今回は怪獣は登場しますが、戦闘は無い回になります。
それではどうぞ!
もうすぐラブライブ東京大会が目前に迫っている。
当然、Liellaも最後の追い込みで合宿を行い練習をやっているのだが……
メイ「おい夏美!夏美~!?」
すみれ「どこにいるの~!?」
舞斗「返事しろ~!?」
辺りは猛吹雪、その中で夏美が遭難したのか舞斗とすみれとメイは捜索していた。
すると落ち着いたのか、ようやく自撮りしている夏美の背中を見つけた。
舞斗「いたぞ!」
メイ「夏美!」
夏美に近づくと寒さで固まっていた。
夏美「撮影…開始…」
舞斗「おい。夏美しっかりしろ、お~い」
舞斗が夏美の頬をペチペチと叩き意識を戻した。そこにきな子と千砂都が声を掛ける。
きな子「あんまり離れると迷子になるっすよ~!」
千砂都「早く戻って~!」
夏美「このままでは撮れ高が~!」
舞斗「んなこと、言っとる場合か!!」
夏美を担いで無理やり運び、暖かい部屋で毛布に包ませた。
夏美「あぅぅ~~~」
ユー「全くあんな猛吹雪の中、おバカな事しないでよ」
夏美「せっかくの北海道ですのよ!日々新しい動画を出し続けることがいかに重要か……」
舞斗「だからって、死んだら元も子もないだろう……ほら、これ飲みな」
そして舞斗が差し出したココアを掴みふにゃ~となっていた。
舞斗「しっかし、参ったな……この状況」
そう言って外を見ると今だ吹雪いている状況だった。
可可「すごい吹雪デス」
恋「晴れていれば素敵な景色なのでしょうね。晴れていれば」
かのん「明日はすっかり晴れるみたいだよ?そしたらたくさん練習できるね~」
と呑気に言っているが実は言い出しっぺはかのんだった。追い込みの合宿場所を探していた時に、きな子のペンションが空いているという事で、舞斗とユーが付き添いで付いて来たのだが、この有様だったのだ。
かのん「でもこういう周りに何もないところの方が集中して練習できると思ったんだ。1年生とももっと距離を縮めたいなって思ってたから」
四季「一体感」
かのん「そうそれ!ここなら自然に全員の距離が近くなると思うんだ」
メイ「それは分かるけど……」
きな子「でもそれだけで先輩に追いつけるとは……」
夏美「ですの!」
舞斗「でも、かのんは何か考えているんだろ?」
かのん「うん!今回は1年生も一緒に!」
《OP:
『渋谷に響く歌』
そして翌日……
四季「私が?」
千砂都「うん。一緒に振り付け考えてみない?」
実は今回の合宿の目的は1年生と2年生が共同で作業を行う事を前提としているのだ、故にダンスを千砂都と四季が担当しているのだが……
四季「それは理解。でも無理」
千砂都「どうして?ダンス1年生で一番得意でしょ?」
四季「分かりやすくいうと千砂都先輩がミヤマクワガタだとすると四季はダンゴムシ」
と訳の分からない事を言い始める四季。
千砂都「何か勘違いしてるよ四季ちゃん。別にダンスでは私と競争しようっていうんじゃないよ。一緒に振り付けを考える。力を貸してほしいんだ。そしたら私が最初に振り付けを考えてみるからそれを見て四季ちゃんから意見をもらう。そんな感じでやってみようよ!」
そこで四季は納得した様子だが、ここで千砂都はある事言う。
千砂都「あ、それと……」
四季「?」
千砂都「ダンスで競争するつもりはないけど……舞君の事は譲れないよ」
四季「……そればっかりは千砂都先輩でも譲れない」
こうしてダンス組は別の意味での戦いが始まろうとしていた。
一方その頃……
恋「あぁ~!」
メイ「ちきしょう!こんなの無理だろ!」
恋「難しすぎます!」
メイ「さっきの鍵やっぱ必要だったんじゃ……」
恋「確かに!戻ってゲットしましょう!」
メイ「あぁ!よしコンティニュー!……」
その時、恋とメイの頭に衝撃が来る。
恋「あぅ!?」
メイ「いっ!?」
ユー「いつまでやっているのかしら?」
後ろにはハリセンを持っていたユーが立っていた。
メイ「はっ!そうだ!こんなことしてる場合じゃねぇ!」
恋「久々の協力プレイ楽しすぎました」
ユー「全く」
そして作曲作業に掛かろうとするが……
メイ「私に期待すんなよ。ピアノっつっても小さい頃から親に言われて習ってるだけだぞ」
