≫まあ長くなるのと小説になるのか微妙になるので活動報告にて記載します。ただしまだ出来上がっていないので次回の更新あたりに記載します。場合によっては期間限定になりますがそれでもよければどうぞ
・終わりを迎えて
≫長かったというべきか、切ないというべきか……まあ完結して何より。これだけ長く活動出来たのも皆様のお陰です。ありがとうございました。
≫しかしながら競走馬編が完結しただけでウマ娘編が終わっていないので次に会う時はまた来月になります
・選択肢
≫ちなみに今回の話で創也がサードの質問(サード以外に思い入れのある競走馬)に別の答えを出した場合
≫ナインティギアの場合、「……ナインティか」と微妙そうに呟く
≫クラフトボーイの場合、「スピードに関しては俺以上からな」と褒める
≫トウカイテイオーの場合、「クラフトボーイに勝ち続けただけでなくナインティにも迫ったライバルだからな」と称賛する
≫フルハートの場合、「相棒が米国に言った時の一番の競走馬だったからな」と称える
≫フジミキセキの場合、「最初の俺の孫でもあるし、あいつの孫でもあるからな」
≫コンコルドオフィスの場合、「素質面では恵まれなかったが勝ち続けたのは間違いなくこいつだ」と賛美する
≫マスターブレイクの場合、「チンピラ風情の競走馬から立派に成長したからな」
≫とまあ、大体嫉妬することなく褒めるし、コメントも付け加える。ナインティギアに対しては辛辣なのは困惑4割、嫉妬4割、不安2割が占め、心の中ではナインティギアのことを本当に認めている為であり逆に後の競走馬に対してはどうとでもなるという考えを持っていて、ナインティギアを選ばなかったことに対しても安堵している
そしてフジミキセキが引退してから数年後。ドンプレジデント(父3P、母ダイナカール)やメジロアイスソード(父3P、母レールデュタン)、パールプレジデント(父3P、母シーキングザパール)などの名馬と出会うものの日本ダービーを中々勝てずにいた。しかしそんな最中で創也はある競走馬と出会う。
その馬の名前はコンコルドオフィス。シスタートウショウを母に持つサードプレジデント産駒の競走馬であり、無敗で朝日杯、皐月賞、日本ダービー、トラヴァースS、菊花賞、JCも制し、サードプレジデントと同じ偉業を果たしたが有馬記念には出走せず、そのままドバイWC、天皇賞春、KGⅥ&QES、凱旋門賞、BCクラシックと連戦連勝。そしてラストランにJCに出走し、ブエナビスタを抑え有終の美を飾った。最大着差が2馬身とつけた着差こそ少ないがサードプレジデント超えとなるGⅠ12勝、それも無敗で達成したこともあり21世紀序盤の名馬として知られるようになり、ディープインパクトを推しまくった日本競馬委員会といった団体以外からは非常に高く評価されている。
そんな創也のコンコルドオフィスの評価はというと──
「強い、が(自分が騎乗した中では)最強という訳ではない。自分が騎乗した中でコンコルドオフィス程度の馬ならいくらでもいた。それこそ素質面ではクラフトボーイの方が上だったし、ナインティギアと比べても操縦が難しいのであまり乗りたくなかった。一昔前でいうならコダマみたいな立ち位置の競走馬」
とサードプレジデント以上の偉業を達成した競走馬に向ける言葉とは思えないほどに酷評している。
もちろんコンコルドオフィスの強さも歴代の日本馬の中でも上位に位置するほどであるが、サードプレジデントに騎乗した時の創也とコンコルドオフィスに騎乗した時の創也はまるで別人であり、後者に騎乗した際には汗塗れで相当に扱きを入れていたことが判明し、創也以外の人間が騎乗したら三冠馬どころかGⅠ競走にも勝てていなかっただろうという声も上がっていた。
そんな最中に現れたのがスイープトウショウを母に持つナインティギア産駒のマスターブレイク。コンコルドオフィスとは一つ下の世代にあたる競走馬で、創也もかなり期待していたのだが同時に父や母以上に気性難であった。
ありとあらゆる手段で調教をサボるのは当たり前、調教で走ったとしても牛のようにトロトロ走り、騎手の言うことを聞かず自分でレースをする、首も下げないしヨゴレも嫌う、酷い時にはゲート馬房関係なく脱走等ととにかく創也が期待する馬とは思えないほどの気性難であり、そのせいかデビューが大幅に遅れてしまい、ダービー当日にデビューするという事態になった。とはいえ創也が見込んだ通り新馬戦を圧勝するとそこからオープン戦、函館記念、札幌記念、セントライト記念と連戦連勝。無敗のまま菊花賞を迎え、クラフトボーイに並ぶレコードタイムタイで圧勝する。天皇賞春ではナインティギアやディープインパクトと同じタイムで駆け抜け、宝塚記念でもブエナビスタやアーネストリーを抑え優勝し、そのままKGⅥ&QESに出走しあっさりと勝利するが続く凱旋門賞ではまさかの4着。コンコルドオフィスが苦戦したとはいえ勝っただけに謎だったが後に故障していたことが判明し引退した。
その後コンコルドオフィスもマスターブレイクも引退した以上やり残したことがなくなった創也は調教師試験に向けて勉強するのみとなり、乗り役も大幅に減らしたが2012年の凱旋門賞でオルフェーヴルに騎乗依頼を受けここでも勝利してみせた。その勝利が面接官の心象に残ったのかは不明だが創也は2013年に調教師として開業した。預託されたインパクトブレスが2014年に三冠、2016年にはサードミステリアスが欧州三冠を達成。他にも海外の遠征のスペシャリストとして名を馳せることになる。
