≫概ね史実通りだが、一部例外がある。例えばライスシャワーなどは小柄な馬にしてはよく食う程度であり、そこまで大食いではない。彼女が大食いになった理由は他馬の餌を横取りしたのが元ネタだと思われる
≫サードプレジデントが健啖家にした理由は父セクレタリアトが大食いであり、自動的にサードプレジデントもそのようになりました。その為ウマ娘の彼女も健啖家となっています
・ノーダブル
≫JC馬メアジードーツの父で、ダービー馬ジャングルポケットの母母父にあたる競走馬
≫ステイゴールド等のように「肉をやったら食う」とまで比喩されるほどの気性難の持ち主はいくらでもいるがあくまでも比喩なので食べない。通常競走馬は草食であり、食べたとしても小魚くらいで肉やパンは食べない。しかしノーダブルは例外でハンバーガーやホットドッグを食べていたとんでもねえ馬である
・はちみー
≫アニメ2期で登場した飲み物ではちみつドリンクのことだと思われる。テイオーが特に好物でその内容は【固め濃いめ多め】で注文しており、はちみーが好きなあまり【はちみーの歌】なるものも歌っている。因みにマックイーンは【柔らかめ普通普通】、オグリは【ハチミツマシマシアマメマシチョモランマ】、マチタンは【薄め多めレモントッピング】を注文している
トレセン学園の食堂は一言で表すと戦場。これに尽きる。
トレセン学園大食いウマ娘と言えばオグリキャップ、スペシャルウィーク、タイキシャトル。彼女らは毎日のように食堂に訪れ、大量に注文して胃袋に収めていく。
他にもグラスワンダー、ミホノブルボン、ライスシャワーなどもいるのだが、特に有名であるのはこの三人である。
「ご機嫌よう食堂スタッフの皆様。今日はこちらで頂きますわ」
だがしかし、それを超えるウマ娘がやってくる。サードプレジデントだ。食堂スタッフからつけられた渾名は【赤い悪魔】。
彼女は毎日食い荒らすオグリキャップ達とは違い不定期でやってくるが、来る度に食堂の食糧が無くなるほどに食べ尽くしてしまう。その為彼女がやってきた日は他のウマ娘の分はなくなり、閉店状態となってしまう。しかも不定期で来る分余計に質が悪く、予測が出来ず材料が余ったりすることがしばしばあり、その度にオグリキャップ等のウマ娘に分け与える事態になったこともある。
ウマ娘達からしてみればそれで良いのかもしれないが食堂スタッフからしてみれば用意する食事の量を見極めることが出来ず敗北としか言いようがない。その為【赤い悪魔予測委員会】などという委員会が設立されたほどだった。
だが糧食班長の勘が冴えていたお陰でいつもの3倍の食材を準備していた。そのおかげでサードプレジデントが食い荒らしたあとでもオグリキャップ達が食べられる量は残せる。
「(良し。見た、聞いた、勝った! 後はお前が注文するだけなんだ!)」
勝ち確の空気の中、もう一人赤い栗毛のウマ娘が食堂に入ってくる。
「キャロ、ここがジャポンの食堂?」
「(こ、このウマ娘は一体? まさかこの赤い悪魔の親戚?)」
「ええそうですわ」
「あのサードプレジデントさん、そちらの方はどちら様で?」
「ご挨拶が遅れました。こちらは私の母です」
「(は、母ぁぁぁっ!?)」
どこからどう見てもサードプレジデントの姉にしか見えず、スタッフ全員が顎を外す。
「キャロの話しを聞いたら食べたくナッテネ。理事長には許可貰ったカラよろしくネー」
「(理事長ぉぉぉぉっ!? あんた何考えているんだ!?)」
「スタッフの皆様。そういうことですのでよろしくお願いいたしますわ」
そう言って優雅にお盆を取り、食事を盛り付けていく。ラーメンのどんぶりに米を江戸時代盛りし、鍋に副菜、大皿に主菜、そしてデザートのケーキまで乗せて机に運んでいく。
彼女の母はとんでもない量の食事を目の前にしても動揺すること無く平然とし盛り付けていく。彼女よりも米が少ない代わりに他の食べ物の盛り付けが多く、量も彼女よりも多い。
そんなことをしていると机が食事で一杯になり、一旦食事をする。
「流石にあの量は……」
「hahaha! キャロ、日本の食堂のご飯は小振りで食べやすいネ」
ステーキを豪快に一口でガブリつき、咀嚼し飲み込む。それを見たスタッフが「ナイフを使えよ」などと心の中で抗議する。
「ええ、お母様。この国は食べ物が小さい分、こうして色々な食べ物を一気に食べられます」
野菜と共にステーキを一口で食べ終わるサードプレジデント。上品に食べられるあたり流石と言えるが、それを見たスタッフは「いくら日本の食べ物が小さいからってそれは切り分けるステーキで一口で食べるの食べ物じゃないんだよ」と心の中でツッコんだ。
