ライフストーンの方がありがたいとか思い始めてた少し前。
そして今じゃ……
”どっちもいっぱいくれ”
という最悪の結論に至った自分…()
〜月城・蔵side〜
「っ…」
後ろで巻き起こる圧のようなものにあてられてか、横にいた月城最中が背筋をぞくっと震わせた。そしてその顔には…普段滅多に見せない笑みが浮かんでいた。
「どうしたんだい、月城ちゃん」
そんな顔を見て、蔵が声をかけた。
「いや…、やはりあの圧のようなものを受けると自然と笑みが浮かびそうになる…」
「やれやれまったく…、月城ちゃんはアイツにゾッコンだね…羨ましいよ」
やれやれと首を振りながら答え、最後に声量を落とし言葉を放つ蔵。月城はそんな蔵に気づかず口を開いた。
「黒崎一護と戦い逢うためにも、まずはコイツだな」
目の前にその巨体を畝らせながらこちらの様子を伺うキャンサーを見て2人は再び気を引き締めた。
「そうだねぇ、あれほど大口を叩いておいて負けたら笑いもんだよあたいら」
「我と蔵が組めば負ける筈が無いだろう___いつも通り頼む」
「分かってるよ、月城ちゃんのカバーはあたいに任せな!」
お互いセラフを構えた瞬間、目の前にいたキャンサーが身体を畝らせる。
「行くぞ…、蔵…!!」
「あいよ!!存分に暴れてきな!!」
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〜ユイナ・白哉side〜
(ヤツはなんだ…?今まで見てきたキャンサーとはあまりにもかけ離れている…)
白哉は目の前にいるキャンサーを冷静に捉え、刀を抜き放ち特徴を見る。
「始まった見たいですわね」
「ええ、あの二人なら心配はないでしょう」
「誰がなんと言おうともあの二人はセラフ部隊最強のコンビ…、人数では私達の方が多いのですから負ける訳には行きませんね…ね、白河さん」
「ああ、月歌達の方も始まったようだ。我々も目の前のキャンサーに集中せねばな」
「白河部隊長、陣形はどうする?」
ある程度の特徴を眺め、白哉がユイナに問いかけた。
「私と朽木白哉の2人で前に出る。防御は菅原に集中してもらいたい」
「ええ、私が全力で盾になりますわ」
「小笠原と桐生には遠距離からのサポートを頼めるか?」
「了解しました」「この天才剣士にお任せ下さい」
(…剣士)
白哉が内心でそう思うが、本人にバレてしまえばめんどくさいので言わない。
「朽木さんは後でシバきますからね」
「…!?」
心でも読まれたかと言わんばかりの反応を示した白哉がしてやったりという顔をする小笠原。
「…驚きましたか?」
「…」
「2人とも、そこまでだ」
だが前に立つユイナが言葉を放ち小笠原と白哉の空気が一斉に変わる。
「来るぞ!!」
その声に全員が頷き、ユイナと白哉が駆け出した。小笠原と桐生はセラフを構え視線を2人の周りへと映す。
「散れ、千本桜」
自身とユイナを包むように展開された千本桜、ユイナも舞う千本桜を見ながら頷く。
(見せてやろう、30Gの結束というものを…)
目の前にいるキャンサー目掛けそんな想いを抱きながらユイナは駆けて行った。
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〜月歌・一護side〜
「うおおおおおおっ!!」
目の前のキャンサーが身体を振るい、空中にいる一護を打ち落とそうとする。
「っ…!!」
横払いの攻撃をすんでのところで避け体勢が逆向けになるが、その際生まれた隙を見逃す一護ではなかった。
「月牙天衝ッ!!」
キャンサーに放たれた月牙天衝、その風圧が後方に回っているユキ達にも届いていた。
「悪くない一撃じゃ…」
「ひとまず任せてください!」
「うちかてやれるとこ見せたるからな!!見とけよ!!」
「カレンちゃん!おたまさん!めぐみん!行くぞ!!」
地面に着地する寸前に月歌、タマ、カレンの3人と交差する。3人の言葉に静かに頷く一護。
「月歌達の援護だ!!攻撃に入った瞬間を狙う!!」
「ええ!!」
一護の先にいるつかさとユキも準備はバッチリ出来ており、31Aの連携の高さ…レッドクリムゾンの時よりもさらに磨かれていると実感する。
「やあああっ!!」
最初に剣を振るったのはタマとめぐみだった、自らの身体には似合わないサイズのセラフを全力で振るいキャンサーに確実なダメージを与え、そこにめぐみが容赦のない叩きつけを行う
