「テメェ……俺の友達になにしやがる!!」
「何で……」
アスカは拒絶したカイトが戻って来たのを見て困惑した。
「友達だからだよ」
「……は?」
「友達だからだ。それ以外に理由が要るか?」
「……何それ」
「とにかく、友達を助けるのに理由なんて要らないんだよ」
カイトはアスカを助けに来た訳を語ったが、アスカはあまり理解が出来ていなかった。
「なんだよ……随分お友達に恵まれてんじゃないの」
ウォンはチャオブーに蹴られた脇腹を押えながら立ち上がった。
「邪魔すんだったら、容赦はしねぇぞ」
ウォンはカイトとエリーに銃口を向けた。
「ドラパルト!」
「ドラ!」
「!?」
アスカがドラパルトを呼ぶとドラパルトが姿を現し、ウォンに攻撃を仕掛けた。
「ポケモンだと!?」
「そう、ポケモンと連携して戦闘する。それがトレーナー兵士の戦い方だよ」
アスカはリアボウを矢を撃ちながら、ドラパルトは壁をすり抜けたり等のトリッキーな攻撃と連携し、トレーナー兵士なりの戦闘でウォンを圧倒し始めた。
「スゲェ……」
カイトとエリーはアスカの本気の戦闘を見て唖然とした。
「っチ!こいつはかなり厄介だな……ん?」
ウォンはパトカーのサイレンが徐々に近付いて来るのに気付いた。
(気付かれたか。潮時だな)
ウォンは引き際を悟ると閃光弾を投擲した。
「「「っ!」」」
閃光弾は炸裂し、辺りに強烈な閃光が走りアスカ達は一瞬怯んだ。アスカはウォンを攻撃しようとしたが、ウォンは既に撤退しており姿は無かった。
(逃げたか)
「アスカ……」
戦闘が終わり、アスカを心配したエリーはアスカに声をかけた。
「……ありがとう」
「え?」
「助けてくれて」
「あ…当たり前だろ?俺達友達なんだから」
アスカの礼の言葉にカイトは笑顔で返答した。
「……でももう関わらない方が良い」
「え?」
「さっきも見たでしょ?あいつらは戦闘のプロ。相手を殺す事も厭わない連中だ。死にたくなかったら、もう関わらな方が良い。……じゃ」
アスカはカイトとエリーに自身への関与を止めるよう伝えると、その場から去った。
「……アスカがあんな事言ったのは、私達を守る為だったんだね」
「あぁ」
カイト達はアスカが自分達を拒絶した真意を悟った。
「俺だ。アスカを見つけたが、警察が来そうだったんで撤退させてもらった」
ウォンはスパルタンに一連の経過を報告した。
『了解した』
「どうする?追うか?まだ遠くには行ってないはずだ」
『いや、一先ず君は戻ってくれ。別の追手を出す』
「別?」
『あぁ、目には目を歯には歯、トレーナー兵士には同じトレーナー兵士をだ』
「そうか、んじゃ、俺は一旦戻る」
「話は聞いたな?出番だ。まずは君が先陣を切ってくれ」
ウォンとの通話を終えたスパルタンは横に居る少女に話を振った。
「了解しました。準備出来次第出発します」
「頼んだぞ、スズメ」
スズメと呼ばれた少女は命令を受けるとほくそ笑んだ。
「私の役に立ってください。アスカ」