某ロボゲーで、執筆が滞っている人等が何人かいますねえ……音声のみ日本語対応とはいえ、半分おまこくですよね……箱ユーザーの気持ちなんて分からないのでしょうねえ……?(錯乱中)
(# ゜Д゜) 『コーホー』 ダークサイドの道筋──
拠点の食堂兼酒場。“盾と兜亭”──鶏肉と大根の煮物に、野菜たっぷりの雑炊。玉葱の酢漬け。衛兵向けなのか、濃い味付け。
日々、訓練に明け暮れる衛兵好みの味付けだろうな。当然、俺達冒険者の口にも合う──
食事を終え、あとは酒を楽しむ時間となった。
「明日、冒険者ギルドで今日の報告をするんだけど、そのあと少し休暇にしない?」
ワインを口に含むレンディア。休暇か……。
「うーん。そだねー、クレイドル加入してからは、なかなか忙しかったよねー」
鶏肉と青菜の炒めものを、ぱくぱく摘まみながら、シェーミィがいう。
加入前の、碧水の翼の活動は知らないが、そうなのか? まあ、ここ最近は、色々動き回った感はあるな。
「ふむ……休暇か。それなら、帝都の暗黒騎士団支部に戻って、直接報告をしなければならない事が、色々あるな……」
黒ワインを傾ける、グランさん。帝都か……いずれは、行くべき場所だな。
「ま、取りあえずは街に戻ってからよ。皆、休暇の予定を考えておいて」
レンディアは、ワインのお代わりを頼む。シェーミィは、果実酒炭酸割りと小魚の甘酢揚げを頼んだ。
「甘酢揚げ、美味しいんだよー」
にしし、と笑うシェーミィ。こいつの注文にハズレ無し、何だよな……それにしても、よく食べるな。猫族は皆、こうなのか?
もう、夜も更けてきたので宿舎に戻った。よし、一風呂……と思ったが、黒壁回廊の時の事を思い出し、止めた。
俺を風呂に誘いかけたグランさんが、「あ……そういえば、そうだったな……」
と、何か痛ましいものを見る目を向けてきた……深夜に、シャワーを浴びてやる。
グランさん、レンディア達も皆、風呂に行き、俺一人だけが残った……ふむ、一服して魔力制御といくか。
煙草盆を用意して、煙管に煙草葉を詰めて生活魔法で、火を着ける……すう、と一息吐く……。
うん、いい味だ──“西砂”。濃く爽やかな味わいと香り──ぷかりと吐いた煙が、開けた窓に流れて行く……お、月明かりだ。
こういう夜に、魔力制御は捗ると聞いていたな。よし……煙草盆に灰を落とし、片付ける。 さて、魔力制御の時間といくか……。
早朝、夜明け前。部屋に備え付けの洗面台で顔を洗う──レンディア達は、まだ寝ている。
朝食まで、まだまだ時間はあるな……よし、シャワー室は空いているだろう。昨夜は行けなかったからな。とっとと身体を洗い流そう──浄化はその後でいい。
朝食は昨日と同じ、“盾と兜亭”。宿舎で取ってもいいのだが。見習い連中の事もあるし、少し距離を取ろうとの事で、ここで朝食となった。
ベーコンと目玉焼きに丸パン。さっぱりとした味わいの、具沢山の野菜スープ。付け合わせは、ポテトサラダに酢漬け野菜。うん、シンプルな朝食だ。悪くない。
「昼過ぎには、街に戻りましょうか」
切り分けたベーコンを卵の黄身に付け、上品な仕草で口に含むレンディア。
「ふむ。休暇を取るのは、決定でいいのか?」
野菜スープに、分けた丸パンを浸しながらグランさんがいう。
「私は構わないよー、久しぶりに里帰りしたいしねー」
ベーコンと目玉焼きを一気に食べ終え、酢漬け野菜をつつくシェーミィ。ゆっくり食べなさい。
ん~、休暇なあ……であれば、帝都かな。帝都ミルゼリッツ──
「帝都には、いつか行かないと思っていたからな……うん、休暇なら俺は帝都に行くよ」
ふむ、とグランさん。にひひ、と笑うシェーミィ。
「私は……そうね、実家に戻るわ。久しぶりに、甥と姪っ子に会いたいわよ」
「魔導卿の、お子さんだっけか……確か、双子だったか?」
「ん、そうよ。男女だからあまり似てないけど、所々はね。あと、姉上の子も一人、ね」
グランさんに答えるレンディア。ラーディスさん、既婚者で子供二人いたのか……初めて聞いたな。
「一旦街に戻ってギルドに報告。それから改めて、今後の話し合い。それでいいわね?」
