最近は前よりも筆が乗りつつあるんですよね!!でも仕事の休み時間とか休みの日とかにちまちま書いてるせいで遅いですけど……
ヘブバンもそろそろメインストーリー更新…くるかなぁ
「なっ…!?」
『…!?』
突如動きが様変わりし目の前のキャンサーを瞬殺した東城つかさ。その変貌っぷりにその場にいた一護達のみならず司令官さえ驚きを隠せずにいた
『東城さんの機動力、判断力共に70%以上上昇…まるで別人のようなデータです』
「つ、つかさっち…!?お前本当につかさっちなのか…!?」
絶句していた31Aだが、月歌が最初に動き出し静かに目を伏せている東城へと声をかけた。
「…ええ」
「何だよ…、何かキメたのかよ…!!」
返す言葉でさえもはや別人のようになってしまっている東城に流石の月歌もたじろぐ
「何もキメてないわ、ところで…」
「…ん?」
困惑する月歌を他所に東城が指をさし、目の前の月歌へと言葉をかける
「各隊員への指示判断が僅かに甘いわ、31Aは戦闘継続力に優れる故、個の力に頼りすぎるきらいがある」
「つかさっち…?」
「あの場面は部隊ごと距離を取って敵の包囲網から離脱。体勢を立て直すべきだったわ」
いつもの東城なら言わないであろう言葉を次々と月歌へと投げかける。
「その方が月歌さんと逢川さん、それにあの男の攻撃力を活かした波状攻撃が側面からかけられたはずよ」
「お、おう…」
「なんで俺だけ名前じゃねぇんだ…?」
自分だけ”男”と名前を省かれた一護が不満気な声を漏らす。
「集団戦での教訓は今までの訓練でも学んできたことでしょう?そのタイムラグを覚えて指示のタイミングを修正するべきよ――今のままじゃいつか必ず31Aは全滅ね」
「は、はぁ…」
「…すごい」
「……」
淡々と言い続ける東城に可憐も、逢川もタマも…全員がただ聞くことしか出来なかった。
『素晴らしい判断ね、それでやってみなさい』
ダメ出しとも言える数々の指摘を受けた31A、だが手塚司令官はそれでもう一度という指示を出す。
「…」
(…?)
月歌達と同じように再び戦闘態勢を取ろうとする一護だが、視界の隅に入った和泉に気を取られた。全員が東城に対しびっくりしているのは確かなのだが…あの横顔から読み取れるのは驚きなどでは無い、もっと別の何かだと悟らせる。
(何考えてやがんだ…和泉の野郎)
再びエミュレータ空間へと変わる、その中一護は何を考えてるのか分からない和泉へと視線を向けていた
「想定される遠距離攻撃の水準を達成しました、デフレクタ残量も安全水準です」
東城の異変の後、言われるがままに再び訓練へと入った31A。最初は疑心暗鬼だったが結果は1発合格に終わった。
「お見事、フェーズ3はクリアよ」
そう言われ全員の肩から力が抜ける、一護も斬月を背中へと背負う。
「おいつかさっち!すげーじゃん、戦い方もそうだったけど言ってることも頭良い奴みたいになってたぜ!」
「ふぅ…」
セラフをしまい、息を吐く東城へとテンション高めの月歌が歩み寄る。さっきまであんなに困惑してたのに他のメンバーとは違い、月歌はもう様子のおかしい東城へと適応している。
「うっ…!」
「つかさっち!?」
だが次の瞬間、再び頭を抑えよろける東城。月歌がすかさず支える
「なんや、具合悪いんかいな!」
「大丈夫ですか!?」
頭を抑え息が少し荒くなる東城に、流石にただ事ではないと感じたのか31Aのメンバーが全員走り寄る。
「少し、休ませて…」
「医務室に運ぼう…!」
「それだけは…やめて…!」
すぐさま運ぼうとする月歌を…東城が制服の裾を掴んで拒絶する。
「なんでだよ…!」
「…っ」
月歌が訳を聞くが、もはやそれを返す余裕すら今の東城には無く、ただ月歌の腕の中で苦痛に顔を歪めていた。
「とりあえずお前らの部屋に運ぶぞ!」
「分かった!みんな運ぶぞ、手伝って!」
理由は何となくだが理解した一護が提案し、月歌が頷く。
その後東城を何とか31Aの部屋へと、東城を連れ帰ったのであった。途中軍の人間にバレたら不味いのではと思いつつ進む一護だったが見られても特に何も言われるわけでも無くひとまず安堵するのだった
――――――――――――――――――――――――
「…はぁ」
東城つかさを31Aの部屋へと運び込んだ一護達、だが……
『よくよく考えればさ…女子部屋に一護って入っていいっけ…』
『やべ……確かにマズイよな』
そう、年頃の女性の部屋に年頃の男性が入る。それは様々な観点から大丈夫なのだろうかという問題が発生し仕方なく一護は部屋を出てそこら辺をほっつき歩いていた
とは言えども心配なものは心配、茅森月歌達のことだろうし目が覚めたら連絡のひとつは寄越すだろうと思っていてもこうどこか落ち着かない。
「どうしたもんかな…」
ひとまずそこら辺をうろちょろして気を紛らわせようとした時だった。
「よ、よう黒崎」
「ん…?――――――――お前…」
後ろから声をかけられ振り返る、振り返った先には水瀬いちごが立っていた。だがいつものような覇気は無くなんなら凄く気まずそうにしていた。
「ちょっと相談したいことがあってだな…今大丈夫か?」
まさかコイツから相談を受けることになるとは――そう思いつつ一護は返事を返す。
