ドルディアに生まれた転生者   作:キ65

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超配管工と大蛮族の謂れと旅の出来事と海と不穏な異変と帰宅と性獣と賊

 

 

 「風雲丸とクリボーどこいった?」 

 

 「……君の様な勘のいいチビは嫌いだよ」

 

 という事で詳しい話をルーデウスに聞くと、風雲丸は行方不明、クリボーは高高度からのフリーフォールに耐えきれず、ルーデウスとエリス、ルイジェルドの血肉になったらしい。

 

 超配管工では、どんな高さから落ちても死なないのに…

 

 

 いきなり、恩馬?愛馬を食われたことを知ったことによってパーティに亀裂が入りながらも、パーティ名デッドエンドのフィットア領帰還の旅はいいスタートを切れた。

 

 まあ冒険者ギルドの規定で、俺はデッドエンドには入れないのだがね。

 

 

 ルイジェルドと俺は魔大陸の旅に慣れているのだが、エリスとルーデウスはそうではないので、今回の旅路は俺一人の時に比べて、牛歩と言ってしまっても過言ではなかった。

 

 しかしいいこともある。魔術師のルーデウスがいるのだ常に清潔な水を飲めて、火も常に使える。旅の中こんなに嬉しい事はない。

 

 一人で旅をしていた時は、何もかも魔物から補っていた。街での金も、服も、眠たくなれば魔物を狩り死体で暖を取り、喉が乾けば魔物を生きたまま絞り生き血を啜り、火が炊けない状況でお腹が空けば生肉を食う。

 

 知り合いの冒険者にその場面を見られては、真顔でよくシーフを雇えと言われたものだ。ロキシーにもドン引きしながらそう言われたっけな、にゃははは!

 

 ロキシーの話が好きなルーデウスにそんな事を言っていると、『大蛮族』と暴言を唐突に吐かれた。

 

 ルーデウスも船で遭難してみればわかるよと、優しい目で見つめていると、エリスがキラキラした目で話の続きを迫る。

 

 彼女には今の話が武勇伝に聞こえたらしい。興がのったので、ギレーヌとの再会時を演劇風に多少の脚色、つまり勘違いの部分を抜いて話すと、エリスがさらなる尊敬の目で見てくる様になった。

 

 この和やかな雰囲気をエリスがまだ幼かった頃のロアの館の様だと俺は思った、エリスの親であるフィリップとは親友で、そのエリスを俺は実の娘の様に思っている。この子ともちろん、ゼニスとパウロの息子であるルーデウスもだ、彼は大人びている様に見えて幼いのだ。転生者である事も関係しているみたいだが、俺にとっては今ルーデウスが転生者だって事は、関係ない。

 

 必ず安全なアスラ王国のフィットア領へ送り届けてやり、その後ででもフィリップやヒルダ、サウロスだって連れてきて。あの館を再建するのだ。

 

 

 

 楽しい旅路の途中、ルーデウスが作戦会議を定期的に開くという議題の第一回デッドエンド作戦会議をした。俺はデッドエンドではないので見学という扱いになった。なんか悲しい。

 

 ホウレンソウを義務付けられたデッドエンドと部外者Aは、リカリスの隣り街に着いた。

 

 ここは見たことある様で無いような、魔大陸の平均的な街だった。

 

 そこではルイジェルドはデッドエンドとはバレず、街に入れたようだ。俺は大蛮族だとバレて、ファンだという自警団のやつに握手を求められた。久しぶりにあの吟遊詩人の事を思い出すきっかけになってくれた、ファン第一号くんに感謝を心の中で告げ、街には少し滞在した。

 

 定例会議で議題に上がった、ルーデウスがパンツを嗅ぐので洗濯係を変えて欲しいとのエリスからの要望に、ルーデウスはしどろもどろしながら、エリスが洗濯係の後釜に座った。もちろんルイジェルドや俺も候補に上がったが、俺の方の見た目はともかく、ルイジェルドと俺はいい歳した大人なので、却下となった。

 

 しかし、ルーデウスのパンツの匂いを嗅ぐエリスを見てから、無理矢理洗濯係を俺に変えた。

 

 

 なんなんだこの、これは…

 

 

 早くコイツらくっついてしまえと思っていたら、ルーデウスが15歳になったらと確約しているとルーデウスから聞いた。コイツら予約なんかしているのだ。しかしルーデウスは村に大好きな人を残してきたと言っていたが、大丈夫なのだろうか?

