・この小説で思いついた派生小説3
≫シリーズ第三段。前回の更新から今回の更新で思いついたのがいくつかあがったので参考までに
・父はターフの天才児、母父は元祖怪物
≫父キタノカチドキ、母父タケシバオーという血統。
≫キタノカチドキはトウショウボーイ、ホクトボーイ、テスコガビー、サクラユタカオー等と同じくテスコボーイ産駒の馬で無敗で皐月賞を制しダービーでは3着。菊花賞ではマイラーであるにも関わらず見事に二冠馬となった稀代の名馬。旧4歳時の評価は非常に高くシンザンやカブラヤオー、トウショウボーイですら与えられなかったフリーハンデ64を貰っておりミスターシービーが現れるまでキタノカチドキを超える馬はいなかったことから相当なものである。
≫タケシバオーは短距離から長距離、芝ダート全て不問のキングヘイローやアグネスデジタルの上位互換万能馬。ナリタブライアンが高松宮記念に出走した際に「タケシバオーじゃないんだから無理」と比較されるくらいには有名。これ以上は長くなるので割愛する
≫そんな天才と万能が組み合わさった夢の配合で活躍する姿を一度見てみたい
・父はアーチの門番、母父は米国快速馬
≫父アレッジド、母父ヌーアという血統。アレッジドについては既に解説したので割愛。ヌーアもサイテーションとセットで語られる名馬なので割愛。
・父は良血で英ダービー馬、母父は無敗米国三冠馬
≫父セクレト、母父シアトルスルー。ここまで読んでくれた諸君はシアトルスルーについては解説不要だと思うので割愛するがセクレトについては分からない方が多いと思われるので軽く解説する。セクレトは日本では阪神JF馬タムロチェリーの父として名前が知られているが、英ダービーの舞台でエルグランセニョール(生涯戦績8戦7勝2着1回)を唯一破った実績を持ち父ノーザンダンサー、母父セクレタリアト、牝系も近親馬にケンタッキーダービー馬や顕彰馬を輩出し活躍馬多数とかなりの良血馬でもある。種牡馬としての実績も同期同父のサドラーズウェルズやエルグランセニョールには及ばずとも日米欧全てにおいて重賞馬を輩出し特に英2000ギニー馬や阪神JF馬タムロチェリーを輩出したのは大きい。しかし所謂三振かホームランかのどちらかの種牡馬でありリーディング成績は大したことはなく上位につくどころか2桁順位(日本)にいくのがやっとという有り様。
≫そんなセクレト産駒が持込馬として活躍するのは見たい気持ちがある
・父は準三冠馬、母父イージーゴア
≫父エアシャカール、母父イージーゴア。エアシャカールはウマ娘にも登場しているので割愛。そして競走馬のイージーゴアについても割愛するが種牡馬としての彼について解説する。GⅠ競走9勝という成績で引退した彼は不人気だったサンデーサイレンスとは異なり種牡馬として求められる要素が詰まっていたこともあり高い期待を受け、種牡馬入りするも初年度産駒がデビューする前にアナフィラキシーショックで早逝した。しかし二年目の産駒のマイフラッグ等が活躍しその血は紡がれていった。産駒の数が少なく未知の可能性を秘めた種牡馬だったと言え、そのあたりはエアシャカールと共通している
≫未知と未知との組み合わせでどうなるのか……それは私が一番知りたい
・父は龍王、母父は桜驀進王
≫父ロードカナロア、母父サクラバクシンオーという血統。カナロアについては割愛する。サクラバクシンオーはウマ娘にも出ていたので戦績については割愛するが血統についてはキタサンブラックの母父としてしか触れられていないので軽く説明すると父は天皇賞秋でレコードを出した快速馬サクラユタカオー、母の全兄に春天有馬記念などを勝ったアンバーシャダイがおりクラシック路線を歩んでもおかしくない血統である。そんなサクラバクシンオーだが主な産駒はやはり短距離〜マイル路線で活躍するものが多いがその一方で障害等の距離で活躍するものもおり、母父としても似たような傾向がある
≫そんな最強短距離馬が詰まった血統で短距離路線でどう活躍するか……これは普通に没。ロードカナロアもバクシンオーも強過ぎるから
・父は祭男、母父は未完の大器
≫父キタサンブラック、母父ドゥラメンテという血統。ぶっちゃけいうとウマ娘3期でドゥラメンテがまさかの実装したので閃いた
≫一見ロマン血統に見えるが割りと現実的に有り得そうな血統。何せSSのクロスは3×4と奇跡の血量であると同時に、クロス自体はノーザンテーストがある(父母父母父と母父母母母父)がSS以外にインブリードではないという素晴らしい配合といえる。唯一懸念されるのはSSのクロスで気性難が心配されるがエフフォーリアやデアリングタクトを見る限りは心配はない。むしろ2頭とも早熟過ぎるのが気になるがあれはどちらかというと父親(エピファネイア)によるものが大きいのでなんとも言えない。少なくともキタサンブラック産駒やドゥラメンテ産駒はどちらも早熟過ぎるとは言えない。この配合が実現されて早熟過ぎたら間違いなくSSのクロスが早熟になるといえるがその可能性は低いだろう
≫また父と母父の距離適性的にも合致しており中〜長距離に特化していてクラシック路線やステイヤー路線では大活躍が見込まれる血統。この血統で短距離で活躍したらそいつはサクラバクシンオーの再来といえる
【先頭は突き抜けた! フルハートだ! フルハート! 俺達の心はフルハート!】