「おう、別に大丈夫だぜ」
ひとまず立ち話もなんだということで、カフェテリアの近くのベンチに2人は腰掛けた。
「んで、話ってなんだよ」
「実はよ…」
「つまるところあれか、最近蒼井が避けてるような気がしてお前なら何か知ってんのかって事か」
気まずそうないちごに代わり話を振った一護、最初は言葉を選びながら話していたのだが何も言わずに黙って聞いていると、途中から水瀬いちごがまるで最近娘から冷たくされている父親のような感じがしてきていた。
「改めて言うんじゃねぇ…!!恥ずかしいだろうが!!――――事実だけどよ」
「お前案外そういうとこに弱いよな、姉妹揃って殺し屋って聞いてたからもっと情なんてもんはねぇかと思ってたぜ…」
「うっせー、別にいいだろ__それで、何か知らねぇか?」
話を戻したいちごがグイッと身を乗り出す。だが一護は首を横に振った
「悪ぃ、最近蒼井とは話せてねぇんだ。それにアイツ最近コソコソしてるって言う情報あるからな…」
一護でさえ、一時期あんなに顔を合わせていた蒼井とは出くわせていない。ある日はトレーニングルームにいるという情報が耳に入ったり、ある日はショップ付近やモール辺りで見かけたという情報が耳に入ったりするだけで姿は見えていなかった
「それどこ情報だよ…!?」
「さ、さぁ…!!風の噂ってやつだよ…!!」
尚、その情報源はコンである。今コンについて説明するのもめんどくさいため風の噂ということにしておく。
「まぁそういう事にしといてやるか…」
「上から目線すぎんだろ…」
「…お前で何も分からねーなら仕方無いよなぁ、別あたっても無理そうだし、てか蒼井のヤロー普通に身体能力高ぇからすぐに振り払われるし…」
「アイツはアイツで何かあんだろ、少なくともお前らのことは嫌いじゃねぇはずだぜ」
「おう…、そうだといいんだけれどよ」
「なんでそこ自信ねぇんだよ…」
「…あ、後さ」
「んだよ…」
「お前ってストラップとか、どう思う?」
「ストラップ…?」
突如蒼井から話題がストラップへと変わり、一護が聞き返す。
「いや、あのよ…レッドクリムゾン討伐前に蒼井に渡した花の腕輪があるんだけどよ。アイツあれがもう腕輪として機能しねーってのに今も飾ってやがんだよ…」
いちごの言葉に一護も妙に納得する。
確かに蒼井の性格ならそういうものはどれだけ時間が経とうと大切にしようとする。だが彼女達が渡したのは花で作られたもの。
いつか必ず枯れて別れの時が来る。なのでその時が来ても寂しくないように蒼井に気持ちのこもったなにか別の――それこそ永遠に形に残るようなものをあげたい。そういう事だった
コイツ本当に底無しに良い奴だなと思いつつ、一護も頭を捻る
「それで何がいいかなって、アタシだけじゃ決めらんねーんだよ」
「なんで俺に聞くんだよ…、それこそ同じ仲間に聞きゃいいだろ?」
「小っ恥ずかしいんだよ…!!それにすももは最近ビャッコと一緒だし、柊木にも聞づらいし……樋口は…分かるだろ?」
「あー…、すげぇ分かるぜその気持ち。アイツそういうのに無頓着そうだしな」
渋い顔をしながらいちごが言う。一護もそうだが樋口の普段の言動はマッドサイエンティストに近い。最近いちごやすももなどのお陰でまーだマシになっているという噂を度々耳にはしているが…密かに信じがたくはある
「でも俺に頼ったところで、進展は得られねーとは思うぜ…俺も俺で色々あるからよ」
「そうだよなぁ…」
「でも、仲間から貰うもんはなんでも嬉しいんじゃねぇかな」
一護もかつて、1度だけとはいえ死神としての象徴である自らの斬魄刀”斬月”に仲間から託されたストラップを付けて戦いに挑んだことがあった。あの時は偶然なのか分からないが普段にもまして力が溢れていたような感覚があった。
それに因幡影狼佐の斬魄刀の力である來空の力である空間移動___その技から放たれる背後からの一撃に対応出来たのも、ストラップやそれを取りに行こうとしたコンのお陰が大きい。
「黒崎…」
どこか懐かしむような表情をする一護に、いちごが何かを言おうとする――だが察したのかそれ以上の追求は無かった。
「あとはテメェ次第だ、どんなもんを渡すか…それはお前がしっかり悩んで決めたほうが本当に気持ちが伝わるってやつだぜ」
口に出したもののこういうキャラじゃねぇなと一瞬で後悔する。だがいちごが一瞬目を見開いて…そして直ぐにその目に光が宿った
「ああ、そうだな……そうだ。アタシなんか焦っちまってた…」
「焦る必要なんかねぇだろ、お前らはこれからもずっと仲間じゃねぇかよ」
「その言い方だと黒崎が消えちまうみてぇな言い方になってんぞ…、まぁとりあえずはありがとな」
そう言ってすぐさま商業施設のある方へと走り出すいちご、一護はそれを優しい目で見届けていたが――姿が見えなくなった途端…優しい目が憂いを帯びる。
「あぁ…お前らがそう言ってくれてるだけありがてぇよ…」
黒崎一護は甘い男である。心の中にある迷いは未だ振り切ることが出来ず…
やがてその甘さが周囲に多大な影響を与えることなど…誰にも予想出来ない
水瀬いちごは仲間思いにきまってる!!!!(大声)