火属性斬、エモーショナルソウルとか全然使えなくないですか??
もう打と、優しくて突が有利とか多くないすか??
特に打有利とか泣きそうになるんすけど…
「31Bの支援タイミングは少しばかり気になるけど、合格ね」
「やった!」
休暇から2日掛け31Aと31B、そして黒崎一護はフェーズ3の訓練を何とか合格する事が出来た
フェーズ2までとは違い平地での作戦だった。最初こそ31Bの支援タイミングや月歌達のタイミングがズレていたりしていたが最後は全く其れを感じさせない動きだった
(あの2人、此処2日は大人しいな…)
蒼井もこの2日間で少しずつ明るくなってきている、其れと同時に水瀬姉妹も前の様に連携を態と崩したりなどせず普通に参加していた
「蒼井!今日も練習しようぜ」
「はい!」
「元気だなー…」
「私もやります!バンド!」
「ふふっ…私達もやろ、つかささん」
「ええ、そうね」
「お前ら、その後の特別哨戒任務も忘れんなよ」
「んだそれ」
「ああ、お前には説明してなかったな…」
またしても何も知らない黒崎一護はユキに今絶賛31Aが当たっている任務について様々な事を聞いた
ロータリーモールと呼ばれる大型キャンサーが基地の裏側に存在しており、茅森達は此処数日其れを探して哨戒していると言う事だった
(バンドの練習も毎日してる…って事はコイツら一日過密過ぎ無ぇか…?)
前に物を届けた時も蒼井含め、最初はダルそうなユキでさえ全員が楽しそうに楽器を引いているのが印象に残っている
出来れば彼女達には平和な時間が多くあって欲しい…
気付けば一護はその場を去ろうとしていた司令官に声を掛けていた。彼女達には聞こえない距離で
「なぁ…司令官」
「何?」
「今日の特別哨戒任務、俺にやらせてくれねぇか?」
「其れはまた突然ね…どうして?」
「今アイツら忙しかったりするんだ、世界を救うのが本業とは言え息抜きくらいさせてやりたい」
「…貴方の仮面の姿は小型キャンサーなら討伐出来るレベルにまで成長しているわ。其れはデータにも現れてる。脅威度は其処まで無いとしても大型キャンサーに其れは通用するのかしら?」
「俺一人に大型キャンサーを討伐させようとすんじゃねぇよ…もし見つけて俺が殺られ掛けたら、コイツで連絡すりゃ良いんだろ?」
一護は懐から取り出した電子軍事手帳を見せながら司令官に言う。
「…なら彼女達には今日は特別哨戒任務はしなくても良いと伝えておくわ。後条件が幾つか…」
「タダでは離させてくれねぇってか」
「ええ、裏切られたりされたら私達じゃ貴方には叶わないもの」
「良く言うぜ…」
__________________________
〜セラフ部隊基地・裏側〜
「…キャンサーが居ねぇって事は、略略取り返してんじゃねぇか」
あの後即座にセラフ部隊基地から出た一護、司令官から課せられた条件は
・常にGPSで位置を監視する事
・ドームの住民とは接触禁止
の2つだった、GPSを付けておくのはある意味効率的ではある。ロータリーモールを発見した際の位置情報などを即座に伝えられるからだ
(住民との接触禁止ってのも驚きもんだな…、人類を守ってるってのに良く分かんねぇぜ)
廃墟となった街を飛び回り屋上を伝いながら移動していく一護。此に関しては彼女達セラフ部隊よりも効率が良いと自負している
「なんだこれ…」
暫く移動すると、何やら不自然な穴が存在している場所があった。屋上からその付近の道路に着地して穴を見る
どっからどう見ても掘られていたその場所は周りが浮き上がっており確実に人間が出来る物では無かった
「デケェし…こりゃ十中八九キャンサーの仕業か…」
一人呟き、少し離れた場所まで移動する。移動した跡の盛り上がった場所は存在せず相当奥深くまで潜って移動したと見える。
「潜るキャンサー…」
『コンクリートを砕く勢いで潜って…錯乱させられて…、私達は全滅しました…』
聞いた事が有った、前に柊木と共にその消滅を見送ったヒユと言うセラフ部隊隊員…
「……」
自分の中に在る激情を抑える様に地図を確認する。特別哨戒任務に当たって渡された地図、其処には月歌達が既に行った場所が記録してあった
数日掛けて31Aが探しても姿形すら捉えられなかったキャンサー、もう哨戒任務の範囲を超えているのだろうか
(んな訳無ぇだろ…此処らはドームが多い、アイツらにとっても餌場の筈だ)
『仮面の力、期待してるわよ』
司令官に大口叩いたからには少しでも彼女達に渡せる情報が有った方が吉……
「…?」
その時だった、微かに地面が揺れ…その揺れが徐々に激しくなっていく。
「なんだ…っ!?」
電子軍事手帳を懐に仕舞い込み斬月を抜き放ち構える。その揺れは最早地震と呼ぶレベルへと変わっていき_________突如揺れは収まった
「……おさまっ____________ 」
揺れが収まった事に疑問を抱いた瞬間だった。真下が崩壊し一護は其れに呑まれそうになるが何とか宙に浮き回避する
大きく穴が空いた箇所に粉塵が巻き起こり、その正体を隠していたが其れも何本かの触手の様な物により晴れていった
「まさかテメェの方から来るとはな…」
斬月を構え、その大きなドリルの様な形をしたキャンサーに対して怒りと喜びを交えた声で一護が言う
「ロータリーモール…、テメェは俺がぶっ倒す。さっさとアイツらの自由時間を増やしてやる為に____そしてヒユ達に託されてんだよ…」
正直虚化からの月牙天衝で大型キャンサーにダメージを与えられるかはイマイチ微妙なくらいだ。前のデススラッグの時は無我夢中で放っていた為、感覚が掴めていなかった
だが殺れるか殺れないでは無い、殺らないといけないんだ。
勝たなきゃいけないから…此処に立っている
「卍解ッ!!!」
ロータリーモールが突如宙に浮いた少年が言葉を発した瞬間、凄まじい爆風が辺りに吹き荒れ視界を阻む
目障りだと感じ周りに着いている触手で一気にその風を掻き消し________
『よォ』
瞬間、ロータリーモールが戦慄する。
目の前に居る男は大剣を刀に変え、顔には珍妙な仮面を付けただけだった。だがキャンサーとしての生存本能が訴えているのだ
殺せ______ソイツハジャマニナルと…