MONSTER HUNTER~煉獄の鎖~   作:IF君

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 前回よりは早く投稿することができました。

 もし、いつも読んでくれている人がいるのなら、今回のは他のより長いです。

 前回もまたミスをしてしまいました。気をつけていきたいと思います。

 では、どうぞ


~化け鮫ザボアザギル~

 エリア7。

 ザボアザギルがライトのこやし玉によって逃げていったエリアだ。

 

 「ホットドリンクを飲み直しておけ」

 

 ジルは後ろにいるライトに忠告した。

 

 ジルはいつも、ホットドリンクが切れたときに飲むのだが、今回はライトもいるので飲んでおいた。

 

 素直に忠告に従いライトはホットドリンクを飲む。

 

 ライトがホットドリンクを飲み終わった時に、一匹の小さなモンスターが近づいてきた。

 

 「それはスクアギルだ。ザボアザギルの幼体でもある」

 

 「こんなに小さいのか?」

 

 ライトの言う通りスクアギルの高さは、ジルの膝にも満たなかった。

 しかし、見た目はザボアザギルに似ていた。後ろ足がなく、前足と体全体を使って氷の上を滑って移動している。

 

 「見てろ」

 

 と言いながら、ジルはスクアギルに、シルバーアームを装備している右腕を近づけた。

 

 目の前に獲物がいて、かぶりつかないモンスターはいない。

 

 スクアギルは小さな足を使って、ジルの腕に噛みついた。

 

 「うわっ!なにしてるんすか?」

 

 「まあ、見てろ。防具をつけているからダメージはほぼない」

 

 ライトから驚きの声があがるが、ジルは気にせずに、腕にスクアギルを装飾品のようにつけていた。

 しばらくすると、スクアギルは満足したのか、自らジルの腕をはなした。

 「よく見てろよライト」

 

 少し震えていたスクアギルが大きく成長して、新たに後ろ足が体から出てきた。

 

 「うわっ!!」

 

 ライトはさっきより驚いている様子だった。

 

 「スクアギルは、人やモンスターの血を吸って成長するんだ」

 

 成長したスクアギルを切りながら、ジルは驚く様子もなく言った。

 

 「へー、面白いモンスターもいるんだな」

 

 「成体のザボアザギルになるのは本当に少ないがな」

 

 ライトはナイフを取りだし、剥ぎ取りをしていた。

 それを見てジルは、しっかりと学んでいるなと、感心してエリア7の奥へと進んでいった。

 

 「やったぜ、鮫肌の鱗だー!」

 

 ……そんなにレアじゃあないぞ

 ジルは苦笑をしながら、内心そうツッコンだ。

 

 正直、エリア7にはあまり来たことがないような。

 エリア7にくる前に狩りが終わってしまうしな……

 

 確か、鉄鉱石や血のように赤い血石(けっせき)が、よくとれる採掘ポイントがあったような。

 

 ジルはうろ覚えの知識を引き出しながら、エリア7を見渡していった。

 

 ところで今俺は何をしに来たんだっけ?……あぁザボアザギルを狩りに来たのだ。

 ……最近おかしくなってきている。

 

 ザボアザギルは瀕死になったときに眠りにいく、エリア7の段差の奥にいた。

 

 エリア7はフィールドの奥には、簡単に上がれる小さな段差があった。

 

 モンスターの攻撃により、半分が壊れ水がででくる場所がある。さらにその水は氷海の気温によってマイナスの温度になっているが、モンスターやハンターがよく通るので氷つかないのだ。

 (次、狩りに来たときには氷ってもとの壊れる前の状態に戻っている)

 

 あまりの冷たさにその水を被ったハンターは氷やられと言う、スタミナの減りが早くなってしまう。

 

 そんな危険な場所でもあった。

 モンスターの姿を確認したジルはいつものごとく後ろを見るのだが、案の定ライトはそこにはいなかった。

 

 「今度はどこに行ったんだ」

 

 呆れながら呟くと、いきのいい釣りカエルを釣り糸にかけて垂らしているライトの姿が見えた。

 

 「……お前それは何をしている?いや、どこで手に入れた?いつの間に?」

 

 ここまで知らないところで好き勝手されると、自分の注意力が足りないようで精神が削られていく。

 

 「あぁ、エリア1で捕まえたんだ。確か、釣りカエルで釣れるモンスターいたよな?一回釣ってみたくて」

 

 多分それはガノトトスや、チャナガブルのことを言っているのだろう……

 残念ながらこの辺の地方にはいない。

 

 ここにはいないぞ、そう言おうとしたとき、ジルは大きな衝撃を受けた。

 

 なんと、ザボアザギルがライトの釣りカエルに近づいていったのだ。

 

 ハンターがこんなに近くにいるのに食いつくのか!?

