鶴の一声
とは、よく言ったものだ
「は?」
「なんだ?知らんのか。」
「はぁ、まぁ、ジャパンには
行った事も調べた事も無いので。」
「詰まらんなぁ、人生を損しているぞ?」
「そうですかね?」
「そうだとも。」
そんなたわいない会話をする
小太りな中将、ゴップは
「・・・負け戦かな。」
「まだ、4日目ですよ?」
「敵の情報が足りなさ過ぎる。」
「否定できません、
スパイが軒並み帰って来ないのは
驚愕すべき事実です。」
(まぁ、その半数が
講和派の一般兵達だ、
恐らくレビルの目に留まったのだろう
生きてはいまい)
「さて、
キミはついて来るかね?」
「貴方の副官ですよ?当然です。」
彼等は、リデオジャネイロから出立する
第2次増援補給部隊の指揮監督を取る為に
大船団を南アフリカのケープタウンへ
運ばなくてはいけなかった
第1次増援補給部隊は
ジオンの精鋭
『ジオン水泳部』に
半壊と言う事実で
連邦軍を震え上がらせていた
▽
その頃、イギリス駐留部隊は
なけなしの武器・物資を抽出し
増援部隊を送り出したばかりだった
「行ったか。」
「えぇ、ですが。」
「わかっている、
沿岸部隊すら抽出対象とされたのは痛いな。」
「ベテラン勢も居たので、
指揮系統に乱れが生じています。」
「大西洋の情報は?」
「偵察艦隊を出してはいます、
ただ、
『オデッサ作戦に半数を駆り出されているので』
艦艇も、兵員も全く足りていません。」
「レビルのアホゥめ、
ジオン公国の怖さをわかって無さすぎる。」
「言えてます、
所詮、戦場帰りでも
ジャブローの引き籠り、
ただのデブ親父ですよ。」
周りもつられて笑う
ここ、イギリス駐留部隊は
どちらかと言えば『講和派』で
構成されている部隊なのだから
▽
「そんじゃ、エルラン、
そっちの艦隊は任せた。」
「病み上がり将校に
なんとご無体な。」
「それだけ話せれば大丈夫だろ、
なんせ、『イギリス駐留部隊』の
降伏を促す為の部隊なんだから。」
「受け入れてくれるかね?」
「フルオープン回線で
堂々と言えば良いんですよ。」
私はレビル将軍に殺されかけたんだと
「貴殿は、
なぜ、ジオン公国に?」
「え?」
「地球に余り関心が無い感じでしたので。」
「まぁ、コロニーを直に見たかったのと、
『ガルマ・ザビ』を
失いたくないから、ですかね。」
「友人かね?」
「ほぼほぼ、『弟』の様に接してきましたから、
『兄』が、それを守ろうとした、
それだけですよ。」
「ふふっ、貴殿がどこの人間とか
どうでもよくなりましたわ。」
「エルラン中将、
間違い無く反撃があります、
それはお覚悟を。」
「軍人ですからな、当然です。」
拳を付け合う
「では、行ってまいります。」
「お願いします。」
▽
地球連邦軍 ジブラルタル基地
「なぁ、サウジアラビア戦線が
こっぴどくやられたって聞いたか?」
「聞いた聞いた、
なんでもガウが突っ込んで来て
根こそぎ吹き飛ばされたとか。」
「それと同時に
油田施設もぶっ飛ばされたらしいぜ?」
「げ、旧世紀の燃料でも
艦艇燃料は今でも『石油』だぞ?」
「まぁ、今回の作戦中は
無くならない量が確保されてるらしいが、
施設は軒並みやられたそうだ。」
「お前ら、どこからソレを聞いたんだ?」
「あ、中隊長、俺ら、
親戚がサウジアラビア戦線にいるんですよ、
それで聞いたっす。」
「そぅか、
大西洋はどうだ?」
「今のところ
穏やかっすよ?珍しいぐらいです。」
「あぁ、大昔のことわざ、だったか?」
《嵐の前の静けさ》とか
『た、対空レーダーに反応アリ!!
なんだこの数!?』
それと同時に
上空に『ミサイル』が何百と飛んで行った
「あ、あれはっ!?」
そのミサイルの中身は
『高濃度のミノフスキー粒子』
ジブラルタル一帯は混乱に包まれる