 

 

 

 すけべな奴らを尻目に思う、実はこの体はまだ、DTだ。

 

 発情期は心頭滅却で乗り越えているし、しかし今世ではそういう行いをする予定はないのだ。

 

 その理由なんだが、俺は案外信心深い方だと、自負している。

 

 こんな、理不尽な事もあるがとても素晴らしい世界に転生させてくれた。誰かに気が向いている内は操を捧げているのだ。

 

 

 まあ俺も猫耳がついていてキュートだが、男だ。

 

 下半身に脳が乗っ取られる事だってあるし、ましてや発情期なんてものもあるのだ。間違いが起こる可能性が少しでもあるならば、必ず間違いがいずれ起こる。

 

 寿命というタイムリミットがあるが、それまでチキンレースを続けさせてもらおう。

 

 

 寿命を使ったチキンレースと聞くと危ないことのように聞こえるが、全く危なくは無いチキンレースの事を考えている内も、時は絶えず流れて街を出て、旅が再開した。

 

 

 

 問題は多々起こったが、どれも些細なことで致命的なものは一つもなかった。子供で守られるべきのルーデウスがリーダーで色々背負っていることには若干の不安があるものの、ルーデウスはよくリーダーをこなしてくれた。

 

 エリスが魔神語を覚えたり、ルイジェルドと俺に武者修行の奴らが来たり、ルイジェルドの語る過去に涙したりしていると、あっという間に一年が過ぎで、ルーデウスたち三人はAランク冒険者になった。これを機に俺もデッドエンド加入かと思ったら、それはルーデウスに止められた。ルイジェルドの名誉回復の意味を含めたパーティなので、有名人である俺には我慢してもらうのだそうだ。

 

 

 色々あったが、真っ直ぐ南に進んでいる事を考えれば、遅めの歩みだったとしても確かに魔大陸最南端ウェンポートに一年をかけて着いた。

 

 

 

 ウェンポートには今日合わせて、二回目の俺が案内することに決まった。

 

 しかし、エリスは街に着いた途端に騎乗していたトカゲを飛び出して、海へと駆け出した。

 

 「ルーデウス! 海よ!」

 

 魔神語で叫ぶエリス。

 

 そういえばエリスは海が初めてだったなと思いながら、今世ではの枕詞がつくが同じく海が初めてであろうルーデウスを見る。

 

 あらあらま、エリスに視線が固定されてぇら。

 

 俺が知ら無いだけであるかもしれないが、アスラ王国では水着なんて毛ほども知られていない。つまり泳ぐ時は全裸か、下着だ。その事に瞬時に気づき、妄想を炸裂させる。ルーデウスの性欲と思考の回転の速さに呆れる。

 

 しかしここはさすが、リーダーを一年務めあげただけはある。誘惑を堪えて、俺にお得な宿屋の位置を聞くルーデウス。

 

 早めに連れて行って、やらないとにゃ。

 

 

 海に入るのは、ルイジェルドの静止が掛かった。

 

 ここの海は魔物が多いらしい、そっと手製の海水浴用ネコミミカバーと尻尾カバーを背嚢にしまい。

 

 ここからは別行動だ。

 

 旅の途中街に着いた時は、ルイジェルドとエリスとルーデウス、といった組み合わせと、俺とエリスとルーデウス、と言った組み合わせで行動することが多かった。

 

 まあなんとなしに決まっていった組み合わせなので、深い意味なんてないとは思うけれど、何か配慮を感じてしまう。ルイジェルドとは最初のことは水に流して結構仲がいいのになんてたまに思う。

 

 

 やる事もないので、街をぶらつくきながら考え事をする。

 

 ああそうだめでたい事に、二つ名がルーデウス達についていた。

 

 狂犬のエリス、番犬のルイジェルドに飼い主のルージェルドと、言った感じだ。

 

 ルーデウスは名乗る名前を頻繁に変えていたので仕方ないとして、この異名をつけた連中はセンスがいい。的を射ている感じがする。俺の大蛮族とは、大違いだ。

 

 そう、俺は蛮族ではない。

 

 

 そんな事を考えながら散歩しているうちに空は赤色、宿に戻る時間がやって来た。

 

