彩「えっと……私の事も、忘れて無い…ですよね?」
も、勿論!第2章の日常回は基本的に君がメインになるからね!
神楽「全力で、サポートさせて貰うよ」
彩「よ、よろしきゅ…ッ!?あうぅ///」
海来「あはは……それでは、どーぞ!」
(結虹)「初めまして。小茂呂高校から編入してきました、日向結虹と言います。皆さん、宜しくお願いいたします」
GW明けた日の学校の朝SHR。私のクラスに海来ちゃんに続いてもう1人編入生が来た。神楽君含めれば3人目の編入生だけど、どうやら偶然にも、彼女日向結虹さんも2人と同じ小茂呂高校から来たそうだ。
「か、可愛い…!」
「あの子、確か今週の音楽雑誌に載ってた子だよね?」
「そ〜そ〜!確かQ.H.Oのギターの子だよね?蒼導さんも確かそのバンドに所属してたよね?」
「ウンウン!何でも、1番私が驚いたのA組に居る神楽君が業界最年少のプロデューサー就任で、Q.H.Oのメンバー専属のマネージャーって事だよね〜」
「そう言う所、カッコイイよね〜!」
等と、彼女が自己紹介し終えた直後クラス中に飛び交うざわめきの嵐。
私は余り音楽雑誌は読まない方だけど、自分のエゴサしてる際に神楽の事は耳にした。
神楽君は、此処に来て物凄い勢いで目立っていった。良い意味か悪い意味かと聞かれたら、勿論良い意味でだ。
この間行われたと言うRoseliaの主催ライブ……コレもエゴサしてる時に知ったのだが、かなりの反響…評判だった。燐子ちゃん達の話を偶然聞いたのだが、神楽君と海来ちゃんがマネージャーとなって今のRoseliaを支えてるらしい。
(彩)(そう思うと、神楽君と颯樹君は似て非になる存在だと思う。裏方メインで動いて、余り表立った事をしたがらない颯樹君に対して、神楽君は多分…自分の夢の為に自分の持てる全てを捧げてる。それが神楽君を大胆に動かしてる原動力じゃないかって…私は思う)
でなければ若手最年少でプロデューサー就任----それも、5人のミュージシャンから結成されたバンドの専属マネージャーになんてなれない。
颯樹君でさえも私と千聖ちゃん初めとしたパスパレの皆のマネージャーではあるけど、自分から上の立場になる様な事はしない筈だ。
本来ならその大胆さやカリスマ性に惹かれても良いのだろうけど…、私には何が何でも颯樹君じゃなきゃ譲れないものがある。
(奏多)「彩さん?」
(彩)(あの出会いがあったからこそ、私は今も彼の事を好きでいられるどんな事をしてでも自分のものにしたいと思える)
(奏多)「彩さ〜ん!!」
(彩)「んふえぇッ!?は、はひっ…何ですか!?」
先生に呼ばれて気が付いたら、周りの皆が私の事を見ていた。どうやら少し考えごとをし過ぎて周りが見えなくなっていたらしい。
海来ちゃんに至っては、「やれやれ」って顔で私の方を見ていた。は、恥ずかしいよぉ……///
(奏多)「彩さん、結虹さんと席が同じなので……以前の海来さんと同じ様に、学園を案内してもらっても良いかな?」
(彩)「は、はひっ分かりまひた…っ!?あうぅ///」
『アハハハハ……ッ!!』
うぅ…どうしてこう何時も肝心な時に噛んじゃうんだろ……。
(結虹)「宜しくお願いします、彩さん」
(彩)「う、うん。宜しくね!えっと…結虹ちゃん♪」
何やかんやで、SHRが終わって私は1時限目の授業の準備に取り掛かった。
5分休憩や20分休み等を使って、結虹ちゃんと一緒に校内巡りをしようと思っていたのだが……案の定、と言うべきなのか結虹ちゃんの周りにクラスの子達が群がって質問三昧に見舞われた為、それ所では無くなり、結局放課後に決行したと言うのは…また別の話だ。
(神楽)「文化祭??」
