再就職先は、ホロライブのスタッフに決まりました   作:DXフルーツパフェ

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お久しぶりです。暑い中、いかがお過ごしでしょうか?

私の仕事場の休憩場はエアコンが無く、扇風機しかないので結構キツイです……。

皆様は熱中症にならぬよう水分を摂ってください。


第22話 如月鉄平という男(後編)

 

 

 

 あれから、三日経った。

 

 鉄平の連絡を受けた警視庁は協議を行い、公安部外事第四課に所属している鈴木刑事がその結果を伝えるためにホロライブ事務所を訪れ、鉄平に伝えるために会議室で話し合いが行われていた。

 

「その……、お久しぶりです、如月さん」

 

「こんな些細な事にお前さんを使いに出すとは……。お前さんに迷惑をかけるな……」

 

「あっ、頭を下げないで下さい、如月さん。それでは、結論から言いますね……」

 

 鈴木は咳払いをして、結果を報告する。

 

「如月さんのプライベートは公表しても構いませんが、刑事時代の話は絶対にしないで下さい。これが警視庁が出した配信を行う条件です」

 

「そうか……」

 

 警視庁の出した答えに納得をしていない鉄平に、鈴木刑事は彼の不満を聞き出そうと口を開く。

 

「あの、納得できませんでしたか?」

 

「いや、しょうがないと思うが刑事時代の話が出来ぬのは……」

 

 鉄平も刑事の守秘義務があるのは理解しているが、それを話せないとなると自分の経歴を疑っている一部のホロメンに理解出来ないのではないかと自然と渋面となる。その表情を見た鈴木刑事は気になり、鉄平に質問する。

 

「あの、もしかしてですけど、タレントの皆さんから如月さんの経歴を疑われていますか?」

 

「ああ、一部のタレント達がな……」

 

 闇社会の人間達の暗殺を防ぐ目的とはいえ、普段から気配を消して忍足(しのびあし)で歩く鉄平を不気味がり、元刑事でありながら日本の一流企業を代表する輪島重工と繋がりがあり、彼の経歴を疑う者達がいるのも仕方が無く、木村刑事は彼に同情してしまい思わず眉を顰めた。彼女は鉄平と共にどうやってタレント達の誤解を解こうかと一緒に考えるべきかと提案しようかとしたら、鉄平は諦めた表情を浮かべて口を開く。

 

「まあ、仕方あるまい。どうにかして誤解を解こう。すまなかったな」

 

「いえ。それでは私はこれで……」

 

 木村刑事はそう言って会釈をして会議室を後にした。そして、鉄平はスマホを取り出し、えーちゃんに電話をする。

 

「おおっ、えーちゃんか? 許可は取れたが、ワシの刑事時代の話はNGになった。そう言うわけだから、すまないが番組を構成してくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 こうして二日後、楽屋では鉄平はスーツに小型マイクをつけながら、えーちゃんと最後の打ち合わせを行なっていた。

 

「いいですか、如月さん。インタビュー形式で行い、司会進行は私がやります。如月さんが緊張しないように他のホロメンは呼びませんでした」

 

「ああ、分かった。配慮してくれてありがとうな、えーちゃん」

 

「あの、緊張してませんか?」

 

「緊張しているとも……。何と言っても初配信じゃからな」

 

 口では緊張していると言うが屈託ない笑顔で答えるので、こういう場は慣れているのかとえーちゃんは不思議そうに首をかしげる中、スタッフが声をかける。

 

「すみませーん。時間になりましたので、スタジオに入って下さい!」

 

「分かりました。如月さん、行きましょう」

 

 そう言うと、二人は楽屋を出てスタジオに向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい。こんにちは、こんばんは。ホロライブスタッフ兼0期生マネージャーの友人Aです。みなさんどうお過ごしでしょうか?」

 

 鉄平は袖に待機しつつ、台本に書いてある立ち位置や入り方を確認しながら、久々に配信を行う緊張気味のえーちゃんを心配そうに見ていた。

 

「今日はですね、事前告知していましたが特別ゲストを呼んでいます。それじゃあ、さっそく来てもらいましょう!」

 

 えーちゃんの呼ぶ声と共に、スタジオにいるスタッフ達が拍手する中、鉄平は画面に入り彼女の隣に立ってお辞儀する。

 

「では、自己紹介をお願いします!」

 

「ワシの名前は如月 鉄平。社長相談役の役職に就いています。今日はよろしくお願いします」

 

「改めて紹介しますが、今日のゲストは如月相談役です。それにしても、初配信なのに緊張もせずに、声が全然裏返っていませんね」

 

「この歳で緊張はせぬさ。さあ、立ち話もなんだしスタッフが準備してくれたソファに座ろうか」

 

