89式和製ビッグレッド   作:ディア

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・書いてみて気付いたこと
≫もしこの世界線の育成ウマ娘ストーリーでラスボスポジがかなり変わるのでないかと思い記載する

・88世代やイナリワン、89世代といったウマ娘達
≫サードプレジデントがラスボス。ほとんどシニアの有馬で勝てないんじゃないのかってくらいの強さを持ったラスボス。特にチヨノオーシナリオとかだと理不尽なくらいの強さ何じゃないかと思う。理不尽過ぎて投げ飛ばすレベル

・90〜91世代のほとんど
≫ナインティギアがラスボス。マックイーンやテイオー、クラフトボーイで育成した場合はまだ理不尽さはないがカノープスのメンバーとかでやったら無理ゲーとなり、唯一勝ち目を産ませるとしたら追込なのでため殺しさせるしかなさそう

・90〜92世代の一部
≫マイル〜中距離路線の一部のウマ娘の場合クラフトボーイがラスボスとなる。大逃げ脚質の為姉2人とは違ってため殺しさせることも出来ずに逃げ切られる上にステータスの暴力。特にゼファーとかで育成した場合理不尽過ぎて負けるのがデフォルトになっているんじゃないのかとすら思えてくるし、なんなら裏ボス(有馬記念)にナインティギアが控えているのでより一層無理ゲーになる

・95世代、96世代の一部
≫中ボスクラシック路線にハギノブロー、マイル路線にリボルバーマン、ティアラ路線にセカンドサルサビル、ラスボスがフルハートという豪華な並び。フルハートも戦うのはシニア級なので難易度的にはそこまでではないのかもしれない

・96世代のシニア級、97〜98世代
≫中ボスに二冠馬マスタプレジデント、ラスボスが四代目ビッグレッドのザファイナルという悪夢。97世代から見たマスタプレジデントはツインターボのトウカイテイオーみたいなポジションになるのかもしれないが、それ以上にザファイナルに勝つのがキツくなる。

・00世代
≫まあ言わずもがなフジミキセキが超絶しんどい。シナリオ的にはラスボスのほとんどがフジミキセキになるくらいには名前が挙がるのではなかろうか


ウマ娘23

 フジミキセキ。そのウマ娘は自称お嬢様の某三冠ウマ娘とは異なりれっきとしたフジミ家の令嬢である。故に紅茶効きは当たり前、緑茶やコーヒー、牛乳、麦茶といったありとあらゆる飲み物を嗜み、その熟練度は非常に高い。

 

 そんなフジミキセキと五人のウマ娘が対峙していた。その五人のウマ娘はそれぞれ紅茶、緑茶、コーヒー、牛乳、麦茶が注がれたコップが手元にあった。

 

「それではフジミキセキ先輩、貴女はどの派閥ですか?」

 

「無理に答えなくていいんだよ。ただ紅茶と答えてくれればそれでいいのさ」

 

「タキオンさんの戯言に付き合うことはありません。それよりもコーヒーはいかがですか?」

 

「皆ああ言っていますけどフジミキセキさん、牛乳こそ最高ですよ! 牛乳はなんといってもカルシウムがありますから!」

 

「いやいや麦茶こそ至高だろ?」

 

 グラスワンダー、アグネスタキオン、マンハッタンカフェ、スペシャルウィーク、ウオッカ。この五人がそれぞれフジミキセキに自分の派閥に入って貰おうと話しかけていたのだ。

 

 フジミキセキが物憂げに五人を一瞥すると、白湯を一口啜ってから静かに口を開いた。

 

「皆さん、落ち着いて下さい。私はどの派閥にも所属することはございませんよ?」

 

「それは何故でしょうか?」

 

 緑茶派筆頭のグラスワンダーが圧を強くし、フジミキセキに問いかける。

 

 するとフジミキセキが白湯を入れたコップを見せ告げる。

 

「私はソムリエとしてありとあらゆる飲み物を飲んで評価してきました。時に緑茶ソムリエ、時に紅茶ソムリエ、時にコーヒーソムリエ、時に牛乳ソムリエ、時に麦茶ソムリエ……まだ他にもありますが私はあることを悟りました」

 

 ──気持ちを落ち着けるなら白湯だけで十分と

 

「なっ……!?」

 

