「っ」
「これでラスト」
アスカはリーダー以外のハンターを全員制圧していた。
「全員1人で倒しちまった」
アスカがハンターをポケモンも使わず1人で制圧したのを見ていたカイトは唖然としていた。
「残りはリーダーだけ……!避けて!」
アスカが叫ぶとアスカに向かって光弾が飛んで来た。
「見つけたぞ!!クソガキども!!」
光弾が飛んで来た方を見るとコノヨザルと怒り心頭のリーダーが居た。
「よくもやってくれたな。もうただじゃ置かねえ……お前ら全員ぶっ殺してやる!!」
「……見逃してくない?」
「ふざけんな!!…まぁ俺は優しいからな、プロトーガを渡せば半殺しで許してやるよ」
「ムリ」
リーダーはプロトーガを渡すよう要求したが、アスカは即答で拒否した。
「……死ねぇ!!」
完全にキレたリーダーはアスカ達にコノヨザルをけしかけた。
「ドラパルト!」
アスカはハイパーボールを投げるとドラパルトを出した。
「ドラ!」
ドラパルトはコノヨザルを攻撃しようとしたが、ノヨワールが現れてドラパルトを攻撃しようとした。
「お前の相手は僕だよ」
アスカの反対方向からカツジが現れ、アスカ達は挟まれた。
「……カイト、エリー。リーダーは頼む。私はあいつを」
アスカはリーダーをカイトとエリーに頼み、自身はカツジを相手取ることにした。
「勇敢だね。ボクに勝てないと知ってながら挑むなんて」
「正攻法で勝つ気はないさ」
「ブイ!」
「フラ!」
アスカはイーブイとフライゴンも出し、ドラパルトの計3体全てのポケモンも出した。
「1対3って卑怯じゃない?」
「命かかってるのに、卑怯も何も無くない?」
「言えてるね」
「コノ!」
「スワ!」
カイトはスワンナを出し、リーダーのコノヨザルと交戦していた。
「このガキ!」
「プロトーガは渡さない!」
アスカもカツジに対して総力戦を挑んでいた。
「ドラ!」
「フラ!」
「ブイ!」
しかし、アスカのポケモン達はカツジのポケモンの"へんしん"と元々の能力の高さで圧倒されており、アスカもカツジ自身の戦闘能力に終始押されていた。
(通報から10分)
「アスカ、ボクと一緒に戻ろう。博士はボクが説得する」
「嫌だ」
「どうしてだ?自分の役割を放棄するのか?」
「役割?兵士としての役割ってこと?じゃあ何?私も!お前も!あいつの言いなりのまま人殺しだけをして寿命を終えろってか!?」
「ボク達はその為に産まれたんだろ?それがボク達が産まれて来た意味で、存在価値だ」
「……やっぱり価値観違い過ぎるわ」
「……争いってそういう所から始まるんだよな」
「……11分」
「?」
「エリー!」
「了解!」
アスカに呼ばれたエリーは上空に向け信号弾を発射した。
「あそこよ!通報にあった信号よ!」
エリーが発射した信号弾はそこから1キロ程離れた場所にいたジュンサーら警察も確認し信号弾が発射された場所へ向かった。
エリーが信号弾を撃った直後、遠くからパトカーのサイレンが聞こえて来た。
「警察を呼んだのか?」
「言ったでしょ?正攻法で勝つ気は無いって」
「成る程、ボク達と戦っていたのは警察が来るまでの時間稼ぎってことか」
「な!このガキ!」
カツジがアスカ達の意図を察すとそれを知ったリーダーは更に頭に血が登った。
「どうする?何れハンター達は警察に逮捕される。お前も捕まれば博士のこともバレるぞ」
「……頭を取って勝敗を決するか……撤退するよ」
カツジはこれ以上の長居は不利なると判断し手持ちのポケモンに撤退を指示した。
「おい!お前!契約を破棄するのか!?」
リーダーはカツジが勝手に撤退しようとしてるのを見て咎めた。
「あぁ、こっちの事情もあるんでね。その代わり契約料はなしで良いよ」
カツジは契約解除を伝えるとポケモンと共に"テレポート"でその場から消えた。
「クソ!せめてプロトーガだけでも!」
「プロ!」