うん。何の問題も無しだ。
「じゃ、昼まで休憩ね。夕方までには、街に到着出来るように、各自準備をしておきましょうよ」
レンディアの締めの言葉で、話し合いは終わった。
朝食後、宿舎に戻り、ブリッジスさんとキールさんに、昼には出立する旨を告げる。
「そうか。世話になったな……改めて、礼をいう」
「御領主には、こっちからきちんと報告させて貰うからな。ありがとよ」
「何の、仕事よ仕事よ」
ブリッジスさん達に、ウィンクで返すレンディア。
せっかくだから、昼食を一緒にしないかとブリッジスさん。食堂だと落ち着いて食事が出来ないだろうから、外食にしないかと、キールさん。
そういう事ならと、レンディア。俺達も異論は無かった──
“剣と槍亭”へと来た。“盾と兜亭”の姉妹店だそうだ。
皆、同じメニューを取る事にした。鶏ガラで出汁を取った、鶏肉たっぷりの雑炊。青菜の胡麻油炒め。そして、酢漬け野菜。うん、いいな。
レンディアが、一杯だけならいいでしょと、ワインを頼んだ。
まあ、いいか、と苦笑するブリッジスさんとキールさん。
二人から、衛兵の話を、色々聞いた。十三歳から入団出来るが、本格的な訓練は体の出来る十五歳からだそうだ。それまでは、下っ端として使い走りらしい。要するに、雑用係だ。
「やる事は、沢山あるんだよ。掃除や片付けに、野菜の皮剥きやら、食器洗いとかな」
下働きというやつか。衛兵は軍隊だからな。
「武具の手入れや、馬の世話もだな。十五までの二年間での学びが、今後の衛兵生活を決めるんだよ」
分かります。とグランさんが頷く。
「騎士団でもそうでしたよ。懐かしいといえば懐かしいですね」
なるほどねー、とシェーミィ。当たり前の様に、二杯目の果実酒を頼もうとしてレンディアに止められた。
ブリッジスさんとキールさんが、態々馬車乗り場まで見送ってくれた。
「じゃあね。二人とも、体にだけは気を付けてね」
「ああ、お嬢達もな。たまには領地に顔を見せてくれ」
「衛兵連中の励みになるからな。それと、ラーディスの若に宜しくな」
ブリッジスさんとキールさん。馬車に乗り込みながら、手を振るレンディア。
「俺も、いい経験させて貰いました」
救助活動なんて無い方がいいんだろうが、こういう経験はためになるだろうな……。
「……正直、俺達ベテランは見習い連中の全滅を、覚悟していたんだよ」
キールさんが、声を潜めていう。ブリッジスさんが、苦笑を浮かべて肩を竦める。
馬車が出発の合図を出した。よし……戻るか。
「二人とも、お元気で」
おう、そっちもな。お嬢をよろしく、とブリッジスさん達。
いつか、二人に再会する時もあるかもな……。
遠ざかる馬車を見送りながら、キールがブリッジスに聞いた。
「あの顔見たか?」
「ああ……凄かったな」
二人の脳裏に、クレイドルの顔が浮かんでいた。優男、という訳では決して無く、妙な凄味のある容姿──輝く金髪に白磁の肌。整った目鼻立ち……特に、艶かしく濡れた様な薄紅色の唇……あれが、妖艶というものか──
「妙だったんだよ。ダンジョン内でずっと、フェイスガード下ろしてたからな」
はあ、とため息を吐くブリッジス。
「……まだ、鳥肌立ってやがる」
頭を振りながら、腕を擦るキール。ふうっ、と息を吐く。
「とんでもねえな、ありゃあ……」
ブリッジスが呟く。頷く、キール。
見えなくなった馬車を、目で追うベテラン衛兵二人──
レンディアの言った通り、ちょうど夕方までに街に到着した。真っ先に馬車から飛び出すシェーミィ。まだ停止してなかっただろうが……危ないな、おい。
「先ずは、ギルドに報告。シェーミィは、灰月亭に行って、ラルフさんに帰還の報告ね」
あいあーい、とシェーミィが駆けて行った。週単位の前払い契約なので、部屋はそのままだ。
「武人の練武場での救助依頼、終えて来たわよ」
レンディアが受付嬢に、キールさんの依頼達成のサインと、領主の仮印が押印された依頼書を渡す。受付嬢は緊張した面持ちで、依頼書を確認する……。
領主の仮印は、信頼の置ける各部署の人員に預けられるものだ。その信頼を損なったら?
