今回から始まります、第1章!そしてガルパでも新学期及び新生活が始まりました!神楽君達の3年生の日常……とくとご覧あれ!
12話
(神楽)「今日から3年生……か」
そんな事を呟きながら、俺は台所で朝ごはんを作っていた。ご飯の方は昨晩洗って、今日の朝5時に予約して置いたからーーーー今5時50分……もう直ぐだな。
もう直ぐ炊あがるのを確認した俺は、完成した味噌汁(具材は主菜の肉野菜炒で使ったキャベツと人参。そしてネギだ)
が入った鍋の火を止めて、俺は現在地進行形でまだ眠っている同居人を起こしに行く事にした。
(神楽)「海来?朝ごはん出来たからそろそろ起きて?」
2階に上がって、3部屋ある内の真ん中が海来の部屋だ。そこは元は母さんの書斎で、奥が父さんの書斎となっている。父さんは考古学の教授、母さんは考古学博物館の館長でそれにちなんだ書類等を保管しておく為のスペースを確保するという名目で俺の部屋も含め中々の広さだ。
まぁ海来も海来で、1人の女の子の前に、ピアニストでもある為、楽譜や部屋で作業するためのキーボードを置くスペースを確保するべく、元母さんの書斎であるこの部屋を、自分の部屋にしたそうだ。
(神楽)(まぁ……本音は俺と可能な限り、傍で居たいから……だそうだけど……)
全く、高2の頃までの名残りか?……と思いながら俺は海来の部屋の扉をノックし、彼女を起こした。
しかし……彼女の声が、返事が返って来なかった。
何時もなら、「わかった、直ぐに行く!」だとか、「了解〜♪」等と返事が返ってくる筈なのだが……。
もしかたら……らしくなくまだ寝てるのかも?と思い俺は確認の為にドアノブを捻った。
(神楽)(………?開いてる……)
ドアノブが普通に回った事から、部屋の鍵が開いてる事が分かった。という事は、彼女は起きてる……或いはトイレに行ってるという事になる。しかし残念ながら後者の方は既に居ないことが確認済みの為、必然的に起きてるという事になる。
これは大江家のシステム……決まり事見たいなものだが、部屋で作業してる、もしくは寝る時は部屋の鍵を閉める週間を付けてる。これは所謂防犯対策としての大江家独自のセキュリティシステムで、強盗などから身を守る為の手段として両親が業者さんに頼んで作って貰ったのだ。
海来は一応居候として我が家にいる。この家で過ごす以上海来にも大江家の決まり事を守って貰うと言う事で、戸締りは然と徹底させている。
(神楽)(これでもし、まだ寝ているとしたら……色々と話を聞く事になるのだが……)
兎にも角にも、確認する必要があると思った俺は、「入るぞ」と一言いって扉を開けた。
それがーーーー彼女の仕組んだ罠、とも知らず。
(神楽)「海来?朝ごはん出来たからいい加減起き…ろ……ッ!?///」
結論から言えば……海来は、起きていた。
結論から言えば…………だ。
俺が何故顔を赤くしてるのかと言うと……当の本人が、『生まれたての姿で、隠すべき所を隠した姿……所謂下着姿』で「してやったり♪」と言わんばかりの笑みで立っていたのだ。
とても一般人とは思えない程のバランスの取れた身体付きと真っ白な肌。年相応の女の子以上に発育した2つの果実……。その果実と共に下の方も可もなく不可もなくと言った感じで、青い下着で大事な所を隠している。
そんな姿を、まじまじと……不可抗力にせよ直視してしまった俺は、すぐ様海来から顔ごと目を逸らした。
(海来)「ど〜お?神楽君♪ドキドキした?」
(神楽)「ドキドキした?……じゃないよ海来!?///な、何で下着姿で居るんだよ!?///服を着ろ服を!!///」
(海来)「も〜!少し位悪ノリして感想言ってくれたって良かったのにな〜」
(神楽)「そう言う問題じゃない!俺じゃなかったらどうするつもりだったんだ!!///」
俺がそう突っ込んでも、海来は悪びれる様子を見せなかった。それどころか……
(海来)「そんな事、ある訳ないジャン♪この家に居るのは、私と神楽君2人キリなんだよ?他の異性の人にこんな姿見せる訳ないジャン♡神楽君にしか……私の大切な愛しの
目を濁らせながら、ウットリとした表情で俺にそう言う始末……てあれ?こんな感じの女の子を数名、見たことがあるのだgーーーー
(海来)「も〜!こんなに素敵な女の子ガイルノニ、他の女の子の事考えちゃダメダヨ?良い?私と2人きりの時は……例えそれがご飯食べる時でも一緒にお風呂に入るときでも、一緒に営mーー寝る時も、神楽君は他の女の子の事考えちゃダメナンダカラネ?イイ?」
