ミシリス社長の兄ですが、何故か戦場スタッフです 作:シロクロ団子
「やっと着いたな」
三人と一緒に、やっとアークのエレベーターまで来れた。道中、大型ラプチャーが二体いて。それが珍しいことに行動を共にしていたので、スノー以外の三人が避けようとしていたのだが
ラプチャー死すべし、慈悲はない。で、有名のスノーが開戦の銃声を上げた。まあ勝ったのだが、一番きついのは前線で戦う俺と紅蓮なので、足の指を角にぶつけて悶え苦しめと、俺は内心でスノーを呪った
「2日しか経ってなかったけど、長く感じたよ。じゃあ、ここでお別れだ」
「おや。一緒にアークに来ないかと言うものだと思ったのだが」
「まさか。互いに生きてきた環境が違うんだ。それに、言ってなかったけど、中央政府は逃亡したニケは拘束または射殺することになってるんだよ。だから、三人には悪いけど、地上で頑張ってもらうしかない」
「構わない。最初からそのつもりだ」
「そうですね。私達には、まだやることがありますから」
「うむー・・・やっぱりこのまま別れるのは嫌だな。餞別としてあげられる物あったかな?」
俺は少し彼女達に申し訳なく感じてしまったので、リュックの中を探り始める。食糧はスノーに全部食べられたから、他に残っているもので、あげるものはないかと思っていると少し重い袋があった。思い出した、これがあったな
「あ、そうだ。三人ともまだ端末持ってる?」
「持っているが、どうかしたのかね」
ちょっと見せてと言って、三人が持っているものを見せてもらうと、俺は少し感動した。三人とも壊れかけているが、侵攻時に部隊に支給されていた端末だった。指先で画面に触れると、待ち受け画面が表示される。しかし・・・
「やっぱり古いな・・・じゃあ再会祝いで、これやるよ。俺が世話になってる会社が作った、最新モデルの携帯端末。エブラ粒子が多少濃くても通信できるよう改良されてる。連絡を取り合うのが、今より楽になるはずだ」
本当はメティスに配布する予定だったのだが、端末の色が白一色だったので、なんか受けが悪そうだなと思って渡さずにいたのだ
三人に出会ったのも、渡さずに持っていたのも何かの縁だろう・・・後で、本社の追跡システムから切り離す必要があるけども!
だってもう、サーバー室を出入りする権限がないからね。面倒だけど、しかたないね
「これ、本当にもらっていいのですか?」
「いいっていいって。そうだ、BlaBlaチャットに三人とも招待しよっと」
端末を久しぶりに弄ると飛行機マークが点いていた。そういえば、地上に出た後、バッテリーを少しでも節約させるために電波切っていたんだった
今はその必要がないので、設定からモードを切り替えると通知と共にポコポコと音がなった。付属高校の生徒、会社の元部下、各社のニケ及びCEO、最後に妹のシュエン
どれも内容が安否確認だったのだが、シュエンの最後の一件だけ何故か、カタカナで
『ボウドウ、カイシャキケン、イマスグカエレ』
「ええ・・・」
こんなメッセージを送るということは、よほどの事が起きているのだろう・・・だから俺は
アークに帰還し、家に戻ると時刻は午前10時、シャワーと軽い食事をとり、就寝。起きる頃には午後3時近くになっていた
「なんだこりゃ」
会社に着いて真っ先に見えたのはA.C.P.U.の車両が三台駐車しているだけで、特に暴動らしきものはどこにも見あたらなかった
「とりあえず、マクスウェルに掛けてみるか」
『ベビー!?ついに実験動b』ピッ
「うん、とりあえず無事だな」
「あれ?ブラックさん。どうしてここに?」
後ろを振り向くと、癖っ毛がすごいポリとあわてん坊のミランダがいた。目が悪い子は・・・非番か、迷子になっているのだろう
ちなみに、ブラックという名はアークガーディアン作戦が完了してから、つけられた俺の偽名だ。
「あ、ポリ、ミランダ。暴動が起きてるって、シュエンからメッセージが届いたんだけど・・・どうなってんの?」
「暴動は起きてはいるのですが・・・それが会社の中で起きているんですよん」
「会社で?一部の職員が立て籠りでもしてるの?」
「いえ!あのウルフドック部隊が会社を乗っ取ったんです!」
ウルフドック、31人の量産型ニケだけで構成された特殊部隊。ラプチャー殲滅だけではなく、アークで起きた災害の救助活動もこなすので、市民からは称賛の声が上げられている。指揮官の元で活躍するニケより彼女達に憧れを抱いて、ニケになる人が少なからずいるとか
そんな彼女達がなぜ
『ミシリス社の皆さん、定時です。定時になりました。作業をやめて帰宅してください。残業する方はウルフドック
ホワイト企業みたいなことをしているのだろうか