 余りの暴論に五人が絶句し、沈黙する。

 

 しかしフジミキセキはそんな空気もお構いなしに続ける。

 

 

 

 そして白湯を一口啜り、また口を開く。

 

「ヒトやウマ娘、いずれも温かい飲み物を飲むと落ち着くというデータがあります。それ故に緑茶などの飲み物は全て温めた状態であれば理論上落ち着く飲み物ということになりリラックスするのに相応しい飲み物となります。そしてリラックスするのにそれらは全て温めるので無駄にお金をかけることもありません。私は経済的な白湯で満足です」

 

「それは些か暴論だと思うねェ。確かに温かい状態の紅茶は上手いし何よりも砂糖をより多く溶かしてくれる。しかし冷たいものがないわけではない。むしろ夏なんかは冷たいアイスティーを飲むのが一般的だ」

 

「アイスティーはともかく冷たいものを飲む、というのは紅茶の特権ではありません。コーヒーもアイスコーヒーがあります」

 

「むしろ私達牛乳派はホットな状態で飲むことは余り多くないですね。冷たいことの方が多いです」

 

「麦茶も温かい状態で飲むことは少ないッスよ!」

 

 グラスワンダー以外全員が反論するとフジミキセキがグラスワンダーに視線を向ける。

 

「グラス、緑茶に関しては温かいのが主流で冷たいのがない、ということで間違いない?」

 

「その言い方には語弊があります! 緑茶は確かに温かいのが主流ですが冷たい状態のがないわけじゃありません!」

 

 グラスワンダーが反論するとフジミキセキが白湯を一口啜り、また口を開く。

 

 この繰り返しに五人は苛立ちを覚え始める。しかしそれを口に出すことは出来ない。何故なら相手はありとあらゆる飲み物を目利き出来る天才フジミキセキであり、このウマ娘を何としてでも味方にしなければならない。少なくともこの場において1番強いのはこのフジミキセキというウマ娘であった。

 

 

 

「フジミキセキ君、ウマ娘に紅茶派が断然多いのはご存知かね?」

 

「ええ、アグネスタキオンさんの他にトウカイテイオーさん、メジロマックイーンさんといった名家のウマ娘も愛用していますね」

 

「そうさ! 数が多いということはその分紅茶の需要もあり、供給もある。つまり自分の好みの紅茶を見つけやすいということでもある! 今は見つけずとも紅茶派に所属してくれれば君の好みに合わせた紅茶を探し出せる。その為にも紅茶派になって貰えるかい?」

 

 アグネスタキオンが紅茶派に勧誘するとマンハッタンカフェが口を挟んだ。

 

「止めておいた方が良いですよ。他のウマ娘はどうかは知りませんがタキオンさんは紅茶に溶けきれないほど砂糖を入れて紅茶最高とか言う頭のおかしい人です。そんな頭のおかしい人が言うことなんて信用しない方が良いです」

 

「おいおいカフェ、それはないだろう?」

 

「更に言うならこの人は隙あらば変な薬を飲ませようとします。紅茶に紛れて何を飲ませるか想像しただけでもおぞましい……」

 

「おいカフェ、私を何だと思っているんだい? 私だってそんな外道なことはしないさ」

 

「断ればこのように鬱陶しく絡むのもタキオンさんで、紅茶派に所属したら永遠と絡まれます」

 

「それは偏見が過ぎるよカフェ!」

 

 流石のアグネスタキオンも涙目になりマンハッタンカフェに抗議するが取り付く島もなく、アグネスタキオンを簀巻きにしたマンハッタンカフェが無視してコーヒーの魅力について語り始めた。

 

 

 

「フジミキセキさんは既にご存知かと思われますがコーヒーはコーヒー豆から作成されますがその豆の種類は100種類以上。しかしその原点は3種のコーヒーノキによって作られています」

 

「アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種の3種のことですね」

 

「流石ですフジミキセキさん。特に私達が目にするのはアラビカ種から作られたコーヒー、アラビカ種を含めたブレンドコーヒー。フジミキセキさんはどのコーヒーが好きですか?」

 

「ロブスタ種100%のコーヒーですね。安価なだけでなくあの苦みとコクがたまらなく美味いんです」

 

「ロブスタ種100%ですか……渋いところを突いてきましたね」

 

「異端児である私を批判しないので?」

 