 

 ザボアザギルはライトの釣りカエルをしばらく凝視し、食らいついた!

 

 「うおぉぉぉぉ!!」

 

 竿のしなりが尋常ではなかった。

 モンスターとハンターでは圧倒的に力の差があると思うが、しっかりとモンスターの動きが鈍くなったところを狙い、全身を使い引き上げる。

 

 グアアァ

 

 鳴き声とともにザボアザギルは地面に打ち付けられた。

 

 あまりの出来事にフリーズしていたジルだったが、すぐに立ち直り、ザボアザギルに向かって剣を振るった。

 

 まさかライトから教わることがあるとは……

 

 ジルはザボアザギルが釣りることを知らなかった。

 

 釣った張本人は感動からかピョンピョンと跳び跳ねていた。

 

 カエルみたいだ……カエルがカエルを使ってカエルを釣る。信じられないな。

 

 ザボアザギルは動きがサメとカエルが混ざったモンスターでもある。

 

 一方ザボアザギルはすぐに体制をたて直し、地面へと潜っていった。

 

 どこにいったかな。

 

 ザボアザギルは先程と同じように、半身だけを出して周りを見渡していた。

 

 今だ!

 

 ザボアザギルに向かって音爆弾を投げた。

 

 キィィーン

 

 音で物を感知するザボアザギルにとって、大きな音は苦手なのだろう。

 

 悲鳴とともに宙へと跳びあお向けに地面に倒れた。

 

 じたばたともがいているザボアザギルに向かって、ジルはどんどんと斬りつけていく。

 大剣は人の背丈ほどもある大きな鈍重な武器だ。斬り裂くと言うより叩き斬る。

 

 一撃の重さが魅力の武器だった。

 それをジルは簡単に持ち上げ、何回も軽々と敵を斬りつける。それだけでもジルの技量がうかがえる。

 

 ザボアザギルの鱗はどんどんと削られていき、それに伴って体力も削られていく。

 

 しかし、モンスターもやられてばかりではない。

 

 ザボアザギルは起き上がり、少し体を震わせてから、前足と頭を引いて、頭を戻しながら上に上げるのと同時に咆哮を放った。

 

 ジルはいち早く離れていたためほうこうの範囲にはいなかったが、ライトは反応が遅れ、もろにくらっていた。

 

 モンスターの咆哮はどんな熟練ハンターでも、耳栓をつけなければ防ぐことはできない。

 体を震わせ、反射的に耳を抑え、硬直してしまう。

 音が大きいだけではなく、人の奥底にある場所に直接響くような恐怖の戦慄。

 

 ジルでもその恐怖からは逃れることができなかった。

 

 咆哮を終わらせたザボアザギルに変化があった。

 周りを冷気が覆い、霧のようなものが漂っていた。

 

 次の瞬間、ザボアザギルの全身に氷の鎧が装着された。まるでダーツのように飛んでいきそうな、鋭いフォルム。

 先端は尖っており、ヒレにも氷のブレードついた。全体的に大きくなったように威圧感が増した。

 

 これがザボアザギルの怒り状態。

 ケチャワチャの怒り状態は、顔を耳で隠していた。

 ザボアザギルのように大きく変わるモンスターもいれば、そうじゃないモンスターもいる。

 狩りはそこに驚きながらも、楽しんで攻略してモンスターを狩っていく。

 

 ジルがそれを知ったのはつい最近だ。

 

 ザボアザギルは、ライトをヒレで引っ掻いてい吹っ飛ばした後、ジルに向かって氷の玉を三方向に吐いてきた。

 

 これはハンターのいる場所を的確に狙ってくる。山なりに飛んでくるから斜め前に走ったら、余裕を持ってかわすことができる。

 

 そのまま威嚇をしているザボアザギルの横に回り込み、頭に大剣を叩きつける。

 氷をまとっているが、煌剣リオレウスはものともせず切っていく。

 ライトもアイアンソード改を持ち、頭に降り下ろした。

 スラッとした刀身がきれいな両刃の大剣だ。

 以前の狩りの帰りにジルにとっておけ、と言われた鉄鉱石を使って強化したものだ。

 見た目は変わらないが威力は増している。 

 

 しかし、ライトの降り下ろした大剣は、氷の鎧によって弾かれた。

 

 驚きの顔を隠せないライトだったが、すぐにザボアザギルの後ろに回って氷の鎧をまとっていない場所を攻撃していた。

 