カツジが消えた直後にリーダーはプロトーガを素手で掴んで逃げようとしたが直後に警察が到着した。
「警察よ!あなたね!通報にあったポケモンハンターは!」
ジュンサーはプロトーガを抱えているリーダーを即座にハンターだと見抜いた。
「あなたをポケモン捕獲法違反の容疑で逮捕します。」
リーダーは警察に囲まれて苦虫を噛み潰したような顔をしたが即座に余裕な笑みを浮かべた。
「おいおい、俺がポケモンハンターだって?俺は、このプロトーガを捕まえようとしただけだよ?」
リーダーはそう言うとプロトーガを離して、モンスターボールを出した。
「モンスターボールなら違法じゃないだろ?」
「そ、それは……」
ジュンサーは法の盲点を突かれてたじろいだ。
「それじゃ、遠慮なくゲットさせてもらうぜ!」
リーダーはプロトーガにモンスターボールを投げた。リーダーが投げたモンスターボールはプロトーガに当ると捕獲システムが起動し、ボールは開いてプロトーガを内部に取り込もうとした。
バシュ!コンコン
しかし、プロトーガはボールに入らずモンスターボールはただ地面に落ちただけだった。
「……は?」
リーダーは予期せぬ事体に間の抜けた声を出した。
「故障か?なら、おらもう一発!」
リーダーは別のモンスターボール投げたが、やはりプロトーガはモンスターボールに入らず地面に落ちた。
「な、何でだ!?」
リーダーは困惑しているとプロトーガに赤い光線が飛んで来て、光線に当たったプロトーガは光線が飛んで来た方向に飛んで行った。リーダーと警官達はプロトーガを目で追うと、プロトーガはアスカが構えているハイパーボールに回収された。
「何私のプロトーガを盗ろうとしてるの?」
アスカはリーダー達に向かってプロトーガを自身のポケモンと宣言した。
「な…ゲ、ゲットしてたのか!?」
2時間前
話はアスカ達が水中洞窟に居た所まで遡る。
「……この作戦の可否は、あなたの決断によるわ」
「プロ?」
「プロトーガ、私のゲットされて」
アスカが立案した作戦はプロトーガを自分の手持ちにし、ハンターがトレーナーのポケモンを強奪している状況を造り出すことだった。
「この判断はあなたに任せる。終わればあなたを解放する」
「……プロ!」
プロトーガは決断を下し、自分からボールに入った。
現在
「人のポケモンを盗るのは泥棒、でしょ?」
「そうだそうだ」
「泥棒は犯罪なんだぞー」
アスカ達の作戦は成功し、まんまとリーダーに窃盗の容疑を着せることに成功した。
「なら、私はこう言うべきかしら?強盗の現行犯で逮捕します!」
ジュンサーはリーダーに強盗容疑を宣告すると警官達はリーダーを取り押さえ、手錠をかけた。
「ご協力感謝します!」
ジュンサーはカイトとエリーに敬礼をした。
「いや、殆どはアスカのおかけで。なぁアスカ!……アスカ?」
カイトはアスカを呼んだが、アスカの姿は無かった。
「……あいつ。またかよ」
現場を離脱したアスカはプロトーガをボールから出した。
「プロトーガ、作戦は上手く言ったわ。後はあなたの自由よ」
アスカはプロトーガを逃がそうとしたが、プロトーガはアスカから離れようとしなかった。
「……まさか、私と一緒に来たいとか?」
「プロ!」
アスカはプロトーガか自分に同行することを望んでいると察すると、プロトーガはそれを肯定した。
「……危険を伴うわよ。命の危険もある?それでも来る?」
プロトーガはアスカの勧告を聞いても意思を変えようとしなかった。
「じゃあ、行こう」
アスカはそう言うとプロトーガをボールに戻した。
「成る程。考えたね」
カツジは一連のことを遠くから見ており、作戦を立案したアスカを称賛した。カツジは出発するアスカを見送った。
「じゃあボク達も行こうか、ミュウ」
「ミュ」
カツジのポケモンは"へんしん"を解くと正体であるミュウの姿に戻った。
「アスカ、また会おう」
カツジはミュウの"テレポート"で帰投した。