ポケットモンスター アスカ   作:AS365

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加勢

「アスカ」

カイトは物陰からウォンにライフルを突きつけられたアスカを見て、隙を覗っていた。

 

「しまいだな」

「……撃てば?」

「お前を生きて連れ帰ろって命令だ。殺しはしねよ」 

「殺してよ」

アスカはウォンにそのまま自分を撃つよう懇願した。

「死に急ぐのか?」

「今死んでも同じよ、どうせ」

 

「カイト」

隠れていたカイトの下にエリーも合流した。

「アスカの弓矢持って来た。どう?」

「………」

「……カイト?」

「え?何だ?」

「どう?行けそう?」

「いや、厳しそう」

「カゲ!」

「え?」

カイトは突入する隙が無いとエリーに伝えた直後、ヒトカゲがウォン目掛けて突撃していった。

「どわ!?何だこいつ!」

ウォンはあまりにも突然の事にアスカから銃口を外した。

「アスカ!」

その隙にエリーはアスカにベアボウと矢を投げ渡し、アスカをそれをキャッチするとヒトカゲを抱えてウォンから距離を取ると、矢を一本放ち、ウォンは近くのベンチに隠れて回避した。

「おいどう言う事だ!モンスターボールを封じてたんじゃないのか!?」

「知らねよ!元々ボールから出てたんじゃねぇのか!」

ウォンは居ないはずのポケモンが襲いかかって来た事でリックに文句を言った。

「兎に角、“ねむりごな“でもう一度」

「パラ!」

ザブン!

「パラ!」

リックはパラセクトにもう一度“ねむりごな“を出させようとしたが、パラセクトは突然飛んで来た水柱に撃たれた。

リックは水柱が飛んで来た方向を見るとエリーがゼニガメに“みずでっぽう“を撃たせていた。

「クソ!他にもいたか!パラセクト!“ねむりごな“を撒け!」

「パラ……」

「どうした?な!」

リックはパラセクトを見るとパラセクトのキノコの傘の内側にあるひだが“みずでっぽう“でびしょ濡れになっていた。

「ひだが濡れている!これじゃあ粉を出せない!」

「狙い通り!」

「ゼニ!」

エリーは思惑通りにパラセクトの能力を封じる事に成功した。

「……」

ウォンは物陰から飛び出し、エリーを撃とうとした。

「フシギダネ!“つるのムチ“で銃を奪え!」

「ダネ!」

「なっ!くそ!」

それを見たカイトはフシギダネに“つるのムチ“を出させ、ウォンが持っていたライフルを奪った。

「こうなったら」

リックは毒ガスが充填された手榴弾を取り出し、センター内にガスを充満させようとした。

「グァ!」

リックが手榴弾の安全ピンを抜こうとした時、矢がリックの腕に刺さり、リックは安全ピンを抜く前に手榴弾を落とした。

「終わりよ」

アスカはリックに拳銃を突きつけた。

「……マタドガス!“えんまく“!」

「マタドガース!」

リックはマタドガスを出すと“えんまく“をセンター内に放ち、アスカ達の視界を遮った。

「!」

“えんまく“が晴れ、アスカはリックとウォンを探したが2人はセンターから脱出していた。

「逃げたか」

 

リック達が離脱してから1時間程で眠らされた人々は目を覚ました。

「助かったよ」

アスカ達は協力してくれたポケモン達に礼を伝えていた。

「ありがとうございました」

「いえ、協力したのはこの子達の意識よ。さぁ行きましょう」

「カゲ!」

ナミはヒトカゲ達と共に帰ろうとしたが、ヒトカゲはアスカの袖を引っ張り、アスカに着いて行こうとしていた。

そしてフシギダネはカイトに、ゼニガメはエリーに着いて行こうとしていた。

「あら?この子達あなた達と行きたいみたいね。あなた達。この子達を連れて行って上げてくれないかしら?」

エリーはヒトカゲ達がアスカ達を気に入り、ヒトカゲ達を連れて行ってほしいと頼んだ。

「俺は良いですよ」

「私も」

「アスカさんは?」

「……正直言って、かなり危険な目に遭うだろうし、それでも良い?」

「カゲ」

アスカはヒトカゲに問い掛けるとヒトカゲは了承した。

「……わかった。私も連れて行く」

「それじゃあ、この子達をお願いします」 

ナミはポケモン達をアスカ達に託すと、各々モンスターボールにポケモンを入れた。 

 

アスカ達は別れて1人で次の行き先に向かっていた。

「アスカ!」

アスカは後ろから呼びかけられ振り向くとカイトが走って来た。

「カイト、どうしたの?」

「その……お前に聞きたいことがあって」

「聞きたい事?」

「あぁ……実は俺聞いたんだよ。ポケモンセンターで」

 

3時間前

時間はアスカがウォンに銃を突きつけられていた時まで遡る。

「しまいだな」

「……撃てば?」

「お前を生きて連れ帰ろって命令だ。殺しはしねよ」 

「殺してよ」

アスカはウォンにそのまま自分を撃つよう懇願した。

「死に急ぐのか?」

「今死んでも同じよ、どうせ………後2年しか生きられないんだから」

 

「……え?」

物陰からウォンとアスカを見ていたカイトはアスカの口から出た言葉に衝撃を受けた。

 

現在

「……」

「……アスカ……あれって……」

「言葉通り」

「え?」

「2年後には、私は間違いなく死ぬわ」

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