翌年、1996年。サンタアニタHを完勝し、シガー同様に第1回ドバイWCに招待されたフルハート。昨年のケンタッキーダービー馬ということもあり、人気は非常に高かったが直接対決を制したシガーには及ばず2番人気に支持されていた。
「まあこんなものだろう」
しかし世間からのミーハーの評価ではなくれっきとした客観的な評価であり、創也もそれ故に評価を誤らずにいれた。
「とはいえ、少し舐めて貰っても困るんだよな。フルハートは使い詰めれば強くなる。ドバイWCで勝つのは俺達だ」
父サードプレジデント、兄ビワハヤヒデとナリタブライアンから来る血統背景や馬格と言った身体能力、そして精神面全てにおいてフルハートは成長を遂げていた。
シガーにBCクラシックの勝利こそ譲ったものの、その敗戦がフルハートを強くしていたのである。
そして迎えたドバイWC。世界一の賞金を誇るこのレースに意外な馬を見かける。
「加東さん、どうですか? ホクトベガの様子は?」
「見ての通りだよ。絶好調だ」
意外な馬の名前はホクトベガ。ホクトベガは前年創也が手助けしたこともあり重賞10連勝、日本競馬史上初となる牝馬による最優秀ダート馬の獲得など、日本ダート史上最強牝馬として相応しい戦績を残しておりドバイWCにも招待され、現在に至る。
「(まさかホクトベガがドバイに遠征にいくとは……確かに実績もあるし遠征させるだけの実力があるとはいえ基本的に保守的な日本の競馬関係者がねぇ……)」
創也の読みではホクトベガは海外のレースに出走しないと思っていた。その理由は一部の馬主を除いたほとんどが海外遠征に消極的だからだ。サードプレジデントやナインティギアが海外GⅠを勝ったとはいえシンボリルドルフといった過去の名馬達が海外遠征をし惨敗した苦い経験、遠征費用が嵩み勝ったとしてもほとんどが元手が取れるかどうか怪しく、馬も故障するリスクが高くなる、まさしくハイリスクローリターンそのもので馬主達には忌避感がある。
だが皮肉にもその忌避感を薄めたのは創也が騎乗したサードプレジデント、ナインティギアの2頭だ。彼らが海外GⅠを制したおかげで馬主や調教師といった競馬関係者は海外遠征することに躊躇いがなくなり始めていた。
そんな時に現れたのがナリタブライアンだった。ナリタブライアンは一昨年に三冠馬となり、その凄まじさは皐月賞、日本ダービー、菊花賞と2着との差を広げ、有馬記念でも完勝とサードプレジデント以来の快挙を成し遂げ、翌年には阪神大賞典も勝ち春の天皇賞も勝てばサードプレジデントやナインティギアが制したKGⅥ&QESに出走登録も検討していた。だが現実はそうはいかずナリタブライアンは春の天皇賞前に故障し、その後の走りも冴えなくなってしまい、海外遠征は取りやめることになり競馬ファンからは落胆の声があがる。
しかしそんな芝路線の落胆の声を消すかの如く現れたのがダート路線に現れたホクトベガ。ホクトベガはかつて芝馬でありダート路線に移るような実績の持ち主ではなかったが、創也と加東の助言によりダート路線へ移動し、重賞10連勝という凄まじいことを成し遂げ、今ではダート牝馬版サードプレジデントとまで言われるようになり馬主や調教師といった競馬関係者、競馬ファンに希望を与えられた存在となりドバイWCに出走しない理由がない。
「(だからといって俺の乗るフルハートには勝てないだろう。サードと比較するのは可哀想だが、それでも米国史上でも屈指の実力馬だ。持っている素質が完全に開花すればそこにいるシガーすらも余裕で千切れる)」
創也がそう考えていると、ホクトベガは陣営に呼ばれてそのままパドックを後にしレースに臨む。
先行するシガー、それをマークするホクトベガ、中団で控える競馬をするフルハート。三者三様の競馬でレースは始まり、進んでいく。
「(創也の奴、こんな大レースの中で、あんなに動けるのか……)」
米国史上に残るであろう最強馬シガーとそれとほぼ同格の実力を持つフルハート、その間に挟まれたホクトベガに騎乗していた加東は震えていた。
加東はナインティギアが現れる以前まではアンバーシャダイやシリウスシンボリといった名馬に騎乗こそしていたが営業が下手くそで良い馬に巡り会えず勝ち星が少なかった。その為彼自身の実力は知られておらずアンバーシャダイやホウヨウボーイに騎乗してGⅠ級相当のレースに勝利しても世間一般的には「良い所で乗っただけの騎手」としてしか見られていなかった。その為シリウスシンボリ騒動を引き起こす一因にもなったりしている。
しかし現在では癖馬用騎手として名前が知られたこともあり良い馬に回して貰うことも増え、落馬しようが骨折しようが最低年間30勝はするようになり、名実共に一流騎手となっていた。
しかしそんな加東といえども海外の大舞台で騎乗するのはほぼ初めての経験であり、彼の緊張は非常に高まっていた。
「(創也、お前から教わったレース前の緊張の解し方を教わらなかったらもっと酷いことになっていただろう。だからこそ全力でいかせてもらう!)」
直線に入り加東からの鞭が入りスパートするホクトベガ。それは先行するシガーを徐々に追い詰め、そしてそれを捉えた。
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尚、次回更新は本日21時です