死神の幻想   作:エヌラス

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今回も再びオリジナル要素を……ひとつまみ()


43.仲間__全てを護る力

 

「一護…!!」

 

落下した筈の蒼井を救い、月歌をユキ達の場所へ移動させたのは一護だった。だがそんな一護の違和感に全員が直ぐに気づいた。

 

「黒崎さん…、ボロボロじゃないですか…!」

 

タマが最初に口に出した、一護がまとう死覇装はあっちこっちが破けボロボロになっており身体にも数え切れない程の傷がついていた___そして卍解した天鎖斬月も刃に傷が付き…所々で欠けていた

 

「大丈夫なのかよ…」

 

いちごがそう言うが一護は只頷く

 

「ああ、俺は大丈夫だ」

 

そう言って肩からカバンを降ろし月歌達の場所に置く。

 

「こん中には幾らか薬品とかが入ってる筈だ」

 

月歌がカバンを開け、中身を見る

 

「ほんとだ…色々入ってる」

 

「樋口、お前なら使い方分かるよな?」

 

「…誰に物を言っている」

 

「頼んだ…」

 

そう言い、再び天鎖斬月を握りRedCrimsonの方向を向く。まるで観察する様に一護を見ているRedCrimson___どうやら出方を見る様に攻撃はして来なかった

 

「ちょっと待って!まさか1人で行くつもりなの…!?」

 

「そんなの無謀すぎる…」

 

「一護…撤退するしかない…!」

 

つかさと可憐が一護を止めようとする。

 

「…止めねぇと、後ろにある物が全部壊れてく。其れにお前らはもうボロボロだろ?」

そう言って笑う一護に、月歌は再び自分では止められないと痛感する

 

「其れは一護だって…!」

 

「……」

 

 

 

『________!!』

 

 

 

「___後ろッ!!!」

 

 

「っ…!」

 

とうとう耐えきれなくなったのか、RedCrimsonが大きく叫び背中から大量の赤い針を放出する。一護も再びRedCrimsonの方へと視線を向け天鎖斬月を構える

 

「一護______」

 

 

「月牙天衝ォッ!!」

 

直後、凄まじい霊圧の斬撃と多数の赤い針が空中で激突し爆発を起こす。

 

「一撃で…相殺だにゃ…」

 

蒼井でさえ防ぐのが精一杯だった筈の一撃をいとも簡単に相殺する一護に、すももが驚きの余り腰を抜かす。そして爆風が過ぎ去った瞬間、今まで月歌達の前にいた筈の一護も消えていた

 

「一護…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいつが、RedCrimson…」

RedCrimsonの眼前に立つ一護、目線を合わせている為今は宙に浮いていた

 

(クソ……今の月牙天衝でまた俺の中で暴れ回ってやがる…)

 

ほぼすっからかんだった肉体と言う器、其処に突如として凄まじい量の霊圧がぶち込まれた。元は所有者自身の霊圧だとは言え流石にいきなり全部突っ込まれると来る物がある

 

「さっさと終わらせるしかねぇ…」

 

額に手を当て、霊圧を注ぐ。直後風が吹き始めその風が形となり一護の周りで吹き荒れ_____爆発する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ…あれ…!!」

 

「あれは…一護の仮面だ」

 

爆発した風が月歌達の髪を靡かせていた、そんな中いちごが指を指して一護の方を見ていた

 

「仮面…?」

 

「そう、確か…虚化って言ってた気がする」

 

「虚化…何だか厨二病臭い物だにゃ…」

 

「でもその仮面を付けた一護さんは最強ですよ!」

 

胡散臭そうな物を見る目で話すすももに、タマが某ヒーローのポーズをしながら答える

 

 

(黒崎さん…何だか焦ってる。其れに何時もよりも纏ってる気が荒々しい様な…)

 

治療を受けつつ、柊木が一護の方を見ていた。皆とは違って少しばかりの霊圧が見える彼女は一護の異変に気が付いていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『____!!』

 

目の前の男が妙な仮面を着けた、其れを目で捉えた瞬間男が視界から消えていた事にRedCrimsonが驚く

 

 

 

 

(あのデカさなら後ろからならいけるはずだ…!!)

 

RedCrimsonの後ろへと回り込んだ一護が再び凄まじい霊圧を纏う。

 

『月牙_____なっ…!?』

 

だが月牙天衝を放つより前に再び赤い針の攻撃、後ろに居る筈の一護を正確に捉えていく。

 

『ぐっ……あがっ……!!』

 

反応に遅れた0.1秒、その間にも赤い針は一護の身体を大量に貫いていた。

 

『はぁ……はぁ…___っ!?』

 

貫かれた部位を気にする暇もなく再び赤い針の一斉掃射。だが今度は空中を移動し全て躱しきっていく。攻撃が止まり再びRedCrimsonへと注意を向ける

 

『なっ…!?』

 

次の瞬間、RedCrimsonは開かれた口を月歌達の方角に向け、今にも放とうとしていた

 

『待て、やめろ_______』

 

 

 

 

 

 

「くそ…!アイツ……」

 

月歌達もまた、RedCrimsonが此方へと攻撃してこようとしているのを理解していた

 

「皆…なんとか_______一護!?」

 

 

