死神の幻想   作:エヌラス

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ヘブバンが最終章にも満たない中、どうやらこの作品はまるで最後のようなノリに入り始めてる気がするんですが…??
例えば二つの世界繋いじゃったらそりゃあもう…ラストでは…??あれ??ヤバくない??


48.迫る距離__動き出す歯車

 

 

「___ん……井上さん?」

 

「えっ…!?あっ…!なんの話だったっけ?」

 

「大丈夫かい?最近人の話を聴きそびれるのが多いじゃないか…」

 

「無理もない、一護が消えてからもう其れなりに経つ。浦原さんも調べてくれているみたいだが進捗は無さそうだ」

 

「そうか…、取り敢えず今日はこのくらいにしよう。何かあったら連絡してくれ___そして井上さんは取り敢えず休んで、黒崎の事が心配なのは分かるけどもまずは君自身がしっかりしないと」

 

「うん…そうだよね、有難う石田くん」

そう言って石田と茶渡、井上はお互いに別れてそれぞれ帰路に着く

 

 

「茶渡くん…井上さんの事だけど」

 

織姫が見えなくなってから石田が横にいる茶渡に声を掛ける

 

「ああ…本人は隠してるつもりらしいが明らかに無理をしているな」

 

「やっぱりそう見えるかい?」

 

「…」

 

「まったく…!黒崎の馬鹿は何をしているんだ」

 

「最近変な虚も増えているからな、唯一不可解なのは人間にも見えることだ」

 

茶渡が言う虚、黒崎一護がこの街から消えてから定期的に現れる機械の様な生命体だった。だがその虚はどうやら人間にも視認出来るようで逃げ惑う人間を追い掛けて殺害すると言う事件まで起きていた

 

「特段攻撃が強いって訳でも無いが、アイツらの厄介さは防御だ。僕のゼーレシュナイダーでの攻撃もまるで効いては無かった…」

 

「俺の完現術でも一体を倒すのに其れなりに叩き込む必要がある…」

 

今はまだ出て来ても1、2体…だがこれからもしそんなものが大量に出てくる。もしくは大型が出てきたりしたら確実にこちら側が不利になる

 

「朽木白哉が消えた時に現れた謎の歪み、もしかすれば黒崎も其処に消えた可能性が有るな」

 

尸魂界も其れ以降は余り介入しようとはしていない。事件は確実に隊長格を派遣させねばならぬレベルへと上がっていたが、今隊長を派遣したとしてもまた歪みに吸い込まれれば尸魂界も戦力を失う

その状態で破面などが出てくれば確実にこの世界が終わってしまう______とは言えどもこのまま歯噛みして待っている訳にも行かない

 

「…」「…」

 

 

落ちる夕日を眺め、石田と茶渡は再び歩き始めた

 

 

__________________________

 

〜尸魂界〜

 

『今日は此処までや』

 

「はぁ……はぁ………おわったぁ…」

 

自らの斬魄刀を床に突き立て肩で息をするヒユ、対する平子は未だ平然と立っていた。少しばかり違う所が有ると言えば仮面を付けている事だけだった

 

「ドアホ、また修練場の床に突き立てて穴開けてどないすねんお前」

 

「あ……ああっ!?」

 

「もうそろそろ俺のマネーは出してやらへんぞ」

 

「すいませんすいませんっ!!」

 

「嘘やけどな」

 

「平子隊長…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで、その平子隊長が付けてた仮面って何なんですか?」

 

修練場から出て行き、五番隊隊舎へと歩いて行く二人。その途中でヒユが平子へと問い掛けた

 

「あァ______」

 

もう1度見せるかの様に仮面を着ける平子、ヒユは突如変わった霊圧を感じ取ったのかビクッと肩を震わせた

 

『そんなビビんなや、とって食うたりせーへんから』

 

「……私でも出来ます?」

 

「無理やな」

 

「即答!?」

 

「因みに一護も出来んぞ___まァ彼奴の場合おっかないけどな」

 

舌を出しウエッとした表情をする平子。ヒユはその中を見透かそうとするがあの顔を奥を覗く事は出来無かった

 

 

 

 

(言うたやろ、お前ん中には一護の霊圧が有る…んなもん今つこうたら耐えられんなって死ぬんはお前や…)

 

その中に在る、平子真子の心配の情…其れを今のヒユが知る術は無い

 

 

 

 

__________________________

 

 

〜富士山・山頂付近〜

 

 

 

「やっぱり何も居ねぇぞ」

 

『…そう』

 

黒崎一護と朽木白哉は2人で富士山の麓から山頂まで移動していた。道中キャンサーはほぼおらず山頂に来てもやはり影一つ無かった

 

「…なんか隠してるんだろ」

 

訝しげな顔をしながら電子軍事手帳に言葉を投げる一護、だが司令官からの返事は酷く淡々としていた

 

『別に。只、今私達の間である仮説が出てるの。其れを今の貴方達に話す必要は無い…其れだけよ』

 

「そうか」

 

其れを深く追求する必要は無いと考え、素っ気無い返事を返す

 

『お疲れ様、此で任務は終わりよ。今から迎えのヘリを向かわせるから待機しておいて』

 

そして電子軍事手帳の通信が切れ、再び静寂が訪れた。だがその静寂も直ぐに壊される

 

「黒崎一護…」

 

「んだよ白哉」

 

辺りを見回していた白哉が、不意に声を掛ける

 

「兄は、セラフ部隊について違和感は感じぬか?」

 

「違和感…?_んなもん感じねぇけど」

 

「…そうか」

 

「何だよ、何か気になる事が有るなら言えよ」

 

「……この事は呉々も他の、特に彼女達には伝えるな」

 

「分かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…あの基地の墓標が有る場所には、何の霊子も感じ無かったのだ」

 

 

「…!?」

 

 

 

 

 

 

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