ポケットモンスター アスカ   作:AS365

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水中洞窟

「おい!まだ見つからないのか!」

ハンター達は湖に落ちたアスカと彼女が抱き抱えたプロトーガを捜索したが、見つからずリーダーは部下に八つ当たりした。

「おい!本当にあの女に当たったのか!」

「間違いないわ」

「んじゃ何で見つんないんだよ!もう時間的に水の中で死んでる頃だろ!」

「知らないわよ!文句ばっか言ってないであんたも探してよ!」

ハンター達は目的がなかなか達成出来ない事に苛立ち始めていた。

「……グループ仲最悪だな……多分生きてるな」

カツジは内輪揉めをするハンター達を見て呆れていた。それと同士にアスカが生存しているのを確信した。

 

「「ぶはぁ!」」

カイトとエリーは水中から顔を出した。

「アスカ!しっかりしろ!」

2人は水からでるとプロトーガと一緒にアスカを引き揚げた。

アスカに湖に落とされた2人はアスカを運ぶプロトーガを発見し、プロトーガに手を貸してアスカを水中にある洞窟の中に連れて来ていた。

洞窟の中は湖底からUの字になっており、出た先の空洞には空気があった。

「湖にこんな洞窟が……」

「エリー!アスカが!」

エリーは湖底に空気のある空間がある事に驚いていたが、カイトに言われてアスカを見るとアスカは意識を失っていた。

「マズイ!息をしてない!って先ずこれか!」

カイトはアスカの肩に刺さった銛を抜こうとした。

「待って!先ずは心肺蘇生しないと!このままじゃアスカは酸欠を起こして死ぬわ!」

「あ、そうか!…でも……」

エリーは銛の摘出よりも心肺蘇生を優先させた。カイトもそれに気付いたが、心肺蘇生と考えて戸惑った。カイトも心肺蘇生のやり方は何となく知っていたが、心臓マッサージと人工呼吸をしなければならず、その為にアスカの胸を触る事とアスカに口を着ける事なるため躊躇してしまった。

(大丈夫か?セクハラにならないか?)

「退いて!」

躊躇するカイトを見たエリーはカイトを突き飛ばし、変わりに心肺蘇生を開始した。

「…!グボ!」

エリーが心肺蘇生するとアスカは口から水を吐き出し、息を吹き返した。

「アスカ!分かる!?」

「……」

アスカは衰弱していたが、意識ははっきりしており、エリーに頷いて返答した。

「今から銛を抜くわ。バタフリー」

エリーはボールからバタフリーを出した。

「バタフリー。しびれごな」

エリーはバタフリーに”しびれごな”を出すよう指示すると、バタフリーはアスカに”しびれごな”を振りかけ、即席の麻酔をかけた。

「よし。これで少しはマシになったと思う」

エリーは感染防止の為の手袋をすると、アスカの肩に刺さった銛を掴んだ。

「行くよ」

「……っっ!」

エリーは銛を少しづづ引き抜いた。

「一気に引き抜くわ」

エリーはアスカに勧告するとアスカは頷いた。

「……」

「っ……っ!」

エリーは銛を引き抜いた。

「抜けた!今止血するわ!」

エリーは慣れた手付きでアスカに止血処理すると包帯を巻いた。

「終わったわ。お疲れさま」

「ハァ、ハァ、解毒」

「え?」

「これ…毒銛…」

「毒!?」

エリーはアスカから毒銛であると教えられた。

「プロ」

するとプロトーガがアスカにモモンのみを差し出した。

「え……?食べろって?」

「プロ」

アスカはプロトーガの意識を汲み取ると、モモンのみを口にした。

「そう言えば、モモンのみには解毒作用があったけ」

「でも何処から?」

カイトは辺りを見わすと、備蓄してある木の実を見つけた。

「もしかして、プロトーガが集めたのか?それをアスカに」

カイトはプロトーガが備蓄の食料をアスカの為に分けたと察した。

「カイト、ちょっと聞きたい事が」

「何だ?」

「あの時、何でアスカがボスゴドラを撃つのを邪魔したの?」

エリーは先程のカツジのポケモンを撃つのを邪魔したのかを質問した。

「何でって。ポケモンを撃つなんてそんなのダメだろ」

「そのせいで、あのままボスゴドラがアスカの脚をへし折ったら?今回は助かったけど、あなた一歩間違えればアスカを殺してたのよ?」

「……」

エリーの言葉にカイトは反論出来なかった。彼の中ではポケモンは友達であり傷つけてはいけないと考えがあった。そしてあの時もその考えに基づいて行動した。それによりアスカに危害が及ぶと考えもせずに。

「俺は……」

「気にしないで」

「アスカ……」

「それがあなたの生き方なら、それに従えば良い」

アスカはカイトにフォローを入れると起き上がった。

「大丈夫か?」

「楽にはなった……エリー、治療上手いね」

「いろいろあったのよ」

「……そう」

アスカは洞窟内部を一通り見渡すと何かを見つけて近寄った。

カイトとエリーもアスカが見つけた物に近付いた。

「これって、タマゴ?」

アスカ達が見つけたのはタマゴの様な物で、それも1個や2個だけではなく幾つものタマゴがあった。

「多分、プロトーガのだ」

アスカは見つけたタマゴがプロトーガの物であると推測した。

「プロトーガの?」

「うん。多分プロトーガ、いやポケモンは環境が自分に合なくなると適した環境になるまでタマゴの状態で休眠するのかもしれない。だからプロトーガも太古の環境が激変し、自分たちが生きて行ける環境になるまでタマゴの状態で休眠し、そしてこのプロトーガは今の環境が適した状態となり孵化した」

「まるでタイムカプセルね」

「プロトーガは人の目に触れらずにずっと密かに生きて来たのか……もし、これがさっきのポケモンハンターや他の人間達に知られたら」

「乱獲や研究の為にここに進行し、プロトーガ達は人間の好きにされる」

アスカはこの洞窟が人間に知られた場合の最悪の結末をカイトとエリーに話した。

「ここは知られる訳にはいかないな」

「その為には、あのハンター達を倒さないと」

「無理ね。私達は勝てない」

アスカはエリーのハンター撃退案に対して真っ向から反対した。

「あっちにはカツジがいる」

「あなたのお兄さんの?」

「……なぁ、アスカ、あのカツジって奴そんなに強いのか?」

「……はっきり言って、あいつは1人で軍特殊部隊に匹敵する戦闘能力を持ってる。銃撃や格闘は勿論ポケモンの扱いにもピカ1。私が勝てる確率は0.1%以下。挑んだらまず間違いなくやられる」

「そんな奴、どうやって倒すんだよ?」

「……勝負には勝てないけど、試合には勝てるかも」

「「え?」」

「要は、ハンターだけをなんとかすればい。そうするばクライアントが居なくなってカツジは撤退せざる負えない」

「成る程、雇い主を倒せば良いのね?」

「そう」

「どうするんだ?」

「………プロトーガ」

「プロ?」

「……この作戦の可否は、あなたの決断によるわ」

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