(颯樹)「そ、内の学校は毎年6月上旬辺りに2日間のサイクルで行われるんだ」
SHRが終わった後、A組にて颯樹からそんな話が舞い込んできた。因みに前いた学校では秋頃文化祭を行っていたため早く行う所もあるんだなと思って俺は颯樹に続きを促した。
(神楽)「参考迄に聞くけど、2年の頃は何をやったんだ?」
(颯樹)「2年の頃……僕のクラスはお化け屋敷だったかな?結構リアリティあって人気だったよ?後は----……んまぁ、体育館で出し物…企画をやったりしたかな?」
(神楽)「なるほどね?因みに、ウチらは音科だったからクラスでミュージアムをやったかな?後は体育館でライブとかもやったね」
後半、何故か颯樹は言葉を濁らせていたが…何か苦い思い出でもあったのだろうか?もしそうであれば、余りこれ以上言及しないで置くが吉だと思った。
そんな矢先----
(千歌)「確か…神楽さんは去年ミュージアムで『アラジンと魔法のランプ』の魔人役をやっていましたよね?中々の演技力でしたよ?」
(神楽)「え、ちょっと待って千歌は去年の俺達のクラスがやったミュージアムを見に来てたの!?」
(千歌)「えぇ、残念ながら時間の都合上ライブステージの方は見れなかったのですが…本当に役になりきってましたよ?」
あの演技……見られてたのか…!2年間やって来た中であのミュージアムだけは黒歴史と言って良いくらいの役を任されたと思っていた。なんせあのアラジンと魔法のランプ、童話をモチーフにはしておらず…あれだ。某D結社様のアラジンと魔法のランプをモチーフにしていた為その魔人の演技をしてる最中は……本当の意味で自分を捨てていた。
(颯樹)「へぇ…千歌?差し支え無ければその話、詳しく」
(神楽)「いや知ろうとしないで?アレ本当に黒歴史もいい所の演技だったんだからね!?」
ナイスタイミングと言うべきか……1時限目の予鈴が鳴った。
それを聞いた千歌は「それでは後ほど」と言って自分の席へ戻っていった。颯樹も、千歌に習って席へ戻ろうとした…その刹那、「そう言えば」と言って俺の方へ戻ってきた。
視界の外…と言うより千歌の席にて燐子と紗夜が、何やら千歌と話していたのが見えたけど……大丈夫だよな?
(神楽)「ん、どうした?もう少しで授業始まるけど…」
(颯樹)「あぁ…だから手短に。少し耳を貸して」
颯樹に言われるがままに、俺は颯樹の方に耳を貸した。
(颯樹)「余計なお世話かもしれないけど、無理はするな。大切な時期で、先導する者になったんなら、確りと何処かで休め。今は誤魔化せてもボロが出たらことだぞ」
(神楽)「……ありがと」
俺は席に戻る颯樹に礼を述べて、自分も授業の準備に取り掛かった。
今の今まで、余り無茶をしてそれが誰かにバレた事なんて1度も無かったんだけどな……。流石パスパレの敏腕マネージャーと言った所か。マネージャーとしての歴が長い彼の言葉なら納得だ。
(神楽)(……今日の昼休み、何処かで休むか)
教科担任が入ってきて、1時限目の授業が始まった中…俺は心の中でそう決めたのだった。
(神楽)『悪い、先生に用があって一緒にお昼休み行かれない。紗夜達と一緒に何処かで食べててくれ。紗夜と燐子には既に伝えてある』
(海来)『了解。結虹にもそう伝えておくね?』
(神楽)『ありがとう』
海来にそうLINEでそう伝えて、俺は1人屋上でお昼を即座に済ませて仮眠をとった。此処、屋上は中庭や空き教室何かよりは利用する生徒は少ないもののの、決してゼロでは無い。
唯、今日見たく風が強かったりすると利用する生徒は居ない。それを狙って、何とか燐子達の包囲網を躱し今に至る。
(神楽)(無茶は良くないと言うのは分かってる。だけど……今日に限っては、颯樹の助言に甘んじるとしよう)
