珍ェンソーマン   作:tubuyaki

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 ケツからチェンソーの第1話に続き、2話目を投稿
 あくまで短編集として、いくつかのシーンを断片的に追加していきます。

 今回について
 アニメでハブられた筋肉の悪魔の出番を盛ってみた。


筋肉・デンジ・チェンソー

「はい! オレの勝ち確~!」

 

「なんじゃコリャァ!」

 

 俺ァ親切で目の前の悪魔を逃がしてやろうと思ってたのに、いつの間にかでっかくなったコイツに吊るされてたんだ。この卑怯な悪魔はよォ~、この女の子に親から虐待されてるなんて言わせて、俺を騙しやがったんだ! 許せねえよなァああ!

 

「オレは筋肉の悪魔だから、触れてる筋肉は自由自在ってわけ!」

 

「ンギャアアア!」

 

「そこで大人しくしてな? これからこのメスガキと楽しいことすっからさ!」

 

ハハハハハ!

 

「……」

 

アハハハハハハハハハ!

 

「…………ちなみに、楽しいことってどんなこと?」

 

「あぁ? 聞きたいのか? 聞いて驚くなよ、心して聞け!」

 

 俺はその続きを想像して、人として最低だけど、本当はダメって分かってるけど、なんかちょっとドキドキしたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

「腕立て伏せ100回!

 

 上体起こし100回!

 

 スクワット100回!

 

 そしてランニング10km!

 

 これを毎日やる!!

 

 例えどんなに辛くてもだ!」

 

「なんか思ってたのと違うゥ──!」

 

「おまえ…… なに想像してたんだ?」

 

「いや、なんというか…… もっとエッチなヤツ?」

 

「バカヤロー! 俺は筋肉の悪魔だぞ? チンコの海綿体は筋肉じゃねえーっ!」

 

「ええッ、そうなのォーっ?」

 

「どうでもいいだろそんなこと! もっとまともな想像しろよ」

 

 なんで俺ァ、悪魔に説教受けてんだ?

 

「いや、俺もさすがにそっちじゃあないかなって、たぶん違うだろうなって思ってたけどさぁ。だとしてもよォ、普通なんか、もっとこうあんだろ?」

 

「あ゛あん?」

 

「筋肉がはじけてグチャグチャになるとか、そんな感じの想像してたんだけど」

 

「バカかオメエ? それじゃこの幼い体が負荷に耐えられねえだろう!」

 

「やっぱ思ってたのと違うゥ──!」

 

 本当に意味が分からねェ─!

 

「ちなみに、何で?」

 

「お前なんかに話してやる義理はねえが、まあいいか。スポーツだよ」

 

「スポーツぅ?」

 

「ちょっと前に、たまたまテレビで見たんだよ。筋肉を鍛え上げたニンゲンどもが、全力を尽くして競い合う様をな。それを見て思っちまったんだ。今までオレは何をやっていたんだって。ただニンゲンの筋肉をいじって悲鳴を上げさせるだけなんてつまらねえ。俺もあんな風に、筋肉の限界を確かめてみてえなって」

 

「(あれ、なんかちょっとイイ話みたいのが始まりそうになってんぞ?)」

 

 やっぱコイツ変だ。変だけど……

 

「悪いかよ。悪魔のオレが夢見てさあ」

 

「いや、そんなことはねえと思うぜェー。俺も多分叶わねえんだろうなって夢抱えて生きてきたからよォ、あんたァ立派だと思うぜ。ただ一つ、子供を乗っ取ってやろうとしてるってことに目をつむりゃあな」

 

「しょうがねえだろ、オレ一人じゃデビルハンターに狩られちまう。スポーツに出る以前の問題だろォー? だから、代わりにこいつを動かしてやるんだ」

 

「お前がその子にくっついたままだと、結局無理じゃねえかと思うんだけど」

 

「うるさい! そこはこう、なんか服の下とかに隠れる感じでうまくやんだよ。そんでな、そんでもちろん一番になるんだ。色んな大会に出て、勝ち抜いて勝ち抜いて、そうやってオリンピックまで行ってな? そんで表彰台の一番高いところに立つんだ。両隣に筋肉の極限を極めようとして敗れた、涙に濡れる負け犬どもを並ばせてな」

 

「あー、相手を認め合うとかそーいうのはねえんだな」

 

「いや、もちろん負けたとはいえ2位と3位の筋肉だ。当然良い筋肉に決まってるだろ」

 

「フーン……」

 

「だからこそな、俺は優勝して、スポーツで疲れた自分の体をそいつらの血肉で癒してやるってわけ。もちろんテレビカメラの前で!」

 

「エエーっ? 喰っちゃうのォ?」

 

「だってそうだろ!? 最高じゃねえか。自分の筋肉は極めつつ、最高に鍛え上げられた敗者どもの筋肉を食らう。そうやって筋肉の持つ恐怖をニンゲンどもに知らしめてやるのさ。銃の悪魔だって、テレビのお陰でパワーアップしたらしいからな。俺だってそうやって悪魔界の一番になってやる……!」

 

 初めは悪魔も立派な夢持ってるんだなーって感心していた俺でしたが、やっぱり悪魔は悪魔だなって思いました。

 

「あー、んま、そんじゃいっか。やっちゃって」

 

 ヴヴヴヴヴン!

 

「ウギャアアァ!」

 

 

 

 

 

 

「使える犬だった…… みたいだね」

 

 助け出した子供をおぶって帰ってきた俺を、マキマさんはそう言って迎えてくれた。

 

「マキマさん、俺ァ決めたぜ」

「何をかな」

「俺の新しい夢。俺はマキマさんの一番になってみせるって」

「……目標があるのは、良いことじゃないかな」

 

 そう言ってマキマさんは、血が滴り落ちてる俺のケツから露骨に顔を逸らした。




 すんません……
 チェンソーで自分の尻も切れちゃって……
 血ぃ出すぎて痔になるみたいっす……

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