WARFRAME The Ancient Great War   作:Leiren

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Episode.1 Void storm

 同時刻オリジン太陽系、オービター内。

 彼の名はWARFRAMEを纏うテンノの一人、Excaliburである。

 Excaliburは、かの神秘の軍勢『オロキン』がWARFRAMEを製造する前に人間が始めて作ったプロトタイプの完成型であり、最上の剣の達人と言われるフレームである。

 

 そして彼はその日は太陽系の秩序を護るため彼の専用小船であるオービターに乗り、秩序を荒らす他勢力の動向を監視していた。

 

『今日ヤケに静かデスネオペレーター? たしかついこの前は地球の日で言う一年の祝祭の日でシタ。

 他の者たちも騒いでいるのでショウカ』

 

 Excaliburの通信機から高めの男性の機械音声で話しかけるのはOrdis。オービターとテンノ周囲のシステム面を管理するセファロンAIである。

 

「まさか。俺たちの祭りにあいつらが興味を示すとでも言うのか? 冗談はよせ。想像しただけで気味が悪い」

 

『ハハハ……確かに言えてますネ。まぁ、もしそんな輩がいたらいつも血祭りを上げるワタシたちにとっては別の意味で祭りになりそうですネ!』

 

 そうOrdisと談笑していると、またExcaliburの耳元から次は女性の機械音声が響く。

 

『テンノ、どうやらその冗談はあながち間違いではないかもしれません。先程、Voidより異常な磁場を検知しました。

 元よりVoidは不安定な空間ですが、今回はかなり大規模のようです。

 周辺にはグリニア、コーパスの戦艦も多数確認出来ています。今日が静かな理由がここにあるかも知れません。調査を推奨します』

 

 彼女の名はLotus。テンノ周囲の様々なら通信や戦闘情報を支援する女性。

 Ordisとは違いAIでは無く、テンノを陰から別の場所から声を発信しており、しかしその場所はテンノが出会った当初から不明。

 ただ作戦支援には大きく役に立っており、テンノにはOrdisと同じく必要不可欠な存在と、なっている。

 

「分かったLotus。だがまさかvoid嵐に生身で突っ込めなんて言わないよな?」

 

『レールジャックは既に用意してありますが、最終的には生身で嵐に呑まれるように突入することになります。

 嵐の中ではレールジャックを正常に制御出来ません。一緒自壊したいのなら止めはしませんが』

 

「分かった。分かったよ。でもその後はどうすれば良い?

 まともにLotusと通信は繋がるだろうか?」

 

『心配無用です。現状、既に嵐の中でグリニアやコーパスが侵入した経路があり、中で何が起きているのか確認済みです。

 恐らく、voidの中心から唯一電波が安定するルートがあるのでしょう。

 出発後にすぐにナビゲートしますので従ってください』

 

 voidとは、かのオロキンの帝国があった場所。若しくはオロキンの建造物が残る場所で、その建築力と技術は現在のテンノや他の勢力を遥かに超えるものがあり、周囲からは古代の宝物庫、神の領域とまで言われている。

 しかし、なぜかその空間は常に不安定な磁場が発生しており、運が悪ければ如何なる乗り物も生物すらも侵入を拒む。

 またそこは唯一最も時空の歪んだ場所と言われ、良く過去に通ずるゲート。亀裂を開くという。

 

 そんな場所にOrdisは、それを知る他の軍勢グリニアやコーパスはテンノより先に侵入していると報告した。

 

「分かった。じゃあ早速行こう」

 

『了解しました。それでは出撃の準備をしてください』

 

 そういうとExcaliburはOrdisと共にvoidへ行く装備を整え、誰もが興味を引くvoidの中央へ出撃した。

 

 数時間後、void中央。

 Excaliburは大型の専用戦艦レールジャックからvoidの手前で空中戦用の翼型装備であるアークウィングで離脱し、Lotusのナビゲートの下にvoid嵐の中へ突入する。

 

 そうすれば案外そのルートだけは地場が安定しており、その先に開いた亀裂へExcaliburは侵入した。

 

────────────────────────────

 

 void亀裂の先。現在地、東京。

 亀裂の先には、すぐに一面に空色がExcaliburの視界に広がる。

 

 アークウィングで空中で滞空するExcaliburはすぐ真下を見れば、そこには四角い建物が無数に地面から生える地上を発見する。

 

「なんだここは……都市か?」

 

 上空から見る景色は、澄み切った青い空に、灰色に統一された建造物と、その間を複雑に入り組む舗装された道が、視界のどこまでも広がっており、最早緑という自然はほぼないと見えるが、此処で暮らす者たちの洗練された技術の集大成を目の当たりにしているようで、美しさも感じていた。

 

『ワオ……これがもし都市であるなら、これまで見てきた開拓地を遥かに超える大きさデス』

 

「なんだ。全くもって平和そのものじゃないか。でもここにグリニア共も入って行ったんだよな? まだ侵入途中だったのか?」

 

 Excaliburはもしここがグリニアが来てもなお平和だったら何もせずに帰るつもりで、若しくは観光でもしようとかと考えていた。

 だがすぐに真下の地上から叫び声が響く。

 

「ああああぁぁぁああ!! 来るな来るな来るなぁ!」

 

 そのすぐ真下には、正にグリニアの兵士が人間を殺そうとする瞬間だった。

 Excaliburはそれを見ればすぐにアークウィングの出力を最大に直下降下を行い、地上一〇〇メートル辺りでアークウィングの武装を解除し、空中で腰に携える鞘から刀を引き抜く。

 

 そしてグリニアの兵士が銃の引き金を引くより先に、空中から飛び降りたExcaliburはグリニア兵士の頭上から刀で一刀両断。

 頭頂部から股下まで鋼の装甲丸ごと切り裂き、グリニア兵の身体を真っ二つに切り裂けば、赤い鮮血が綺麗に噴き上がる。

 

「間に合った……おい。大丈……あ」

 

「助かった……のか?」

 

 間一発で撃たれそうになる人間を助けることには成功した。すぐに手を貸そうと手を伸ばすExcaliburだが、目の前の人間は間も無くして気絶。地面に倒れてしまった。

 

「死んではいないな……。まぁいいや。と言っても初対面がこれじゃあ流石に不味いか。Ordis戻るぞ」

 

『了解しましタ!』

 

 グリニアの惨い死体と、すぐ横に横たわる人間の光景は戦闘に慣れているExcaliburでも流石に誰でも警戒されると考え、バレないようにすぐにオービターで雲の上に隠れようと飛び立った。

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