どうせなら勝ちたい   作:扶桑畝傍

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シャアが月に向かい始めた時

グラナダ

「全く、随分な玩具を造りおって。」
(あの破壊力は何だ?
 ルナツーが跡形もなく吹き飛んだぞ?
 バカ兄貴は何時造らせていたんだ?)

コンコンコン

「ん?誰だ?」

返事は無い

「んん?」

扉に目線を動かすが

(いない?)

すっ

「なっ!?」

布で口を塞がれ

(これは・・・睡眠)

ハンドサインで
[対象、確保]
[急げ、痕跡を残すな]

グラナダから、キシリア・ザビは姿を消した



11月28日

『やぁ、兄さん』

「早朝コールは止めてくれガルマ。」

 

どうして、父さんとキシリア姉さんが

ここ、カルフォルニアベースに居るのかな?

 

「・・・ぁ、そうだった、

 お前の結婚式を近々予定してたんだっけ。」

『それは何時?』

 

11月30日

 

『ちょっ、後2日も無いんだけど?』

「そりゃそうだ、

 連邦軍にも黙っているし、

 サイド3の方にも黙ってる。」

『・・・兄さん、

 ギレン兄さんが何かしたのかい?』

「《まだ》な、

 やられる前に呼び寄せたんだ。」

『やはり、父さんは

 《殺される運命なのかい?》』

「・・・その内容は直接話そう、

 この《レーザー回線すら》

 盗聴されてるだろうからな。」

『それは・・・』

「兎に角、キシリアには詫びを入れといてくれ。」

『あぁ、もう起きてるよ、

 相当ご立腹でね、

 〔ガルマ!!あのバカ兄はどこに居る!!〕

 おっと、不味い』

「すまん、当日には間に合うようにこっちを片付ける。」

『ふふっ、わかったよ、

 少しでもなだめて置くよ』

「ありがとう、ガルマ、

 優秀な弟の仮初の兄でいられて嬉しいよ。」

『え?ちょ、に』

 

さて、見える方々が騒いでいる

 

金髪がなんかしそうだ、とか

ゲジマユが怪しい、だの

 

「うるせぇ!!黙れっ!!」

 

あ、幾人か薄くなった

あぁ、最初からこうやって拒絶すればよかったのか

 

コンコンコン

 

「ん?誰だ?」

 

きぃ

 

「ぱぱ?」

(聞かれたか?)

「お嬢、どうした?」

「パパ、また、寝れてないって聞いたから。」

その手には水筒が握られていた

「それは?」

「あ、ほっとココアって飲み物、

 ラニアお姉ちゃんが教えてくれたの。」

(ラニアが?

 『また、睡眠薬』盛られてなけりゃ良いけど)

「それは?」

検知紙を付ける

「ぁ~・・・

 お嬢、もう一度入れ直そう。」

「え?なんで?」

検知紙が《白→赤》は睡眠薬

《白→青》神経毒系統

《白→その他色》それ以外の毒系統

「試験紙が赤色になったからな、

 水筒のどこかに腐食があったんだろう。」

そう言いながら戸棚を開き

ココアの粉袋を取り出す

「ぇ~。」(クソっ、なんでバレた?)

(いや、お前が犯人かい!!)

 

『副総帥!連邦軍の緊急放送が入りました!』

 

 

〔地球連邦の諸君、

 私は《ヨハン・イブラヒム・レビル》だ

   《ヨハン・エイブラハム・レビル》だ

 ジオン公国の侵攻が始まって

 早11ヶ月が経とうとしている

 そして、我が方は

 毅然とした態度で

 ジオン公国に対し交渉を続けて来た〕

 

「どこから流れている?」

『逆探知成功!!

 は?え?

 き、軌道上からです!!

 場所は、資源採掘衛星

 《フィフスルナ》からです!!』

 

〔地球に住む民衆よ、

 誠に申し訳ないが、

 ジオン公国は更なる凶行を始めたのだ!

 我が地球連邦軍の拠点は

 駐留させて貰っている

 サイド6しかないが、

 そこからなけなしの艦隊を派遣し、

 『フィフスルナ』落着を阻止するべく

 ジャブローからも

 なけなしの艦隊を差し向ける事に決定した

 目標は『ここ、ジャブロー』

 またしてもここに隕石を落とそうとしているのだ!!〕

 

そうしてジオン公国を非難する内容が

延々と繰り返されていた

 

 

「各基地、ジャパンにも連絡、

 対・隕石迎撃態勢、

 海兵隊へ連絡、

 フィフスルナを監視して『もうしてるさね』

 うぉっ!?し、シーマ大佐?」

『シーマでけっこうです、

 こっちの探査範囲外ギリギリに

 ず~っとありましたからね、

 既に〔インビジブルナイツ〕が向かっています』

「ぉ、おぅ、そうか、連絡は取れるか?」

『ザンジバルで向かってますので

 そろそろ』

『こちら、インビジブルナイツ、

 エリク・ブランケ、

 シーマ大佐、緊急事態です!』

『エリク、どうしたんだい?』

『はっ!

 既にフィフスルナが移動を始めており、

 現在、追跡中、

 相対速度差が大きく、

 攻撃もままならない状態です!』

『なんだってっ!?』

『フィフスルナ周囲には

 サラミス級ほか、

 連邦軍の軍艦艇が

 おびただしい量が張り付いております!!』

 

「さて、家の秘密兵器を出しますか。」

「えぇ、副総帥だけでは無いと

 教えてあげても良い頃合いです。」

「『技師長』お願いします。」

「うむ、任された。」

 

 

『ジャパンより緊急電、

 秘匿艦艇と特機を派遣す、

 《アナタだけに良い思いはさせない》だ、

 そうですが』

「秘匿艦艇に特機?

 わかった、シーマ大佐、

 秘匿艦艇と特機と合同して

 フィフスルナを止めて下さい。」

『あいよ、任された』

 

 

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