(神楽)「全く……そう言うの良いから、早くごhーーー「イ・イ・??」分かった。肝に銘じとくから、早く朝ごはん食べよ?」
(海来)「ウン♪着替えるから、先に行っててね〜♪」
どうしてこうなった……と、心の中でさえも小声で呟き……改めて海来に朝ごはんが出来た事を伝え、返事を貰った俺は台所へ戻って行った……。
あんなイタズラ……金輪際辞めて欲しいものだ、ホントに。そう……思いながら。
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一応、理事長からは……生徒達と鉢合わせしない様にと言う配慮の元、俺と海来の登校を9時頃にしてくれた。丁度その時間は、全生徒体育館で集会の最中だとか。
という訳で、俺と海来は花女の制服に着替えて家を出て……今現在、花女にたどり着き……校門で、俺達が来るのを理事長が待ってくれていた。
(伊吹)「時間通りですね。生徒達は、新学期初めの集会に出席してますから……どうぞ、理事長室へ行きましょ〜♪」
明るい人だ……そう思いながら、俺と海来は理事長の後に続いて校舎へと入って行った。
(彗歌&奏多)「「失礼します」」
集会が終わったのだろうか……。途中で退室した理事長と共に、彗歌先生と奏多先生が理事長室へ入ってきた。
(伊吹)「それでは先生方、2人の事を頼みますね?」
(彗歌)「ハイ。それじゃあ神楽君?説明会の時も言ったけど……よろしくね?」
(奏多)「海来さんも、よろしくお願いします!」
(神楽&海来)「「よろしくお願いします」」
2人の先生に挨拶をし、握手を交わした。その際……海来が、痛そうな顔を一瞬していたが……何かあったのだろうか?
(奏多)「ご、ごめんなさい海来さん!?痛かったよね!?ボク、つい張り切り過ぎちゃって……加減が出来なかったんだ……」
(海来)「だ、大丈夫……でず……」
(伊吹)「も〜!天宮先生!握手する時はちゃんと加減して下さいって何時も厳命してるじゃないですか!」
(奏多)「ご、ごめんなさい……!!」
え……奏多先生……握力何kgなんです?いや失礼だと分かってても、知りたい……
(彗歌)「それじゃあ神楽君!A組の教室へ行くよ〜♪」
(神楽)「は、ハイ……ハイッ!?ちょ、先生……恥ずかしーーーッ!?」
(彗歌)「大丈夫大丈夫♪多分皆教室の中だから♪」
(神楽)「そう言う問題ですか!?」
何をされたのか……?手首を思いっきり掴まれて、早足でA組まで連れていかれた。あまりの出来事だった為、教室に着くまでに何度か何も無いところで転けそうになったのだった……。
(奏多)「そ、それじゃあ海来さん?ボク達も、行こっか?」
(海来)「そうですね……」
そして、後から海来と奏多先生が、後を追う形でB組を目指したのだった。恐らく手を繋がなかったのは、先程の教訓だろう……その時、海来はそう思ったのだった。
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(彗歌)「それじゃあ神楽君は此処で待ってて?先生が先に入って話するから、合図したら中に入ってきてね?」
(神楽)「了解です」
俺がそう言うと、彗歌先生は教室の中へ入って行った。
理事長室で待ってた時に、理事長からこの学校のパンフレットを渡されて読んだのだが……新入生と俺除く在校生の男子生徒の数は2桁も行っていない。と言うか、1人……つまり、颯樹しかこの学園に男子生徒が居ないと言う事だ。
まぁ……共学化が決まったのはつい昨年度の事だし、こればかりは仕方ないと思った。
(神楽)(余り、変な目立ち方しないように立ち回らないとな……もしかしたら色々と持たないかも知れない)
そう思いながら隣のクラスが気になった俺は、右の方を見た。すると、向こうもそう思ったのか、海来と丁度目が合った。
(海来)(お互いに、頑張ろうね!)
口パクだが……そう言ってる様に見て取れた。
(神楽)(あぁ、お互い……粗相のない様にな?)
だから俺も、口パクでそう言って軽く手を振った。
そして俺は、A組の教室の方へ向き直ると……丁度彗歌先生が手を振っていた。
どうやら……入っても良いらしい。覚悟を決めた俺は教室の扉を開けて、中へ入っていった……。
「カッコイイ……!!///」
「背めっちゃ高くない!?」
「タイプかも……///」
(紗夜&燐子)「「結婚したい……///♡」」
(神楽)(なにこれェ……)
教室を入り、教壇へ上がった直後……この始末。
てかちょっと待て?最後の一言ハモってなかった?何なら凄く聞き覚えある声だったんだけど!?