恋「この前聴かせていただきました。伸び代は無限大です」
メイ「勘弁してくれよ……」
ユー「続けられたなら、嫌いではなかったはずよ。恋ちゃん」
恋「はい」
そう言ってピアノを弾き始める恋。そして弾き終わると。
恋「次はメイさんですよ」
恋にそう促されてピアノを弾き始めるメイ。その様子を眺めながらユーは聞こえてくる旋律に心を高鳴らせていた。
更に別の場所では……
きな子「かのん先輩」
かのん「歌詞降りてきた?」
きな子「今のところはまだ……」
歌詞チームのかのんときな子は歌詞を思いつかせる為にヨガポーズをしていた。
きな子「ほんとにこんなので思いつくんっすか?」
かのん「……うっ、今日調子悪い……」
そこできな子はある事を提案する。
きな子「かのん先輩。きな子の部屋に昔書き溜めた歌詞ノートがあるんっす。良かったら……やっぱり恥ずかしい!」
かのん「無理しなくていいよ。きな子ちゃんの大切な気持ちが詰まったノートだもんね」
きな子「そんな……きな子の言葉なんてとても……」
かのん「私もね、すっごい恥ずかしいんだ」
きな子「かのん先輩が?」
それはきな子にとっては驚きだった。あんなに素晴らしい歌詞を作っているのに等の本人は恥ずかしがっているのだから。
かのん「最初みんなに見せるとき"うあぁぁぁ!"って、ノート全部ビリビリにしたいくらい」
きな子「信じられないっす」
かのん「私なんて一人じゃてんでダメ。だからきな子ちゃんが恥ずかしいって思ってくれていてちょっとホッとしたんだ」
きな子「それじゃあきな子が巻き添えみたいじゃないっすか」
かのん「いいじゃ~ん!」
そう言ってきな子に抱きつくかのんはビックリしているきな子に言う。
かのん「でもそのあと待っている嬉しさとか感動とかも巻き添えにできるからきな子ちゃんにやってほしいって思ったんだ。一緒に頑張ってみよ」
その話を聞いてきな子も決意をするのだった。
そして残りのメンバーはというと……
夏美「オニナッツ~!今日は合宿中のLiellaに密着ですの~!密着密着~!」
撮影している夏美の後ろで何やら巨大なパネルを作っている舞斗と可可にすみれがツッコミを入れる。
すみれ「ちょっと何なのこれ?」
可可「他校に負けてないと伝えるためです」
舞斗「なんかすげぇ……前に見たことがある光景だ」
すみれ「またこんなもん作ってどうするのよ?」
可可「このあと開かれる出場者のリモート会見!そこから既に戦いは始まるのデス!」
すみれ「そんなの配信ならバーチャル背景で何とでもなるでしょ!」
可可「う、うるさいデス!だからLiellaは手作りの良さを見せるのデス!」
舞斗「両方って言う選択しは?」
可可・すみれ「無い『デス』」
舞斗「そこはハモるんかい」
その様子を呆れながら見ていた夏美が声を上げる。
夏美「あの~」
可可・すみれ「何!?」
夏美「あ、いや~……お二人とも変ですの。抱き合って泣いてみたり喧嘩してみたり。それでいいんですの?」
舞斗「夏美。よく言うだろ?」
夏美「ナツ?」
舞斗「喧嘩する程仲がいいって」
すみれ「違うわよ!可可が強情なだけよ」
可可「何を!すみれがうるさいからデ~ス!」
そう言って可可がバタバタしていると可可の肩についているセロテープがパネルごと引っ張られて倒れそうになる。
舞斗「だぁぁ~~~!?」
可可・すみれ・夏美「あぁ~~~!?」
そして4人がかりで押させる。
夏美「マニーが!制作費が無駄に~!」
可可「頑張るですぅ~!」
すみれ「何やってんのよ~!」
舞斗「とにかくみんな、踏ん張れ~!」
そんな事もあった束の間、配信の時間となった。
リポーター『お待たせしました!ではこれよりリモート会見を行いま~す!それぞれの意気込みをモニターの前のみんなに伝えまくりましょう!』
そんなリポーターの声を画面で聞いていた。
千砂都「始まった」
ユー「所でなんでガムテープ貼ってるの?」
舞斗「何も聞かないでくれ……」
夏美「静かに!そろそろ来ますの!」
そしてLiellaの番となった。
リポータ『それではLiella!張り切ってどうぞ!』
千砂都「皆さんこんにちは!私たちは……」