 宿に戻るとみんな揃っていたが、ルーデウスが頭を抱えて考え事をしていた。

 

 

 どうやら、ルイジェルドの渡航費のことで悩んでいるらしい。ここは種族ごとに値段が決められていて、スペルド族には大金がかけられているというのだ。

 

 旅の途中やロキシーの反応で分かってはいたが、これは酷い扱いだなスペルド族。

 

 

 ルーデウスはこの問題に、三つの解決策を出した。

 

 一つ、依頼で金を稼ぎ、ミリスへと渡る正攻法。

 

 一つ、迷宮に入り、魔力結晶と魔力付与品マジックアイテムを取ってくる。

 

 一つ、この町のどこかにいる、密輸人を探す。

 

 このどれか一つ、ということらしい。

 

 

 それを選ぶ中で迷宮狂いと言われている、迷宮の専門家の俺を待っていたそうだ。

 

 今の段階だと二つ目に挙げた、迷宮が最有力候補らしいが、それより手っ取り早い方法がある。

 

 

 ウェンポートを渡った先、ザントポートは俺の実家の近くだ。それにかつてミリシオンで稼いだ金を実家に仕送りしている。元の金がデカいこともあってあの性格の父と母の事だ。計画的に少しずつ使っているだろう。

 

 つまり俺が先に渡って、実家から金を無心して戻ってくれば万事解決だ。時間もそれほどかからないし確実だ。

 

 

 その事をルーデウスに言うと俺に頼り切りになるのを、若干渋っていたがそれで決まりになった。

 

 

 

 夜が明けてた。

 

 昨日とは打って変わって、俺が船で先に渡る事に大賛成になっていたルーデウスに、急いで船に乗せられて早朝便でウェンポートを出た。

 

 決まってから寝て起きてすぐのことだったことと、ルーデウスの様子がおかしく感じたことに、どこか不安が湧いてくる。

 

 

 しかし船は時間通り早朝に出発して、ザントポートに向かった。

 

 

 そして俺は遭難した。

 

 

 船室で寝ていると、護衛や水夫が寝込みを襲って来てそれら全てを撃退した結果、船を動かせるものが居なくなり、海洋の上での立ち往生を強いられた。

 

 何やら可笑しな事を叫んで襲いかかって来たので、疑問に感じながらも最善の行動を心がける。

 

 もう慣れたもので食料を探して自分の背嚢をあさってみると、ルーデウスからの手紙を見つけた。

 

 曰く、先に行って戻ってくるな実家から金を無心する必要はない後から追う、とのこと。

 

 舐めんにゃ!

 

 

 

 まあ遭難生活の大体は、船の上で時たまくる魔物を倒すだけの時間が続いた。

 

 ザントポート行きの潮流にはちゃんと乗っていたようで、案外時間がかからずにザントポートに向かう船に救助された。

 

 と言っても、予定よりも一週間程ロスをしてしまったので、合流を急ぐ。

 

 

 

 助けてもらった船の船長に心ばかしのお礼と感謝を告げて、ザントポートに着いた。

 

 大森林は雨季間近の時期だったらしく、雨季の魔物目当ての冒険者が屯っていた。

 

 懐かしい光景だ。

 

 ルーデウス達との再会が最優先目標だが雨季の間は、大森林に否が応でも立ち往生となるだろう。そう辺りをつけて、雨季の前にルーデウス達と再会する事を諦めて、里帰りする事に決めた。

 

 

 ギュエスとはギレーヌと一緒に再会すると誓っていたのだが、事態が事態だ。そんなことは言ってられないし、何よりまだギレーヌの誤解が解けていない。

 

 誓いを心の奥底にしまって、村を目指す。

 

 

 雨季になるまで余裕があるので、歩いて行く。

 

 歩いて行ったたまにすれ違う知り合いに、挨拶をしながら行くと、変な噂を聞いた。

 

 

 なんでも、俺たちの村の聖獣様が性の獣に襲われた、らしい。その犯人は俺の村で捕えられているらしい。

 

 最初はなんのこっちゃと思ったが、次第に怒りが湧いて来た。

 

 

 自分はさして重要視もしていないし、会った事もない聖獣様だが、父や母、ギュエスだって聖獣を大切にしていたのだ。

 

 その獣に発情する犯人とやらをの顔を見てやる為に、村へ急ぐ。

 

