どうせなら勝ちたい   作:扶桑畝傍

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イデる?いや、勘弁してよ。

 

『こちら右舷機関室!!

 エンジンオーバーブロー!!

 制御不能!!

 エネルギーカットの許可をくれ!!

 このままじゃ爆発しちまう!!』

 

「くっ、兎に角冷やすんだ!!」

「ブライト、

 機体の冷却材がある筈だ!」

「っ!!

 ジョブ・ジョン!!

 ジョン!!今どこに居る!!」

『聞こえてる!!

 だがどうやって冷却材を

 持って行くんだっ!?』

「ジョン中尉、今、MSか?」

『そうで、うおっ!?

 乗ってても

 こう揺れちゃ、立ってられない!!』

音声から

他のMSや、

ガンタンクも転倒しているのだろう

「いいか、よく聞け、

 MS冷却材のタンクは見えているな?」

『あぁ』

「そのまま這いつくばって転がしていけ、

 無理矢理引きちぎって構わん!!」

『はぁっ!?大丈夫なのかよ!?』

「四の五の言ってられん!!

 このまま吹き飛ぶか

 みっともなくとも生き延びるか

 それだけだ!!」

 

 

「よ、よし、なんとか出れた。」

ガンダムをよじ登らせながら

上部ハッチから這い出る

背中に

辛うじてビームライフルと

100mmマシンガンだけだ

『アムロ!!上だっ!!』

咄嗟に構えられたのは

100mmマシンガンだった

 

不安定な姿勢

ガンダムには100mmマシンガンを

使った履歴が無かったのが災いし

やみくもにバラまれるだけだった

 

「こ、これじゃ使い物にならない!」

止む無く手放し

ビームライフルを構えるが

「え、エネルギーがほとんどないっ!?」

 

この揺れで充電中のビームライフルを

間違えて拾ってしまったようだ

 

予備のカートリッジも無い

ガンダムの接続ポートも左手は壊れている

 

「こなくそっ!」

ビームライフルを変形させ

『右手で接続しエネルギーを確保する』

 

 

「うぉっ?!」

当たりこそしなかったが

這い出て来たMSから

思わぬ反撃を受け

一旦ジャングルスレスレまで降りる

「不味いな。」

 

既にこの上空戦が始まって

1時間は経過しようとしていた

 

熱核ジェットエンジンはまだ持ちそうだが

そろそろぐずり出す熱量

ビームブレードも

冷却しなければ使えない

レールガンを使おうにも

《直線状に動くのは自殺行為》

 

「行き掛けの駄賃で一発かな。」

 

レールガンへの給電回路を開く

 

狙うのは、右か、左か

どちらかのエンジン

 

 

「冷却完了!

 中尉、何時でも行けます!」

『よし、新人、

 こちら指示に合わせて

 姿勢を変えろ』

「了解。」

 

その姿勢は、より

《スナイパーライフルを寝そべり構える》

姿勢に切り替わる

 

『左を狙え』

「左ですか?」

『あぁ、

 右を狙おうにも

 木馬は左回転をしながら遠ざかっている、

 その回転軸は左のエンジンだ』

「了解、左エンジンを狙います!」

 

 

「来たっ!!」

飛行物体はまだ無事な右エンジン

(無事と確認はしていない)を

狙っている

 

回るホワイトベースから

ガンダムを乗り出しビームライフルを構える

 

あの大型ブレードはまだ出したままだ

 

 

「さて、騙されてくれるかね?

 行くぞ!エントリィイイイイイ!!」

 

フルチャージしたレールガンは

今か今かと放電を待ちわびる

 

 

「照準、よし、撃てます!」

『新人、好きに撃て!』

「撃ちます!!」

 

 

「レールガン、発射っ!!」

 

 

「なんだっ!?」

 

振り向く先から迫るメガ粒子砲が

僅かに早く着弾した

 

 

「くそっ!?外したっ!!」

被弾した木馬は

その勢いで回転に加速が掛かり

右エンジンには掠っただけだった

 

そして《被弾》の文字

 

「げっ、どこだ?」

コンソールを確認すれば

 

連邦のMSがビーム兵器で

俺を撃った事がわかる

 

「対・ビーム兵器用液体金属、

 コレが無けりゃ

 俺は蒸発か爆発四散してた訳か。」

被弾箇所から漏れ出す液体金属は

直ぐに冷えて固まり

その破口を塞ぐ

 

「しゃ~ねぇ、帰るか。」

 

 

その後、ホワイトベースは制御不能のまま

旧・カルフォルニア半島の先端に不時着した

 

 

『オルテガ機、マッシュ機、シャア機、帰還します。』

 

ザクSF二機が抱えるヅダは

ぐったりしていたが

コロンブスの艦内に収納するな否や

オートパイロットが立ち上がり

直立、MS固定デッキに収まった

 

「っ、こ、ここは?」

 

メインカメラに映し出されるのは

コロンブスの艦内

 

『シャア、踏んだり蹴ったりだな』

 

あぁ、帰って来れたのか

 

「暫く休ませてください、

 レッドアウトしかけたので。」

鉛の様なとはよく言う

ほんと、その様な感覚が身体を支配していた

 

 

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