かのん「結ヶ丘女子スクールアイドル部!」
Liella「Liellaです!」
かのん「私たちLiellaは去年決勝には進めませんでした。それから1年、今年こそは全員で決勝に進もうって頑張ってきました。叶うことなら優勝を目指してみんなを笑顔にできるライブをしたいと思っています」
千砂都「皆さんの応援!」
Liella「よろしくお願いします!」
リポーター『ありがとう!以上"Liella"でした!』
配信が終わると、みんな緊張から解放されたのか、脱力していた。
舞斗「みんなお疲れ」
ユー「すごく良かったわよ」
かのん「でも……いつまでたっても慣れないなぁ……」
千砂都「そんなことないよ。助けてありがと」
かのん「ううん。思わず話しちゃった」
舞斗「いいんじゃないか。そういうのも評価してくれる人はいるさ」
リポーター『続いては……』
舞斗「ん?っ」
かのん「あっ」
映し出されたのはマルガレーテだった。
リポーター『今大会注目のウィーン・マルガレーテちゃんです!』
その瞬間、ポイントが多く入る。それだけ注目されているということだ。
きな子「すごいっす!」
四季「相変わらず表情ない」
メイ「お前が言うな」
そしてマルガレーテが口を開き始める……だが。
マルガレーテ『私がラブライブに出場するのはここがいかに低レベルであるかをスクールアイドルたちに知ってもらうため。私が本当の歌を教えてあげる。それだけ』
そう言って配信が切れる。それはラブライブとスクールアイドルの存在をまるでくだらない物と言っているようなもの……しかし
可可「ラブライブが低レベル!?」
メイ「ふざけんな!いきなり出てきて好き勝手なことを!」
四季「でも最強と言われたサニパさんに勝った」
そんな周りの文句を黙らせる、確かな実力を持っているのは間違いないのだ。
舞斗「……」
そんなマルガレーテを複雑そうに見つめる舞斗だった。
その日の夜、かのんは布団で横になりながらマルガレーテの動画を見ていた。
舞斗「かのん」
かのん「?」
声を掛けられかのんは起き上がると、舞斗と千砂都がいた。
舞斗「制服シワになるぞ」
かのん「あはは……ごめん」
舞斗「気にしてるのか?」
かのん「うんダメだね。ひとりでいると無駄に考えちゃう。お風呂そろそろだよね」
千砂都「1年生も頑張ってる。きっと大会までにみんなもっと上手になるよ」
かのん「……ねぇ、お兄ちゃん?」
舞斗「?」
かのん「マルガレーテちゃんが言っていた。本当の歌って何なんだろう?」
舞斗「難しい質問だな……あいつは、自分の世界を完全に描いて歌もダンスも磨き上げてきた。向こうにいた時よりも更に磨き上がっていた」
かのん「マルガレーテちゃんもきっと歌が大好きなんだよね?」
舞斗「向こうにいた時は、すごく笑顔で歌を歌っていたよ」
かのん「なのにマルガレーテちゃんから伝わってくる気持ちは勝つ。ただそれだけが胸に刺さる。それがまるで氷みたいで……」
千砂都「舞君もそう感じる?」
舞斗「勝つことだけにこだわっている、俺も感じる。昔はあんな風に歌う子じゃなかったんだ……一体何があったのか……」
すると先に風呂に入っていたすみれが声を掛ける。
すみれ「お先~」
千砂都「さぁ行こう。1年生待たせちゃうよ」
すみれ「あら!」
すみれが声を上げて窓を見てると、1年生が室内で練習している光景だった。
千砂都「さっきのマルガレーテちゃん見て練習しようって思ったんだね」
すみれ「なかなかやるじゃない」
恋「みんな素敵です」
舞斗「あんな事を言われたんじゃ黙っていられなかったんだな」
1年生達はユーが見守っている中、練習に励んでいた。
そんな様子を見てかのんが一言みんなに言った。
かのん「ねぇみんな。明日の練習メニュー、私が決めてもいい?」
同じ頃、雪の中を荷物を持って歩いている老人がいた。
老人「もうすぐじゃ……グラルファン頼むぞ」
その手には閉められている扉の絵が描かれたカードがあった。
いかがでしょうか?
次回は怪獣が登場します。
それではまた次回!
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