竜の妖精は騎士となりて。   作:ろーたそ

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少女と亡霊

「俺たちの恐ろしさを思い知らせてやろうぜ。ザトー兄さん」

「ひゃっほぉう。早いとこやっちまおうぜガトー兄さん」

「野郎どもやっちまえ!」

 

 

「つーかどっちも兄貴かよ。やるぞナツ!」

「おうよ!!猿狩りだぁぁあ!!!」

 

そう言い、囲われていたナツとグレイは一斉に襲いかかってくるネイキッドマミーの魔導士たちをいとも容易く倒していく。

ナツの火の滅竜魔法、そしてグレイの氷の造形魔法によって……

その様子を見ていたシャルルはこいつらも化け物だ……と感じとるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、ウェンディ達の居る洞窟では…

 

 

「ジェラールが…なんでここに……」

 

棺桶の中に縛られているジェラール…

青髪の右目付近に赤い紋様を刻んだ男……

 

 

「ジェラールって、あのジェラールだよね……」

「ハッピーも知ってるの…?」

「知ってるもなにも、こいつはエルザやナツ…みんなを殺そうとしたんだよ

それに評議員を使って”エーテリオン”まで落としたんだ!」

 

エーテリオンとは

評議院の保有する超絶時空破壊魔法。宇宙空間の「衛星魔法陣(サテライトスクエア)」から標的にした大地に放つ超特大魔力の塊。その1発だけで国1つを滅ぼせるほどの力を持っているとされ、ジェラールはそれを利用して楽園の塔を完成させるために利用したことがあったのだ。

 

「そう……みたいだね…」

「生きていたのか…こいつ!!」

 

「この男は、亡霊に取り憑かれた亡霊……。

哀れな理想論者…しかし、うぬにとっては恩人だ」

「……っ……」

「恩人?どういうこと!?」

 

「さぁ、早くこの男を復活させろ」

「ダメだよ!絶対こんなヤツ復活させちゃダメだ!」

 

「復活させぬなら…」

「やめてぇ!!」

 

ブレインはジェラールの首元にナイフを刺し、次は確実に斬ると言わんばかりにナイフをジェラールの首元に押し付ける。

勿論、意識のないジェラールには抵抗する力も存在せずジェラールの命は今、ウェンディの手に掛かっていることになる。

 

「お願い…やめて……」

「治せ。うぬなら簡単だろう?」

 

「ジェラールは悪いやつなんだよ!?ニルヴァーナだって…」

「それでも私…この人に助けられた…。

大好きだった……なんか悪いことをした噂は聞いたけど…私は信じない…」

「何言ってるんだ!現にオイラたちは「私は信じない!」」

 

「まぁ待ちなよハッピー」

「ど、どうしたんだよメリュジーヌ…」

 

少なくともハッピーたちは目の前の男と面識があるようだが、印象は最悪と見ていいだろう。

ハッピーの怒り具合からしても…

 

「君たちにとっては敵…だとしてもウェンディにとっては大切な人の一人だ。

ボクもウェンディの口でしか聞いたことないが、それを考えるとジェラールがそんなことするとは思えない」

「メリュ……」

 

 

ジェラールの話をする時の君はいつだって楽しそうに話す……そう心の内でメリュジーヌは楽しそうに話すウェンディの笑顔を思い出す。

 

「……すこし考えさせてください…」

「ふっ、よかろう。5分だ」

 

 

 

「(ナツゥ…不味いよ!早く来てよぉ!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃……

 

 

「だぁぁぁぁあ!なんだよこいつら雑魚じゃなかったのかよ!」

「意外とやるじゃねぇか!」

 

「嘘だろ。俺たちネイキッドマミーがたった2人の魔導士にやられるなんてぇ…」

「嘘だろぉ…ネイキッドマミーがたった2人の「それさっき言ったぜ。ガトー兄さん…」」

 

ナツとグレイによってネイキッドマミーの魔導士たちを倒すことには成功したが意外と弱くはなかったらしく、少し苦戦したことでナツとグレイも疲労を感じていた。

だが、こんなとこで止まっている訳にもいかず…

 

「おい阿呆ザル!おめえらのアジトはどこだ!!」

「言うかばぁか!ぎゃほほほほ!」

「この阿呆ザルぅ…っ!!」

 

