死神の幻想   作:エヌラス

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4.一護、司令官と会う

31A、及び31Bが乗せられたヘリコプターがセラフ部隊が配置されている基地へと到着する。

 

様々な隊員が駆け寄り荷物や戦利品を取り出し、又はヘリに異常が無いかを確認し始めた

 

「相変わらず壮大だなぁ〜」

 

そんな事を言いながら月歌は袋が入っている台車を押していた、様子を知っている隊員を除き_____滅茶苦茶怪しそうな目で見られていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜司令官室〜

 

「もう良いぞ」

 

「ぶはっ!!」

 

ユキにそう言われやっと出れると言わんばかりに、袋からオレンジ色の髪をした男が出てくる。それに七海と司令官は少しばかり目を見開いた

 

「はぁ…はぁ、なんで袋なんだよもっとあったろ…!?__息もしずらかったしよ!!」

 

オレンジの少年は息が整うのを待たずに月歌に襲い掛かる勢いで詰め寄った。

 

「てへぺりんこ!!」

 

「…〜ッ!!!」

 

詰め寄られて尚巫山戯通す月歌に、一護は今にも背負った刀を抜き放ちそうになっていた

 

 

 

 

事は数時間前に遡った。

 

 

司令官に事を伝え、取り敢えず一護を戦利品扱いとして持ち帰る事となった、だが問題は出来る限り騒ぎを大きくせずしてどう一護を持って帰るかと言う話になった…既にヘリコプターは位置に着地しておりそう時間を掛けてはいられない

 

「瞬歩で着いて行くってのはどうだ?」

 

一護が一番最初に口を開く、確かに良い案なのだが…

 

「あの瞬間移動みたいなやつか…だが基地の周りにあるセンサーでバレる」

 

「変装は如何でしょう!?」

 

次に口を開いたのはタマだった、意外と良い案ではあるが…

 

「誰も服に予備が無いからな…あと男だからサイズもダメだ」

 

「無理ですか…」

 

「はいはいユッキー!!」

 

「…一応聞いておいてやる」

 

「いっその事なら普通に歩く!!」

 

「はい次ー」

 

もはや反応する必要すら無いとユキが無視する

 

「ええっ!?」

 

「大体お前な、そんなんやったら確実に大混乱だわ」

 

帰って来た部隊が物騒な大剣背負った男連れて帰って来ましたなんて混乱を招くだけだ、それが女だけのセラフ部隊だと特にアウトになるだろう

 

「ちぇー」

 

月歌の意見を最後に何も出なくなる、そろそろヘリも待ってはられないだろう…

 

「ん〜…あ!」

 

ヘリの方を見つめていた月歌が何かを見つけたのか走っていく

 

「またアイツは何を…」

 

 

顔に?を浮かべたメンバーの元に結構大きな袋を携えた月歌が戻って来た。

 

「見てみてこれ!袋、滅茶苦茶デカいから此処に入ったら?」

 

「成程…これは良い案ではないですか??」

 

いや何処が良い案だ。こんなもんに入ったら人権的な物が無くなりかねない…

 

「まぁ〜…それしかないか?」

 

否定せずにユキが答えた。巫山戯るな

 

「おい待て、人袋に詰め込む気か??」

 

「つべこべ言ってられんやろ、はよ入りーや」

 

「おいおいおい…!!」

 

全員が謎に一致団結し一護を袋の中に詰め込み始める、一護は最初は抵抗していたのだが押し込む手が徐々に増え途中からは首に手刀を貰いぐったりと動かなくなってしまった

 

 

 

 

 

 

そして今に至る

 

 

 

 

 

「茅森さん、もう少しばかり優しくお願いするわ」

 

 

「司令官、次から誰か拾ったら袋じゃない何かに詰めて持ってきてやってくれ…」

 

司令官がやれやれと言わんばかりに溜息を吐き、一護も言葉を発した…二度とこの様な事が起こらない様にと

 

「此処からは私と七海だけで良いわ、31Aは休息を取って頂戴」

 

そう言われ、31Aは司令官室から出て行った

 

__________________________

 

 

 

「初めまして、私の名前は手塚咲…此処セラフ部隊の司令官を務めてるわ」

 

「七海です、司令官の補佐として此処に居ます」

 

「俺は黒崎一護、多分分かんねぇと思うけど死神代行だ」

 

取り敢えずお互いに挨拶を済ませて話を始める、自己紹介の時点で司令官と七海が一護に最初に持った印象はそっち向けの痛い人と言う事、だがキャンサーまみれの土地で生き残っていた事…そしてユキからの報告、キャンサーを討伐していたと言う事から戦闘能力はある様で、只の痛い人では無い様だ

 

「私達から聞いても良いかしら?」

 

「ああ」

 

「貴方は何処から来たの…そしてその大剣は何?」

 