そう思った俺は、気だるいと言う表情を出すのを堪え、教室全体を、不自然だと思われない様に見回した。
(神楽)(…………いた)
教壇から見て、真ん中列の中間ど左列の前〜中間辺りに、燐子と紗夜の姿があった。しかも、燐子の前の席には千聖さん。紗夜が座ってる席の後ろ辺りに颯樹が座ってる。別に悪気とか満更ないのは分かってるんだが……2人の生暖かく優しい目線がこの気だるさに更なる拍車をかける。
気だるさが最高潮に差し掛かる寸前に、先生から「自己紹介お願いしま〜す♪」と言われ、俺は早く済ませようと思い自己紹介を始めた。
(神楽)「長野県小茂呂高校音楽科から編入してきました。大江神楽です。よろしくお願いします」
「声もカッコイイ〜〜〜!!///」
「タイプかも……///」
「ヤバイ、一目惚れしちゃったかも……///」
(紗夜&燐子)「「結婚したい……///♡」」
(神楽)(なにこれェ……take2)
ヤバイ……ホントにヤバイ。こう言うの全く耐性ないからそろそろマジでヤバイ……てかあの2人、同じ事言ってるし、千聖さんと颯樹の表情が、更に暖かな表情になってる……4人とも、頼むからこれ以上勘弁してくれ……。
(彗歌)「はぁ〜い、自己紹介も住んだ事だし皆静かにね〜♪。あ、神楽君の席は右側1列目の、1番後ろだよ〜♪」
(神楽)「分かりました」
そう答えた俺は、ホントに不自然に思われないように何とか気だるさを堪えて……指定された席に着いた。窓際の1番後ろか……悪くないね。勉強とか昼nーーーー兎に角勉強に集中出来そうな、良い席だと思った。
(彗歌)「あ、あと颯樹君?同じ男子生徒として……暫く校内案内とか、知らない事とかを教えるの……お願いしても良いかな?」
(颯樹)「分かりました」
この話に関しては……説明会の時に聞かされた話であるため、颯樹も快く承諾してくれた。
(彗歌)「はい、神楽君含めたこのメンバーで……卒業まで頑張って行きましょ〜♪」
彗歌先生も先生で、新任であるにもかかわらず……とても生徒達と打ち解けれている様子だった……。
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今日は新学期初日……という事もあり、学校自体は午前中に終わった。俺はと言うと……学年集会や集団撮影や係、委員会決め等の合間に、多くの女子生徒からこれでもかと質問攻めされた……。
答えれる事は難なく答えたが……1番多く、厄介だったのが恋愛関係だった。やれ好きな人は居るのか?やれ好みの女の子入るのか?やれフェチ(ツボに嵌る、性癖に刺さる部位)はあるのか?……等と上げたら正直キリが無い位だった。まぁ大方「ノーコメント」で済ませたのだが、途中燐子と紗夜がかなり圧ががった注意を間に割ってしてくれたお陰で……今現在、颯樹と
(颯樹)「そして……此処が屋上だね。さっき案内した中庭と此処なんかは良くお昼に生徒がお弁当を食べる為に利用する事が多いんだ」
(神楽)「なるほど……つまりは、いい所で食べるのなら早めに行動って感じかな?」
(???)「そうですね。ですが……屋上に関しては人気ではあるにせよ、悪天候な時は勿論の事、風が冷たい時とかは利用する生徒達は居ませんね」
(颯樹)「
(神楽)「なるほど……」
グレーの髪を腰まで伸ばし、サファイア色の瞳輝かせている彼女
因みに、千歌は颯樹とは幼い頃から知り合ってるとの事だ。これは颯樹自身から聴いた話で、詳しくは聞かないで置いたのだが……彼もまた此処の産まれだったらしく、今からざっと7年前辺りに、長崎へ引っ越したとの事だ。
(神楽)(何だか……自分の6年前の引っ越し当日の頃が、懐かしく思えるな)
そう思いながら、辺りを見渡して居ると、颯樹が「此処まで色んな所を案内したけど、何か質問は?」と尋ねてきたので、俺は首を横に振った。
(神楽)「いや、特に無いよ。それよりも……俺なんかの為に付き合わせて申し訳ない。2人とも、用事とか有るだろうに……」
(颯樹)「いや、それに関しては問題ないよ。事務所の方は今日はoffだからね」
(千歌)「私も、基本的にフリーですので、心配には及びません」
2人の言葉に、「そうか……」と応えた瞬間ーーーーガチャッと言う音が聞こえて、俺達3人は反射的に後ろを向いた。
(海来)「あ!神楽君だ!お〜いッ♪」
(彩)「颯樹君も来てたんだ〜♪」
(千聖)「ふふっ♪千歌ちゃんも一緒だったのね?この様子だと……3人も校内巡りって感じかしら?」
(颯樹)「まぁ……そんな感じだよ」
(千歌)「私も特にする事が無かったので、颯樹と同行させていただきました」
屋上に来たのは、海来と彩さん、そして千聖さんの3人だった。海来は俺を見て直ぐに俺にハグして来た為……俺は少し後退りして、それを難なく受け止めた。颯樹も颯樹で、同じ様な事をしていたのだが……
(千聖)「彩ちゃん?私の目の前で、私のダーrーーー颯樹に向かって、何シテルノカシラ?」
(神楽)(……ん?)