 

 

 

 

 

 「ルーデウスとギース、二人して何やってんにゃ、お前ら……」

 

 村に帰って来て歓迎を受けて実家に顔出してから、早速村に一つしかない牢獄を見に行くと、全裸のルーデウスと猿顔の魔族ギースが囚われの身でいた。

 

 「おお!ギュユスナじゃんか!久しぶりだな元気にしてたか?」

 

 ギースが脳天気にそういう。

 

 「助けて下さいギュユスナ!そこの人を説得して下さい!俺、冤罪で捕まっているんです!」

 

 ルーデウスが見張りの奴に指を刺しながらそう言った。

 

 

 ……どっちだ?

 

 どっちが聖獣様を襲った性の獣なのだろうか……

 

 「あの手紙の事ですか!?あれは本当にすみませんでした。言えませんがとても重大な理由があったんです!」

 

 「ああ、手紙のことはもういいんだにゃ。で、どっちが聖獣様を襲った性の獣にゃ?」

 

 パッと、ルーデウスがギースをギースがルーデウスを指差す

 

 「こいつです。」「こいつだな。」

 

 えぇ…

 

 「そりゃないぜ!?先輩!」

 

 「はなせ後輩!俺は仲間が心配なんだ!どうせギャンブルでイカサマしただけだからすぐに出られるだろ!」

 

 「それは言わない約束だろ!」

 

 全裸の性獣と猿顔が取っ組みあっている図は、見るに耐えないものだったので、喧嘩を辞めさせて事情をルーデウスに聞く。

 

 

 ルーデウスは饒舌に喋り出した。

 

 ルーデウスは俺を先に送り出した後、魔界大帝に魔眼を貰ったり、密輸船を使ってルイジェルドをミリス大陸に送って、ルーデウスとエリスは普通に渡航してザントポートに着いた頃、ルイジェルドを受け取りに密輸船のグループのアジトで商品として捕えられていた獣族の子供を助け出したが、聖獣様も囚われの身となっていて再度ルーデウスが助けに行く時に丁度、獣族の戦士団と鉢合わせして人攫い兼聖獣に不埒な行為をしたという嫌疑をかけられて交戦となり、獣族の吠魔術に対応できずにやられてしまったらしい。

 

 魔界大帝など気になる点がいくつかあるが、一番俺が聞きたいのはここだ。

 

 「俺を先に渡航させる理由は、あったのかにゃ?」

 

 「それは……」

 

 押し黙り視線を下に向けるルーデウス。

 

 「…言えないならいいにゃ。」

 

 「す、すみません…ギュユスナ。」

 

 やはり様子が可笑しい。ルーデウスをこれ以上の牢獄に入れておくのは彼の精神的に危ないと考えて、ギュエスに話に行った。

 

 

 

 

 ギュエスの家、つまり族長の館に向かっていると、鼻が違和感を感じた。

 

 なんだろう、この匂いは?

 

 

 少し嗅ぐとすぐに思い出す、炭焼き小屋が風上にあった時の匂いだ。

 

 

 疑問は解消されたので、族長の家の方を目指す。

 

 

 ん?

 

 

 この村には炭焼き小屋は疎か火を使う場所は料理場だけのはずなのに、そう思い風上に視線を向けた。

 

 微かだが点けられたばかりであろうその火は、雨季の前なだけあって今にも大火になろうとしていた。

 

 

 火事だ!

 

 

 吊り橋の通路を飛び降りながら、中空で魔力は込めず大声で吠える。

 

 これで異変に気づいた村のみんなや、ギュエスが駆け付けてくるだろう。

 

 

 

 家事を消そうと近づいた瞬間、視界の端で何かが煌めくのが見えた。

 

 咄嗟に転がる。

 

 「に゛ゃ゛」

 

 「おいおいマジかよ…よりによって迷宮狂いだと…?!」

 

 

 うおお、痛え!