「確かにロブスタ種100%が好みというのはコーヒー好きにとって異端児と言っても差し支えないのですが、私は違います。コーヒー派はあくまでコーヒーを嗜む人達の集まりであり異端児であっても糾弾することは無く快く受け入れます」

 

「随分穏やかな集まりですね」

 

「コーヒーというのは人を落ち着かせる効果があります」

 

「異議あり!」

 

 マンハッタンカフェによって簀巻きにされたアグネスタキオンがそう声を荒げ、口を挟む。

 

「なんですかタキオンさん。私のどこに異議があると?」

 

「先ほどフジミキセキ君が言っていたではないか。白湯だけでも落ち着かせる効果があるのだと。コーヒーに落ち着かせる効果はない」

 

「何を根拠にそんなことを?」

 

「コーヒーの成分に含まれるのはカフェイン。つまり脳を活発化させる効果を生み出していてこれは交感神経に作用している。通常落ち着くには副交感神経を作用させなければならないのにその対となる交感神経が作用しているということは落ち着くどころではなくなっているということなんだ」

 

「ぐっ……しかし、カフェインを摂ったからといって必ず交感神経が働くとは限らないでしょう」

 

「残念ながら副交感神経が働いた人間は全員カフェイン中毒者かその一歩手前まで来ている人間だねェ。つまりコーヒーで落ち着いた君はカフェイン中毒者に近い症状を持っているということなんだよ!」

 

「そ、そんなバカなことが……」

 

 コーヒーで落ち着くという行為が実はコーヒーの効能ではなくカフェイン中毒によるものというアグネスタキオンの主張は事実である。

 

 しかしマンハッタンカフェにはまだ最後の切り札が残っていた。

 

「しかし私がカフェイン中毒者であることは百歩譲って認めましょう。大切なのはフジミキセキさんがコーヒーが好きであるかどうかですよ」

 

「じゃあ聞こう。カフェのコーヒー派に所属するのかい?」

 

「いいえ」

 

「そういう訳だカフェ、さっさとこの簀巻きを解いて私の主張をフジミキセキに聞かせるんだ」

 

「タキオンさん、カフェイン中毒云々については貴女にも言えることですよ。紅茶にもカフェインは含まれているんですから」

 

「あ」

 

「そういうことなので紅茶派にも属しません」

 

「えーっ!? それはないだろう! フジミキセキ君、これは陰ぼ──ぐぇっ!?」

 

「少し黙っていて下さい」

 

 アグネスタキオンが抗議するがフジミキセキは聞く耳を持たず、マンハッタンカフェが簀巻き状態のアグネスタキオンの胴体に座りコーヒーをしばくとスペシャルウィークが牛乳の魅力について語り始めた。

 

 

 

「それでは私の番ですね。牛乳は主に国内で飲まれることが多く、特に北海道産を目にしますね」

 

「栃木とか別の県で作られたものも美味いですよ」

 

「よくご存知ですね。そんな国内で飲まれる牛乳ですが皆さんが紹介する他の飲み物とは違って健康に良いってデータがあるんです!」

 

 スペシャルウィークがそう言うとフジミキセキが頷き、同調する。

 

 そして続けた。

 

 その言葉はこの場にいる全員が想定していなかったものであった。

 

 それは……

 

 ──牛乳を飲まないのは人生の損失です! 

 

 この一言で他のウマ娘達を黙らせてしまった。

 

「何故そう言えますか?」

 

「はい。米国、加国といった各国で牛乳を飲んだ人と飲まない人の調査を行ったデータがあるんですが飲まなかった人よりも脳卒中などといった病気のリスクが減るという結果が出ています。つまり牛乳を飲み続けることで健康寿命が長くなりその分人生も楽しめるってことです!」

 

 スペシャルウィークがカンペを見ながらもそのように発表する。カンペを見ながらというのは些かみっともなく見えるがその内容は三人よりも優れていたのは明らかであった。

 

「スペシャルウィーク君、ちょっと良いかい?」

 

「なんですか? タキオンさん」

 

「牛乳は歯を溶かすと言われているがこれについてはどう弁解するんだい?」

 