彩さんが颯樹を抱き締めた直後……千聖さんが何処かで見た事のあるドス黒いオーラを出しながら、目が全く笑ってない笑顔で彩さんにそう問い掛けていた。
しかし……俺の見間違えだろうか?彩さんが颯樹に抱きついている腕の力が強くなった様に思えた。
(彩)「良いじゃん。千聖ちゃんは学校でも事務所でも颯樹君とイチャイチャ出来るんだし、何なら家でもイチャイチャしてるんでしょ?それくらい譲ってくれたってイイジャン……」
(千聖)「それは許嫁として当然の事じゃない。それに事務所ではちゃんと仕事として弁えているからあれでも控えてる方よ?彩ちゃんには私がそんなふしだらな女に見えたのかしら?であればとても心外ね」
(彩)「そんなの関係ないよ!私にだって颯樹君を好きにしていい権利位あるじゃん!そうやって独り占めするのは良くないって言ってるんだよ!」
(千聖)「はぁ……貴女って娘は。少しは颯樹の気持ちを考えなさいよ。それにここは学校よ?何なら神楽君や、海来ちゃん、千歌ちゃんだっているのよ?少しは場をわきまえなさい」
(彩)「そうやってまた話を……!」
あ〜あ……始まったよ(?)。これが所謂売り言葉に買い言葉って奴か。彩さんがああ言うと千聖さんが間髪入れずに言い返しての繰り返し。颯樹なんかは天を仰いで「勘弁してくれ……」と言わんばかりの顔を、千歌と海来、俺に至っては、半ば苦笑いだった。
(颯樹)「はぁ……2人とも?神楽達も居るんだからその辺にして欲しいかな?特訓2倍にして欲しいならそのまま続けてもいいんだよ?」
(彩&千聖)「「ごめんなさい……」」
(颯樹)「よろしい」
え?へ?今なにが起きた?さっき迄恋人の取り合い見たいなやり取りしてた2人が、颯樹のたった一言で即座に言い合い辞めたんだけど??
2人がそう言う程なんて……一体どんな特訓なんだ?確か羽丘駅で会った時も、彩さんが顔真っ青にしてたし。
まぁ兎にも角にも、校内めぐりも終わったしそろそろ俺と海来はおいとましますかな?Roseliaの皆を待たせちゃ悪いし。
(神楽)「えっと、颯樹?これで校内めぐり終わったのなら、そろそろ俺と海来おいとましても良いかい?Roseliaの練習と、バイトもあるから」
(千歌)「私もそろそろ良いでしょうか?帰りに寄りたい所があるので」
(颯樹)「ん?あー、済まない神楽。用事があるなら……早く行った方がいい。千歌も……付き合わせて悪かったね」
(千歌)「颯樹の頼み事ですし、悪いだなんて少しも思っていませんよ」
千歌もどうやら用事があるらしく、これで帰るらしい。
(神楽)「それじゃあ3人とも、また学校で」
(海来)「バイバイ♪彩ちゃん!」
(颯樹)「あぁ、またな神楽」
(彩)「また学校でね?海来ちゃん♪」
(千聖)「3人とも?道中には気を付けるのよ?」
俺は颯樹にそう言って、海来と千歌と共に、屋上を後にしたのだった……。
〜END〜
(彩)(神楽君……何処と無く颯樹君と似てたような……気の所為、なのかな?でも、決して悪い人なんかじゃない。もし、会話できる機会があったら、神楽君にーーー)
(颯樹)「彩、ちーちゃん?僕達もそろそろ行こっか?」
(千聖)「そうね」
(彩)「うん!今日もレッスン、頑張るぞ〜♪」
如何でしたか?第一章1話目でした!
次回は、コラボ回か、そのまま2話目になります。コラボの方……もうしばらくお待ち下さい。m(_ _)m
感想、高評価等お待ちしております!
それではまた、次回お会いしましょう!