「oh~、確かに」
「スタッフさん、申し訳ありませんが同じ物を準備して頂けますか? それと汁物を忘れていたのでそちらも手配お願いいたします」
「はいっ!」
スタッフが厨房に籠もるとそこはまさしく戦場。肉、魚、麺類、丼もの、煮込み、焼き鳥、天ぷら、フライドチキン、ハンバーグ、サラダ……とにかく大量の料理が並べられる。
「(……これで何とかなりそうだな)」
スタッフ達は安堵した。これなら二人が満足する量が出せる。その筈だった。
「すみません、おかわりお願いいたします。それとお皿下げて下さいませんか?」
「私もネ!」
スタッフが再び二人のところへ向かうとそこには空になった大量の皿、空になった大盛りどんぶりが山積みになっていた。
「(嘘だろぉぉぉぉっ!!)」
食堂内に悲鳴が響き渡る。
「(ま、まだ来るのか!?)」
「スタッフさーん、今度は海鮮丼で」
「畏まりました。他に要望はありますか?」
「ハンバーガーとホットドッグプリーズ。両方ともフイッシュでネ!」
「はい。ではそのように伝えます」
スタッフは無言でその場を離れ、急いで調理に取り掛かる。
「(もう嫌だ。辞めたい)」
スタッフは涙目で仕事をこなした。
「あっ、そう言えばお母様、はちみーって飲んだことありますか?」
「はちみー?」
「ちょっと割高なハチミツドリンクなんですが甘党の方なら虜になること間違いありませんわ。購入していますので食堂のご飯が終わりましたら創也様やナインティと一緒に飲みましょう」
「イイネイイネ。楽しみダヨ」
「ところでお母様、先程ハンバーガーやホットドッグを注文しましたが、あれは一体?」
「アレ? アレはネ、ハンバーガーとホットドッグを提供している所の食べ比べして欲しいッテ頼まれたノ。そこまで深い意味はナッシング」
「Nodouble……」
「キャロ?」
「いえ、何でもありませんわ」
「スタッフさん、次はこちらをお願いいたします」
「はい、ただいま!!」
食堂は今日も大盛況。だが、ウマ娘の皮を被った赤い悪魔のせいで食材の減りが激しく、食材不足に陥りがちである為、食糧班の面々は頭を悩ませていた。
「(どうする? このままだと無くなるぞ)」
「(決まっている。あの悪魔に材料がなくなりつつあることを説明して粉ものや丼物系といった量が誤魔化せる別の物にオーダーさせる。幸い小麦粉や米なら余剰にあるしな)」
「(よし、それで行こう)」
「(じゃあ俺が説明するよ)」
「(頼んだ)」
スタッフの一人が厨房を出て事情を説明すると二人は納得し、粉ものや丼物系に限定される。
「お待たせしました!」
「で、デカい……!」
ただしその一つ一つが通常のウマ娘でも大食いチャレンジと呼べるような量で、食堂にいる他のウマ娘が唖然とする中二人は平然としていた。
「良いですわね、この量。これなら健啖家のウマ娘の皆様なら注文しても満足しそうな量ですわ」
「もう食べても大丈夫ナノ?」
「ええ、お母様。よく噛んで味わって下さいませ。私も味わって食べましょう」
二人が食事を再開したのを見て他の客も恐る恐る食事を開始する。最初はゆっくりと、次第にペースを上げながら。
そして二人が平然とした顔で一皿、二皿と処理していくとスタッフの顔が青ざめていく。そして再びあの言葉を聞くことになる。
「お代わり頂けますか?」
「(嘘だろぉぉぉぉっ!?)」
一つ一つがウマ娘チャレンジと名付けられるほどに巨大なメニューを平らげる二人。それを見ていたスタッフ達が泣き始める。
「す、すみません。もう既に本日の分はもうなくなりまして提供する事が出来ません」
スタッフの言葉は断じて嘘ではなく、オグリキャップなど特定の個人に出す分を除いてなくなってしまった。
しかしそれでも二人の食欲は止まらず、結局全ての料理がなくなるまで二人の胃袋は満たされることはなかった。
「oh……残念デス。また申請します」
「ええ、お願いいたします」
こうして二人のウマ娘の暴食は終わり、購買では数多くのウマ娘が食堂で食べられず食べ物を中心に買い占めが発生した。その為今後はサードプレジデント達が食事をするときは日にちを伝え、全職員に通達される様になり、その日は【赤い悪魔襲来日】とスタッフの中で呼ばれ、学園の外にまで広まることとなった。
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尚、次回更新は明日0時です
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