今思えば、Roseliaのマネージャーになってから
ここから先、例えるなら24時間営業の店見たく、フル稼働で脳内や身体を動かさないといけなくなるかもしれない。
自分で選んだ道だから覚悟はしていたが……何処か区切り良い所で充電しなければいけない。そうしなければ颯樹の助言どおりの結果になってしまう。
(神楽)(今は唯……
そう思いながら、心地よい風に身を任せて、少し限りの仮眠に身を委ねよう----そう思った刹那……
(彩)「はぁ…、はぁ……っ、うぅ…ッ!」
(神楽)「彩……」
(彩)「…!?か、神楽君…!?」
予想だにしない
(彩)「ん〜ッ、4時限目終わった〜♪」
4時限目終わりのチャイムが鳴り終えて、私は背伸びをしながら鞄からお弁当を取り出した。
例え立て続けにしんどい授業がつづいたとしても……この時間が訪れるから私は頑張って授業を受けれる。
颯樹君と2人きりでお弁当を食べれるのなら尚の事だ。
(彩)「ねぇ海来ちゃん、結虹ちゃん!もし良ければ一緒に----」
(海来)「…!----あ〜、ごめんね彩ちゃん。今し方紗夜ちゃん達からお昼LINEで誘われたんだ」
(結虹)「ごめんなさい、彩さん…」
(彩)「だ、大丈夫だよ!?そ、それじゃあまた後でね♪」
そう言って、私は2人に軽く手を振って教室を出た。
目指すは、中庭。彼処でよく颯樹君達がお昼にしている。今日こそはと淡い期待を抱きながら、なるべく早く…1分1秒コンマ1秒でも早く。
なんたって、今日のお弁当は私が颯樹君の為に腕に寄りを余すことなくかけた、私の愛情た〜っぷり込めたお弁当何だから。
(彩)(全部食べて貰えなくても良い。せめて1口だけでも、颯樹君の胃袋に、私が作った料理が届いて欲しい。あの2人に…邪魔されようとも)
この角を曲がれば中庭。
待ってて颯樹君。今日こそは皆でお弁当を----
(彩)「っ……(----え?何、あ…れ……)」
やっぱり、世の中は都合良く動いて居ない。結果的に見れば既に颯樹君はお弁当を食べていた。
----
そんな事…今始まったことじゃないから別にそれに関しては余り気にしてない。だけど……それだけじゃ無かった。
なんと----あろう事か2人で、自分達のお弁当のおかずを口移しで食べさせて居るのだ。
更に言えば……此処からでも分かる。颯樹君の、両…耳……に、……AMAI……KOTOBAWO--------
『繝峨く繝峨く縺吶k縺ュ笙。豐「螻ア縲∝袖繧上▲縺ヲ鬆よ斡笙。襍、縺上↑縺」縺ヲ繧矩「ッ讓ケ蜷帛庄諢帙>笙。縲ゅ>縺」縺晉ァ√◆縺。縺ョ莠九b窶ヲ///----』
頭の中に、ノイズ見たいな…分かりたくても分かりたくない言葉が流れ込んで来る----
痛い、辛い、嫌だ、これ以上聞きたくない……。
(彩)「(だ、ダメ…此処から離れn----)ガシャンッ!…あっ!?」
(花音)「ひゃあっ!?」
(千聖)「誰ッ!?」
(颯樹)「あの後ろ姿……彩っ!?」
気付いた時には、お弁当を手放してしまっていた。3人に気付かれたかどうかはさて置き、私は一目散脱兎が如く落ちたお弁当を置き去りにして走り去ってしまった。
(彩)(どうして…どうして……ッ!!酷い、酷すぎる…あの2人はああやって、何時も何時もいつもいつもITUMOITUMO----ッ)
何時だってそうだ。あの2人は、私が何かしようとする度に邪魔をして来る。私の為?ふざけるのも大概にしてっ!!
そんなの----絶対に口実だ。私から颯樹君を遠ざけようと、引き裂こうとして2人だけのものにしようとする手段に過ぎないんだッ!!
(彩)(もう…辛いよ……。また、私はアイドルとしてしちゃイケナイ顔してるんだって分かってる。分かってるけど……ッ、うぅっ!)