何とかして躱そうと考えている最中、攻撃と月歌達の間に一護が瞬歩で移動する

 

 

 

 

『うおおぉぉォォォォォォァァッ!!!』

 

 

 

 

そして次の瞬間一護の周りを嘗て無い程の霊圧が吹き荒れ暴風へと変わる

 

「うっ…」

 

「柊木…!?」

 

唯一気を感じ取れる柊木が口を抑えて屈み込む。ある程度耐性がある筈の柊木でさえ、この霊圧に耐えきる事は出来なかった。急いでいちごとすももが抱き抱え離れようとするがやはり間に合わな______________

 

「うわ…!!」

 

「きゃ…」「くっ…」

 

「蒼井…っ!!」

 

その瞬間、凄まじい爆風が月歌達を襲う。吹き飛びそうになった蒼井を月歌が掴んで堪え倒れていたメンバーも木などにぶつかって行った

 

「爆風だけ……まさか…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あああああぁぁぁァァァ!!!!』

 

 

RedCrimsonの砲撃と一護の月牙天衝が真正面からぶつかり、凄まじい爆風へと変化する。上空にまで上り詰めた互いのエネルギーはその地形を変化させる程の物を秘めていた。

 

____パキッ…

 

 

『っ…!!』

 

 

仮面にヒビが入り1つの箇所が砕け散った、だが仮面を修復する余裕など今の一護には無かった。少しでも力を緩めれば確実に天鎖斬月事吹き飛ぶ…そうなれば必然的に後ろの月歌達まで犠牲にしてしまう

 

(そんな事…俺がぜってぇにさせねぇ…っ!!)

 

護ると決めたんだ、俺が…必ず、蒼井を一人きりの地獄から救い出す為に____いちごやすももがもう決して目の前で犠牲になる人が生まれない為に

 

____セラフ部隊の全員が、それ相応の…平和を謳歌する為に

 

 

『俺が……!!』

 

ヒユから渡された霊圧は自然と一護の身体と馴染もうとしていた、本来なら暴走する事も無く所有者の肉体へと帰る筈の霊圧。だが所有者に馴染む前に凄まじい量の霊圧を溢れさせると少なからずとも確実なデメリットが現れる

 

RedCrimsonでの戦いの霊圧の使用、そしてその中での虚化その霊圧の使用量は嘗て藍染やウルキオラとの戦いと互角だった

 

其処までしてしまえば中に眠ったはずの重たい仮面……決して現れる事の無いだろうと思っていた筈の姿…

 

『護るんだ……助けるんだ……』

 

一護自身、自らの霊圧が暴走している事なんてとっくの昔に分かっていた。このまま使い続ければ再び虚に飲まれる可能性も有った

 

『ぐっ…!!』

 

限界だった、内側から無限に湧き出る力…それに飲まれないように必死に耐えているが、其れももう長くは持たなさそうだった。虚の仮面も半分にまで欠けていき、既に虚化状態では無い可能性が高い

 

 

 

 

 

『馬鹿野郎!!___その刀には俺達全員が霊圧を込めてんだ、一護1人の霊圧を戻すくらい…大した事じゃねぇんだよ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

『っ…!!』

 

ふと、嘗て死神の力を失い…其れを取り戻させてくれた時に恋次が放った言葉を思い出した

 

そうだ……今の自分自身には尸魂界の隊長や副隊長、ルキアや恋次_____それにヒユだって霊圧の中に居るではないか…

 

(そうだ…俺1人なんかじゃねぇ…)

 

勝手に1人で抱え込んで、嘗て月歌達にも言われた事だった。

 

其れに今の自分は虚に飲まれた時よりも遥かに強くなっている…飲まれる様なやわな人間に成り下がったつもりなど無い…

 

 

 

 

 

 

__________________________

 

 

”だから、俺に力貸せよ……俺の中の虚”

 

 

 

 

”ちっ…気付きやがったか、肉体はあの時よりも遥かに強くなってるって事をよ…そうだよ、今のお前じゃあん時の虚化…完全虚化って言った方が良いか?___それすら使いこなせるだろうよ”

 

 

”使い熟せるかせないかじゃねぇ、使い熟すんだよ”

 

 

”ハッ!!相変わらず馬鹿な野郎だ”

 

 

__________________________

 

 

 

 

「一護さんの髪が伸びてます…!!」

 

RedCrimsonの攻撃を凌ぎ続けていた一護の肉体に少しずつ変化が訪れていた。

 

髪は背中を覆い尽くす程まで伸び、後ろからでも分かるくらいに…半分の仮面…その箇所から角が伸びて出ていた

 

 

 

 

「あれは…!?」

 

 

次の瞬間、RedCrimsonの攻撃が全て掻き消されていった

 

 

「「っ!?」」

 

 

此方の身を案じたのか、一護が月歌達の方角を振り向いた。

 

肌は白くなり、半分になった仮面からは角が生え明らかに人間とは程遠い姿になっていた

 

だが敵意を感じる事は無かった、此方を見る仮面では無い方の目は何時もの一護とは変わらない…強さと優しさに溢れた目だからだ

 

 

 

 

 

「どんな力も、全部使い熟して…俺が倒してやるよ」

 

 




え、なんだその姿って思ったそこの君!!!

ブレソル2周年って検索してくれ!!図らずともわかる!!!()

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