 ジルはすぐに切り替えれた思考に感心しながら剣をふるう。

 

 しかし、長居はしない。

 モンスターが動く挙動を見せたら、すぐに武器をしまって距離を取る。

 

 大剣は一撃が重いが、スキも大きい、逃げるのが遅くなると攻撃をくらってしまう。

だから、早めに納刀をし、逃げるのだ。

 ヒット&アウェイ。それが基本。

 

 ザボアザキルはさっきまでジルがいた場所にヒレで引っかいていた。

 

 ひっかき攻撃は攻撃を出すまでに溜めなどがないため、近寄って頭を攻撃しているときによく当たる攻撃だった。

 おまけに範囲が広い。威力は高くないが。

 

 ザボアザキルが空ぶっている間に素早く後ろに周りこみ尾ヒレに大剣を叩きつける。

 ここも氷をまとっているが、難なく煌剣は尾ヒレを切っていく。

 

 すると、ザボアザキルは体を横に捻り、溜め始めた。

 

 ザボアザキルの溜め行動からは、いろんな攻撃に派生する。

 

 剣をしまい急いで離れる。

 

 ザボアザキルは溜めを解放するように、地面をスピンしていた。

 

 終わったところをめがけて走り、氷をまとっていない後ろ足に溜め切りを敢行する。

 

 溜め切りは溜めるのに時間がかかり、スキも大きいので使いどころを間違えたら攻撃をくらう。

 

 ジルは慎重な狩りをするが、時には大胆に攻めていく。

 

 「うおぉぉぉぉぉ!」

 

 渾身の溜め切りを後ろ足にぶつける。

 

 ゴアァァァ

 

 凄まじい衝撃音とともに、ザボアザギルは大きく転倒した。

 前転をして頭に近づき、勢いを使い大剣で横殴りする。

 そこから剣を後ろに持ってきて、体を捻り、限界まで溜める。

 

 バギッ

 

 強溜め切りによって、ザボアザギルを守っていた、氷の鎧が砕ける音が響く。

 そこに追い討ちをかけるように全身を回し強なぎはらいを放つ。

 

 ザボアザギルの顔には大きな切り傷が付き、全身もジルの攻撃によりボロボロになっている。

 

 しかし、ザボアザギルは逃げない。

 例え、討伐されるとわかっていても、決して逃げようとはしない。

 

 そんなモンスターにハンターは、敬意を持って狩りをする。

 暗黙のルールだ。

 ザボアザギルはジルを睨み、全身に空気を入れて膨らむように、膨張した。

 

 これがザボアザギルの第三形態。

 

 ザボアザギルは化け鮫とも言われるだけあって、三つの姿を持つ。どれも攻撃的なフォルムだ。

 

 この膨張状態は大きな体で敵を潰すように攻撃をする。

 

 だが、ジルは勝ち誇ったような顔で近づき、溜める。

 

 そして溜め切りを放つ。肉質が柔らかくなっている。鱗もない皮の部分が露出しているせいで、弾かれるような部位もない。

 

 ライトもここぞとばかりに溜める。

 そしてそのライトの溜め切りが最後の攻撃となる。

 

 グアアァァァァ

 

 ザボアザギルは頭を上に上げ、天をあおいだ後、力なく倒れていった。

 

 ……終わったか

 

 「やったー。ザボアザギルを狩ったぜ!」

 

 自分で止めをさしただけに喜びが大きいのだろう。

 

 「じゃあ、さっそく剥ぎ取りをしようぜ」

 

 狩ったモンスターは剥ぎ取りをして、素材をしっかりと使う。

 これも礼儀だ。

 

 「しかし、膨張したまま討伐すると、萎んだ風船みたいだなコイツ」

 

 「確かにそうだな」

 

 こうして、ライトの初めての氷海での狩りは幕を閉じた。

 




 どうでしたか?
 ライトの活躍が少ないですが、これからどんどん増えていきます。

 ちなみに知っている人が多いと思いますが、エリア7ではザボアザギルは釣れません。
 エリア2の普通に釣りができる場所、そこに釣りカエルを投げ込んで待ちましょう。ザボアザギルがそのエリアにいて、なおかつ気づかれていなかったら、しばらくすると食いつきます。

 けむり玉を使わないと難しいです。
 そこまでこけている時間も長くないので、遊び程度にやるのが一番です。

 (ぽーらすたーは今回初めて知りました)

 後、『ほうこう』が漢字になっていないのは、変換がなぜかできないからです。
 パソコンを使って変換をしておきます。

 では、また次話で。
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