そう言い、苛立ちを覚えたナツは目の前のザトーに対して頭突きをするのであった。

 

「客人…後は……頼んだぁ……」

「客人だぁ?」

 

「よぉ、燃えカス野郎!何時ぞやの時は世話になったなぁ!ハエども」

 

そう木の上から声がしたことでそちらへと振り向くナツとグレイ。

 

「なっ!?」

「おめぇは……よぉ!そよ風野郎!久しぶりだな、元気にしてっか!?」

「んな関係じゃねぇだろ!おい!!」

「空気読め…」

 

この男の名はエリゴール。

かつては闇ギルド「鉄の森」(アイゼンヴァルト)に加入していた魔導士で、ゼレフ書の悪魔「ララバイ」の能力で自分たちからギルド権をはく奪したマスター達を腹いせに殺そうと計画していたが、ナツに倒されたことで評議員に捕まるも逃走していまはオラシオンセイスの用心棒をしていた。

 

「この日を待っていたぞ。ハエ共の復讐の時を、死神の復活の日を!!」

「リベンジマッチか」

「おもしれぇ!!」

 

「あんた達まだ戦う気なの…めちゃくちゃを通り越してるわよ……」

 

 

また他のチームも同様に……

 

 

「空気魔法 エアリアル!!」

「雪魔法 ホワイトアウト!!」

 

レンとイヴは襲撃してきた闇ギルドを相手に軽々と相手にし、倒していき別の所でも…

 

 

「”合掌”岩鉄粉爆!!」

 

ピクト魔法によって描かれたワイバーンをラミアスケイルは見事倒すのであった

だがナツとグレイの元ではエリゴールの登場によって更に苦戦を強いられていた。

 

「さすがに先のサル共とは比べもんにならねぇな!!」

「任せろ!火竜の鉄拳!!」

「来い!!」

 

炎を纏った拳で殴るが風によって炎を逸らしていき、威力をエリゴールは消していく。

 

「ちょっと!炎と風って相性最悪じゃないの!!」

「属性だけで言えばな。

前の時は苦戦したらしいが、昔と今じゃあ全然違ぇさ…」

「燃えろぉぉぉおおぉぉ!!」

「こいつ!?」

 

威力を逸らしているように見えたが、逆にナツの魔力によって炎は増していき、風では逸らしきれないほどになっていき…

 

「火竜の鉤爪!!」

「ちっ…小僧!随分と力を上げたようだな!」

「悪ぃがエリゴール…そろそろお前をぶっ飛ばしてハッピー達を探しにいかなきゃならねぇからよ!」

「余裕こいてんじゃねぇ!これでも喰らえ!翠緑迅(エメラバラ厶)」

 

強力な鎌鼬を起こして、その鎌鼬をナツへと放つ。その威力によって周りにと衝撃を放つほどでいまにも吹き飛ばされそうなシャルルを捕らえ、グレイは身を縮める

 

「はっ、どうだこの破壊力。俺だって遊んでた訳じゃねぇさ…てめぇに復讐するためにち力をつけ「くだらねぇ…」なっ!?」

 

「復讐がどうとか、相変わらずちっせぇことやってんじゃねぇぞ…エリゴール。」

「なにぃ!?」

「もっとあんだろ。なんかこう…燃えるような理由とかよ」

「っ……そうだな。もう関係ねぇさアイゼンヴァルトもオラシオンセイスも……俺は一魔導士としててめぇに勝つ!!!」

 

ナツの一言によって吹っ切れたエリゴールは更に自身の魔力を高める

 

「はっ、上等だ!!かかってこいやぁぁ!!」

 

それに答えるナツ。

相手がその気ならこちらも全力で答えると言わんばかりに魔力によって炎を生み出し、ナツは全身に待とうと吹き荒れるように炎が天にまで届く。

 

「おおぉぉぉぉおおお!!」

「これで吹っ飛べぇぇ!!!」

 

 

 

 

「魔風掌!!!!!」

 

エリゴールの全力風撃を放つ。

だが砂煙の中からナツは攻撃を受けながらも両拳に炎を纏わせてエリゴールへと向かい…

 

「紅蓮火竜拳!!!!!!!」

 

 

その風を圧倒するかのような炎によって無数の拳をエリゴールへと放つのであった

 