しかしそんな順風満帆の中で2018年の年末に創也の父が危篤状態となり、創也は引退を宣言しようとしたが美亜や星崎をはじめとした周囲の猛反対に遭い、自分の意志とは裏腹に引退出来ずそのまま翌年10月に創也の父が逝去し創也自身も精神を病んでしまった。その影響は余りにも大きく栄華を誇っていた月城厩舎は創也がいなくなっただけでグダグダになり、それを見かねた馬主達から転厩を申し出られてしまい月城厩舎で預けられていた馬はほとんどいなくなり、かつて栄華を誇っていた月城厩舎は寂れていき、2019年の年末に引退した。
その後は月夜牧場の場長に就任しメンタルを回復していき、2024年以降の月夜牧場の成績は凄まじく上昇し、【サードプレジデントの血を継がない者はサラブレッドに非ず】という米国で栄華を誇ったサードプレジデントと同様に【月夜牧場生まれでなければサラブレッドに非ず】という諺が生まれるほど創也は結果を出し、創也は世界トップの牧場長として世界中から知られるようになった。
またサードプレジデントはザファイナル、コンコルドオフィスなどを通してサイアーラインを広げていった。
その一方でナインティギアはサードプレジデントほどではないせよマスターブレイクなどが血を残し、直系子孫こそ途絶えかけるも、その血は細々と繋げた。
そしてクラフトボーイは直系子孫を残すことは出来ずに終わり母父としても失敗に終わったが創也が場長時代の基幹繁殖牝馬の母父として関わりを見せその血の広まり方は兄達に劣るどころか血量のみならば三兄弟の中で最多となった。
そして時は大きく流れ、サードプレジデント達をはじめとした名馬達や妻の美亜に先立たれ119歳と364日を迎えた創也は布団に横たわりながら夢を見ていた。
「(あと1日、あと1日で大還暦なんだ……だから死神、さっさと俺の周りから離れてくれ……!)」
──後1日か……
「(誰だ?)」
──俺が誰かなんてどうでもいいだろう相棒?
その声の主はサラブレッドの姿を表すと共に創也の周囲に見えていた黒い霧を払う。
「(そうか、そういうことか。俺も耄碌したもんだ。サードの姿を見分けられないほどに衰えたんだから、な)」
──
──ハローっ! そこの死神は退いてくれるかな? 僕達は僕達の相棒の記録を伸ばしたいんだ。せめて1日くらいは邪魔させてもらうよ?
「(ナインティ、クラフトボーイ、いやそれだけじゃない? メジロルイス、トウカイテイオー、フルハート、フジミキセキ、コンコルドオフィス、マスターブレイク……俺が皆主戦騎手として活躍した馬ばかりじゃないか)」
ナインティギア達がサードプレジデントに続くように創也の周囲に撒き散らていた黒い霧を払うとそこには創也が騎乗した数々の馬達がいた。
「お前ら、何故ここに?」
幻覚と理解していながらもそう口にせずにはいられなかった。
──相棒の最期を見届けたいからに決まってるだろ? それに……
「それに?」
──最後の恩返しに来た。
サードプレジデントのいななきと共に黒い霧を完全に取っ払うと創也の体調が良くなり、布団から起き上がり歩き始める。
──今日一日、自由に歩けるようにした。それで相棒の
「そうだな」
仏壇に向かって手を合わすとそそくさと本棚から血統書やアルバムを取り出した。
「墓参りするほど体力は戻っていないからな。この爺の話し相手になってもらうぞ?」
──良いぞ相棒、言うて俺達も爺だしな。そのくらいなら付き合うぞ。
「ありがとうな、皆」
──相棒の頼みだ、断れるわけねえだろ? それに相棒には感謝してもしきれねえんだ。だからこのくらいはさせてくれよ。
「そうか……」
そんな会話をしながら創也は思い出話に花を咲かせていき、夜中の0時の鐘がなると創也の身体に異変が起きた。
──相棒!
サードプレジデントが不安そうに力を失った創也を見つめると創也が苦笑する。
「どうやらお迎えが来たようだ。最後によ、言っておきたいことがある」
──なんだ?
「俺が騎乗した中で一番強いのも思い入れがあるのもサードプレジデント。だが2番手は誰かはっきり言っておかないとな。ナインティ、お前が2番目に強かった。それも全盛期ならサードに並ぶほどだった」
──……あの世で決着をつける。覚えていろ兄貴!
「そして思い入れがあったのはメジロルイスだ。俺は何度も救われた。お前がいたからこそナインティギア達も勝つようになったし、騎手として活躍出来た。その点では一番感謝している」
──なんだ、僕達じゃないの?
フルハートが拗ねると創也が苦笑し答えた。
「そういうなフルハート。お前のケンタッキーダービーやBCクラシックも思い出も忘れていないし、フジミキセキの凱旋門賞も忘れていない。勿論名前が挙がらなかったお前達にもちゃんといい思い出があることは覚えておいてくれ」
創也のその言葉が最後となり、満足気に笑みを浮かべた状態で息を引き取るのだった。
享年120歳、大還暦の大往生であった。
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尚、次回更新は未定です