 鉄平は緊張どころか自然な立ち振る舞いにえーちゃんは内心驚くが、表情に出す事なく口を開く。

 

「そうですね。では、如月さんはここに座って下さい」

 

 えーちゃんはノートパソコンが置いてあるテーブルのソファに座り、鉄平はその隣に座る。

 

「それでは、事前にリスナーの皆様から如月相談役に対する質問を集めたので、それに答えてもらいますけどよろしいでしょうか?」

 

 えーちゃんがそう言うと鉄平は笑顔で頷き、それを確認した彼女は質問する。

 

「一番多かった質問は『どうして元刑事がこの業界に再就職したんですか?』と言う質問が多かったですね」

 

「まず、ホロライブを知ったきっかけは、再就職のためにパソコンを使いこなそうと勉強していたのがきっかけじゃったな。確か最初に見たのは『ホロライブフェス』じゃったかの……。あれを見て、若い人達と一緒に仕事をしようとホロライブに入社しようと決めたのはきっかけじゃったよ」

 

「そうだったんですか……。では次の質問をします。『ホロメン専用のマンションを建設するというのは本当なのでしょうか?』」

 

「はい、本当です。彼女達が安心して仕事が出来るようにマンションを建設中で、突貫工事を行なっているので来年の秋頃には完成する予定じゃよ」

 

「来年の秋頃に完成するんですかっ!? 随分と早いんですね……」

 

「最優先事項じゃからな……。もう、彼女達を危険な目に合わせたくないのじゃよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーっ、来年の秋に完成ってまだまだ先じゃん! 早く出来ると思っていたのに……」

 

「うーん、でも中規模のマンションだったら結構早いと思うけどなあ……」

 

「同接10万人って……。結構注目されているんだね……」

 

 別スタジオで収録を終えた5期生達は、楽屋で鉄平の初配信を見ている桃鈴 ねねは楽屋に置かれたお菓子を食べながら残念そうな表情で呟き、尾丸 ポルカはねねをフォローしつつ、雪花 ラミィは鉄平の初配信の同接人数に驚いていた。そして、獅白 ぼたんは無言で鉄平の初配信を見ていた。

 

(同接10万人、そして初配信にも関わらず緊張もせず淡々と自分の考えを口にするって、本当にただの刑事とは思えないんだよね……。だけど、私達に悪意や敵意も無く、純粋に心配してくれているのはこの配信でも分かる……。直接、聞いてみようかな……)

 

 そう考えていると、えーちゃんが次の質問を開始する。

 

「次の質問です……。『相談役に質問です! アイドルにも関わらず、一部のホロメンは男性配信者とコラボ配信をしていますが、止めさせることは出来ないでしょうか? ホロメン同士でコラボ配信すれば良いのに、どうしてアイドルなのに男性配信者とコラボ配信するのか理解に苦しみます!!!』これは過激な質問ですが、如月相談役はどう思いますか?」

 

「別に問題は無かろう? ホロライブのタレントは『恋愛禁止令』のようなルールは存在しないし、男性とのコラボ配信することはリスナーを増やすことに繋がるからワシとしては奨励したいな」

 

 鉄平の発言にスタッフの一部からはどよめきが起こり、えーちゃんは内心はビクビクしていたがポーカーフェイスで次の質問を行った。

 

「この質問した人、明らかにユニコーン*1だよね……」

 

「こういう人がいるから活動の幅が狭まるんだよね……。嫌になるなぁ……」

 

「如月さんの発言で、批判と擁護のコメントが真っ二つだね……。モデレーターさん大変そう……」

 

 ねねやポルカはゲンナリした表情を浮かべ、次の質問に移っているのにも関わらず、鉄平の発言に批判と擁護のコメントに溢れ返っているコメントにラミィは呆れた表情で呟いた。

 

 一方、ぼたんは自分のスマホでネットの掲示板を覗いたら案の定、鉄平の発言に対する称賛と批判のスレが立っていた。明日行う配信で、必ずリスナー達に質問される可能性があり、彼女は思わずため息を吐いた。

 

 この日の鉄平の初配信は大盛況で終わったが、男性配信者とのコラボ配信を奨励したことで処女厨・ユニコーンを敵に回してしまい、ホロメンの活動に影響を及ぼすのだが、今の彼には知る由がなかった。

 

 

*1
推しの配信者と異性の絡みを極端に嫌悪するファン

オリキャラの設定集を書いた方が書くべきなのか迷ってます。書くべきなのでしょうか?

  • はい。お願いします。
  • いいえ。結構です。
  • それよりも、小説を優先して投稿してくれ
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