ミシリス社長の兄ですが、何故か戦場スタッフです 作:シロクロ団子
話をしよう。あれは今から・・・いや、それはやめておこう。朽ちていった彼女達に悪い
ことの発端は一時間前、アークのエレベーターが誤作動を起こした。部隊が乗る前にシャッターが閉まり、俺の装備と3日分の食糧。あまりの突然の出来事に目を丸くした部下に見送られた俺を乗せて
まさかリターが言っていた問題に直面するとは思わなかった。各エリアにある地上への入口からアークに繋がるエレベーターは場所を追跡されないために複雑に作ってあるとか。一体誰が指示して作ったんだ?・・・先代のミシリスとエリシオン社長だった
「エリア4、森林地帯。・・・ちっ、エブラ粒子が濃くて無線も駄目。救援は望めないか」
顔を空に向ける。雲一つない青い空が広がっていて、小さい鳥が群れをなしてどこかに飛んで行く
「まあ、いいか。久々の地上だし、周りの目を気にせず戦えるのはありがたい」
それにアークではあまり見られない動物達や自然を見て楽しめる、いい機会だ。少し過酷な休暇だと思えばいい
「さて、食糧が尽きるぐらいでたどり着けるエレベーターは『ウィイイイン』ん?」
音がした右方向を見ると頭に苔が付いている鉄の塊が動いていた。
ラプチャー。人類を虐殺し、生き残った人類をアークという不自由な地下に追い込んだ原因。普通ならここで光弾を撃たれているのだが
「気づかないってことは、ジャマーはちゃんと機能しているようだな」
何度もアップデートを重ねた装備が正常に機能している証だ。ラプチャーはこちらに気づくことなく、背を向けながらゆっくりとした足取りで去っていく
「こうして見れば可愛いのに・・・、なんで今の指揮官共はわからないんだろうな」
ラプチャーの歩く姿は可愛いと連中に言ったら、全員顔が引きっていた。本当に今の世代は偏見が多いし、無駄に弱い。教育センターは指揮官に、なにを教えているんだか
そう思った時だった、先程去って行ったラプチャーの頭が地面に落ちていく場面を目の当たりにした。俺は急いで物陰に隠れて様子を伺う
銃声も爆発の光もない状態で、頭が落ちるのは経験済みだが・・・それはありえない。あれから何十年経ったと思っている。もうあいつは・・・あいつらは補給が受けられず死んでいるはずだ
だが、音もなくラプチャーを切断できるのは一人しかいない。俺は目のインプラント『ソリッド・アイ』の望遠機能で、その姿を探す。そして見つけた。容姿は違ったが手にしているあの武器を忘れるはずがない
昔の仲間が姉から託された物だと言っていた刀『花無十日紅』
「あ゛?」
俺はその場から跳躍していた。仲間の形見を取り返すために
それを持っている奴を
紅蓮「一体どういうことだ。先程までレーダーに映らなかったのに、こやつ、いきなり現れたぞ。まさか、新種か?」接触まであと数十秒