それくらい……諦められない。トップアイドルを目指す位、颯樹君の事を…諦められないから。
だけど…あんなの見せられたら、もう----
(彩)「はぁ…、はぁ……っ、うぅ…ッ!」
(神楽)「彩……」
(彩)「…!?か、神楽君…!?」
----我に返ると、そこは屋上で、目の前には仰向けになってたであろう神楽君が、驚いた顔で上体を起こして私の方を見ていた。
(神楽)「----うん、だから申し訳無いが宜しく頼む。それじゃ」
学校が終わり、俺は自宅にてとある人物----いや、彼女のマネージャーたる颯樹との通話を終了した。
あの後…彩から一通り事情を聞いた後、その時は颯樹達には内緒で彩をウチに招いた。目的としては、メンタルケア見たいなものだ。
但し、彩は学生でありアイドル。何処の馬の骨か分からない輩の家に招くのはリスキーな為、事務所にて予定が入っていた海来に無理言って協力を要請した。勿論、事情は話してある。
(海来)「神楽君、
(彩)「お邪魔します…」
(神楽)「いらっしゃい彩。海来も…ありがとうな、その足で悪いが紅愛が向かってるはずだ。合流出来次第事務所へ向かってくれ」
(海来)「了解♪」
そう言って海来は、連れてきた彩を家の中へ入れて、バイクで向かってる紅愛と合流するべく、再び家を出た。
(神楽)「適当にかけてよ。麦茶でいいかな?」
(彩)「う、うん。ありがとう…」
リビングに彩を招き入れた俺は麦茶を容易して彩に差し出した。
(神楽)「とりあえず……彩?君とこうして一対一で話すのは初めてだ。一応海来から事情は一通り聞いてはいるにせよ、ちゃんと君の口から話して貰う必要がある。ゆっくりで良い、話して…くれないだろうか?」
(彩)「う、うん…分かった----」
あの光景をまだ引きずって居るのだろうか?彩の口調は初めはぎこちないものだった。しかし……それでも、途中から自分のペースで話せるようになり、彩は自分が颯樹と出会ってからの1年間のルーツを話してくれた。
(彩)「----これで、全部だよ?」
一通り全て話し終えた彩はそう言って俺の顔を見た。
海来から出会った話は聞いた事があるにせよ、彩がこれまで経験した1年間は壮絶なものだった。
あんな事が繰り返されれば一般人なら誰だって壊れてしまう。しかし、それが今の彩に見て感じられ無いのは、颯樹に対する強い執着以前に…自分が自分がアイドルの丸山彩としての我が他の誰よりも何よりも強いと言う事。
(神楽)「(であれば……俺が彩達に切れるカードは幾らでもあるな。最も、彩がそれらを使いこなす必要がある)----本来なら、あの3人に色々と問いただす必要があったが、彩が俺から出す条件をのんでくれるのであれば、本格的にサポートする」
(彩)「ほ、本当に…!?」
(神楽)「俺は嘘は嫌いだ。過去に1度----いや、それは今はどうでもいい。それで?彩はどうしたいんだ?」
彩の瞳に、僅かながらの火種も同然だった光が、強く輝き始めたのがわかった。
対する彩は…俺の問い掛けに食い入るように答えた。
(彩)「私…、出来ることなら颯樹君の傍でずっと支えて居たい!今までこうしてアイドルやって来れたのも、颯樹君と出会えたからでもあるんだからっ…!命の恩人とも言える運命の人と……誰よりも末永く幸せになりたいっ!!」
(神楽)「そうか……」
彩の瞳…本気だ。消えかかってた光が、すっかり元の輝きを取り戻した。いや、元では無い。今までよりも更に輝きを増している。
今の彼女ならきっと----
(神楽)「Roseliaの皆にも言った事だが……何かを変えることが出来る人は、何かを捨てる覚悟がある人だけ。今の彩なら、何を捨てるべきか、分かるはずだ」
(彩)「何を……(何かを変えるために、私が捨てるべきもの。私が今まで出会ってきた人達、時間は、皆大切なもの。我儘だけど…捨てる事なんて出来ない。……千聖ちゃん、花音ちゃん)……ねぇ、神楽君?」
(神楽)「……もう、大丈夫そうだな?」
(彩)「うんっ…神楽君?ありがとう。私に…手を差し伸べてくれて」
(神楽)「俺は……争い事が一番嫌いだから」
(彩)「え?」
(神楽)「いや、何でもない……それより、答えが出たのなら教えてくれるかな?」
危ない…つい心の声が出てしまった。これだけは自分の心の中に閉まっておくべき事だから。
