どうせなら勝ちたい   作:扶桑畝傍

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12月3日 早朝

「こっ!?こちらフォンブラウン!!

 ジャブローへ!!緊急!!

 ホワイトベースが離反!!

 我が方に攻撃を仕掛けてきましたっ!!」

「なにぃ!?」

「秘匿レーザー回線ですので

 間違いありません!!」

「っ~、致し方無い

 『Mk36』の許可を出す、

 何としてもフォンブラウンは

 墜とさせてはいかん!!」

「かっ、『核』を使うのですかっ!?

 条約違反です!!」

「貴様は『アフリカ方面』の

 事実を知らんのかっ!?

 片っ端から鉱山は爆破埋没!!

 基地跡は全て吹き飛ばされ

 何一つ使える物が残っていない

 ただの廃墟だらけの『アフリカ方面』をっ!!

 もうよい!!コイツを更迭、

 下がらせろ!!

 全軍に通達!!

 『核』持ってして、

 ジオン公国を撃滅せよ!!」

「レビル将軍!!

 貴方と言う人はっ!!」

「レーザー回線傍受!!

 大変です!!

 レビル将軍が『核』の許可を出しました!!」

「なんだとっ!?

 マーカー!!

 全回線オープン!!

 全ての通信帯に警告!!

 『連邦軍のレビル将軍』が

 『ジェリコのラッパを吹いた』と!!」

「はいっ!!」

「・・・ふむ、

 結局はこうなったか。」

「ギレン閣下、落ち着いてられますね。」

「そうでもないさ、

 『核』を使われると

 コロニーも除染せねばならんし、

 『馬のアプリ』にも影響が出る、

 全く、困った物だよ。」

「ぁ~・・・今度の『ケイバ』出走の一番人気、

 ギレン閣下の調教バでしたっけ。」

「そうだとも、

 折角手塩に掛けて育てたのだ

 『投資分は稼いで貰わねば』」

「ま、私も賭けてまして、

 期待してますよ?閣下の馬には。」

「先ずは目先の問題だな、

 サイド3駐在艦隊へ

 臨戦態勢、

 対『核戦争』装備を。」

「了解、と、言っても

 既に連絡済みです、

 何時でも『迎撃出来ます』」

「・・・エイジと同じような事をするな。」

「あははは、

 ヤバいと思ったら直ぐ行動!

 ってのが副総帥の口癖っぽいですからね、

 首都防衛隊も

 リユースサイコデバイスのお陰で

 全員が『MS』に乗れますし

 艦艇も操作できます、

 ダイクン派からも

 『防衛に参加させて欲しい』と

 連絡を受けました。」

「受理する、

 派閥どうのこうのは

 『核戦争』が終わってからだ。」

「了解!」

「あぁ、聞いていたよ、

 父さん、レビル将軍が遂に。」

《ガルマ、『対・核戦争』装備はどうかね?》

「大丈夫、

 兄さんからの忠告で

 全ての部隊に

 『対・核用ノーマルスーツ』を配備済みさ、

 キシリア姉さんはどう?」

《部屋の隅で泣いておる、

 いやはや、父親として面目が立たんよ》

「イセリナを派遣したいけど、

 今、安定期に入ったばかりだからね、

 下手に動かせないよ。」

《ふふっ、ガルマよ、

 父として己を律しつつあるな》

「え?そうかい?」

《ワシが見習いたいわ》

「ご冗談を父上、

 しかし、現状ジャブローの突入口が

 未だつかめておりません、

 それと、『命令を後だし』にした

 複数の部隊が『勝手にジャブロー』へ

 向かっていると連絡が来ましたが、

 如何しましょうか?」

《理由は?》

「ふふっ、

 『あのバカだけに美味しい所は持って行かせない』

 だ、そうですよ?」

《ふっ、はははははは!

 好きにさせよ、補給部隊を

 後追いで追いかけさせればよい》

「ふふっ、ですね、

 全く、誰に似たのやら。」

《ガルマよ、ここが正念場だ、

 頼んだぞ?》

「はい、父上。」

「副総帥、

 軒並み光源を潰していますが

 大したMSも出て来ません。」

「だろうな、

 防ぐ手立ての無い

 ショックカノンが飛んで来るんだ、

 誰も出たがらないだろう。」

「遡上艦隊が到着まで後2時間ですが、

 入り口が見つからないと

 被害が拡大する恐れが。」

「はぁ・・・ちょっと席を外す、

 『奥の手』を使う。」

「・・・大丈夫、では無いですよね。」

 

あぁ、戦場に身を投じるって事は

どっか壊れてるのさ、みんな、な

 

 

扉を閉め、施錠する

 

(さて、

 耐えきれる・・・かな?)

 

ただでさえ死者がうじゃうじゃいる

 

その中から

 

『ジャブロー』の

入り口を知る『死者』の声を

 

何十億いる死者から聞き分ける

 

勿論

 

負担がヤバい

 

ひとり、ひとりの死因を疑似体験する様な物だ

 

率先して使いたい訳が無い

 

あぁ、コレ

 

オレ カラダ ノコッテル?

 

ヤバイ コンナ ナガク

 

モグッタ コト ナイ カラ

 

(俺が、消える・・・)

 

「ぱぱっ!!」

 

「っ?!」

 

いた、コイツだ!!言え!!

ジャブローの入り口を!!

答えろ!!死人に口なしとか

言ってる場合じゃねぇんだよ!!

こたえやがれぇええっ!!

 

 

ごふっ

 

びちゃびちゃ

 

あぁ、血を吐いたのか、俺

 

目が・・・クソ、右目が見えねぇ

 

だれだ?

 

『俺を右側から支える奴は?』

 

 

「ぱぱっ!!ぱぱっ!!

 しっかりして!!」

「ぁ・・んで、いる、だよ、おじょう。」

「もぅ!!娘の晴れ姿を見るまで!!

 孫を見るまで

 絶対に!死なせないからね!!」

 

床に広がる血をなぞり

『座標を書く』

「お嬢、はやく、この座標を伝えるんだ。」

「了解しました、副総帥。」

「おま・・・えまで、きたのか、ラニア。」

「はい、『好きにさせて貰いましたので』」

「はっ・・・ぐっ?!」

 

更に血を吐き出す

 

「あ゛ぁ゛~

 自分の血って、不味いんだな。」

 

大分頭がすっきりして来た

 

「っ~・・・すぅ~、

 ふん!!

 パパから出ていけ!!」

「ごほぉぅっ!?」

 

鳩尾(みぞおち)に正拳突きはやめれ・・・まじで死ぬ

 

ま、大分身体が軽くなった

 

「ラニア、現状報告、

 お前ら以外に誰が来てる?」

「ぁ~・・・それは『外を見れば』

 一目瞭然かと。」

「うぇ~、見たくねぇよぉ。」

 

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