水島から丸亀へ向かう無料の高速船に乗ったことある?


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水島発、丸亀経由水島行き高速船の旅

秋のある休日、私は岡山の水島港へ出かけた。目的は水島港から出るボートレースまるがめ行きの高速船に乗ること、そのついでに少しばかりの丸亀観光をすることである。

 

ボートレースまるがめというのは香川県丸亀市に存在し、主にナイター開催を行っている競艇場である。都市から離れているボートレース場の場合、利用客を運ぶためにボートレース場までの送迎バスというものがあるが、このボートレース場ではそれに加えて瀬戸内海を挟んだ対岸である岡山県水島市から1本の高速船が用意されている。送迎バスが無料であるようにこの送迎船も料金は無料である。

 

送迎船が水島港を出るのは13:30であったので私は水島の飲食店で昼を食べてから船着き場へ向かった。地図アプリのおかげで船着き場らしき場所へは比較的早くたどり着くことができた。しかし車に乗ってここまでやってきた私であったが駐車場が周辺に一つもない。違法駐車かもしれないとは思いつつその場は近くで働いている人の車が集まっているであろう場所に合わせて車を停めておくこととした。

 

まだ送迎船は来ていなかったが常連客と思わしき人がいたのでここが船の発着場かと聞いてみたところそうだと言う。しばらくすると送迎船が来た。イメージとは違ってきれいな船であったがこれは瀬戸内国際芸術祭で余った船がこうして回されることがあるらしい。船の中には私を除けば乗客は5人程度でそのすべてが常連といった具合で旅行がてら乗るといった人はいなかった。送迎船は水島港を出発し水島コンビナートを抜け、瀬戸大橋と並走するような形で瀬戸内海を縦断する。船の中で常連の一人が「丸亀に行くのが初めてなら骨付鶏の一鶴に行くのはどうだ」と提案してくれた。私は食べることが好きなので夕食にそこに行くことにした。

 

船は50分ほどかけてボートレースまるがめへ到着し、帰りの船がボートレースまるがめでの10レースが終わったら出るということを確認した。私は丸亀観光をするために無料送迎バスで丸亀駅へ向かった。船の中で教えてもらった一鶴は午後5時開店で2時間ほど時間がある。丸亀駅の案内看板には徒歩圏に丸亀城があるということだったので運動がてらそこへ向かうこととした。

 

丸亀城は江戸時代からの天守が残っている数少ない城の一つである。天守は小高い山の頂上にあり、傾斜のある坂道を登って天守へたどり着いた。天守は思いのほか小さいがその分すっきりとした印象を受けた。頂上からの眺めはよく、讃岐富士と呼ばれる飯野山や丸亀市街を眺めることができた。もちろん、ボートレースまるがめもはっきりと見ることができた。

 

さて、私が丸亀城へ向かう際に少し不思議に思ったことが女性の観光客が多いということである。私が行った日が平日であるということもあったがカップルや親子連れという観光客より女性1人だけ、もしくは女性グループといった観光客の方が多いぐらいであった。この疑問の答えは天守近くの絵馬置き場にあった。そこには『にっかり青江が人気でありますように』といった願い事をしたためた絵馬がいくつかあった。丸亀城の城主がこのにっかり青江を所有していたこと、そしてその刀が丸亀城に近い丸亀市資料館に所蔵されていることから丸亀城はゲームの刀剣乱舞の聖地となっているようであった。そんな納得をしながら私は丸亀城を後にした。

 

一旦丸亀駅まで戻ったが時間もあるので丸亀駅のすぐ近くにある美術館に行くことにした。入り口近くに置かれていたオブジェは不思議な形をしていた。一通り館内を見学した後ミュージアムショップに向かうとミュージアムグッズのほかに、まだ会期中であった瀬戸内国際芸術祭のグッズもあった。この美術館は図書館が併設されているのだがあいにく私が丸亀市に向かった日には図書館は休業日であった。

