カイトはフシギダネに、エリーはゼニガメに懐かれ、戯れており、アスカはヒトカゲに懐かれたが少し困惑していた。
「あらあら、完璧に懐ついちゃったみたい」
ナミは3人と3匹を見て微笑んでいた。
「いや、笑ってないでどうにかして……?」
アスカはヒトカゲが何かを持っているのに気付いた。
「……石?」
よく見るとそれは宝石の様な石だった。
「あれ?こいつも持ってるぞ」
「こっちも」
カイトとエリーもゼニガメとフシギダネが同じ様な石を持っているのに気付いた。
「あぁ、それはその子達がずっと持ってるの。何の石かは分からないけど、肌身離さず持ってるから余程大切な物みたい」
「……」(この石、確か…ん?)
アスカはヒトカゲ達が持っていた石に見覚えがあったが、センター内がやけに騒がしことに気を取られた。
「何か騒がしいな」
「あの、どうかしました?」
「ポケモンをモンスターボールから出そうとしたんだけど、モンスターボールが機能していなくて。何か私だけじゃなくて他の人も同じみたい」
ナミは近くにいたトレーナーに声をかけると。トレーナーはセンター内にいる全ての人間のモンスターボールが機能停止に陥っていおり、ポケモンの出し入れが出来ない状態になっていた。
「本当だ」
「私も…ってスマホも通信不能?」
カイトとエリーもモンスターボールが使用不能になっているのを確認し、更にスマホも不通になっていることに気付いた。
「……」(モンスターボールと通信不能……まさか)
「何だろ?故障かな?」
「いや違う……?」
エリーは偶発的な事故と予想したがアスカは否定したのと同時に空気中に違和感を感じた。
「……!口と鼻を塞げ!」
「「「え?」」」
アスカは違和感の正体に気付き、カイト達に空気を吸わないようす言うとカイト達はそれに従って口と鼻を手で塞いた。
「あれ?……何か……」
ドタ
「え!?ちょっと!どうし……」
ドタ
センター内にいた人間やポケモン達は次々と意識を失って行った。
「何だ!?……ん?」
カイトは突然のことに困惑したが、よく見ると大気中に粉末のような物が浮遊しているのに気付いた。
「これ……“ねむりごな“?」
「あれ?残ってる奴らいるの?」
カイトは浮遊しているがポケモンの技の“ねむりごな“であると推測した直後にガスマスクを装着した少年がパラセクトを連れて来た。
「ん?お前ら、報告にあったアスカと絡んでる奴らか?」
「お前…トレーナー兵士か!」
カイトは少年がアスカのこと知っている素振りを見せたことからトレーナー兵士であると推測した。
「あぁ、アスカ同じトレーナー兵士のリックだ……で、アスカはどこ?」
「え?」
リックはアスカの所在を聞き、カイトは周りを見るといつの間にかアスカの姿はなかった。
「パラ!」
「!?」
リックは周りを見てアスカを探していると、突然パラセクトが飛んで来たネットに捕まった。
「っ!どぁ!」
リックはネットが飛んで来た方向を見るとベンチの陰からアスカが飛び出し、リックをドロップキックで蹴り飛ばした。
「っっ…アスカ…」
「リック。相変わらず戦闘は苦手なままね」
「あぁ、重々承知だよ。だから……戦闘担当連れて来た」
カチャ
「!」
アスカは後ろから銃を動かす音が聞こえ振り向くとアサルトライフルの銃口が向いているのに気付いた。
アスカは近くの遮蔽物に隠れるとアサルトライフルで銃撃された。
「久しぶりだな」
「ウォン」
アサルトライフルで銃撃して来たのはウォンだった。
「おいおいアスカは“ねむりごな“で眠ってるはずだろ?作戦失敗か?」
「そのはずだったんだけど、気付かれちまったみたいだ。ここはプランBだな」
「了解。あいつを叩きのめす」
「またあいつかよ!」
「誰ですか?あの人達」
「アスカを捕まえようとしてる連中の一味です」
「アスカさんを?何故?」
「色々あるです」
「それより、アスカを助けないと」
エリーは隠れながらナミの質問に答えており、カイトはアスカを援護しようとモンスターボールを取り出した。
「あれ?しまった!モンスターボール動かないんだった!」
しかし、モンスターボールは機能停止に陥っておりポケモンを出すことはできなかった。
「現状から見て、全部あいつらの仕業ね」
エリーはモンスターボールの機能停止はリックの工作だと見破った。
「やばいやばい!どうするんだよ!」
「アスカ、降伏しろ。ポケモンは俺以外出せないぞ?」
リックはアスカに現状を伝え、降伏勧告をうながした。
(ポケモンは出せない。武器はさっきのベンチに置きっぱなし)
アスカはベンチから顔を出し、ベアボウを取りに行こうとした。
カチャ
「!」
顔を出したところで、ウォンがアスカの頭にライフルを突きつけた。
「しまいだな」