ポケモンセンター
アスカ達は食事を終え、部屋に戻ろうとした時ロビーでトレーナー達が騒いでいる場面に遭遇した。
「おい。何かあったのか?」
カイトは近くに居たトレーナーに声をかけた。
「この近くで殺人事件だよ」
「殺人事件?」
「あぁ。チンピラの男達が殺されてのが見つかったんだよ。犯人はまだ捕まってないらしい」
「マジで?」
トレーナーから理由を聞いたアスカは二人に気付かれないようその場を離れた。
『センター内に居る皆さんに通知します。センター内にいる皆さんに通知します。本日、この街で殺人事件が発生しました。犯人は現在も逃走中で警察は現在もこの街に潜伏していると推測しています。安全のため、センターの出入口はただいまを以て完全施錠し、明日の朝までセンター内の皆さんはセンター内に留まってください』
ポケモンセンター全体にジョーイのアナウンス放送が流れた。
「外出禁止か」
「仕方ないよ。アスカ、部屋に行こ……あれ?」
エリーはアスカが居ないことに気付いた。
「ねぇ、アスカは?」
「え?あれ?」
ウィーン
「「?」」
二人は自動ドアの駆動音を聞こえ、入り口を見ると荷物を持ったアスカがポケモンセンターを出て行った。
「え!?」
「皆さん。今からドアに鍵を掛けますよ」
「あ!待ってジョーイさん!」
「はい?」
ドアを施錠しようとしたジョーイをカイトは呼び止め、ジョーイは手を止めた。
「今、俺達の友達が出て行っちゃったんです!」
「何ですって!?その人放送は聞いてたの!?」
「聞いてと思うんですけど……」
「だとしたらどうして?危険なのはわかってるはずなのに……」
「兎に角、俺探して連れ戻します!」
「あ、カイト!」
「待ちなさい!!」
カイトとエリーもジョーイの声を無視してアスカを探しにポケモンセンターを出た。
ポケモンセンターを出たアスカは人通りの無くなった夜道を歩いていた。
「……出てきたら?」
アスカは足を止めて声を出した。すると路地裏から男が姿を表した。
「何だ、気付いてたのか」
「…あんた、タゴツの息子のボディーガード」
アスカは男が以前共に過ごしたタゴツの三人息子の長男、アツキのボディーガードのウォンだと気付いた。
「あぁ。あん時以来だな」
「……チンピラを殺したの、お前か?」
「あぁ」
「理由は?」
「ちょいとお前の事を聞こうとしたら、あいつらナイフをチラつかせて金盗ろうとしたんだぜ?正当防衛だよ」
「今、わたしのことを聞こうとしたっていったか?」
「あぁ」
「何故だ?」
「お前を探してたんだよ。頼まれてな」
「……スパルタンか?」
「あぁ」
「お前、今スパルタンの部下なのか?」
「雇われたんでね。お前のこと聞いたぜ」
「どこまで?」
「全部」
「……」
一方、カイト達はアスカを探していた。
「何処だよ?」
「ねぇ、カイト。一旦戻らない?殺人犯がまだいるかもしれないんだよ?」
「だからだよ!危ないから早くアスカを見つけないと」
「で?あいつの目的も聞いたのか?」
「「?」」
2人は自分達の先の曲がり角から声が聞こえた来て、2人は曲がり角の影から先を見ると、アスカがウォンと立っていた。
「アスカ?」
「聞いたぜ。正直飛んでもない計画だよな?トレーナー兵士計画」
「トレーナー兵士化計画?」
エリーはウォンが発した“トレーナー兵士化計画”を復唱した。
「内容わかってるのか?」
「あぁ。ポケモンの能力を軍事利用するため、ポケモントレーナーを兵隊にさせる計画。そんであの博士は若くて早い内にやるのが良いって考えて、親無しや捨てられたガキを殺し屋や兵隊にするってもんだろ?そして、お前もその計画に参加していたってことも聞いたぜ?」
ウォンはアスカを指差しながら、彼女もトレーナー兵士化計画に加わっていたと言った。
「で?連れ戻しに来たのか?」
「そう言う事だ」
ウォンはサプレッサー付き拳銃抜いた。
「大人しく捕まってくんね?」
ウォンか要望するとアスカはベアボウを取り出した。
「断る」
「そうか」
「かえんほうしゃ!」
「チャオ!」
「何!?」
アスカとウォンの間に炎が飛んで来て2人は距離を取った。
「アスカ無事か!?」
アスカの下にカイトとエリー、そしてカイトのチャオブーが駆け付けた。
「何で…?」
「兎に角逃げよう!」
「チャオブー!もう一度かえんほうしゃ!」
「チャオ!」
チャオブーは時間を稼ぐためにウォン目掛けて“かえんほうしゃ”を発射した。
「…くそ!」
チャオブーの攻撃でウォンを牽制している隙にカイトとエリーはアスカを連れてその場を離脱した。