 

そうこうしているうちに一鶴の開店時刻が迫ってきたので店へと向かうことにした。一鶴は駅の裏手にあり店にはすぐに到着することができたのだが、開店10分前ですでに10人ほどの行列が出来ていた。骨付鶏には親鳥とひな鳥の2種類があり、この日は親鳥の骨付鶏ととりめしを注文した。注文してから15分ほどして骨付鶏ととりめしが運ばれてきた。親鳥の骨付鶏はコショウが強い味付けで非常に弾力があった。付け合わせにキャベツがあり、これを骨付鶏の肉汁に漬けて食べるとのことであったが、漬け方が下手であったのかうまく肉汁が絡まなかった。時間があればひな鳥の骨付鶏も注文して食べ比べをしてみたかったがボートレースまるがめへ戻る送迎バスの時間の都合もあったので会計を済ませた後バスに乗ってボートレースまるがめへ戻った。

 

ボートレースまるがめへ戻るとちょうどその日の第7レースの投票が締め切られるところであった。投票を締め切る際に金毘羅船々が流れるところに丸亀らしさを感じた。入場料の100円を払うと中はさっぱりとしていて、さほど観客は多くはなかったが鉄火場のイメージとは違って友達同士で訪れているような若い観客もそれなりにいた。この日のボートレースの予算は3000円、船賃がわりに賭けるというわけである。帰りの船が出るまでに後3レース、1000円ずつ遊ぶことにした。

 

ボートレース場で配布される出走表やスマートフォンサイトとにらめっこしながらマークシートに予想を記入し舟券を買う。レースまでに少し時間があったのでボートレース場の中を歩いてみることにした。館内には過去に使用されて強力だったボートのモーターが物々しく展示されていた。また、ボートの走る水面のそばにはカフェテリアも店を構えていた。そうこうするうちにレースが始まった。ボートは観戦位置によれば水しぶきもかかってきそうなほど近い場所を走るため迫力がある。ボートレースでは1枠の選手が有利だというのでそのような3連単の舟券を買ってはいたのだが2着3着の選び方に悪いところがあったのか外れてしまった。

 

第8レースの予想が外れたので次のレースの予想は人に頼ることに決めた。ボートレース場には予想屋という人がいて、100円を払うと次に行われるレースの予想を紙に書いて渡してくれる。紙には2連単の予想が書いてあった。おそらく的中を優先して3連単は敬遠するのであろう。予想の通りに舟券を買って今度はターンマークの向こう側にあるテラスでレースを見ることにした。テラスは緩い風が吹いてやや涼しいぐらいで遠くの船は見づらくはあったが近くをターンする船がよく見えた。レースの方は本命の予想が的中したが払戻金は舟券代の1000円よりは少ない額だった。

 

水島に帰る前の最後のレースである第10レースは予想屋に倣って2連単の舟券を買ったがこれは外れてしまった。結局この日は予算の3000円が800円ほどになってボートレース場を後にしたが有り金をすべて使ってなくしてしまうよりはこのぐらいにとどめた方がよいだろう。帰りの船は行きとは違って暗い海の上を行きと同じようにまっすぐと水島へ向かっていった。船からは瀬戸大橋や水島コンビナートの夜景が見え行きとはまた違った風景があった。

 

 

水島に戻るとあたりは静かで車の通りも少なくなっていた。そのまま家へ帰ることもできたが夜中に車を運転するのは苦手であり、また危険でもあったので倉敷のネットカフェで一晩を過ごしてから家へ帰った。一人で旅をするのは自由に工程を考えることができる点で良いことだと考えている。また同じルートで旅をするなら今度は四国水族館へ行って一鶴のひな鳥の骨付鶏を食べようと思う。

 

 

 




倉敷で食べた鍋ラーメンはおすすめの店です。もしもリクエストがあればそのことについて書くかもしれません

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