「か、かなわねぇ……」

 

「もうちっと手早く終わらねぇのかよ!」

「や、やるわね(これが…サラマンダーの力…)」

 

「おいコラ!寝てんじゃねぇぞ!ハッピーとウェンディにメリュジーヌはどこだぁ!!」

 

そう言い、気絶したエリゴールに許さんとばかりに身体を揺らして無理やり起こそうとする

 

「オイオイ」

 

「わかった!言うから…言うから脳を揺らすのやめろぉぉおぉおおぉぉぉ!!」

 

エリゴールの悲鳴が響くのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それぞれのチームが情報を手に入れている間、あの男は……

 

「今日のところはこれくらいで許してやろう。命拾いしたな若人たちよ…」

 

戦闘の後だと言わんばかりに顔に傷を受けた一夜……レンとイヴの2人とはぐれた後に襲撃を受け、彼らと同様に倒して見せた……

 

 

 

 

「だから助けて!」

「うっせぇよ、おっさん」

「失礼な!私はまだ29歳だぞ!!」

 

ように見えただけであった。

木の棒に手と足を縛られて運ばれている一夜であった

 

「能ある鷹は爪を隠す……メェ〜〜〜ン」

 

 

 

 

 

 

そしてエリゴールからアジトの場所を聞いたナツ、グレイ、シャルル。

 

「ここか。ハッピー!ウェンディ!メリュジーヌ!!」

「ちょっと!敵が居るかもそれないのよ!?」

 

 

とシャルルの言う通り、洞窟の外からの声は案の定オラシオンセイスにも聞き取れるモノだった

 

「は、ナツだ!!」

「レーサー近づかせるな」

「オーケー」

 

そう言い、レーサーは外へと一瞬で走り出す

そうして洞窟の外に出てからも加速し続ける男は即座にナツ達の居場所を捉えた瞬間にナツの場所へと走り出し反応させずに攻撃を行う。

 

「ぐあっ!?」

「くそっ!!あいつだ!!」

 

 

「さぁ、時間だ。」

「ダメだウェンディ!こいつに「うぬは黙れ」」

 

そういい、軽く魔法でハッピーを吹き飛ばして黙らせる

 

「天空魔法、治癒魔法…今使わずして、何時使う……やれ!」

「ジェラール……」

 

「……っ……」

 

メリュジーヌはただウェンディの判断に委ねるだけだった。

ここで復活させようとさせまいと最悪はここを自分の力で抜け出して洞窟まふごと吹き飛ばすことだってできる。

だが、それを隣のウェンディが望んでいるかと言えばそうではない……

なら彼女の決断を待つしかないだろう

 

 

 

「ここは俺がやる!ナツ、お前は行ってやれ!!」

「わりぃ!」

 

「行かせるかよ!!」

 

そう言い、レーサーは加速させようと足を動かすが思うように動かず滑ったことに地面が凍らされたことに気づく。

 

「シャルル!いまだ羽を……って」

 

レーサーの先程の加速の余波で目を回しそれ所ではないシャルルが目を回していた

 

「しゃねぇ!これで行ってこい!!」

 

そう言い、崖から下に降りられる氷の滑り台を作るグレイ

 

「しっ!行くぞお!」

「ちょっとなによぉぉぉぉおおぉぉ!!!」

 

ナツに抱き上げられるシャルルはそのまま滑って下へと降りていく

 

「てめぇ…この俺の走りを止めたな!」

「滑って転けただけだろうが

それに前も自慢の速さで負けてたしな」

「言ってくれたな!!」

「オマエの相手は俺1人で充分だ!!」

 

そして下へと降りたナツとシャルルは3人を探すがどこにも居らず、シャルルは滝の向こうに洞窟があるのを見つけると

 

「きっとあの中よ!!」

「3人とも待ってろ!!」

 

そう言い、洞窟へと走り出す

そして洞窟の入口へと着いた時、中の状況に驚きを隠せないモノがナツは目にする

 

 

「なっ!?……お前は!!」

「ふっ……」

「ごめんなさい……私……」

 

計画が進んだことに喜び笑みを見せるブレイン、そして自身の行いに謝るウェンディ…

そしてナツの前に立っているその男は……

 

 

 

 

 

 

 

「ジェラール!!??」

 

 

復活を成し遂げたのであった

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