「おたまさん、めぐみんナイス!!」
テレポートで後ろへと下がったタマと交代でカレンと月歌が同時に突っ込んだ。目が着いているのかは定かでは無いが一瞬だけキャンサーの動きが止まる。
「っ…!!下が_____」
次の瞬間だった、キャンサーが突如紫に光り、膨らみを帯びた。
「クソッ…!!」
後ろにいたユキと前にいたカレンが同時に予感に気づくがそれよりも先にキャンサーは全身を絞るような動きをした。
「っ…!!」
隙を与えまいと再びキャンサー目掛け走ろうとした一護が見たのは紫の煙だった。それは月歌、タマ、めぐみ、カレンの全員を一瞬で飲み込み一護も次の瞬間には飲まれていた。
「っ…!!うああっ!!」
すぐさま上の方向へと向き、月牙天衝を空目掛け放つ。次の瞬間には辺りの煙が消え去り視界が元に戻る。
「一護!」
「お前ら、大丈夫か!?」
「うちらは大丈夫や!デフレクタで何とか守れる!」
「姑息な手を使うのぉ…!!」
「…っ」
後衛までは影響は及んでおらず、前衛も多少なりとも混乱はあれど大丈夫だった。ただ…
「國見、大丈夫か?」
「あっ…、はい!」
唯一タマだけ少しばかり気に掛かった。一護が言葉をかけようとする前に、めぐみが言葉を発した。
「無理すんなやタマ、自分えらい顔真っ青やで」
「でも…、それじゃあまた皆さんの足でまといに…!」
「足でまといや思っとるやつなんて誰もおらんがな…、それよりもタマに何かある方が悲しむで」
「めぐみさん…」
「一護、後衛の方までコイツ届けたってくれへんか?_その後またすぐ前衛戻ってきてくれ言うけど」
「…ああ、わかった」
そう言ってタマを片手で拾い上げ担ぐ。そうした瞬間にカレンや月歌、めぐみからとんでもない目で見られた。
「自分…、なんちゅー持ち方しとるか知ってるか?」
「いや、別にいいだろ…?それに軽いから全然平気だ」
「コイツには何を言っても無駄だとワシは思うぞ」
「殺人鬼に言われると見直したくなるっての…」
「とりあえず頼んだ!___あいつももう待っちゃくれなさそうだぜ」
月歌がそう言い振り返ると再び紫に光ったキャンサーが膨らみ始めていた。
「完璧に膨れ上がる前に叩けばええねんやろ?」
「恐らくな」
「叩いて殺す…!!」
一護はそのまま後ろの後衛__ユキとつかさがいる場所まで下がった。
「びっくりした…」
「なんでびっくりすんだよ」
瞬歩で目の前に現れた瞬間、セラフを向けられ手を出す一護。
「今はそんな事言ってる暇ないだろ、それで?__國見に何が?」
「少し体調が悪ぃみてぇだ、多分さっきの霧で良くねぇもんでも吸い込んだんだろ」
「不甲斐ない…」
下ろしたタマがそう言って拳を握る。
「んな自分を責めるこたねぇよ。逢川も言ってたようにお前に無事でいて欲しいんだ」
「黒崎さん…」
地に置いた斬魄刀を拾い上げ月歌達の方へと振り向く。そして再び向かう前に一言だけ発した
「あんまり気負いすぎるなよ」
そう言って次の瞬間には消えていた。
「あーもう…、忙しい奴だな…」
「…?國見さんどうしたの?」
「…あっ、いえ…別に!」
つかさに言われ、反応するタマ。そういうタマは、いつもより深く軍帽を被っていた。
「っ…!コイツ硬ないか!?」
「いや!でもさっきより鈍い!!」
「鈍いならそのまま叩いてやるわァ!!ワシに恥かかせおって!!」
3人となった前衛のまま、ひたすらにキャンサーを叩き続ける。紫のキャンサーは攻撃こそ厄介だがパターン化しているのか段々と簡単に攻撃をかわせるようになっていた。
「コイツッ…!?」
だが次の瞬間、紫色の物体を上へと吐き出した。その物体は月歌達の頭上を悠々と超えていき____
「ユッキー達だ!!」
相手の目的にいち早く気付いたのは月歌だった、急いでユキ達に知らせようとする。
『ッ_____らぁっ!!』
だがその前にその紫の物体が真っ二つに斬られ空中で爆散する。次の瞬間には一護が月歌達と立っていた。
「一護っ!!」
『悪ぃ、遅れた』
「一護すげー!!」
『!?』
仮面を間近で見るのは始めてのはず、織姫の時も間近で見せた時は怯えられていた。だが月歌達は怯えるどころか逆にすげー!!とかかっこええやん!!とか、そんな言葉が投げかけられていた。