「理系のタキオンさんらしくないですね。確かに牛乳は弱酸性で理論上は歯を溶かしますがずっと口の中に含まない限りは溶かしませんし、何よりも牛乳はカルシウムを豊富に含んでいます。歯はリン酸カルシウムの結晶であるエナメル質で覆われているので歯を丈夫にするという意味では牛乳を飲んだ方が良いですよ」

 

 カンペを見ながらアグネスタキオンを論破し、スペシャルウィークが胸を張る。頭の弱いスペシャルウィークがこれだけ論破出来るカンペを用意するあたり牛乳派の本気度が伺える。

 

「ならば、ひゃんっ!?」

 

「もう諦めて下さいタキオンさん。これ以上は藪蛇です」

 

 アグネスタキオンが諦めずに論破し返そうとするがマンハッタンカフェがアグネスタキオンの耳を触り、それを止める。

 

「スペシャルウィークさんに付随して私からも。スペシャルウィークさんが牛乳の健康について語ってきましたがコーヒーも一日3杯飲むことで長生きすることが出来たというデータが存在しています。カフェイン中毒になり得るコーヒーですが量を間違わなければ薬になるんです」

 

「あっ、あっ、カフェ、あっ、ズル、あっ、い!」

 

「緑茶派からも。緑茶にはカテキンが含まれています。カテキンはインフルエンザを防いだりと免疫力を高める効果があるんです」

 

 マンハッタンカフェとグラスワンダーがそれぞれコーヒーと緑茶の良さについて語り、フジミキセキにアピールしてくる。

 

 

 

「まあ待って下さいよ先輩方。まだ麦茶派の良さについて語っていませんよ」

 

「ウオッカ、そういえば麦茶派でしたね。どうぞ」

 

「ありがとうございます! 麦茶はカフェインが含まれていないので夜寝る前でも安心して飲むことが出来ます。また、麦茶にはミネラルやアミノ酸が含まれているため夏バテ防止にも役立ちます!」

 

「ほう……それは興味深いね」

 

「そして何よりも虫歯を防ぐという点では牛乳にも負けていませんし、牛乳以上に冷たい状態からぬるま湯、挙げ句には温かい状態でもどんな温度でも適応して飲めてしまう万能な飲料です!」

 

 ウオッカがそうアピールするとフジミキセキは頭を悩ませた。そして答えを導き出す。

 

「なるほど……麦茶派にも理があるようですね」

 

 その言葉にウオッカはガッツポーズをした。しかし他の四人はまだ諦めていなかった。

 

「しかし万能である麦茶にも欠点がある。よくウオッカ君がボトルに入れて飲んでいるがあれは危険なんだよ?」

 

「えっ?」

 

「麦茶の成分にはたんぱく質、炭水化物を含んでいる。つまり細菌が増殖しやすく腐っていくんだ。君のボトルの中も雑菌だらけになっているんじゃないかな?」

 

「……」

 

 アグネスタキオンの言葉を聞いて青ざめるウオッカ。夏場でボトルの中の麦茶を飲もうとしたら腐っており、腹を壊しかけた経験があるからだ。

 

「ウオッカ君、そのボトルの中身は捨てた方が良いと私は思うよ。そして麦茶はカフェインが含まれていないから夜寝る前に飲んでも問題ないというがそれは間違いだ」

 

「ど、どうしてですか?」

 

「確かにカフェインは入っていない。しかし麦茶には利尿作用があるんだ。寝る前に飲みすぎるとオネショなんてこともあり得る。そうなったら嫌だろう?」

 

「オネショなんてしませんよ!」

 

「そういって油断して、ひゃんっ! か、カフェ! あっ! 止め、ないか!」

 

「ウオッカさんをイジメ過ぎです。反省してください。とはいえタキオンの言う通り飲み過ぎは厳禁ですよ」

 

「あ、ありがとうございます。でも麦茶にカフェインは含まれていませんし、何よりも保管さえしっかりしていれば万能の飲料になるのはフジミキセキ先輩もわかったと思うんスけど、どうですか?」

 

「まあ確かにウオッカの仰る通り麦茶が夏場においてミネラル補給に適した飲料だと思いますが、スポーツ飲料水で間に合うのも事実。コーヒーや牛乳に比べるとインパクトが弱いと思います」

 

「ダメかぁ……」

 

 

 

「それじゃ一体何派に属することにしたんだいフジミキセキ君!」

 