結末は、一つ……死罪。場合によっては関係者も同様。家族すらもだ。
責任重大という訳だ……受付嬢が緊張するのも、当然だ。
「……確かに、確認致しました。ご苦労様でした」
頭を下げる受付嬢。ん。とレンディアが頷く。何か、肩の荷が降りた気がする……。
「ま、お茶にしましょうか。シェーミィも戻って来るでしょうよ。夕食は、朝陽食堂にしましょうよ」
おお、朝陽食堂か。うん、いいな……そういえば、大将にマリネの酢味噌和えを頼んでいたっけか……楽しみだな。
「こーんばんわー!」
シェーミィが、朝陽食堂の引き戸を開き、勢いよく店内に飛び込んだ。
「おう。いらっしゃい」
慣れたもので、大将が笑って出迎えてくれた。
少し早かったのか、店内には客は居ない。
「取りあえず、オウルリバー炭酸割りね」
レンディアが頼む。そして、それぞれ飲み物を頼んだ……食事は、まあその後になるかな。
「そういえば、クレイドル君。マリネの酢味噌和え、作ってみたんだ。試してくれないか?」
覚えてくれたのか……嬉しいな。
「はい、頂きます」
出された酢味噌和え。おお、酢の香りがいいな。早速、一口……美味いな。いや、お世辞無く美味い。酢と味噌の案配が、実にいいな……魚の口触りも、いい……でもな、大将。もう一味、足せるんだよ、これは。
「……うん、美味しいです。でも、あと一味足せますね。ニンニクの刻み切りか、薄切りの玉葱を足せば歯触りも良くなると思います」
「ああ、なるほどな。それだ。マリネの歯触りだけではイマイチと思っていたんだ……改良してみるよ」
ニヤリ、と笑う大将。
「なーによー、二人でニヤニヤと。えーとねー、前の焼き鳥丼出来るー?」
「ああ、出来るよ」
大将の頼もしい言葉。じゃあ、お願いとシェーミィ。嬉しそうだな。
レンディアとグランさんは、豚汁定食を米で頼んだ……ん~俺はどうするかな。
うん。そうだな……「豚肉の丼物、玉葱と一緒にお願いします」
一瞬、驚いた大将だったが即座に答えた。
「ああ、いいよ。甘辛のタレは充分あるからね」
頷く大将……やはり決まりだな。
大将は転生者。もしくは転移? 者だな。そして同郷──まあ、いい。今は食事を楽しもう。
「お邪魔するよ……何じゃ、早いなお嬢達」
ラザロさんが、やって来た。うん? と、俺を見る。
「お主が摘まんでいるのは、何じゃ?」
席に着きつつ聞いてくる。答えたのは大将だ。
「それかい。クレイドル君から教えて貰った、マリネの酢味噌和えだよ」
「ふうん? 酢味噌和えじゃと……試してみるかの。一つもらおうか」
「はいよ。刻みニンニクと薄切り玉葱、どちらにします?」
大将は早速、試す様だ。ふうむ、とラザロさん。「玉葱にしとくかの。あと黒ワインをな」
あいよ。と大将。
甘辛のタレがいい案配にかけ回された、豚丼──うむ、美味い。豚肉の焼き加減が絶妙だ。少しの焦げ具合が、いいアクセントになってるんだ、これが……まだ歯応えを残している玉葱が、いい感じだ。さすが、大将。
「果実酒炭酸割り、お願いします」
多少の脂っぽさを、炭酸割りで流そう──
「うむ……大将、オウルリバー炭酸割り頼む。酢味噌和えもな。今度は、刻みニンニクでな」
あいよ、と大将。おう……ラザロさん、気に入ったみたいだな。
「炭酸割り、お待ち……酢味噌和え、酒のあてにぴったりらしいね」
「嬉しいですね。あと、他の食べ方もあるんですけど、また今度」
楽しみにしてるよ、と大将がニヤリ、と笑う。