「つまらん考えをするなよ黒崎一護!__ワシの方がよっぽど怖いわ!!」
カレンの言葉に唖然とする
『……』
「そうそう、うちらには殺人鬼おるからなぁ…。今更仮面付けてもビビらんで」
「ああ、それが一護なりに頑張って手に入れた”皆を護る力”なんだろ?__ならそれを否定する意味も理由もないよ!!」
そういった月歌の後ろで、後衛からの攻撃に怯みが生まれ始めているキャンサー。正直今ここで言うかと思ったがそれよりも先に笑みが零れた。
『ははっ…!___ありがとう、お前ら』
「よし…行こう!!」
「おう!」「ふっ…」
キャンサーの方向へ全員が視線を向ける、キャンサーは後衛の攻撃に苛立ったのか再びあの攻撃をするべく身体にエネルギーを溜めていた。
「させるかァッ!!!」
だが横面をめぐみの大剣型のセラフで殴り飛ばされ暴発する。
「うおっ…!?」
暴発に巻き込まれかけたのを危ういところで一護が拾い上げる。
「すまん、助かった!」
『ああ』
「なら溜められないように掻っ捌く迄よォ!!」
カレンがそう叫び鎌を振り回しキャンサーへと連撃を叩き込む。だがキャンサーもそこまでやられている訳でもなく身をよじらせてキャンサーの上に着地しようとしていたカレンの地点をずらす。
「なっ…!?」
着地場所がなくなり空中に自由落下状態となったカレン、キャンサーはそのまま勢いをつけて身体をよじらせ回避ができないカレンに向けて身体をぶつけようとする_____だが…
「っ…!!」「っ…カレンちゃん大丈夫!?」
その身体を受け止めたのは一護と月歌だった、かなりの勢いのはずだが悲鳴をあげることなく月歌が受止めていた。
(コイツ…弱ってるのか…?)
一瞬の手応えが最初に喰らった時よりも軽く感じていた。
「一護…!」
『…ああ!!』
2人が同時に武器に力を込め、そのまま押し返す。そうしてもう一度距離を取った。
『もうこれ以上隙は作れねぇぞ…!』
「ああ…、何かしらの一撃を与えて隙を作らないと…」
『あたしらを忘れんなっての!!』
突如軍事電子手帳からユキの声が響き、次の瞬間に凄まじい一撃がキャンサーを襲った。
「ユッキー!!」
振り返ればユキが親指を立ててこちらを見ていた。どうやらあの一撃がかなりの負担になったのか膝を着いていた。
「隙出来た!!」
「おっしゃあ!!行くで!!」
「先に倒すのはこのワシじゃあああっ!!」
先手を打ったのはめぐみとカレン、2人がキャンサーを挟み込むように立ち上がりそのまま全力の力を込めデフレクタを叩き割ってゆく。
キャンサーが金切声を上げた瞬間、デフレクタが砕け散り周りに飛散していた。
『今だ…!!うおおおおおおああああッ!!』
天鎖斬月に霊圧を注ぎ込み、自らの斬撃に変えて放とうとした瞬間だった。
「ちょっと貰うねそれ」
『は?』
月歌がまるでロウソクに火を移すかのように自らの二刀のセラフに一護の霊圧を流していた。
『んな事出来んのかよ!?』
「なんか出来た!!すげええ!!!」
お前も知らなかったのかよと全力で叫びながらもそのまま目の前のキャンサー目掛け2人が放つ。
『月牙天衝!!』「月牙天衝!!」
何故かふたつとなった月牙天衝がキャンサーを包み襲いかかる。2倍とはいかなくともキャンサーを葬るには充分な火力だったのかそのままキャンサーは爆散した。
「はぁ…勝った…!!」
「お前にはほんと驚かされることばっかだ…」
背伸びをする月歌の横に立っていた一護がそう言い、月歌が
「でしょ?それが新時代のスターだよ」
「んだそれ…ははっ…」
「ドヤ!___はははっ!!」
「あっははは!!」
霧が晴れる中で、月歌と一護がお互いの顔を見てずっと笑っていた。それは可憐とめぐみが近づくまでずっと続いていた。
これ虚化って千年血戦篇見てたら一護出来るんじゃないかって思うんですよね(未だ心配なところ)
だってやっと尸魂界に着いた一護が空に上がって、大量に殺された仲間達をみて、明らかに瞬歩とは違った移動したじゃないですか()
仮面はなけれど、虚の力っぽそうなのですがどうなんすかね()
作者のXです。このような作品を作っている主の生態はここにあります
https://twitter.com/NLAS1106?t=w8Xgm-0H20wuB5PtJmu4fQ&s=09