 

 不意打ちで闘気をあまり纏っていなかった事と、煙で鼻が鈍っていたからか実家で気が緩んでいたのか、首の皮を浅く広く斬られた。

 

 「ははは…ッ!本気出して首だぞ、首、確実に殺したかと思ったんだかな……さすがは迷宮狂いだぜ。おいお前ら、今回は失敗だ!撹乱してずらかるぞ!俺が迷宮狂いを引きつけるその間に、数匹はさらえ!」

 

 冷や汗を流し苦虫を潰したような表情で、こちらを警戒しながら他の奴らに命令を出して後退りする。聖級程度の剣士。

 

 

 俺は、明らかな格下に一撃を入れられて、腑が煮えくりかえる思いだった。

 

 俺の猫耳頭はくーるだ…

 

 

 闘気を使って前に跳ぶ。

 

 またたき、その間を与えない様に最速を目指す。

 

 呆気ない手応えと共に持っていた剣を跳ね飛ばし、奴の頭の鉢を切り離してやった。

 

 

 

 脳漿が飛び散り地面に落ちる前に絶命した男を捨て置き、散り散りに逃げた賊を追う。しかし、逃げながら火をつけたのか、村のそこかしこが燃えていた。

 

 

 ストーカーに故郷を焼かれた。あの光の戦士もこんな気持ちだったのだろうか。

 

 

 焦燥が身を焦がす。

 

 勢いのままに、散り散りになって村を荒らしまくる賊を倒す。

 

 最近の鬱憤と故郷を荒らされる怒りを、ゴキブリの様に湧く賊にぶつけていると、いきなり雨が降ってきた。

 

 

 火の上昇気流が雲をよんだか、なんて適当な事を考えながら賊を倒していると、煙によって効かなかった鼻が効きを戻り出したのだ。

 

 

 そこからは村に残っていた戦士たちによる反撃が力を増し、奴らは大森林に消えていった。

 

 

 

 

 人間の死体の処理などに手間取っていると、ルーデウスが服を着て杖を持って現れた。

 

 大丈夫でしたかと血相を変えて叫びながら、近寄って来るルーデウス。

 

 

 首を斬られてしまったせいで、首より下の身体中に血が付着している姿が重症に見えたらしく、心配をかけてしまった。

 

 首を見せて治療魔術を掛けてもらい、作業を再開する。

 

 

 

 後処理も終わって村がいつもの顔を取り戻した。その頃になると、ルイジェルドとエリスがこの村の戦士団と攫われた子供達を連れて帰ってきた。

 

 俺が火事に直ぐに気づかなかったら時すでにお寿司、村のみんなは賊らのシャリの上のネタにされていたことだろう。

 

 感謝してほしい。

 

 

 

 みんなに感謝された。

 

 感謝された事で気持ちよくなりながら、ルーデウスへの嫌疑を俺とルイジェルドと族長が払った。

 

 

 程なくして、ルーデウスに恥ずかしい姿勢で謝罪する弟子から目を背ける。

 

 

 こんな姿見たくなかった。

 

 エリスに腹を蹴られ水を引っ掛けられた、ギュエスを慰める。

 

 

 

 そんな形で村に平和は訪れルーデウス達と再会できて、雨季が始まった。

 

 雨季になったら移動は出来ないので、村にとどまる事に決まった。

 

 

 

 俺は実家にルーデウス達は空き家に、泊まる事になった。

 

 久しぶりに会う弟や妹達と遊びながら雨季を過ごして、少し経つと唐突にギュエスがやってきて話しかけて来た。

 

 

 前の様に稽古をつけて欲しいというのだ。

 

 事も無し、了承した。

 

 

 ギュエスと稽古をしていると、ルイジェルドそしてエリスと獣族の少女二人が見学に来た。

 

 見学にいい記憶がない俺は追い返そうとしたのだが、ギュエスに止められた。

 

 

 どうやら片方の女の子はギュエスの娘で、剣術を習わせようとギュエスが見学に呼んだらしいのだ。

 

 

 

 ギュエス…… お前結婚してたの?

 

 

 

 

 その後の稽古は、ルイジェルドに俺とギュエスが攻撃する掛かり稽古になった。エリスと女の子二人は見学だ。

 

 

 ギュエスの娘ミニトーナとアドルディア族テルセナは、賊から助けてくれたエリスに憧れて剣術に興味を持ち出したらしくエリスとベッタリしていた。

 

 エリスも嬉しげだ。

 

 そんな光景にホッコリしていると視界の端に、ルーデウスがパウロとフィリップの匂いを漂わせ、彼女らを見ているのを捉え。

 

 俺はグレイラットの血筋に、感心半分呆れ半分の微妙な気持ちになった。

 

 

 

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