どうせなら勝ちたい   作:扶桑畝傍

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12月2日 昼

現場からの報告に

 

「いかれてやがる。」

「ですが、事実です。」

「ったく、全ての艦隊へ連絡、

 出港用意、

 全アフリカ戦線部隊は

 『イタリア』へ撤退する、

 ビッター少将に連絡、

 《全部だ》」

「・・・了解。」

 

 

「全部、か。」

「少将、如何しましょうか。」

「致し方あるまい、

 現場の被害情報を精査しても

 我が方の『ザク』では荷が重い、

 インド戦線のギニアス少将からも、

 『ゲルググM』で対処を推奨すると

 見解が出ている。」

「ゲルググMですか?

 我が方の最新鋭機体ですよ?」

「それだけ

 『人をパーツ化』したのだろうよ連邦は。」

「こんなの、戦争ではありません。」

「戦争に正当性を求めるでない、

 戦争の手段自体

 本来は取るべきではない物だ。」

「貴方からそんな事を聞くとは思いませんでした。」

「そうか?

 至って私も普通の人間だよ、

 各拠点に『自爆コード』を

 全員を連れて帰るぞ。」

「捕虜も?」

 

「当たり前だ、

 『前の様な過ちはせん』」

「前?」

「ん?私はなにか言ったのかね?」

「いえ、気のせいです。」

「んん?」

 

 

「ギニアス少将!!

 ムンバイからも緊急電!!

 連邦軍です!!」

「なにぃ?」

「ギニアス少将!

 ジブチだ!恐らく再配備された部隊だ!」

「シロー君、

 ノリスを呼んで貰えるかね?」

「ここにおります、

 少将、私をムンバイへお送りください。」

「しかし。」

「兄さん、私はシローと共に

 『アプサラス・η』でコーチンの援護にまいります。」

「・・・頼んでも大丈夫かね?」

「え?」

「ちょ、アイナ、お兄さんどうしたんだ?」

「ギニアス少将、なにか変な物でも

 お食べになられましたか?」

 

「キミ達は私をなんだと思ってるのかね?」

 

『色々駄目な人(兄さん)(義理兄さん)かと』

 

指揮所の兵員達も頷いている

 

 

「フロリダのアメリカン共は帰ったかね?」

「はい、流石に氷は効いたようで

 そそくさと戦術機に乗り込み

 ニューヨークへ飛んで行ったそうです。」

「全く、

 最早なりふり構わずだな、

 光武隊に引き続き牽制を指示しつつ

 一気にパナマまで『再占領』せよ。」

「はっ、既に

 『ゲルググM・熱帯雨林仕様部隊』が

 配置についております。」

「レールマシンガンと、

 『ビームスポットガン』背部キャノン装備だったか。」

「はい、新型核融合炉と

 『タキオン粒子式バッテリー』のお陰で

 MSでも『パルスレーザー級の火力を』

 確保出来ましたから。」

「波動エンジンの恩恵は凄いな。」

「はい、ですが、MSには載せられない大きさなのは

 少し使いづらい物ですね。」

「MSに君は何を求めるのかね。」

「やはりワークホースでしょうか?」

「なら、核融合炉を撤廃し、

 動力をタキオン粒子式バッテリーにした方が

 よっぽど安上がりだ・・・あ。」

「あ。」

「副総帥へ連絡を。」

「すぐさま取り付けます!」

 

 

「各方面、順調にジオン軍を減らしています。」

「うむ、

 アフリカ戦線はどうかね?」

「はい、現在リビア国境を進行中、

 既にジオン軍は撤退中との報告です、

 このまま行けば

 『アフリカ全土が連邦領』となります。」

「鉱物資源は確保出来そうだな。」

「はい、既にジャブロー近郊の

 地下資源は取りつくしておりますので

 アフリカに拠点を移されては?」

「出来ればな、

 当面はアフリカの確保、良くて

 インドの先端、

 スリランカ辺りを確保しておきたい。」

「オーストラリア、ジャカルタ残存軍は如何しますか?」

「輸送船が無ければ

 インドに派遣の仕様が無い、

 モザンピークの造船所へ

 増産を急がせろ。」

「はっ。」

 

 

「副総帥、

 ガルマ様から連絡が入っていますが。」

 

後にしろ

 

「は。」

 

 

「時間を置け?今までそんな事はなかった筈。」

手早く個人回線を立ち上げると

 

『エイジ兄、

 〈あにぃは、本当にこの時代の人間なのか?〉』

『そんな事を聞きに

 〈態々ソロモンを地球に寄せて来たのか?〉』

『家のラルに調べさせたんだ、

 あにぃは、何処か来たのかを』

『・・・ガルマ、聞いているな?』

 

「あぁ、聞いているよ、

 エイジ兄さん、ドズル兄さん。」

『が、ガルマ』

『ガルマ、ギレンとキシリアにも繋げてくれるか?』

『構わないけど、良いのかい?』

『今更だ、それに』

 

俺は連邦からも嫌われてるみたいだな

 

 

「副総帥、周囲に連邦軍と思わしきMSの反応と

 ガウがかなりの数が接近中。」

「・・・全体を敵と見なす、

 主砲、発射用意、自衛行動開始。」

『って、兄さん、今どこに居るんだい?』

『兄さん、まさかと思いますが』

 

「あぁ、〈ブラジルのレベン〉だよ、

 ジャブロー近郊を吹っ飛ばした方が早いからな

 直接出向いて来た、

 キシリア、デギン公王を頼むぞ?

 ガルマ、イセリナ嬢から離れるな、

 ユーリー中将、ギニアス少将、

 ラニア大佐、各々の守るべき者の為に武器を取れ、

 大人が始めた戦争を終わらせよう。」

 

『大人が始めた戦争、か、

 エイジ兄ぃ、俺はどうしたら良い?』

「ドズル、お前はお前で行動しろ、

 『ギレンに付こうが、キシリアに付こうが、

  ガルマに付こうが』俺は構わん、

 そして。」

 

お前が向かって来るなら

俺は躊躇わず、撃つ

 

「それだけだ。」

 

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