をナナに払ってもらい、2時間ほど電車に揺られることになった。

その間、ただただ寝ていた。電車に乗って5分くらいで寝たんじゃないかな?

そのあとナナも寝てしまって乗換駅で寝過ごしそうになっちゃったけど。

まあなんやかんやあってトレセン学園に到着した。

 

「着いたー!」

 

「さっきまでグロッキーじゃなかったの?」

 

「さっきまではね。でも今は目の前のウマ娘たちから元気を貰い続けてるから大丈夫!」

 

確かに周りを見ればそこらじゅうウマ娘だらけ、こんな光景見たことがない。

 

「凄いね、こんなにウマ娘が集まってるんだ。」

 

「でしょでしょ!すごいでしょ!でも驚くのはまだ早いよ!何てったってここは…あっ、おーいデジタルさーん!」

 

「およっ?この声は…ナナさん!お久しぶりですね!」

 

この人がナナが同志って言ってたウマ娘なんだ…本人やナナの前じゃ言えないけど関わっちゃいけないオーラが凄い。

 

「はっナナさん、お隣にいらっしゃるそちらのウマ娘ちゃんはもしや…!?」

 

「はい!紹介しますね、この子がトレちゃんです!」

 

「ど…どうも、トレノスプリンターです。よろしくです。」

 

「おおお…ついにそのご尊顔を拝見できました。白に輝く髪に黒の一筋が調和している!まるでトレノさんのために存在しているかのような黄金比!」

 

「えっ…えっ?」

 

急にどうしたんだろうこの人は。私を見た途端に興奮?なのかな?とにかく勢いが凄い。

 

「びっくりするよね。デジタルさんはウマ娘のことになると私以上に興奮しちゃって。」

 

私が困惑しているのを察したのか、ナナがデジタルさんについて教えてくれた。

 

「ウマ娘が好きでこの学園に入ったんだからね。毎日推しのあれやこれやが見れて幸せって言ってるくらいだよ。」

 

「それ大丈夫なの?ここってウマ娘の学校なんだよね?この様子だと毎日こうなってるって事?」

 

「そうなるね。この前トレちゃんのこと電話で話したとき失神してたみたいだし。」

 

なぜそんなことを平然と言えるの?失神してるんだよ?しかも私のことで。

来たばかりで申し訳ないけどもう帰りたい。この学園は変人しかいないのかな?あって一人目で判断するのも早すぎると思うけどそんなイメージがついてしまった。

…えっ?こんなところで私レースするの?ナナごめん、体調不良で帰っていい?

 

「それはそうとトレノさん!今日の模擬レース出てくれるんですか!?」

 

「えっ!?…あっはい一応…。」

 

独り言を言っていたデジタルさんから急に質問が来た。急すぎてはいって言っちゃったけど。

 

「なんと!?出て下さるんですね!それでしたら会場までご案内しま~す!」

 

「だってさ!ほら早く行こトレちゃん!」

 

「ちょっちょっと!?情報量が多くてついていけないんだけど!?」

 

「「まあまあまあ。」」

 

そういった二人は私の手を取ったと思ったらさっきまでの興奮を忘れたように落ち着いた雰囲気になった。…怖っ。

 

「どうしたの?ナナ?デジタルさん?」

 

「「まあまあまあまあ。」」

 

「いや急にどうしたの、そんなに落ち着かれると逆に怖いんだけど」

 

「「まあまあまあまあ。」」

 

さっきから壊れた人形みたいにまあまあしか言わないじゃん。どうなってるの?

 

「「まあまあまあまあ。」」

 

「分かったって!分かりました!行きますよ!」

 

「よしそれではグラウンドに行きましょう!」

 

「いや~どんなウマ娘がいるのかな~?楽しみだなー!」

 

結局さっきのは何だったんだろう。まあまあ言われるだけでもこんなに怖いんだ。

何かあったらナナにやり返してやる。

 




第六話ご覧いただきありがとうございます。
書いててなんかネタ入れないとなと思いその場面に会いそうなネタを違和感の無いように入れてるんですがその場に会ったネタって難しいですね。
まあこれからもジャンル問わずネタを入れていきたいと思います。
また次回!
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