艦隊これくしょん 〜絶望のその先に〜   作:高坂蓮

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第0話 プロローグ

ーーー2024年7月

 

ーーとある海上

 

地獄絵図とはまさにこのようなことをいうのだろうか

どこからか泣き叫ぶ声が聞こえる

誰かを呼ぶ声が聞こえる

周りからは爆破音が止めどなく聞こえる

 

俺の足は動かない

 

動かそうとしても恐怖からか動かない

 

8歳の俺では出来ることは限られる

 

俺はここで死ぬ

 

そう悟った

 


 

ーーー2034年12月7日

 

ーー都内某所

 

癖というものは厄介だ

 

毎日毎日同じ時間に起きるといやでもその時間に目覚めてしまう

 

まだ目覚ましは鳴っていないが起きるには良い時間

 

今日は平日

 

学校がある

 

重い体を起こし顔を洗う

 

顔を上げて鏡を見ると

 

そこには一人の少年、いや青年の顔がある

 

換気のために窓を開けると

 

テレビをつけ朝食を作り食べる

 

「…ーー海棲艦との戦争が始まり15年あまり、未だに前線では膠着状態が続いており…」

 

テレビでは連日この話題だ

 

12年前突如として海に現れた深海棲艦と呼ばれる『生き物』

 

『奴ら』は次から次へと船、そして人々を襲った

 

日本の自衛隊をはじめとした世界中さまざまな国が撃退を試みたがどんな攻撃も『奴ら』には効かなかった

 

次々と軍艦は沈められた

 

そんな中人々の前に現れたのは『艦娘』とよばれる『ヒト』だった

 

その『艦娘』の奮闘もあり

 

戦況は一時好転し、押し返した

 

しかしその勢いも衰え、今でも押しては押し返され押されれば押し返すの膠着状態となった

 

こんな状態でも人々に直接の被害が出ることはなくなり

 

その状態が何年も続いたため、それらは人々の『日常の一部』となっていた

 

青年はそんなニュースに気を留めることなく支度を済ませ、家を出た

 

いつも通りの時間に家を出て

 

いつも通りの道を行き

 

いつも通りの電車に乗る

 

そんないつも通りの生活

 

朝起きて、顔を洗い、朝食を食べ、着替え、そして家を出て、学校へ行き、帰って夕食を食べ、寝る…

 

毎日そんな日々を繰り返す

 

『日常』は日々の積み重ねである

 

 

 

 

 

でも、そんな『日常』を壊すのには

 

 

 

 

たった一日もいらないのである…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「はあぁぁぁぁぁぁーー」

「……ため息つくと幸せが逃げるぞ」

俺は高砂大輝、受験真っ只中の高校3年生だ。

「いいよなー勉強できるやつはー」

そして俺の前で愚痴を言ってるのは笠原悠。

俺の同級生で親友だ。多分。

え、これ俺だけだってオチないよな。

俺だけだったら泣けてくる。

「コツコツやってれば自然とできるようになるもんだよ」

なんて他愛もない会話をするのが日常だ。

「…俺、提督になりたい!」

「いきなり何言ってんだ」

いきなりそんなことを言い出した。

「だってよー、毎日あんな可愛い女の子達と一緒に居られるなんて最高だろッッ!」

「仕事さえパパッとやっちまえばあとはもう天国だろッッ!」

「だから!おれは!提督になりたい!!!!!」

なんか盛り上がってきた。

「…そんな簡単じゃないと思うぞ、それになること自体難しいしな」

俺は冷静にツッコむ。

「んなこたぁわかってるんだ!!!!」

「でもよぉ…そこを乗り越えてこそ!真の男ってもんだろぉぉ!!」

「はいはいガンバレガンバレー」

適当な返しをする。

…正直、あまり海に良い思い出はない。

「ノリ悪いなー」

「そんなんじゃ彼女できないゾ☆」

「やかましいわ!!!」

失礼なこと言う。

俺だって彼女の一人や二人くらい…

…この話はやめよう。悲しくなってきた。

「てか悠だって人のこと言えねーだろ!」

「ふっふっふっ」

え、なんか笑ってる。

「え?まじ?」

「ふっふっふっ…頑張りたまえ」

「そ、そんな、馬鹿な…」

やっぱこいつは親友じゃないかも

「でー…大輝は将来何になりたいんだよ」

「え?」

素っ頓狂な声が出る

「だーかーらー将来なんの職に就きたいかって」

「……………特にないなぁ」

今思えば特に将来について考えたことはなかった。

俺は何をしたいんだろうか。

なにかをしなければといったようなものがあった気がするがその正体は分からない。

「お前、つまらないな」

「うるさい!!」

とことん失礼だな。

これにはあのガンディーでもラリアットかますレベル。

「まあでも………」

「………?」

「きっとこの先生きてく中で、ふとしたことで人生ってのは二転三転するもんだからな。だからきっと大輝にもいつかやりたいことも見つかるさ。」

え、やだ急になんか良いこと言い始めた。

危うく惚れちまうとこだったぜ☆

「………そうだな」

心なしか少し気持ちが楽になった気がする。

やっぱこいつは親友だな。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ほんじゃあな!大輝!」

「おう、じゃあな」

学校が終わり俺たちはそれぞれの帰路についた。

「『ふとしたことで人生は二転三転』…か」

ふとさっきの言葉を呟く。

「……俺も……いつか……」

「…………………」

「…………」

「……」

「……………見つかるといいな」

あたりは12月に入り本格的に寒くなってきた。

すれ違う人々は皆厚着をして足早に進んでいく。

いつもなら足取りが重くなる帰り道。

ただ、そんな帰り道でも今日ばかりは心なしか足が軽く感じた。

 

 

 


「…………」

「……………なるほど」

「…………彼が高砂大輝ね…………ふふっ」

すれ違う青年を横目に女性はそう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 




「艦隊これくしょん 〜絶望のその先に〜 第0話」をお読みくださりありがとうございます!
初めての小説投稿となりますのでいろいろおかしな点なとがあるかもしれませんがそこは温かい目で見ていただければとおもいます…(´・ω・`)
さて、今回は第0話プロローグということで…艦これ要素ほとんどありませんでしたね…申し訳ない…
次回はもっと艦娘出ます!!(多分)
ちなみに最後の女性は艦娘ですはい。
投稿頻度は不定期ですので気長に待っていただけたらと思います(^^;
みなさんのご感想や要望、訂正などありましたらコメントよろしくお願いします!
では!失礼ノシ
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