「コーラルぅ…おあよー…」
「ずいぶんやつれているな…またあの王女様か」
「くそぉ…ちょっと女の子のスカートを捲っただけで1時間も説教されたお…」
「どう考えてもそれはお前が悪い」
「(゜◇゜)ガーン」
シニオスに上がった初日、コーラルとウィンゲルはシルヴィアと口論になった末、コーラルはめんどくさそうにその場を離れ、ウィンゲルは文字通り完全論破されてしまい、それ以降二人ともどもシルヴィアに目をつけられていた。
「だがしかーし!!今回ばかりは許しておけないウィンゲル様であったアアア!!」
「朝っぱらからうるさいんだよ…つーか今回はどう考えてもお前確信犯じゃねえか…」
「チッチッチ…甘いなワトソン君…凄く甘々なカップルぐらい甘いッ!!」
「例えが分かりづらいな…」
「と・に・か・く・!!今日こそあの憎き王女様に!一泡もふた泡も吹かせてやるZE!!」
「面倒事は起こすなよ…」
「うーらじゃー!!('◇')ゞ」
「なんかすげー不安…」
ーーーーーーーー
「青い空!!白い雲!!そしてひかr「長い」いふぁいいふぁい、ふへっはらいふぁい(痛い痛い、つねったら痛い)」
「ったくぅ!!せっかく僕直々に前口上を言ってあげてるのにい!!」
「お前は何様のつもりだ…それより、そろそろ始まるぞ、実技訓練」
「フッフッフ…見ていろ悪の王女め!!この俺、ウィンゲル・クランザ様が成敗してやる!!」
(50㍍離れた所から)「………キモッ」
「聞こえたよお!!せめてこの距離なら聞こえないよねぇ!!」
「成敗でもなんでもかってにやってろ…」
「コーラル、お前は訓練を受けないのか?」
「先生…俺がパルを持っていないことぐらい知ってますよね?」
「だが、後々パルが現れたときに…」
「あー、パスで。面倒くさいんで、その辺で寝てますね」
「あ、おい…」
ーーーーーーーー
「…ラル…コ…ル!…コーラル!!」
「んだよ…人が気持ちよく寝てたのに…」
「ヤバいよヤバいよ!!」
「コレがリアルだから?」
「リアクション芸人じゃないよ!マジでヤバいよ!!」
「何がヤバいんだよ…」
「王女のパルと他の奴のパルが接触して口論になってるんだ!」
「あ、そう。おやすみ…」
「寝たらダメだって!!どうにかしてよ!!コーラルぅ!!」
「ド○○もんみたいに呼ぶな…分かったよ…行けば良いんだろ…カス太くん…」
「あれ?なんか今スッゴい侮辱された気が…まあいいや、とりあえずきて!!」
「めんどくせえ…」
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「そもそも、お前はまだパルに恵まれていないそうだな?」
重い腰を上げたコーラルがついたときには既に口論はヒートアップしていた
(パルに恵まれていない……俺と同じか…)
「そ、それは……」
「主に似て間の抜けたドラゴンだ。あるいは、とっくに死んでいるのではないか?」
「おい……そいつは、なんの冗談だ?」
(はぁ…面倒くさい奴…)
「今の言葉、取り消してm「はい、そこまで…実習の邪魔だ…お前たち」」
「な…貴様、コーラル・フォークロード…貴様もパルがいないと聞いたが、そこの穀潰しと同じように貴様も文句が有るならパルの一体でも誕生させてから言え!」
「アンタもパルがいないのか?」
「ああもう…クソどうでもいい…」
「なんだ?貴様も口答えをする気か?」
「あ、ヤバ!みんな!離れて!!」
「ん?そこにいるのはウィンゲル・クランザか…類は友を呼ぶとは言うが、正にそのとおりだな」
「二人とも、逃げて!!ヤバい!」
「え?」
「この私に逃げろだと?何からだ?この問題児たちか?」
「黙れ…黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れエエエエエ!!」
コーラルがそう叫んだ瞬間、コーラルの全身に、星刻が浮かび上がった。
「何!?」
それは文字通り、全身に、浮かび上がっていた。
頭からは角が生え、尻尾が伸び、2㍍を超える身長になっていた。それはまさしく、〈竜騎の化身〉の異名通りだった。
「黙れと言ったはずだ…潰されたくなければ大人しくしろ…」
「あーあ…やっちゃった…ま、いっか…」
緊張、不安、恐怖、様々な感情が入り乱れる広場に、ウィンゲルの声が響いた。
「はい、とりあえず喧嘩終わり!何か文句があるなら〈アリエスの騎竜祭〉で決着でもなんでもつけて!!以上!!」
ウィンゲルの声を聞いていた一同は、聞き終えてコーラルの方を向いたが、そこにはただ怠そうにしているコーラルがいるだけで、さっきまでそこにいた竜は、忽然と姿を消していた………
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「ったくぅ、危ないことするなぁ」
「まあ、結果オーライだから良いだろ…ふあぁ…力を使ったらすぐ疲れるな…」
「結局王女様にも仕返し出来なかったし…」
「お前も〈騎竜祭〉でギャフンと言わせれば良いだろ…眠い…」
「そうだけど…ま、とりあえず今日は寝ようか」
「ああ、おやすみ…」
「おやすみ~(*・ω・)ノシ」
コーラルが自室に入るのを確認したウィンゲルは、自室に向けて歩き出した。
「無理しちゃって…俺がいなかったらとっくに死んでるんだぞ?…ま、あいつらしいか…」
夜の静寂が支配するアポロ舎に、ウィンゲルの呟きがポツリと落ちた………