どうせなら勝ちたい   作:扶桑畝傍

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マさんへテコ入れ

0079 8月某日

サイド7宙域

「デニム、ドズル閣下からの

 作戦見直しは本当だ。」

くそ少佐から言い渡されたのは

『待機命令』

けっ、連中がMSを造ってるのはもう

解り切ってる事なんだ

簡単な話だ 『連邦のMSを撃破する』

それだけなのに

(ふむ、ドズル閣下だけで無く、

 例の『コイズミ副総帥』からも

 人員見直しと)

「このマニュアルか。」

『MSを降りずに偵察する』

この書類に付随して

ザクスナイパーで使用されている

『ガンカメラ』なる装備が着いて来た

ザクのモノアイより5倍ほど高性能らしい

試しに演習で

デニムとジーンを相手に

デブリ地帯で発見訓練をする、

まぁ、見つからないと思った自分を恥じたかった

「これは・・・恐ろしい目だな。」

どんなMSでも『起動中は熱がでる』

そして宇宙空間では熱は常に拡散し広がる

どんなデブリに隠れていても

僅かな熱量を検知し

すぐさま解析、正確な映像へ切り替わる

距離にして150km

これだけ離れていながら僅かな熱量で発見される

艦艇ならギリギリ対処出来るが

MSの索敵範囲は精々10~20km

「しかし、コロニー内部を見るには

 些か過剰な気がするな。」

ファルメルの士官室で書類を読み返す

「なるほど、

 コロニーに住んで居ながら

 コレは知らなかったな。」

よくある解説では

遠心力を応用しミノフスキー粒子も噛んでいる程度しか

コロニーの重力を知らなかったのだ

つまり『円筒形の中心部は無重力』だと

「最小限の機体制御なら

 熱探知もされにくい上に『夜』

 なるほど、これなら練度の低い小隊でも

 完遂できるな。」

そう、そう『思ってしまった』

訓練を何度か行い

9月17日 深夜

普通の人間は24時には眠っている時間だ

コクピットの時計は0:00に

「いいか、これよりサイド7に侵入

 連邦の軍事施設の偵察を行う

 メンテナンスデッキから進入し

 ザク一機を退路確保に残し、

 残りの4機で工業区画と

 住居区画の深部まで偵察する。」

「ほかの区画は良いんですかい?」

「事前の内通者からの情報では

 怪しいのはそこらしい、

 まぁ、ガンカメラの索敵範囲なら

 見通せる範囲だ、問題はない。」

「そうかよ。」

「ジーン!」

「けっ。」

「・・・各員、搭乗、

 以後の通信は接触通信とし、

 作戦失敗時は速やかに撤退、

 その情報を持ち帰る事が最大の戦果だと心得よ。」

シャア・アズナブルは

一抹の不安を抱えた

余計な事をしなければ良いと

その願いは叶わなかった

同刻

オデッサ基地

「私が一体何をしたと言うのだね?」

「贋作倉庫を調べさせろと言っただけだ。」

「はっ、貴様程度の人間が

 『陶器』の音の良さがわかるまい!」

(ま、日本人でいて、

 元は作っていた俺からにしちゃ

 良くもまぁこんだけ贋作が出回ってるわ)

と、思う

「マ・クベ。」

「そ、それはっ!?」

「あぁ、正真正銘の

 『ジャパン』から取り寄せた本物だ。」

流石に素手は勘弁なので

手袋を着けさせる

「なっ・・・なんと言う音色だ。」

「マ・クベ、

 収集するなとは言わない、だが、

 『一度たりとも自分で作った事はあるまい』」

「つ、作るだと?」

「まぁ、今じゃないが

 その内『ジャパン』に観光へ行こう、

 『本物を見せてやる』」

よし、コレで、マさんは取り込める

後は徹底的に巨大基地化だな

 

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