死神代行証に触れる暇も無く、その挙動から変に怪しまれない様に、取り敢えず死覇装のまま椅子に座った一護、大剣は取り敢えず横に置いてあるが後ろに居る銃を構えた兵により常に見張られていた

 

「俺は空座町から来たんだ、突然出て来たデケェヤツと戦いになって押し潰された筈なんだが気が付いたら此処に居たんだよ」

 

「…」

 

確実に怪しまれている視線が一護に刺さる、だが疑われている以上素直に話すしかない。例え嘘くさくても身の白を証明しなければ殺されるだろう

 

「そしてコイツは斬月、俺の斬魄刀だ」

 

「斬魄刀…?」

 

「さっき死神って言ったろ?そいつらは全員刀を持ってるんだ…俺はまぁ特殊な感じだったけど、取り敢えず死神の魂みたいなもんだ」

 

「そう…その言い方だと他にも死神は居るみたいね」

 

「ああ、沢山居るぜ。でも霊圧って奴を感じねぇからこの世界には居なさそうだ…そしてその世界にも帰れそうにねぇんだ。なんか知らねぇか?」

 

「残念だけど今の私達にそれ程の技術はないわ、ましてやこんな状況だと作ろうにも足りない物が多すぎる」

 

「そうなのか?」

 

「此処に来る途中に見ただろうけど今の日本はほぼ壊滅しているの」

 

「あのキャンサーって奴にか?」

 

「ええ、残った人類は必死に足掻いてるの。世界中がキャンサーに侵略されたあの日から…」

 

「そのキャンサーってのはなんなんだ?なんでこんな…ましてや世界中って言ったな?こんなに追い詰められてるんだよ」

 

問いかけに司令官は少しばかり口に水分を含み…ゆっくりと語り掛けた。50年前、地球にキャンサーが現れ人類が敗戦を辿ってきたこと

 

現代兵器が効かなかった事、全滅寸前でセラフ部隊が結成されている事を…

 

「なんだよそれ…」

 

全てを聞かされた後、一護は息をする事すら忘れそうになっていた

 

「じゃあ空座町を襲ったアイツもキャンサーって事なのか!?」

 

「現状のそんなサイズのキャンサーは確認できてないの、でももしそれが本当なら……更に人間側が不利になるわ」

 

「200m超…」

 

横に立っている七海も息を飲む

 

「…なぁ司令官」

 

「…?」

 

「そのセラフ部隊ってのに俺も混ぜてくれねぇか?」

 

「…!?」

 

司令官の表情が一瞬だが崩れた、それは仲間が増える事に対する安堵かそれともただ一護が更に怪しく見えたか…

 

「…」

 

「第一此処は俺の住んでた世界じゃない、しかも外には訳の分からん奴らがうじゃうじゃと居るんだ」

 

「…普通の人間としてドーム内で暮らすと言う選択肢もあるのよ?」

 

「目の前で起こった事を見捨てられる程、俺はクズでもねぇんだ…」

 

「…綺麗事ね」

 

「綺麗事でも良いさ…」

 

一護は横に置いてある斬月に触れながら口を開く、死神になり…一時はその力を失い_____再び取り戻した力

 

元の居場所に戻る為にも、命懸けで戦う所を見た彼女達の為にも

 

「俺は全てを護りたい、その為に手に入れた力なんだ」

 

一護の瞳は真っ直ぐに司令官を捉えていた。

 

(真っ直ぐな瞳…嘘偽りは感じられない)

 

1度息を吐いて吸う……そうして

 

「黒崎一護…と言ったわね」

 

「ああ」

 

「貴方の手を貸して頂戴」

 

「良いぜ」

 

「でも……同じ部隊として信じられる何かが欲しいの、まだ貴方を完璧には信じられないのよ」

 

「…なら俺と戦え」

 

「…!?」

 

「剣を交えて想いをぶつけれるんだ、良いとは思わねぇか?」

 

何も難しいことでは無い、今までそうしてきたように…世界が変わろうとも一護は今まで通りにやる

 

「ええ、良いわ…だけど戦うのは私じゃないわよ?」

 

「なに…?」

 

「こう見えても私は元セラフ部隊、怪我をして前線には立てない身なの______だから私より強い子を連れて来てあげるわ」

 

司令官はこう考えた、戦いを外側から見る事によって一護の戦いを見てみたいと…死神代行がどんな戦いをするのか、そしてその力はどのくらいなのか……

 

 

 

 

 

「ああ、良いぜ」

 

 

一護は笑い、司令官と手を取った

 

 

 

 

 

 




ネタバレは控えますが3章後半的なことになってしまえば一護は確実にブチギレますよね…


そしてタイトルはなんとなく初期のブリーチを再現したみたりしてるんですけどどうでしょう!!


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