そう言い聞かせて、俺は答えが出た彩の返事を待った。
(彩)「私……もう2人といがみ合うの辞める。悔しいけど、あの2人には着きいる隙がないって改めて分かったから。それに、私だって大切な仲間と友達とずっといがみ合って傷付けあいたくない。そんな事して颯樹君を自分のものにしたって、何も残らないと思うから」
(神楽)「そうか……」
彩がこの場で考えて、導き出した答えであるのなら、俺はこれ以上何も言わない。そもそも、恋愛する中でいがみ合って奪い合い、果てに傷付け合う何て……被害者からしたらたまったものじゃない。そんな事しても、何も残らないし誰も喜ばない。
それは俺が……あの過去を通して一番良く知っている。
何も言わないとは言ったが、彩からその答えが出て、俺は心底ホッとした。
(彩)「だから……お願い神楽君。私のお願い----聞いてくれる?」
(神楽)「もといそのつもりだよ。いや----みなまで言わなくても良いの方が適切だな。その時は俺も付き添うから、彩自身が動くこと?いい?」
(彩)「……もしかしなくて、神楽君ってエスパー??」
(神楽)「失礼な。母さんや海来と接してくウチに多少ながら読心術や洞察力を得ただけだ。……それより、もう暗いだろうからウチまで送るよ」
(彩)「あ、ありがとう…っ!」
彩に家まで送ってくと伝えた俺は、誠に不本意ではあるが…彩をガレージにて待つよう言って、軽く着替えを済ませたあと……彩をバイクに乗せて家まで送った。
……二輪、自動二輪等の2人乗りは法律で禁止されてるって突っ込みたい奴ら----暗黙の了解って事にしておいてくれ。
何事もなく家まで送ってくれた神楽君にお礼を言って、今現在私はお風呂で洗い終えて、身体をシャワーで流し湯船に浸かっていた。
お風呂の天井を眺めながら、私は先までの神楽君とのやり取りを振り返った。
『神楽君はね?困ってる人や辛い思いをしてる人達を放っておけない人でもあるの』
あの時……海来ちゃんが言ってた言葉。本当に、その通りだった。
私が昼休み、屋上で泣き崩れてしまった時も、神楽君は慰めてくれた。しかも、それに留まらず事情を最後まで聞いてくれて……さっきまでのやり取りに至った。
それに----
『君に、泣いてる顔は似合わない。笑顔でいる時の彩の方が輝いて見える。颯樹だって、そう思ってる筈だ』
家まで送ってくれてる最中……神楽君が言った一言。それを聞いた瞬間、身体全体にのしかかってた重荷が、ほんの少しだけ軽くなった。
(彩)「あの時……もしも、あの場所で出会ってたのが神楽君だったら、私はきっと…神楽君の事を好きになってたかもしれない」
そう呟いて私は、口迄湯船に浸かって息を吐いた。
空気が泡となって、ブクブクと音を立てる。
そう思える位……神楽君は颯樹君と同じ位優しい人だと、あの時私は思い知った。
だけど…それでも私は颯樹君を選ぶ。だって、あの時私を助けてくれたのは神楽君でも誰でもない……颯樹君だから。
(彩)(だからこそ……これ以上千聖ちゃんや花音ちゃんと、いがみ合ったりするのはよそう)
こう言うのは……もっと早くにでも気付くべきだった。いや、気付いていたけど、彼に盲目だった余りその事実から目を背けてたのかもしれない。
ムキになって、知らぬ内に颯樹君を困らせていたのかもしれない。
だけど、それに向き合わせてくれたのは神楽君だ。
だから、神楽君には感謝してもしきれない。
そして……私は誓った。
(彩)「千聖ちゃんと花音ちゃんと仲直りして……4人で幸せになろう」
そう。これが私が導き出した答え。
我儘で、自分勝手なのは重々承知だ。それでも……私は
(彩)(だから明日、2人にちゃんと想いを伝えて……颯樹君に謝ろう)
そう心の中で強く誓い、ケツイした後…、私はお風呂から出たのだった……。
〜END〜
如何でしたか?
今回は多少……否、かなり重めの回になりました。
次回は序盤今回のその後に触れたあと、神楽君がプロデュースするQ.H.Oの練習風景にフォーカスを当てれたらと思います。
それではまた次回お会いしましょう!
感想、高評価等お待ちしております!
P.S:今回文字化けが出てきましたが……解読したい方は、お手数ですが『文字化けメーカー』と調べて解読して下さい。m(_ _)m