「何派と申してもどこにも属しませんよ。私のことを飲料ソムリエと仰る方がいますが基本的にはアスリートで、体をより健康的かつ鍛え上げる為ならロイヤルビタージュースだろうが関係なく飲み干しますし、コーヒーや紅茶といった様々な飲料を嗜みます」

 

「えぇ……」

 

 ロイヤルビタージュースと聞いて顔を青ざめないウマ娘はいない。健啖家で有名なオグリキャップやサードプレジデントですら一度飲んだ後は嫌がるし、クラフトボーイに至っては飲んだ数秒後に奇声を発しながら気絶したほどだ。

 

 それを意気揚々と飲むという行為自体が異常であり、フジミキセキが異端児である理由の一つであった。

 

「ナイン……ナインティギアは栄養をつける為に野菜入り納豆チーズカツカレーとかいう飲み物を飲んでから授業に受けにいくという前代未聞の行動に出ていましたのでそれよりマシかと」

 

「Don't be stupid! It is unacceptable to mix natto, a traditional Japanese food, into curry and treat it as a drink! *1

 

 フジミキセキの衝撃的な発言にグラスワンダーが発狂する。

 

「(うわ、グラスちゃんが物凄く怒っている。日本語じゃなく英語で怒るなんて見たことないべ……)」

 

「納豆仲間であるナインに対して裏切られたようなものだから気持ちはわかるけどグラス、少し落ち着きなさい」

 

「……っ、申し訳ありません。つい、感情が高ぶり過ぎて」

 

「話を戻しますが重要なのは我々はアスリートでありバランス良く適切に食事を摂らなければいけません。京都大賞典でしくじった某ウマ娘のように栄養を取りすぎてもダメ、かといって体重が不足になるのもダメ。その為飲料の派閥のことで揉めることなど以ての外なんですよ」

 

「うぐぁっ!?」

 

 特に理由のない精神攻撃がスペを襲う! 

 

「私に出来ることは精々飲み物に関しての目利き。どの飲料が優れているかの判断基準はアスリート目線で語りますし、それこそが至高とも言う気もありません。あくまで中立を貫きますよ」

 

 フジミキセキはそう言って議論を終わらせようとする。しかし、この五人のウマ娘達はそれを見過ごすわけにはいかない。

 

「では最後に聞こうじゃないかフジミキセキ君。君の好きな飲み物はなんだい?」

 

「青汁ですよ。栄養価もある上にあの独特の苦みがたまらなく美味い。だからどこにも属さないと言うことです」

 

 アグネスタキオンの問にフジミキセキが答えると、その場が凍りついた。するとちょうどその瞬間、サードプレジデントが現れフジミキセキを呼んだ。

 

「ミキ、そろそろミーティングの時間ですわよ。創也様がお待ちになっていますわ」

 

「サードプレジデント先輩、連絡有難うございます。すぐに行きます……皆さんすみませんが私はこれで失礼します。それではまた会いましょう」

 

 フジミキセキが立ち上がり、サードプレジデントと共にその場を去っていった。そして残された五人は……

 

 

 

「青汁ですか……盲点でした……」

 

「(フジ君同様苦いものが好きと聞いてコーヒー派や緑茶派に取られるかと思って妨害したが出る幕もなかったようだ。妨害した結果がカフェに簀巻きにされるし、耳を触られまくるしてこういうのを骨折り損のくたびれ儲けと言うんだろうねェ。後でモルモット君に実験しよう)」

 

「(今度ロブスタ種100%のコーヒーでも試しに作って見ましょうか? それで彼女の気持ちがわかるようになるかもしれません……)」

 

「皆さんごめんなさい、せっかく牛乳の素晴らしいことを書いてもらったのに〜!」

 

「(鳶に油揚げ攫われたって言うんだろうなああいうの。紅茶派のスカーレットの奴に一矢報いれなかったのは残念だぜ)」

 

 かくしてフジミキセキの巡る派閥争いは終わりを迎えた。

 

 余談だがナインティギアの真似をしてカレーを飲み物にするウマ娘がいたら憤怒の表情をし、追いかけ回す日本かぶれの某栗毛のウマ娘が現れるようになったとか。

*1
ふざけるのもいい加減にしてください! 日本の伝統食品である納豆をカレーに混ぜて飲み物として扱うなんてありえません! 




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尚、次回更新は明日時です
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